管理職として転職を希望する求職者は必見!転職市場とヘッドハンティング市場の動向を 教えます!
みなさん、こんにちは。
転職活動は順調に進んでいますでしょうか?現在、多くの求職者の方が、ある程度、自分の思い通りの展開で転職活動を進めているようです。
思い通りの展開とは、自分の希望条件に合致する求人が多くあり、また、その求人に応募して後の選考においても比較的スムーズに内定を勝ち取るということです。
今の転職市場は、求職者のみなさんのとって非常に有利な売り手市場にありますので、その分、求人が豊富にあり、確率論として応募することができる求人が多いということですので、必然的に転職活動期間も短期間となっています。
今回の記事の目次
今回のテーマは?
今回のテーマは、管理職を取り巻く転職市場や動向です。
業界や企業により多少の違いはありますが、課長以上の役職となれば、日本の平均年収を超える高い場合がほとんどです。
課長以上の役職を別名、管理職と言いますが、管理職とは、労働基準法上は、労働者の管理監督を行う立場にある者となっていて、経営的な立場にもなります。
今回は、一般の求人よりも難易度が高い、管理職の転職についてお話しします。
就業規則上の管理職とは?
就業規則上の管理職とは、転職市場において言い換えると、求人に記載されている管理職に関する内容とほぼ同じと考えて良いと思います。
まれに、管理職を労働基準法上の解釈で内容を記載する企業もありますが、その場合は求職者のみなさんが利用している転職エージェントなどに問い合わせして確認しましょう。
先述の通り、労働基準法上の解釈と就業規則上の(求人上)の解釈では、管理職について多少の違いがあります。
この多少が問題になり、そのまま転職した後に、自分が想像した管理職像ではないこともあります。
管理職候補の求人は、管理職求人とは異なる!?
転職エージェントなどから集める管理職の求人には、『管理職』という求人と『管理職候補』という求人があります。
求職者の方の中には、この違いを理解せずに応募してしまう方もいますので、ここで、この違いについてご紹介します。
『管理職』の求人は、まさに管理職ですので特に問題のすることはないのですが、『管理職候補』という求人は、結論から言いますと管理職の求人ではないです。
『候補』はあくまで管理職未満!
あくまで、『候補』ですので、転職時は、管理職としてではなく、管理職未満の立場となります。
企業にも、自社の採用活動をうまく進めるために、求人に多少の仕掛けを持っている場合があるのですが、この典型が『候補』です。
求職者のみなさんであれば、誰しも、転職を機にキャリアアップしたい、年収を上げたいと思うでしょう。
このことは企業も把握していますので、管理職候補とは、転職後に『管理職になれる可能性があります』と言っているだけです。
管理職候補の求人は一般の求人と変わらない
よく考えて頂きたいのですが、誰しも転職後に活躍すれば、その分、役職や年収は上がります。
つまり、『管理職候補』の求人でなくても、他のどの企業でも、管理職候補となる訳です。
微妙な役職
『管理職候補』と並んで、転職市場においては微妙な役職が、『係長』です。
最近は、横文字を使って、『係長』を『リーダー』と記載する求人企業も多いですが、意味は同じです。
『係長』とは、課長の一歩手前の役職で、見方によっては管理職まであと少しというポジションになるのです。
しかし、管理職である課長と管理職ではない係長では、転職時の条件が大きく違いがあります。
課長から係長への転職はオススメしない
また、あと一歩と言いましたが、係長から課長になるまでの道のりは非常に難しいです。
求人には、係長の求人もありますし、その中には、『管理職候補』としているものもありますが、現職で既に課長以上の管理職に就いている求職者の方は、この求人にはあまり応募しない方が良いと思います。
転職の段階で、キャリアとしては現状よりもワンランク下がりますし、転職後すぐに係長から昇格するということは、あまりありません。
すぐに昇進できるとは限らない管理職候補への転職
私も転職エージェントでの実際の話ですが、現職で課長の役職を持っていた方が、その企業に魅力を感じて、係長でも良いということで、その企業に転職しました。
しかし、この求職者の方は、5年を超えてようやく管理職である課長に昇格しています。
5年という期間は文字にすることは簡単ですが、実際は非常に長い期間です。
また、その間、転職前よりも安い給料で、しかも、仕事内容も実務が中心になり、キャリアアップとは言い難いものがあります。
管理職の転職市場の動向
冒頭でもご紹介しましたが、今の転職市場には多くの求人がありますが、今の求職者のみなさんにとっては転職活動しやすい状況です。
今回の主役である管理職の求人についても、これは同じことです。
管理職の転職は管理職未満に比べると難易度は高いのですが、今の転職市場の状況により、この難易度もある程度緩和されています。
小規模エージェントでも月50名の管理職転職を成功させている
転職市場が冷え切っていた、買い手市場だったときは、なかなか管理職としての転職を支援することができず、定量的にその実績をご紹介すると、1年間で10名前後でした。
この10名前後の求職者の方は、1人あたり50社程度の応募でようやく内定を勝ち取ると言う苦しい状況でした。
しかし、今は、この数カ月で早くも50名以上の求職者の方を管理職の求人で転職できています。
1名あたりの応募数も10社前後と少なく、あまり苦戦するということもなく、ある意味、スムーズに転職活動を展開することができています。
中核人材が必要とされる時代!
求職者のみなさんが転職活動を行う転職市場は、中途採用活動を行う企業も存在します。
企業の傾向としては、中途採用では即戦力を求めていますし、経営的な体力がない中小企業やベンチャー企業の場合は、特に新規人材の獲得を中途採用に頼ることが多いです。
今の日本の景気は上向き傾向にあり、多くの企業が業績の拡大や規模の拡大を狙って、即戦力人材の獲得に必死です。
油断は禁物!日本の景気はいつ傾くかわからない
やはり企業としては、企業の中核人材として企業に貢献してくれる人材を求めることが増えていますので、管理職として転職を希望する求職者の方は格好の的になっています。
しかし、管理職を希望する求職者の方で、転職活動に対して、変な余裕を持っている方がいれば、それは間違いです。
景気の上向きもいつまで続くか分かりませんので、転職活動はできれば短い時間で終わりにして欲しいことです。
難易度が高い管理職への転職は今がチャンス!!
求職者のみなさんが思う以上に、今の企業の中途採用事情は活発になっています。
どの企業も、ありとあらゆる手法を使って早期に優秀な管理職人材を採用したいと考えて活動していますので、この機会の逃すことなく、本来、転職することは難しいとされる管理職として転職活動をしましょう。
転職エージェントである私の実績や現状の転職市場を考えると、管理職としてでも、そこまで苦労することなく転職することができると思います。
管理職の転職難易度
管理職の転職は、非常にハードルが高く、難しいとされています。
管理職を希望する求職者の方は、転職活動が自分の思い通りに進まず、転職活動の途中で、自分の希望条件を変えたり、下げたりしてしまうケースが多いです。
管理職としての転職活動はそう簡単なことではないですので、今日の景気が良い転職市場が当たり前だと誤解してしまうと、今後景気が悪化した際に苦労します。
管理職として転職を希望する求職者の方は、今のように売り手市場ではないなかで転職活動をする場合に備えて、転職難易度について正しく把握した方が良いと思います。
管理職の転職が難しい理由
次に、なぜ管理職の転職が難しいのかについてお話しします。
現職で組織を考えて欲しいのですが、どの企業でも、管理職と言える人材は、全体の2割程度です。
つまり、転職市場にある求人においても、この割合は同じで、全体の2割程度しか管理職の求人はありません。
この2割を多くの管理職として転職を希望する求職者の方同士が競い合い、企業から評価を受けなければならないという、企業の組織構成上の問題が大きな理由です。
ヘッドハンティングと管理職
求職者のみなさんが転職活動をするためには、自分が求職者となり自らが企業に応募して転職することが一般的で、大体の求職者の方はこのスタイルで転職活動をしています。
しかし、転職の方法としては、自分が応募して転職活動を行うこととは真逆で、自分は一切、転職活動を行うことはなく、むしろ、企業から自分にアプローチしてくるケースもあります。
それが、ヘッドハンティングというスタイルですが、ヘッドハンティングの場合は、同じ転職でも、求職者としての立場は持ちません。
ヘッドハンティングでは好条件が提示されることが多い
また、一般的な転職活動よりも、ヘッドハンティングの方が求職者の方にとっては、非常に有利な条件を提示されることも多く、都合が良いということもあります。
私も、ある企業からヘッドハンティングを受けたことが何度かありますが、役職や年収においては、当時、在籍していた企業よりも遥かに良い条件でしたし、一般的な転職活動よりも、遥かに気楽です。
ただ、誰でもヘッドハンティングを受けられるわけではありません。ヘッドハンティングを受ける方は、基本的に優秀であり、かなりの実績を持っている方です。
ヘッドハンティングのメインターゲットは30、40代の求職者
優秀で、かなりの実績を持つ求職者の方に、新卒2年目、3年目という方は恐らくいないでしょう。
ヘッドハンティングを受ける方の多くは、30代や40代が多く、その方々のポジションは管理職です。
ヘッドハンティングと管理職は非常に相性が良く、ヘッドハンティングを受ける方としては、選ばれる側という立場ではなく、自分に選択権があるということになります。
ヘッドハンティングを受けるために
ヘッドハンティングを受けることができる方は、少ないのですが、最近は、20代前半でも、ヘッドハンティングを受けることも少しずつですが、増えています。
ただ、20代前半で豊富な経験や実績を兼ね備えるということは難しいですので、先述の通り、20代でヘッドハンティングを受けるためには、それなりの条件が必要です。
まず、ヘッドハンティングを行う企業の場合、一般の転職市場には、自社が求めるレベルの人材が少ないため、多少、費用面で高額になってもヘッドハンティングを活用して、より確実な採用をしようと考えます。
つまり、転職市場に少ない人材であれば20代前半であっても、ヘッドハンティング受ける対象に入ることができます。
IT人材はヘッドハンティングを受ける可能性が高い
求職者のみなさんは、今の労働市場で、人材不足と言われている属性は何かご存じでしょうか?
答えが、IT人材です。今のようにインターネットがビジネスでは当たり前になっていますので、どの企業もITを駆使して事業内容を改変したり、ビジネスモデルを作っています。
そのため、どの企業でも必然的にIT人材は必須になっていますが、IT人材の数は、労働者全体で考えても非常に少ないです。
エンジニアやプログラマーは人材枯渇状態
IT人材のなかでも、エンジニアやプログラマーという職種は、特に枯渇状態になっていて、ある企業は、エンジニアやプログラマーの求人については、転職エージェントに成功報酬として年収の100%を支払っています。
通常、転職エージェントを利用する場合、採用決定した企業は、成功報酬として転職エージェントに年収の30%程度を支払うことになっています。
この成功報酬の額を見ても分かる通りIT人材の需要は高く、その分、ヘッドハンティングを受けることもあります。
ヘッドハンティングを受けたいと考える方は、IT関連の職種に就いた方が良いと思います。
ヘッドハンティングを受けるための他の方法
最近、転職エージェントでも、ヘッドハンティング機能を持つ企業が出てきています。
通常、転職エージェントを利用する際には、転職エージェントに求職者のみなさんが登録することがスタートです。
ヘッドハンティングの場合は、転職エージェントに登録することなく、いきなりヘッドハンティング企業から電話やメールがあり、そこからスタートします。
最近ではヘッドハンティング、エージェント併用型サービスが登場している!?
最近はヘッドハンティング企業も、優秀な人材をより多く確保するために、すそ野を広げて転職エージェントとの併用型でヘッドハンティングを展開することがあります。
この場合、求職者の方は、転職エージェントに登録すると必然的にヘッドハンティングにも登録することになり、ヘッドハンティング企業から声が掛かるということもあります。
私の友人で、この方法を使ってヘッドハンティングを受けた人曰く、自分が思う以上にヘッドハンティングの声が掛かる数が多かったとのことです。
仮にヘッドハンティングを受けることができない状況でも、その間、転職エージェントとして自分が利用すれば良いだけの話ですので、求職者のみなさんにとっては、リスクはないと思います。
管理職としての転職後
求職者のみなさんが行う転職活動の本当のゴールは、内定ではなく、転職後に自分がやりがいを持って仕事をして、一定以上の成果を出し続けることです。
この点を踏まえて、管理職としての転職をする求職者の方は、企業は当然、通常よりも高い給料を求職者の方に支払うことになりますので、その分、期待は大きいです。
期待が大きい管理職としての転職は、求職者の方は自分に対して、通常よりも高いプレッシャーや責任を持つと思います。
管理職は責任に応じたプレッシャーも伴う
人によってはプレッシャーに弱いタイプの方もいまし、管理職として転職したことが、自分にとって余計なプレッシャーになり、それがストレスになり、本来の実力を発揮することができないという求職者の方もいると思います。
その場合、転職時は、管理職ですので、平均よりも高い年収であり、組織としても2割しかいない管理職になれている訳ですので、モチベーションは高いでしょう。
しかし、問題は転職後であり、転職の本当のゴールは、どれだけ転職した企業で活躍することができるかです。
大切なのは肩書ではなく、どんな仕事でどれだけの成果を残すか
求職者のみなさんのなかには、管理職という肩書にこだわっている方はいませんか?
肩書はあくまで肩書でしかなく、大切なことは、肩書ではなく、どのような仕事をして、どれだけの成果を残し、それを給料や役職に反映させているかです。
あまりに管理職にこだわり過ぎて、転職後に周りからのプレッシャーに負けて、成果を出せず、結果的に降格人事になる方もいます。
これはあくまで私のアドバイスですが、管理職としての転職を拘るよりも、管理職ではない立場で転職をして、転職後に実績を残してそこで管理職に昇格することもありだと思います。
管理職を希望することはリスクも伴う
管理職としての転職は、転職活動自体が苦戦することが前提ですし、ようやく手に入れた管理職としての転職も、転職後に自分の思い通りの働き方ができず、不遇な措置を受けることもあるでしょう。
管理職という肩書は確かに出世ということにはなりますが、転職後のリスクも必要以上に大きいです。
若い年齢の方で上昇志向の強い方には、転職を機に管理職を狙い方がいますが、管理職としての転職が自分にどのような影響を与えるのか、しっかり見つめ直した方が良いと思います。
いずれにしても、今の転職市場は売り手市場で、転職市場に多くの求人がありますので、求職者のみなさんにとっては、本来、難しいとされる管理職としての転職もそこまで苦労することはないと思います。
是非、今の良い状況を利用して管理職は管理職でも、より内容にこだわり、絞り込んだなかで転職活動をして欲しいと思います。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであり、転職後も自分らしく仕事ができることを祈り、これで話を終わりにしようと思います。
最後までお読み頂きありがとうとございました。