イメージの良さと転職市場や転職後の働き方にギャップがある秘書!
転職市場には、それまで知らなかったような職種も多く、今まで経験したことがない職種に憧れを持つことがあると思います。
しかし憧れはとどめておき、現実を見てしっかり転職軸を定めましょう。
求職者が憧れを持つ職種は比較的偏りがあるのですが、実際に業務に従事してみると普通だったり、イメージとは全く違う状況であったりすることがよくあります。
今回は、憧れやイメージの良さがあり、求職者の方からは人気がある『秘書』という職種に特化してご紹介できればと思います。
秘書という職種は特に女性の求職者の方からの人気がある職種ですので、視点が偏ることがありますがご了承いただければと思います。
今回の記事の目次
秘書という職種の仕事内容
秘書を希望して転職活動をしている方の中には、全く秘書経験がないものの、イメージで希望をしている方がいると思います。
秘書としての経験がない方は、恐らくイメージするものと大きくかけ離れた世界があると思います。
まず、秘書は簡単に言うと、企業の社長や役員のお世話係という仕事内容になります。
社長や役員は経営に与えるインパクトが大きいため、スケジュール管理をしてくれる秘書を持ち、秘書にすべてをお願いしています。
スケジュール管理の他にも、接待に必要なお店の予約なども行います。
言葉で伝えるとは簡単に思えますが、意外と地道で大変な仕事です。
テレビの世界とは違う!
私の転職エージェントに登録いただいている求職者の方で、未経験で秘書としての転職を希望する方がいます。
その方々が秘書に対して抱く内容は、テレビドラマの秘書の仕事ぶりが大きく影響しているようです。
経験がない求職者の方に、なぜ秘書を希望するのか?と聞いてみると
『ドラマで○○という女優が秘書を演じていて、その姿がすてきだったから』と言います。
きっかけはあくまできっかけにすぎないのですが、このタイプの求職者の方はイメージ先行型の転職軸を設定しているようです。
秘書のように世間的なイメージが良い職種については、特にイメージだけを転職希望にしては危ないです。
先ほど仕事内容に軽く触れましたが、秘書という仕事は社長や役員の雑用係です。
秘書検定などの資格があれば有利だと思っている方がいますが、資格を必要とするようなハイレベルな職種とは言えません。
ある大手企業の秘書を長年している友人がいますが、その友人は『秘書を続けている理由は、楽だったから』と答えています。
私が以前、勤めていた企業にも秘書はいましたが、その方も同じように楽だからと言っていました。
秘書は転職後に楽をしたい方は良いかもしれない・・・
転職活動をしている多くの求職者は、前向きに仕事に取り組みたい、自分を成長させたいという思いでいると思います。
一方で現職の仕事がハードワークであり、できれば転職後に楽をしたいという本音があって転職活動をする求職者の方もいます。
ある程度、気楽にできる働き方を希望するのもありだと思います。
『楽』と聞くとネガティブに取る方もいるのかもしれませんが、仕事に求めることはそれぞれに違いますし、それで良いと私は思います。
女性の求職者の方は、キャリアウーマンを目指す方もいれば、結婚して家庭との両立を図ることができる『楽』な仕事を希望する方もいます。
すべてがそうとは言えませんが、秘書という職種はまさに気楽で、結婚後も家庭との両立を図りながら仕事を続けることが可能な職種とも言えます。
家庭と秘書の両立
先述の通り、秘書という職種は、家庭との両立を転職後に目指す女性の求職者にとっては絶好のものです。
ただ、危ないことは秘書に対して憧れやイメージ先行で転職してしまうことです。
女性の求職者の方で転職後に気楽な立場で仕事をすることができる秘書については、常に気楽ということはありません。
体力的には気楽であっても精神的には、結構責任が重い仕事です。
秘書が管理するスケジュールは企業の代表者である社長や役員のものになりますし、相手先も立場の高い方になります。
スケジュール調整の失敗が、その企業の顔に泥を塗ってしまうこともありますし、信頼を失う事態にもなりかねません。
体力面においては気楽に仕事をすることが可能ですが、精神的には疲れる、責任の重い仕事になります。
精神的にも気楽な仕事は恐らく世の中にはないと思いますので、秘書を甘く見て転職活動するとしっぺ返しを食らう可能性があります。
秘書と総務
秘書の仕事は簡単に言うと社長や役員の雑用とご紹介しましたが、総務は秘書と同じような仕事内容を持ちます。
上場企業でなければ、総務という仕事は企業や従業員の雑用係ということが言えます。
雑用係と聞いてネガティブに思わないでいただきたいのですが、総務の雑用範囲は非常に広いです。
どちらの職種も雑用がメインの仕事になりますので、企業のなかには秘書を持たずに総務の担当者が秘書を兼務するという場合もよくあります。
転職市場にある秘書の求人も、総務と秘書の兼務や、総務という求人にして転職後の業務内容に秘書業務を含める求人もあります。
秘書という職種を経験したことがなくても、総務業務の経験をしている方は、秘書の経験者として考えることができます。
どちらかと言うと秘書よりも総務の方が雑用範囲は広いですしスキルも高いため、総務経験を持つ求職者の方は、秘書の求人で優遇される傾向があります。
秘書と求職者の容姿
仕事内容はテレビドラマでの秘書の仕事と実際では大きく異なるのですが、容姿という意味では合致するところがあります。
どの企業も秘書には容姿端麗な女性を置く傾向があります。
私の以前の会社では秘書を社内異動で充足させていましたが、社長から『○○さんが一番、容姿が良いため、○○さんを秘書に異動させたい』と言われたことがあります。
どの企業の経営者や役員も、周りには容姿端麗な女性を置きたいという気持ちがあるのだと思います。
容姿端麗な女性の方は興味があれば応募してみてはいかがかと思います。
転職エージェントとしていくつか秘書の求人を持っていますが、すべての企業から『社長から容姿端麗な女性は面接まで通してほしいと言われています。』とありました。
秘書という職種については、まさに顔採用や容姿採用がまかり通っているように思います。
セクハラも多い秘書という職種
女性の転職希望者の中には、上司からセクハラを受けたため転職を希望する方も多くいます。
しかし、秘書を希望する求職者の方は転職後にセクハラを受ける可能性が他の職種よりもあります。
経営者や役員は自分の好みの女性を秘書にすることが多いため、セクハラを受けることも少なくないのです。
相手が社長や役員であるため、そのセクハラが表に出ることはあまりありません。
私の知人で秘書として働いていた方がいて、社長からの直接的なセクハラで退社した方がいました。
その方は大げさにすることなく、自分が辞めれば済むと考えて泣き寝入りの状態です。
秘書の選考基準
秘書は、仕事内容に高いスペックが必要ではないため、応募数が多く集まって選考基準があがるということになっています。
- 容姿
- 業務スキルよりも人間性
面接時に笑顔を絶やさないタイプの方は秘書として好まれます。 - 年齢
どの企業の秘書求人も年齢要件が若い年齢で設定されており、25歳前後がベストだと思います。
容姿端麗で年齢が25歳前後であれば、選考基準が上がるとは言え、どこかしらの企業から内定をもらえるように思います。
私の転職エージェントで支援をした秘書志望の方で、容姿の良い女性の方は全員内定をもらっています。
それと、選考基準の要素に「マメなタイプ」を望む企業があります。
面接でマメさをアピールするにはエピソードを交えて紹介するのが一番ですので、しっかり準備していただきたいと思います。
秘書に向いている求職者のタイプ
秘書に向いているタイプは、裏方の仕事を得意とするタイプや機転が利くタイプです。
秘書は表に出ることはあまりありませんし、いかに裏方として社長や役員を立てられるかが重要です。
機転が利くタイプはスケジュール調整でかなりの効果を発揮します。
秘書に女性が多いのには、男性よりも機転が利き、器用な一面があるからだと思います。
容姿端麗な女性は秘書として内定をもらえるかと思いますが、その職種に向いているかどうかは別の話ですので、よく考えて判断した方が良いと思います。
秘書を希望する方にお勧めの企業規模
秘書の経験の有無に関係なく、転職エージェントとしての経験上オススメの企業規模があります。
秘書については、ベンチャー企業はあまりおすすめしません。
ベンチャー企業の場合、秘書というポジションは違う職種との兼務が基本で、他の業務の割合が明らかに多いです。
しばらくすると違う部署や職種に異動になる可能性もありますので、経験を積みたいという方・こだわりがある方には向いていないです。
おすすめしたいのは大手企業です。
大手企業の場合、社長以外に複数の秘書が在籍していて同僚がいます。
職場環境としても大手企業の方が絶対に安定を持てると思います。
また、大手企業の秘書は年中忙しいということもなく、時間に余裕を持ちながら仕事をすることができます。
イメージの良さと転職市場や転職後の働き方にギャップがある秘書!
秘書という仕事は世間的に華やかに見えますが、その働き方は地味です。
デスクワークがメインと言っても、仕事をしていて楽しいというような場面はあまりないと思います。
秘書の経験がない求職者の方で秘書を希望する求職者の多くは、華やかなイメージに憧れを持っていて希望するのだと思いますが、地味でやりがいある仕事とはあまり言えないようです。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実することを心から祈り、これで話を終わりにしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうとございました。