転職回数が多い求職者が転職成功するためには?

生涯で3回の転職を経験したエージェントプロのコダマが、転職回数が多い求職者のための戦略を語ります。

転職回数が多い方が意識するべきポイント

  • 20代で2社、30代で4社を超えると「転職回数が多い」と判断される。
  • 転職活動は1~2年と長期化する可能性が高い。
  • ライバルの少ない求人を攻めるべき。

今回のテーマは?

転職活動をしている方のなかには、

  • 年齢にふさわしくない転職回数の多さ
  • 正社員経験がない
  • 大学卒業後、働いた経験がない

など、ちょっと転職活動は苦戦しそうだなという経歴の方もいます。

今回のテーマでは、このように職歴や経歴が荒れていて、すんなり転職活動が進むことは難しい求職者の方にスポットを当てます

職歴や経歴が荒れている求職者の方は、なぜ、転職活動が苦戦するのか。

このあたりの転職市場や採用する企業の考え方について、このあたりから今回の話を起こしていこうと思います。

「転職回数が多い」の基準は?

企業の選考において、職歴が荒れている求職者の方は他の求職者の方との相対的な基準により、見送りになることが多くなっています。

ご自身が他の求職者の方よりも職歴が荒れているかどうか、他の求職者の方との情報共有をしている訳ではないので何を基準に考えたら良いのか分からないと思います。

そこで職歴が荒れているかどうかの基準を、いくつかご紹介したいと思います。

そして基準を紹介したあとに、職歴が荒れている方の転職活動の方法についてご紹介したいと思います。

転職活動はまずは自分の置かれた状況や立場を知ったうえで、対策を考えることが大切なことです。

今からご紹介する職歴が荒れている基準と自分の職歴を照らし合わせて、自分の職歴が転職市場でどうなのか把握していただければと思います。

職歴が荒れているかどうかの絶対的なルールはありません。

私の転職エージェントとしての経験、多くの企業から職歴について聞いている情報、私の人事経験をもとにご紹介する形になります。この点はあらかじめご了承いただければと思います。

ただ、多くの企業と求人の照合をするにあたり、打ち合わせをしています。

職歴については、ほとんどの企業が同じような内容や希望を持っていますので、大きなズレはないと思います。

20代の求職者の職歴

20代の求職者の方は、在籍した経験がある企業数は多くても最大2社までです。

3社以上となれば、仮に求職者の方が大卒者の方であれば、23歳から29歳のうちに6年間で3社を経験するということです。

単純計算すると、1社あたりの在籍経験は2年ということになります。

石の上にも3年という格言を聞いたことはありますか?

日本の労働文化の傾向として、在籍期間が3年以上でなければ、履歴書に記載しても意味がないという考え方があります

しかし3年未満の在籍期間の場合、その期間は何をしていたのか?ということになります。

なので形式上、3年未満であっても在籍していたことを記載することが一般的になっているというだけのことです。

つまり多くの企業は、在籍3年もない経歴についてはほとんど評価しないということになります。

多くの企業の業務と在籍期間の考え方は、1年で一通りの仕事を経験する。その同じ業務を3年繰り返すことでようやく一人前と判断します

このような背景もあり、20代で3社以上となれば既に転職が癖になりつつあると判断されます。

自社で採用しても何か自分に不利益になることがあれば、すぐに退職するだろうと推測して、書類選考を通過することがかなり難しい状況になります。

職歴が荒れている求職者の方は、とにかく書類選考との相性がかなり悪いです。

面接まで進めば自分のプロフィールを自分で紹介することができ、職歴関係についても企業の質問に、そうなった理由を具体的に受け答えすることもできます。

しかし履歴書や職務経歴書に長々と職歴についての背景や理由を書くと、読む側が読む気をなくしてしまいます。

それはそれで逆効果です。

30代の求職者の職歴

20代については、経験社数は2社まででした。

30代になると社数は変わります。30代の場合は、年齢が前半と後半で分かれます。

30代前半の求職者の方は、経験社数は3社までです。

これ以上になると、企業は転職癖を疑います。書類選考において良い評価を受けません。

企業のなかには、転職回数の上限を応募資格に設定する企業も多くありますので、職歴はかなり重要な選考要素になると思ってください。

30代後半は、4社までです。できれば、30代後半でも3社までに止めていただけると良いと思います。

20代はインプット、30代はアウトプットの考え方が一般的にビジネスの世界ではあります。

30代でどれだけアウトプットしてきたのかは、複数社よりも1社でじっくり企業へ貢献し部下を育てることに従事した方が評価は高いです。

30代は、30代前半と後半で求職者の方を取り巻く転職市場が大きく変わります。

30代前半までであれば、ある程度の求人は確保することは可能です。

しかし30代後半になると求人の年齢制限に引っかかり、応募することすらできないことが多くあります。

30代のなかでも30代後半の求職者の方は、そもそもとして転職活動が苦戦する年代になります。

職歴が荒れていれば、転職すること自体、人によっては不可能、無理になってしまうこともあります。

ぜひ、自分を保護する意味でも職歴には意識を持っていただきたいです。

今、20代の求職者の方は将来のキャリアを考えて、転職する可能性も当然あります。むやみに転職を繰り返すことは控えましょう。

その他の職歴が荒れている基準

転職回数や在籍経験社数だけが職歴ではありません。

学校を卒業後に正社員経験がなく、フリーターなどで日雇い派遣やアルバイト、パートで職業経験してきた方もいます。

転職市場は、正社員を前提にする求人がほとんどです。

正社員経験を持つ求職者を、正社員として採用することを前提に、企業は求人を公開して採用活動を行います。

そのため正社員経験がない求職者の方は、この時点で他の求職者の方とは逆の意味で差別化を図られてしまいます。

正直、転職活動は苦戦すると思います。

企業も正社員として迎えたい意向がありますので、正社員の経験がない場合は、経験不足と想定します

絶対的基準に足りず、書類選考で見送りになることが多いと思います。

職歴が荒れているかどうかの基準

  • 転職回数
  • 雇用形態で仕事をしてきたか

この二つが中心です。

私が実際に知っている最高転職回数は約30回の求職者の方です。

その方の年齢は40歳です、大学卒です。23歳から40歳までの27年間で転職回数が30回ということは理論的には、1年に1回以上の転職をしているという計算になります。

この方は、転職活動をしても自分が希望する転職軸で転職することができません。

結局、離職率が高く、誰も入社したがらない企業へ転職するしかありません。

転職回数が多かったり、正社員経験が少なかったりすると、まともに転職することは難しいのです。

将来の自分を守るためにも、転職を逃げ道と考えるのではなく、まずは我慢してみましょう

転職回数が多いとなぜ苦戦?

転職回数が多い方に意識していただきたいことは、次の点につきます。

作戦を立てて転職活動を進めないと、活動が長期化する恐れがあります。

というのも、経歴の整った求職者と戦わなくてはならないからです。

選考において他の求職者に勝たなければならない!

企業は同時に複数の求職者の方を選考に進めます。

そして、そもそもとして持っている選考における絶対的な基準に照らし合わせます。

また同時に、他の求職者と相対的な基準で複数の求職者の方を見極めます。

求職者の方は選考で他の求職者の方との差別化を図り、勝たなければなりません。

しかも、書類選考や面接を通して企業に自分をアピールする必要もあります。

転職決定するためには、ライバルとなる求職者の方に勝ち、かつ、企業から好評価を受けなければいけません

特に書類選考においては、求職者の方が作成した履歴書や職務経歴書を見て、企業は面接しようか決めます。

書類選考は、求職者の方からすると鬼門とも言われます。

企業の選考フローのなかで最も通過率が低く、書類選考を通過する決定的なコツはありません

当然、企業により、または面接官により好む履歴書や職務経歴書があります。

どのポイントを重視して書類選考をするのか、事前に求職者の方は知ることができません。

書類選考は見えない他の求職者というライバル、そして企業がどのような選考基準を持ち、どのように選考をしているのか全く分からないブラックボックスの要素が多く含まれています。

いずれにしても書類選考は、求職者のみなさんからすると企業の選考を受ける上で、最大にして最初の関門となります。

すべての選考フローのなかで、一番、ライバルに差をつけなければならない選考と言われています。

企業は相対的な基準を重視している!

今までご紹介したように、求職者のみなさんはライバルに勝ち、企業に評価を受けてこそ転職決定が近づくことになります。

企業は書類選考も含めて面接などすべての選考において、相対的な基準を重視しています。

そうなると、自分の職歴や経歴が他の求職者の方よりも劣るとなれば、まず間違いなく選考では見送りになります。

企業も採用する行為はボランティアではなく、ビジネスの一貫です。

より良い経験や経歴を持つ求職者の方がいれば、その求職者の方を採用したいと思うものです。

求職者のみなさんも、立場を企業視点に変えてみれば同じことをすると思います。

職歴や経歴が良ければ、それだけ転職決定のチャンスは増えます。

逆に今回のテーマである職歴が荒れている求職者の方は、それだけ転職決定のチャンスはないということになります。

職歴や経歴は、過去の産物であり、今の転職活動中にそれを良い内容に変えることはできません。

この点が求職者のみなさんにとっては嘆いても嘆き切れないものだと思います。

転職エージェントとしての私の経験上、職歴や経歴が荒れている方は、企業の相対的な基準により、選考で見送りになることは多いと思います。

また、私は転職エージェントとして活動する前は企業に在籍して、人事として働いていた経験があります。

その経験からしても、職歴や経歴が荒れている求職者の方の転職決定はかなり苦戦すると思います。

転職回数が多い求職者の転職活動

職歴が荒れている求職者の方は、転職活動に対して苦戦することはありますが、絶対に転職できないということはありません。

私は転職エージェントとして職歴が荒れている方の転職支援をしてきた経験もあります。

その経験を踏まえて、『このようにすべき』ではなく、『このようにしてはどうか』という観点でご紹介したいと思います。

まず、転職活動期間です。

通常は半年程度を目安に転職活動を考える求職者の方が多いです。

求職者の多くの方を見ても大体、半年、程度で内定が出ている方が多いです。

しかし職歴が荒れている求職者の方は、半年で内定を勝ち取れないケースが想定できます。

1年または2年を転職活動の目途にした方が良いと思います。

転職活動は大変なことですが、期間を長くしなければ焦りにつながりさらに悪化してしまいます。

そして転職活動をする場合、現職は絶対に退職してはいけません

現職に在籍したまま、転職活動をしてください。

職歴が荒れている場合は、転職活動が自然に長期化することになります。

そうなると無職期間が長くなり、無職期間が長いと採用する企業に良いイメージは与えません。

職がどれだけブラック企業であっても、絶対に退職してはいけません。

無職期間が長くなると、既に職歴が荒れているなかでさらに職歴が荒れるという末路になります。

無職期間を作ることなく現職を持ちながら転職活動をしましょう

転職サイトも活用しましょう

今の転職市場は転職エージェントを中心に転職活動する求職者の方が多いです。

そのため、転職サイトへ求人を公開する企業は、応募数が少なく相対的な基準を上げるということはあまりありません

職歴が荒れている求職者の方は、何より他の求職者の方との相対比較が選考見送りになる要因になります。

いかに選考を同時に受ける人の数が少ないかは転職成功のポイントです。

転職サイトに限らず、他の転職方法においても、応募数が少なく人気がない求人で転職決定のチャンスを広げましょう。

人気がない求人はブラック企業であることも否めません。

しかし、ブラック企業ではなくても、そもそも業界や職種に人気がないだけの場合もあります。

求職者の方はご自身の判断基準を持ってブラック企業どうかを見極めつつ選考を進めることでブラック企業は回避できると思います。

そして、転職決定のチャンスも増えると思います。

履歴書や職務経歴書に工夫を!

書類選考は、職歴が荒れている求職者の方でなくても苦手とする方が多いです。

また、先述でご紹介した通り、書類選考の通過率は選考フローのなかで一番、通過率は低いです。

書類選考の性格上、求職者の方が直接どうこうできる範囲はないのですが、この点について工夫や仕掛けを持つのです。

とにかく企業側に会ってみたいと思わせることです。

例えば、職務経歴書に何かしらの大きな実績があったとすれば、結果だけを記載します。

どうしてその実績を作れたのかは、あえて書かず、企業に『なぜ、その結果になったのか?』ということを疑問にさせることです。

また最近、履歴書や職務経歴書は、転職エージェントや転職サイトのフォーマットを利用する求職者の方が増えています。

しかし、自分で履歴書や職務経歴書をフォーマットから作成して手作り感を出します

そうすると、他の求職者の方の書類とはテイストが違いますので、目にとどまる可能性があります。

また、履歴書に写真を貼付せずに応募する求職者の方が最近多いのですが、写真は絶対に貼りましょう

企業は履歴書や職務経歴書の内容の他、写真を貼っていれば必ず見ます。

写真から感じる雰囲気と履歴書や職務経歴書の内容を鑑みて選考することが多くあります。

写真がなければ味気ない内容になってしまい、他の求職者の方とも同じ感じになってしまいます。

写真は絶対に貼りましょう。

「この企業には長く勤務します」アピール、しすぎということは無い

企業は職歴が荒れている求職者の方を敬遠する傾向が多いのですが、その理由はやはり、転職後にすぐに退職してしまうと想定するためです。

しかし、この点を打開できれば、今までとは違うことをアピールして転職決定の機会は増えると思います。

そのために、まずは書類選考を通過することが何より大切です。

一度、見送りになっても熱意を伝えるため、その企業へ直筆の手紙を出すことは差別化の意味で一つの手段です。

書類選考をする人事も現場責任者も人間です。熱意があれば、情に流される場合もあります。

職歴が荒れている分、他の求職者の方よりも努力することが必要で、工夫を持って転職することが転職成功の秘訣です。

職歴が荒れているということで、半ば投げやりに転職活動するのではなく、逆に熱意や情熱を持ち続けて転職活動をしましょう。

他の求職者の方は、熱意を持って転職活動をしているというよりも自分の希望に沿う企業に転職するために努力しているぐらいです。

普通はそれで十分、転職決定はできるのですが、職歴が荒れている方はそれだけではまずいのです。

自分の転職市場における劣勢的な立場を知り、その立場に見合った転職活動方法が転職決定への近道になると思います。

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