意外と真面目なサラリーマンが多い?アダルト系の出版社の内情

出版社というと、どのようなことをイメージするでしょうか?

激務、生活が不規則、休みがないというところでしょうか。それではアダルト系の出版社ですと何をイメージするでしょう?

Hなことが好きそう、仕事で美味しい思いをしてそう、親兄弟に言えなさそう。

といったところでしょうか。ところが、アダルト系の出版社に勤めているからといって、必ずしもHなことが好きだとは限りません。

むしろ、仕事で日常的にHなことと接していると、徐々にHなことに興味がなくなっていく人が大半です。

今回は、アダルト系の出版社で働く人の仕事内容、給料相場をご紹介した上で、働きたいのならどういうことに気をつけるべきなのかについて見ていきたいと思います。

アダルト系の仕事につきたいかたは必見です!

体験者の情報
名前: 川島健一(仮名)
性別: 男性
年齢: 38歳
業界(歴): フリーランス(5年)
職種(歴): ライター(10年)

アダルト系出版社の仕事は?

出版社とは簡単にいうと雑誌・書籍を作る会社です。通常の会社のように営業職・総務職・事務職などがありますが、もっとも有名なのはやはり編集職でしょう。

編集職は出版社の花形で雑誌・書籍を作るのが主な仕事です。仕事の内容は、新しい本の企画を立てたり、実際に取材に行って話を伺ったりして、少しずつ雑誌・書籍を作っていくことですね。

編集職のトップは編集長と呼ばれています。この編集長が雑誌や書籍の方針を決めます。最初の台割という設計図のようなものを作り、それに従って編集していきます。

編集職に求められるスキルは?

編集職に求められるスキルはずばり、創造力と忍耐力です。想像力は新しいものをクリエイティブするのに必要なスキル。

極端な話、取材にいったり文字を書いたりデザインをしたりというのは外注が行うことが多く、編集者がすることは少ないのですが、新しいものを生み出すのは編集者のお仕事。

アダルト系の出版社の場合は、どういったものが世の男性を興奮させるのか。テーマは普遍といえ、時代に合わせて少しずつ変化していくもの。

一昔前ですとDVDつきの雑誌が流行りましたが最近では、ダウンロード型が流行っていますね。

そして忘れてはいけないのは忍耐力です。最初に少し触れましたが、編集職とは勤務時間があってないようなもの。スクープがあれば、夜中だろうと休日だろうと飛んでいくのです。とても忍耐のいる仕事です。

年齢層は?

ほとんどの編集職は見習いのアルバイトから始めます。給料は時給制で仕事時間も不規則。そのため体力があって使い勝手のよい20代前半から始める人が多いです。

上は30代半ばまで。この時点で編集長・副編集長クラスになれなければ苦しいですね。

服装は?

服装に関してはほぼ自由ですね。金髪やロン毛もOKです。

Hなことはできるの?

アダルト系の出版社と聞いて、最も気になるのはこの質問でしょう。結論から申し上げますと可能です。扱う内容がアダルト関係ですので、日常的にアダルトの世界と接することが多いです。

特に新人時代は、撮影で男優が足りないからと言って強制的に駆り出されアダルト女優と絡むなんてこともよくあります。ただし気をつけておきたいのが、だからといって美味しいとはかぎらないということです。

考えてもみてください。

あなたがアダルト雑誌・書籍を読むとき、アルバイトの男性が妙に張り切って前面に出ているようなものを読みたいですか?まったく読みたくないですよね。アダルト雑誌・書籍にとって、男優などは刺身のツマ以下の存在です。

女優の邪魔にならないよう、フレームの外を走り回るだけ。自分が美味しい思いをするなんてもってのほか。ただの小道具として女優を引き立てる存在に徹してなければいけません。もちろん、声を出してもだえるなんてご法度ですよ。

編集長から鉄拳制裁が飛んできてもおかしくありません。

編集長になるには?

編集長になるからには自分の企画した雑誌・書籍の企画書を会社に通すことが必要です。一般編集職として下積みを経て、その仕事の激務の間に、企画書を書いて会社に提出し、それが通れば編集長として認められます。

ただしただ通っただけでは一時の編集長でしかありません。作った雑誌・書籍が売れ続けることで、常任の編集長となれるのです。

編集長の仕事は?

編集長になると、雑誌・書籍の内容を企画することが多くなります。前述した台割を期日までに作り上げ、企画ごとに編集者の誰が担当するのかを決めます。実際の現場に立ち会う機会はグッと減るでしょう。

そうなると、編集長になるとHなことはできなくなるのと思うかもしれません。たしかにそうかもしれません。しかし、編集長は雑誌の全権限を持っています。極端な話、自分の好きなように雑誌の内容を動かせるのです。

もしあなたが熟女好きならば雑誌の内容を熟女中心に、ティーンズが好きなら雑誌の内容をティーンズに変えれば良いのです。担当編集者も部下である必要はありません。自分が出たければ担当を自分にすることもできます。

ただし、これは雑誌の売り上げが伴ってのことだということを覚えておいてください。

実際のアダルト編集長は?

とはいえ、編集著になるころにはある程度の年齢に達していることが予想されます。出版社にもよりますが、30代半ばで編集長になることが多いでしょう。

そうなると、Hなことをしようにも体がついてこないということがよくあります。それに、若いうちから散々Hなことで労力を使ってきたため、そういった方面で萎えるということ少なくありません。

そのため、編集長になると企画だけ考えて、女優との絡みは部下の編集者に任せるというということが多くなってきます。

また編集職というと不規則なことが多いのですが、徐々にそういった時間帯も体がついてこなくなり、自分でスケジュールを調整していくようにもなります。

編集長は時間で区切って働くものではありませんが、知らず知らずのうちに9時に出社して18時ごろに帰るという生活にもなってきます。

アダルト系の出版社とはいえ、編集長クラスになるとHなことに立ち会う機会もなくなり、勤務時間も一般の社会人と変わらないようになります。

逆に言うと、アダルト系の仕事をHなことと捉えずに、仕事として割り切れる人のほうがアダルト系の出版社にはむいているのかもしれません。

この記事の筆者

滝川健一(たきがわけんいち)
1978年生まれ。
某中堅出版社で15年勤め、老舗アダルト雑誌の編集長まで登りつめるも、出版不許から後輩に道を譲り退職。その後はノンアダルトのウェブライターに転身。自分の好きなものを書くという真情で各種メディアで記事を発表中。年収は編集長時代の半額以下です。

このページの先頭へ