アミューズメント(パチンコ)業界への転職は社会的な信用を得ることが難しい!?
求職者のみなさんが転職活動をする転職市場には多くの業界、業態、職種の求人が存在します。
私は転職エージェントとして求職者の転職支援をしていますが、同じ経歴を持つ方は1人もいません。
求職者のみなさんは、多くの種類の求人から転職軸に合致した求人に応募すると思います。
今回はアミューズメント業界、中でもパチンコメーカーとパチンコ店への転職をご紹介したいと思います。
今回の記事の目次
これほど、格差がある業界も珍しい
パチンコメーカーとパチンコ店は、同じ業界でありながらもその格差は珍しいほどです。
パチンコ業界はかなり大きな市場となっていますが、転職市場においてはパチンコ業界という表現は使いません。
パチンコと聞いて、求職者の方はあまり良いイメージを持たないと思います。
そのため、パチンコメーカーやパチンコ店を経営する企業は、求人を公開する際に「アミューズメント業界」とイメージを隠すような表現を用いています。
今回は、世間的にあまり良いイメージを持たれていないパチンコ業界(アミューズメント業界)となりますが、パチンコメーカーとパチンコ店では格差が大きいため別個にご紹介したいと思います。
パチンコメーカーの転職市場
まず先に、パチンコ業界でも上位に位置するパチンコメーカーについてご紹介したいと思います。
市場の拡大とともに多くのパチンコメーカーがパチンコ台やスロットの企画、製造、販売に参入しています。
今回のテーマを執筆するにあたりパチンコ店に見学に行ってきましたが、かなりにぎわっていますし多くの遊技台が設置されていますね。
よくみると遊技台の機種がそれぞれ違い、遊技台にはそのメーカー名が記載されていました。
そんなパチンコメーカーですが、転職市場においてはどうでしょうか。
結論から言いますと、私の転職エージェントにも多くのパチンコメーカーの求人があり、その求人種類も豊富です。
企画職、製造職、販売職(営業職)などを筆頭に管理部門となる職種の求人もあります。
パチンコメーカーがパチンコという言葉を嫌う
パチンコという表現を使いたがらない大本はパチンコメーカーです。
パチンコメーカーは、あくまで自らを消費者向けのアミューズメント商品を企画、製造、販売する立ち位置として考えているため、パチンコという言葉を敬遠する傾向があります。
自社の社会的な立ち位置をパチンコ業界とは切り離し、あくまでアミューズメント業界として考えています。
パチンコメーカーが公開する求人を見ると、見出しにはアミューズメントという表現が使われていてパチンコという表現はありません。
ただ、業界特徴や事業内容を細かくみると、ちらほらとパチンコという言葉が出ます。
私の転職エージェントで求人を扱うパチンコメーカーの企業へ打ち合わせに出向くことがあります。
その打ち合わせでもパチンコメーカーの人事担当者は、
『アミューズメント業界の当社は』とか
『アミューズメント業界の今後は』
というように、明らかに意識しているとしか思えないぐらいパチンコという言葉は出ません。
私も触れてはいけない範囲だと思い、あえて『パチンコメーカーですよね』などと空気の読めないことは言いません(笑)
では、なぜ、パチンコメーカーは、パチンコ業界に属していながらも、パチンコ業界とは切り離していきたいと考えているのでしょうか。
パチンコのイメージが悪い!
パチンコは、世間的にイメージが悪いです。
「パチンコ依存症」や「幼児を車に乗せたままパチンコに没頭」といったニュースも多く、危険と隣り合わせの遊びです。
そのため、パチンコメーカーは「アミューズメント業界」という言葉で企業のイメージを上げて採用などに生かそうと考えています。
数年前までは求人にもパチンコという表現を普通に使っていたのですが、パチンコメーカーに転職したくないという方が多く応募が来ないという状況がありました。
このような採用活動の苦戦を打開するために、パチンコメーカーの多くはアミューズメント業界と訴求を変えて求職者の応募数を担保する動きを取りました。
求職者のみなさんは、転職市場から一歩離れると1人の消費者であり、社会の1人の人間です。
そうなると当然、求職者である前に社会人の1人となりますから、社会的にイメージの悪い業界や企業に自分が進んで転職しようとは思わない訳です。
パチンコメーカーがアミューズメント業界に変えてからの状況
パチンコメーカーがアミューズメント業界と名乗るようになってからは応募数が以前よりも増えているようです。
もちろん会社の実態を隠して人を集めるということではなく、最初のとっかかりとしてアミューズメント業界という名前が効いたということです。
もし、求職者の方のなかでパチンコに関連する業界ということを気にしないのであれば、今後の成長も十分見込めるのでパチンコメーカーはオススメの業界です。
求職者の方は世間的なイメージを持っているため、パチンコメーカーには良い印象を持っていない方が多いと思います。
しかし、私も打ち合わせなどで何度も足を運んでいますが、パチンコメーカーの職場環境は他の業界や企業と何ら変わりません。
パチンコメーカーの労働条件
パチンコメーカーの労働環境は一般的な業界や企業と何ら変わらないことはご紹介した通りですが、その労働条件はどうでしょうか。
労働条件については、求職者のみなさんが転職市場で拾う求人の通りです。
その求人内容を見て求職者のみなさんはどのような印象をお持ちでしょうか。
また、転職活動はしているものの、まだパチンコメーカーの求人を見たことがないという求職者の方のために、具体的に労働条件についてご紹介したいと思います。
労働時間について
労働時間については職種によって幅が違います。
パチンコメーカーのなかには上場している企業もありますし、世間的なイメージの悪さとは真逆でクリーンな労働時間を持っている企業が多いです。
もちろん、繁忙期については業務量が増えるため残業時間は増えますが、その場合でも残業代の支給は当然にあります。
場合によってはタクシー代の支給がある企業も多いです。
管理部門には女性の労働者も多く存在していて、人事や広報については特に女性の労働者が活躍しているように感じます。
これらの管理部門の職種については、基本的に労働時間については、ある程度予測することができます。
急な残業ということもあまりないため、転職後は安定した仕事ができると思います。
休憩と休日について
続いて休憩と休日についてです。
まず、休憩は私が転職エージェントとして抱える複数の求人を見ても、そのすべてが1時間となっています。
これはどの職種も共通です。
休日についてはどの職種においでも土日、祝祭日は休日で、ゴールデンウイークはさらに休日を付与して大型連休にする企業もあります。
年間休日が130日を超えるパチンコメーカーもあります。
日本の平均の休日日数は120日前後ですので、求職者の方にとってはかなり良い環境ではないかと思います。
私の友人が、まさに年間休日130日を超えるパチンコメーカーで法務として仕事をしているのですが、帰宅時間も早いですし休日日数も多くなっています。
世間のイメージは良いとは言えないですが、「かなり働きやすい」「働く側としてはこれだけ労働環境が良い業界はないのではないか」と言っています。
給料について
パチンコメーカーの給料はかなり高いです。
その内訳は毎月の給料と年2回の賞与が基本で、業績が好調である場合には最近では珍しく決算賞与が別に支給されます。
現在のパチンコメーカーは、基本的にどの企業も業績を伸ばしています。
賞与に好業績が反映される形で、1回の賞与が給料の4カ月分というパチンコメーカーもあります。
職種は一切関係なく同じ月数の賞与が保証されますし、月給が高い職位の労働者については2000万円近くの年収を確保している方もいます。
パチンコメーカーでの勤務は世間的なイメージを脱却しつつあり、かなり良い労働環境で仕事をしている印象があります。
パチンコメーカーは、転職エージェントである私としてオススメしたい業界の一つです。
これだけ転職後の条件が良いにも関わらず、多くの求職者の方は社会的なイメージを気にしてしまっています。
応募数が少なく選考基準が高くないため、一度応募してみると良いと思います。
社会的なイメージが悪いということは否定できませんが、特に女性の求職者の方はアミューズメント業界という位置づけとして捉えれば、それほど嫌悪感や不快な印象を持つことはないと思います。
ギャンブル性のあるパチンコに直接関わっている訳ではないので、パチンコ店を経営する企業とは切り離した方が良いと思います。
問題はパチンコ店を経営する企業
パチンコ業界の社会的なイメージを悪くしているのは、パチンコ店を経営する企業のほうです。
先日、テレビのCMで『パチンコは適度に楽しみましょう』などと言っているパチンコ店を見学しに行きましたが、CMにあるような適度に楽しむという印象はなかったです。
消費者の方を見ていると1000円札を紙切れのように短時間でどんどん投資していましたし、それを誰も止めようとはしていませんでした。
私の勝手なイメージですが、パチンコという遊びは男性が行うものだと思っていましたが、老若男女問わず多くの消費者がパチンコの遊技台にたくさんのお金を投資していました。
同じパチンコ業界でも、パチンコメーカーとパチンコ店は随分違う印象を受けます。
パチンコ店を経営する企業での、求人の探し方
パチンコ店を経営する企業の求人は、職種によりどう転職するべきか変わってきます。
店舗スタッフの場合は転職エージェントとの関係性が低く、転職サイトや求人情報誌から求人を拾うことができます。
一方、店舗スタッフ以外の職種は基本的に転職エージェントを利用した方が求人を拾うことができると思います。
私の転職エージェントにも以前、大手のパチンコ店を経営する企業の、管理部門の求人がありました。
次に企業の規模ですが、企業規模が大きい場合は転職エージェントを利用していただきたいと思いますし、中小企業の場合は転職サイトか求人情報誌を活用した方が転職活動の生産性は高いと思います。
ただ、パチンコ店の店舗で働くということは、まさに社会的な信用を勝ち取るということは難しいです。
求職者の方はこのあたりを、気をつけてほしいと思います。
ただし、大手企業の場合はパチンコ店の店舗スタッフだとしても、経済的な社会的な信用を勝ち取ることはできます。
例えば、住宅ローンを組む祭り際に銀行は与信などを取ると思いますが、与信の審査基準に在籍する企業規模が判断基準になりますので、その点では問題ないと思います。
オススメしないパチンコ店への転職
パチンコ店には、大手企業の他も地域密着の企業もあります。
地域密着型の中小企業の場合、転職を控えた方が良いのではないかと思っています。
私の友人の友人が、店舗スタッフとして正社員をしているそうですが、賃貸契約する際に信用がないということで、審査に落ちるということがあったそうです。
家を購入することとは違い、賃貸契約はそこまで重い内容ではないのですがそれで審査が通らないということは、かなり信用がない職種だと思います。
求職者のみなさんは、お金を稼ぐために転職するのだと思いますが、それだけを目的としている方は少ないと思います。
お金は稼げても信用を勝ち取れない転職は、転職成功とは言えないように私は思います。
転職エージェントとして多くの企業は多くの求職者の方を見てきましたが、社会的な信用は1人の社会人としては欠かすことはできないことだと思います。
パチンコ店の店舗スタッフというだけで社会的な信用を失うという訳ではありませんが、勝ち取ることも難しいです。
パチンコ店を経営する企業の選考基準と選考内容
パチンコ店を経営する企業の選考基準はかなり低いと思います。
特に店舗スタッフの選考基準は、半数以上がアルバイトですのでそれなりの基準です。
書類選考は基本的に通過することが可能で、適性検査もなく面接も1回ということが多いです。
ある求人情報誌で、パチンコ店のスタッフを募集する求人を発見しましたが、選考についてはかなり簡単な内容だと思います。
このように同じパチンコ業界でも、パチンコメーカーとパチンコ店を経営する企業では大きな格差と違いがあります。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が順調に進むことを祈りこれで話を終わりにしようと思います。
最後までお読みいただきありがとうとございました。