40歳が転職のリミット？！40歳を分岐に求職者の転職活動はどうなるか？

みなさん、こんにちは。

現在、転職活動をされている求職者のみなさんは、ご自身の年齢を転職活動で気にすることはありますか？

転職市場には多くの求人があり、どの求人にも年齢制限の記載はないと思いますので、選考基準に年齢が左右するということはないように感じる方もいると思います。

企業の採用に関しては、法律により求職者の年齢を基準に採用を判断してはいけないという規定があるため、どの企業も求人に年齢制限を記載することはないはずです。

しかし、実際には、どの企業も水面下で年齢を採用基準に加味していることがあり、応募することすらできない求人もあります。

まず、求職者のみなさんは年齢が自分の転職活動に影響があるということを把握しておいた方が良いです。

今回のテーマは？

今回のテーマは、求職者の年齢のなかでも40歳という年齢を境界線に、年齢という視点から転職活動についてのお話ができればと考えています。

まず、冒頭の続きとして次の二点の理由をお話します。

• なぜ年齢が転職活動に影響するのか
• なぜ企業は採用基準に年齢を加味しているのか

企業が水面下で年齢も採用基準の一つにしている理由は、個人的には理解できます。それは、企業が複数の従業員が集まる組織だからです。

その組織に年齢としてバランスが合わない求職者を採用すると組織のバランスが悪くなります。

採用は企業のリスク

企業が人を採用することにはリスクが伴います。企業は採用した求職者の方に給料を支払うなど責任があります。

給料を支払うということは、その分それまでよりも高い人件費になりますので、リスクを抱えるということにもなります。

企業は、採用した求職者の方が、組織にしっかり馴染むことができるのかという点も重要視していて、年齢という明確に分かる要素で組織に馴染めず、組織がうまく回らないことは経営リスクにもなります。

このような理由で、企業は求人では年齢を応募基準などにしていないのですが、実際の採用基準には年齢基準が含まれています。

転職エージェントは採用基準に合致しない求人は紹介しない

また、求職者のみなさんは、恐らくこの点は気付かないと思います。

と言うのは、例えば転職エージェントを利用した場合、求職者のみなさんは転職エージェントから求人の紹介を受けると思います。

実は、転職エージェントは企業から採用基準に合致する範囲の年齢以外の求職者の方には、求人を紹介しないよう指示を受けています。

そのため、紹介という点では、求職者のみなさんからすると自分が紹介された求人が今あるすべてと思うでしょう。

転職適齢期とは？

企業が採用するにあたり年齢を基準に含めていること、そして、求職者のみなさんも年齢が自分の転職に影響があることはご理解頂けたと思います。

では、転職において適した年齢はあるのかということです。つまり、転職適齢期ということですが、適齢期はあります。

転職活動をする求職者のみなさんに転職適齢期があるということは、企業の視点からすると、採用したい年齢層があるということになりますが、転職適齢期は、20代後半から30代前半と言われています。

転職適齢期の求職者は紹介される求人数が多い

転職エージェントをしていると、水面下となる年齢の採用基準を企業から必ず聞きますので、年齢と求人数の多い少ないということは把握しています。

実際に、転職適齢期に該当する求職者の方は転職エージェントなどから紹介を受ける求人数は他の年齢の求職者の方よりも多いです。

また、逆に転職適齢期以外の年齢にある求職者の方は、転職適齢期の求職者の方と比べると年齢という枠組みでは紹介を受ける求人数は少ないと思います。

私自身の経験から

私は、転職エージェントとして活動する以前、求職者のみなさんと同じように求職者として何度か転職活動をした経験があります。

結果的に、いずれも転職することはできているのですが、年齢が違うなかで転職活動をしていたので、求人数に差があることは明確に分かりました。

私は転職適齢期と転職適齢期以外の年齢で、しかも、同じ職種で転職活動をしたことがあるのですが、転職適齢期と転職適齢期以外の年齢では、紹介を受ける求人数は全然違います。

当然、転職適齢期の方が紹介を受ける求人数は多いので、転職活動にそこまで苦労した記憶がありません。

転職適齢期以外の年齢での転職は長期化する

一方、転職適齢期以外の年齢の際の転職活動は、紹介を受ける求人数が少なく転職活動そのものが苦戦し、活動期間も長期化しました。

今もその気持ちは変わりませんが、転職活動に苦戦した転職適齢期以外の年齢では、もう二度と転職活動をしたくないと思うぐらい、苦い思い出があります。

ここまで年齢が求職者の方の転職活動に影響するということは、転職活動の進捗に年齢が大きな影響力を持つということは否めないと思います。

今の転職市場は、経験やスキルなどの他に本来、サブ的な要素である年齢もメインの要素と考えた方が良いと思います。

40歳限界説は本当か？

転職市場には、色々な噂や評判がありますが、今回のテーマとなる年齢に関する噂もあります。それが、『転職の40歳限界説』です。

この40歳という年齢は、労働市場においては働き盛りの年齢になり、企業の中心的な役割を担うことが多い年齢です。

無理ではないが苦戦が予想される40歳からの転職

40歳という年齢は、転職市場において、非常に微妙な年齢です。30歳前半を超えると求人数は減少傾向にありますので、当然、40歳という年齢も同様です。

ただ、40歳が転職の限界かと言うと、そのようなことはなく、私の転職エージェントとしての実績でも最高年齢は48歳の方がいますので、限界とは言えません。

ただ、ヘッドハンティングを除き、自ら転職活動をする場合、40歳という年齢を境に更に転職活動は苦戦することが多いです。

20代、30代、40代、など大枠の年代として見るとやはり書類上のインパクトが違いますし、40歳となると、企業の人事担当者も年齢相応の経験があると考えますので、スタンスとして構えることがあります。

なぜ、40歳限界説が出たのか？

40歳という年齢が転職のリミットという噂は、結論としては間違っているということになりますが、なぜ、40歳限界説が転職市場にはあるのでしょうか。

それは、転職市場の歴史と企業の採用基準が影響しています。

40歳から苦戦するは業界内での通説！

求職者のみなさんが今、転職活動をされていることと同じように、これまで多くの求職者の方が転職を目指して転職活動をしていた歴史があります。

その歴史のなかで、転職に苦戦することが増える年齢があり、その年齢が40歳ということです。

どの企業も求人の打ち合わせにおいて、採用基準に30代までという基準を設けることが多く、そうなると40歳は基準に満たないということになります。

そのため、昔から40歳という年齢を境に転職は不利になるという説が出てきました。

1歳の差が大きな差に！？

39歳と40歳は当たり前ですが1歳しか違いませんが、この1歳が転職市場では大きな差になります。

39歳の求職者の方は、是非、39歳で転職を決めるように転職活動における活動量を増やして欲しいと思います。

当初の希望がある程度、叶うということで転職活動をされるのだと思いますので、長期化すると無意味な転職になる恐れがあります。

40歳前に転職を終わらせることがベストですし、40歳以降の求職者の方は、長期化を想定したなかで転職活動を行い、自分のメンタルをうまくコントロールすることが必要です。

40歳と職種

『40歳限界説』という説は、事実ではないのですが、苦戦する年齢ということは間違いないことで、実際に苦戦する求職者の方が多いです。

しかし、40歳以降の求職者の方が必ず転職活動が長期化したり、苦戦するかというと、そうではありません。

40歳など年齢に関係なく、転職市場には転職しやすい業界や転職しやすい職種があります。

苦戦を理由に職種・業界を転換するのは後悔の原因になる！？

転職当初から、転職市場で転職しやすい業界や職種を希望するのであれば、それは特別、問題はないのですが、苦戦したために転職しやすい業界や職種に希望を変えるということは違います。

苦しい状況から早く抜け出したい気持ちや自分の希望条件を下げて早く転職活動を終わりにしたいという気持ちは、私も経験があるので非常によく分かります。

しかし、転職活動に妥協は禁物ですし、苦戦状態のなかで希望を変えることは絶対にやめた方が良いと思います。

転職しやすい職種で妥協すること

転職活動で苦戦し転職しやすい職種で妥協するということは、それまでの経験を40歳以降という年齢で、ゼロからスタートするということです。

学校を卒業後に、一貫して同じ職種の経験をしてきたとすれば、約20年の職種経験があり、その約20年の業務経験をすべて捨てるということです。

そして、40歳以降から新しい職種でゼロからスタートするということは、なかなか難しいことだと思います。

40歳未経験職種への転職はプライドを捨てる覚悟で！！

40歳未経験で転職ですので、自分より経験がある自分より年下の既存の従業員から指示やアドバイス、教育を受けることにもなります。

40歳以降ともなれば、現職や前職でそれなりの役職を持っていることが多いと思いますし、自分が部下に指示やアドバイス、教育する立場だったと思います。

転職後は、その立場が逆転しますし、相手は自分より年下ということも大いに想定されますから、そこには、誰しもプライドが働くと思います。

自分の自尊心とうまく付き合い、そして、ゼロからスタートするということが、どれだけ求職者の方に転職後にプラスになるのかということです。

40歳以降で苦戦する求職者は営業職に流れる傾向が高い

転職市場で転職しやすい職種の代表は営業職ですが、営業職は活動量を増やすことが成功のカギでもあり、また、営業職はどの業界や企業でも目標やノルマがあります。

40歳未経験から営業職としてスタートするということが、どれほど求職者の方に良い影響を与えるのかということを、考えて欲しいと思います。

そのため、焦りや不安も募り、本来は分かっているはずの転職はゴールではないということを頭から飛んでしまい、一番、転職しやすい職種の営業職に流れる傾向があります。

営業職は離職を前提として採用している企業もあるので要注意

この傾向は、営業職を採用しようとする企業は想定内のことで、すべてをリサーチした訳ではないので、すべてとは言い切れませんが、大半の企業は、想定していることです。

通常、このように妥協から転職を希望する求職者の方は見送りになるのですが、営業職の場合は企業としても離職率が高く、人員をある程度、数の意味で集めたいという狙いがあります。

また、離職を前提に営業職については採用している企業もあり、ある意味、40歳以降で妥協で営業職を希望する求職者の方と採用する企業の思惑は合致します。

40歳を超えた求職者の転職活動

40歳以降の求職者の方は、まず自分が転職市場でそこまで年齢という意味では評価は高くないと自覚した方が良いですし、すぐには転職はできないと想定した方が良いです。

ある程度、転職活動において仮説を立てて、苦戦を想定内と考えることができるような心の余裕やゆとりが欲しいと思います。

そうすることで、苦戦が苦戦と感じず、想定内になりますので、先程、お伝えした妥協することもないと思います。

40歳以降の転職は必ず現在の職場に在籍しながら行う！

また、何より40歳以降の求職者の方は、現職を退職して転職活動をすることは、絶対にやめましょう。

何があっても在籍しながら転職活動を進めて欲しいです。長期化する可能性が高い転職活動を無職状態で行うことはあまりオススメできません。

一つひとつの求人を何より大事にして質を上げた状態で選考に臨みましょう。

適性検査との相性も考える必要あり！

また、40歳限界説の理由の一つには適性検査との相性もあります。40歳以降となれば、学校で学んだ基礎的な言語、非言語については、当時は知っていても今はかなり忘れかけていると思います。

最近、適性検査を導入する企業は減っているとは言え、適性検査が絶対にないということはありませんし、また、適性検査がない企業に応募するという求人数の意味で余裕はありません。

そうなると、適性検査の準備も必要以上に必要になります。

40代の方におすすめの転職エージェント

転職活動は、根本的な部分はどの年代も共通する部分があるので、第２新卒特化のところ以外はそれほど違いはありません。

基本的に転職エージェントは、違う会社を利用しても求人の被りがあります。

ただ、40代というと役職的には高い地位にいる方が多いので、管理職系に強い転職エージェントは向いていると思います。

妥協なし！想定内！

転職市場にはネガティブな噂や評判がありますが、その情報に流されずに、妥協せずすべての苦戦を想定内と考えて転職活動をして欲しいと思います。

40歳リミットということはありませんし、40歳以降でも十分、転職成功することは可能です。

ただ、そこには苦戦ということはありますが、苦戦とうまく付き合いながら転職活動をして欲しいと思います。

後がない状態になりますので、是非、自分の立場や置かれた状態を理解して自分の人生に役立つ転職活動、そして転職をして欲しいと思います。

最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであり、転職後も自分らしく仕事ができることを祈り、話を終わりにしようと思います。

最後までお読み頂きありがとうとございました。