塾講師への転職は資格は必要か?塾講師の転職や転職後の働き方などを紹介
みなさん、こんにちは。
最近では、公務員から民間企業へ転職を希望する求職者の方も増えています。
公務員は安定がありますが、労働環境や働き方として、安定以上に得るものがあまりないということが転職の理由になっているようです。
公務員にも色々、職種はありますが、教師から民間企業への転職が一番、多いと言われています。
私のこれまでの転職支援実績として教師から民間企業へ転職した求職者の方が複数名います。
今回のテーマは?
最近は、勉強を教えることがメインの塾講師も教師と同じように生活面の教育も行うことがあり、塾講師は民間の教師と言っても良いぐらいになっています。
今回のテーマは、、塾講師への転職について、色々な視点から話をご紹介できればと思います。
塾講師という職種は、転職市場にある求人にどれだけの数があるのか求職者のみなさんはご存じでしょうか。
非常に多いということはないですが、塾講師の求人は途切れることがないぐらい需要があります。
塾講師は基本的に教育業界に属する企業が採用しますが、教育業界は今、成長産業になっています。
塾講師とは?
まず、塾講師とは、どのような職種かということですが、簡単に言うと公務員の教師の民間版です。
塾講師の仕事内容は教師の仕事内容をイメージして頂ければ、ある程度、ご理解頂けるものと思います。
先述でご紹介したように塾講師は、民間企業に在籍して企業と雇用契約を締結した労働者という立場になります。
公務員とは違いリストラの可能性もある
塾講師も同様で、公務員の教師とは異なり、何があっても安定や立場の保証があるということはありません。
在籍している企業が倒産や業績低迷となれば、最悪、塾講師である労働者もリストラされることもあるでしょうし、賃金カットということもあり得ることです。
少子化で教育業界は成長産業とは本当か?
今の日本は少子化が進み、教育業界が対象とする生徒の数が少ないため、教育産業も低迷しているのではないかと考える求職者の方も多いと思います。
民間の意味での教育産業は、少子化でも成長しているのですが、その理由は、少子化という問題を上回る学歴社会の風潮が日本では強くなっているためです。
自分自身も身を持って経験があるかもしれないですし、ご両親からも学歴については教えを受けているように思いますが、今の日本は学歴主義の傾向が強いです。
学歴社会が教育業界を成長産業にしている!?
就職においても偏差値がより高い大学を卒業した方が就職の範囲や可能性が広がります。社会の目は人を学歴で判断する傾向が強くあります。
転職市場においても、学歴がなければ、いくら経験があっても書類選考で見送りにされることもよくあります。
社会の目と個人の価値観により、人生にプラスに働くように良い学歴を持てるように子供の教育に熱心になります。そこに教育業界としてはビジネスチャンスが生まれる訳です。
義務教育は必要最低限
今の時代は、学校の授業だけで受験戦争を突破できないようです。もちろん、学校の授業だけで良い大学に入学する生徒もいますが、割合としては少ないとされています。
また、学校の授業はあくまで義務教育であり、一定の範囲を網羅することで学校としては十分な教育をしたということになりますから、受験対策で勉強を教えるというスタンスは学校の授業にはないです。
この点は、あくまで公立の学校を対象として話していますが、生徒の親は、あくまでゴールは高学歴ですので、公立の学校の授業範囲や質では不十分だと考えることが多いです。
義務教育では足りない!?
1人の生徒が受験対策で、学校では得られない勉強の質や範囲をカバーするため塾に通い出すと、他の生徒や他の生徒の親も感化されて塾に通うようになります。
子供を持つ親は誰でも自分の子供が将来、幸せになって欲しいと思うことは当然でしょうし、良い会社に就職して良い生活を送って欲しいと願うことは当たり前だと思います。
生徒である子供というよりも、子供の親の思いや考えが教育業界の成長を後押ししています。そのため、教育産業は成長を続けているのです。
教育業界の代表格『塾』
その代表が塾です。求職者のみなさんの会社や自宅の周りに塾はないでしょうか。特に都内や都心部では、学歴に強い意識を持つ親が多く、塾の数は非常に多いです。
大手の企業が運営する塾もありまし、個人が開業する塾もあります。規模は関係なくすると、石を投げれば当たるぐらい塾の数は増えています。
塾は民間と言っても、今の日本の学歴社会が変わらない限り、安定感を誇る、そして、成長する業界と言えるでしょう。
塾講師になるためには?
このように塾の数が増えているということは、そこには必ず講師が必要で、その講師を塾講師と呼びます。
塾に通う生徒からすると、塾講師は先生になりますが、その立場は企業から見ると雇用契約を締結する1人の労働者です。
塾講師は、労働者ですので、塾を運営する企業の選考を受けて入社する必要があります。
塾講師に教員免許は不要
私の転職エージェントを利用頂いた、第二新卒枠の求職者の方から、雑談の範囲で、このような話がありました。
『塾講師になるためには、教員採用試験を受ける必要があるのでしょうか?』
塾講師になるためには、公務員の立場になる教師になるための採用試験を受ける必要はありません。
また、この求職者に限らず、大学を卒業して教員免許がなければ塾講師にはなれないと考えている方もいますが、そうではないです。
高卒でも塾講師になれる!
塾講師は、教員免許を持っていなくても問題ないですし、あくまで教える知識を持っていることが基本です。
とは言え、教員免許は大学を卒業しなければ取得することができない免許ですし、塾講師の仕事内容と近しい公務員となる教師になるためには教員免許が必要です。
公務員の教師とは異なり、塾講師は民間企業の労働者ですので、塾を運営する企業の選考を通過さえすれば何ら問題はありません。
塾運営企業の試験を通過できれば問題ない
また、塾講師の求人を見ても、教員免許を必須要件としている企業は、そこまで多くはありません。
大卒以外の学歴の求職者の方でも、生徒に勉強を教えるだけの知識と塾講師を抱える企業の選考を通過できれば問題ありません。
また、いくら良い大学を出ていても塾講師として生徒に勉強を教える仕事に向いているかどうかは別問題です。求職者の方の塾講師への適性や資質が重要となります。
学力だけじゃなく人間性が重視される
塾講師の求人を受けている私は、転職エージェントとして、その求人の企業と話したことがあるのですが、その企業の人事担当者は、次のように言っていました。
『学歴が大卒でも人間性として塾に通う生徒に教えるレベルにない人物よりも、高卒であっても教える知識があり、人間性が良いのでれば、高卒の求職者の方が良い』
塾講師は、民間ですが、生徒からすると教師のような存在になりますので、他の企業の職種や選考と同じく、人間性が何より大切です。
塾講師に求められること
塾講師に求められることをご紹介したいと思いますが、塾講師を転職希望の範囲に含めている方や、これから含めようとされている方は重要視して欲しいと思います。
どの職種もそうですが、求められることを自分が転職後に対応できないようであれば、いくら自分が希望するとしても、それは独りよがりになってしまいます。
しかも、塾講師は、生徒の将来に大きな影響を持ち、人生を左右する可能性がある職種で、下手な仕事はできないと思います。
場合によっては、生徒の人生を変えてしまうこともあり得る大事な仕事になりますので、塾講師に求められることが自分の資質や適性とマッチしているか、是非、検討頂ければと思います。
コミュニケーション能力
塾講師として求められることにはコミュニケーション能力があります。コミュニケーション能力により、授業の雰囲気を作り生徒がより勉強が好きになるようにする環境づくりも必要です。
求職者のみなさんは、自分が生徒として小学校や中学校などでコミュニケーション能力が高い教師とそうではない教師の授業でどっちに前向きになれましたか?
話がつまらないコミュニケーション能力が低い教師の授業は睡魔との闘いだったのではないでしょうか。
生活面の教育が出来ることも求められる
塾に通う生徒もこれと同じです。同じ内容の授業でもコミュニケーション能力が高い塾講師が行う授業は面白さがあり、勉強に対しても前向きになれるのです。
塾講師が生徒に対して授業を行っている間は、常に生徒に向かって話します。言葉で相手に伝えることが向いている人は、講師に適していると言えると思います。
更に、生徒の悩み相談など勉強以外の範囲で生徒の『良き理解者』になることもコミュニケーション能力が求められ、生活面の教育が出来ることも求められます。
塾講師の労働条件
塾を運営する企業は労働市場に多く存在しますので、その企業の方針や塾にもよります。
基本的には、求職者のみなさんがよく目にする営業や総務などの他の職種と同じぐらいの年収からスタートし、転職後に実勢や経験、能力により、昇給や昇格していきます。
評価基準は生徒からの人気と成績の向上
塾講師の評価の項目は、生徒からの人気と生徒の学力の向上です。この二つの項目が塾講師の評価の中心になります。
生徒からの人気があり、塾講師の授業により生徒の学力が向上した場合は、塾講師の貢献度が高いということで、昇給や昇格の対象になります。
公務員の教師と違う点は、定期的に労働の評価を受けて、年収に影響するということです。
一般的な塾講師の月給は25万円前後
塾講師として転職する際の転職時の給料については、未経験の場合は、25万前後が一般的です。
私の転職エージェントで抱える塾講師の求人を見ると、そのほとんどは未経験の場合、25万前後です。
また、経験がある場合は、実績にもより変動しますが、高い場合ですと50万以上の給料からスタートという求人もあります。
転職時の給料は高くはないですが、塾講師は営業職と同じように実力主義、実績主義ですので、最近、よくテレビで見かける某学習塾の講師ともなれば、その年収はとんでもない額になります。
塾講師の休日と休憩
塾講師の労働条件は、他の職種とは少し違う点がありますが、それが休憩と休日です。休憩については、大きな変化はありませんが、1日2時間という休憩の場合もあります。
最も違いがあることが休日ですが、塾講師の仕事=授業ですので、人気があれば授業のコマが多くなりますので、休日日数も少なくなるということになります。
塾講師として転職を希望する求職者の方は、転職後に、仕事量と休日日数が反比例することをご承知の上で考えた方が良いですし、人気が高く休日日数も多いということはあり得ません。
塾講師はシフト制、年間休日は90~100日程度
塾講師は人気が高い場合は、休日日数が少ないため、休日出勤になることがありますが、その場合、しっかりと休日出勤手当が支給されます。
ただ、塾講師は完全な客商売になりますので、休日が土日になるということは、ほとんどありませんし、大体の塾はシフト制で労働日と休日を回しています。
塾講師は、客商売でありシフト制の労働環境ですので、年間休日が90日から100日程度と考えた方が良いです。
人気がある塾講師の場合は、休日出勤が必然的に増えますので、90日から100日の休日日数を確保することは恐らく難しいと考えた方が良いです。
塾講師の働き方
塾講師の働き方の特徴は、土日や祝祭日を除く平日の労働時間が遅い時間帯になるということです。
通常、一般的には9時から18時などという時間帯がオンタイムになっていますが、塾講師の場合、塾の授業は学校が終わった夜の時間帯になります。
そのため、塾講師は午後からの出勤になることも多く、午後から夜の時間帯にある授業の進行を考えたり、授業で使う教材の準備を行います。
塾の労働時間は夜間
塾講師の労働時間帯は、他の職種とは大きく違います。この働き方に慣れる必要がありますし、家族との時間が少なくなるという懸念点やマイナス面もあります。
この点については塾講師としての宿命と考えた方が良いと思います。生徒が学校に通っている限り、塾の授業は夜の時間帯になるこは必然になります。
長期休暇は日中勤務、受験直前はハードワーク
通常はこのように不規則な労働時間になりますが、生徒が夏休みや冬休みの場合は、生徒が通う学校は休みになり、生徒は日中に塾に通うことができます。
そのため、夏休みや冬休みは塾講師も日中に授業を行うことになり、通常の労働時間で仕事をすることはできます。
ただ、問題は受験シーズンです。受験前はどの生徒もラストスパートをかけますので、受験対策のために塾が特別の講義を行うことが多く、相当、忙しいとされています。
塾講師は楽ではない!
塾講師は、公務員の教師とは違い、決して楽な仕事ではありませんが、やりがいのある職種であることは間違いないです。
授業で教えた生徒が志望校に合格した時の嬉しさは、大きなやりがいや達成感になると思います。
教育業界は、日本社会が学歴社会である以上、成長産業であり安定感がある業界で、塾講師への転職は転職条件の候補に入れても良い職種だと思います。
塾講師を取り巻く転職市場
転職市場における塾講師の転職状況ですが、求人は多くはないですが求職者の方が希望すれば転職エージェントなどから比較的、簡単に紹介を受けることができると思います。
塾講師の場合、年齢制限がそこまで強くないため、未経験であっても年齢が比較的高くても紹介を受けることはできると思います。
問題は選考内容です。求職者の誰しもが苦手とする適性検査の言語や非言語の問題が必ずありますし、そのレベルは、通常の適性検査のレベルをはるかに超えています。
塾講師の転職を目指すのであれば相当の勉強が必要
面接も重要ですが、何より塾講師の場合は、学力というスキルが必要になりますので、学力がなければ応募しても採用されることは、まずあり得ないです。
ですので、塾講師の選考を受ける場合は、必ず相当な言語、非言語の勉強をした方が良いと思います。
また、教員免許を持っている求職者の方でも教員免許により学力試験が考慮されるということはありません。
塾講師は子供の将来を担う責任ある仕事!
塾講師の仕事の範囲は意外と広いですので、このあたりも想定しておいた方が良いと思いますし、何度も言いますが、塾講師は人気商売です。
いかに生徒や生徒の親からの人気を集め、授業数を増やせるかがカギとなりますし、それが自分の年収にも繋がります。
せっかく転職して塾講師をやるのであれば生徒に対しても分かりやすい授業と高いコミュニケーション能力で、是非、人気講師を目指して欲しいと思います。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであり、転職後も自分らしく仕事ができることを祈り、これで話を終わりにしようと思います。
最後までお読み頂きありがとうとございました。