システム・エンジニアは引っ張りだこ!!
みなさん、こんにちは。
私は現在、転職エージェントとして求職者の転職支援を行っています。また、転職エージェントとして活動する前は十数年、企業の人事として中途採用にも携わってきました。また、みなさんと同じようにこれまで3度の転職をしたことがあります。
転職エージェントとして、人事としての経験から企業の採用視点や求職者としての転職活動の経験に基づいた求職者視点で転職支援を行い、より転職決定に近づけるために、多くのアドバイスをしています。
転職活動は、必ず転職できるという保証はどこにもなく、基本的には自分の努力により内定を勝ち取る必要があります。しかし、転職活動は簡単なものではないために常に不安が付きまとう苦労の多い活動です。
書類選考を通過しても、数回の面接がありますので、その面接結果が気になりほかのことが手につかないということもあると思います。それも含めて不安が多いので、私は、求職者の方に、『転職活動は精神的な不安を取り除くことにより、随分、違いがある』とアドバイスしています。
何の保証もない転職活動を行う求職者の方にとって、何よりの精神安定剤となるものは、『内定』という事実です。自分の本来、希望しない第二希望、第三希望となる企業群であっても、内定があるとないとでは随分、気持ちの面で違います。
特に、現職が嫌で仕方ないという求職者の方や、既に退職しているという求職者の方にとっては、次の職場が決まっていないという状況は苦痛に近い不安があると思います。
実際、私も求職者時代にこのような経験があり、焦りまくりました。求職者にとって、焦りとは、転職活動の方向を大きく変えてしまい、結果的に全く希望していない企業へ転職したり、または、選考基準が異常に低い企業にも何の違和感もなく転職して、結果的にその企業がブラック企業だったということもあります。
転職活動は、まずは、リスク回避と精神を安定させることがポイントの一つになりますが、このどちらも解決する方法が、『まずは内定』です。
内定を勝ち取る確度が高い、求人はどのようなものか、ズバリ、業績の良い業界や企業の求人です。どの企業でも業績が拡大すると人員拡大も必然的に発生しますので、積極的に採用しようとします。
また、そのような業界や職種はどのようなものでしょうか。ズバリ言いますと、IT関連の業界や職種です。今の日本ではインターネットの普及により社会全体を見ても、どの企業を見てもIT関連の企業や職種は中心的な存在になっています。
今回は、内定を勝ち取る確度が上がり、また、世の中からのニーズが極めて高いIT関連の職種の一つである、システムエンジニアという職種についてご紹介したいと思います。
まずは、システムエンジニアとは、そもそもとしてどのような職種なのか、また、システムエンジニアを取り巻く環境として、企業のニーズとしてはどうなのか、このあたりから今回の話を起こしていこうと思います。
今回の記事の目次
システムエンジニアとは?
ここ最近、転職市場に限らず、世の中では、システムエンジニアという言葉を良く聞くかと思います。このシステムエンジニアとはIT関連の職種の一つで、簡単に言えば、IT関連に関する専門的な技術や知識を持ち、システムの開発や構築に関わる職種を言います。
システムエンジニアと言っても、仕事内容や業務範囲は広く、漠然と把握している求職者の方が多いと思いますので、詳細についてはこのあと、ご紹介できればと思います。
システムエンジニアとは、大きく2つあり、社内的なシステムエンジニアと社外的なシステムエンジニアです。どちらの仕事の基本線としてはシステムの開発や構築に関わるという意味では同じです。
システムエンジニアを取り巻く環境
システムエンジニアは、難易度が高いとされるIT関連の職種の一つであり、また、専門的な技術や知識が必要とされる誰でも簡単に職業にできるような職種ではありません。
そのため、転職市場に限らず、企業含めた労働市場には、システムエンジニア人材はかなり不足しているのが現状です。
システムエンジニアに限らず、どの職種においても、転職活動では企業が必要とする人材や職種であれば、当然、求人数も多く、場合によっては選考基準を引き下げてでも採用したいと考える人材や職種もあります。
そうなれば、転職を希望する求職者としては非常に有利な転職活動ができる訳です。このように、企業からのニーズが高く、求職者の数が少ない求人を探すことができれば内定確度は必然的に上がると言えます。
しかし、経験がない場合は、企業からのニーズが高く、求職者の数が少ない求人があったとしても、応募資格すらないという職種もありますが、ラッキーなことにシステムエンジニアの求人は、未経験も応募資格があるとする企業が多いです。
経理や財務などの職種においては、企業経営の経営数字に関わり、即戦力のみを必要としますが、システムエンジニアの場合は、経理や財務と同じく企業からのニーズは高いものの、求職者の数が少ないとはために未経験でも譲歩できる職種です。
どの企業としても、IT関連については必須となっているため、絶対に欲しい職種ですが、システムエンジニアの場合は、経理や財務とは異なり、チーム単位で仕事を進めることが多く、そのチームの中に未経験者がいても、教育する環境があるために、できれば経験者が欲しい企業でも譲歩することができるのです。
しかし、経理や財務となれば、どの企業でも担当する人員数が極めて少なく、一人が未経験であれば、業務そのものに大きな影響を持つことになるため、同じ企業ニーズの高い職職種であっても違いがあるのです。
システムエンジニアは売り手市場!!
冒頭で申し上げたように、求職者は転職活動をうまく行うためには、精神安定が必要です。焦りは本当に禁物です。転職活動は、求職者のその後の人生にも大きく影響する人生のターニングポイントになりますので、人生を焦って決めてはいけないのです。
本来、システムエンジニアを希望しない求職者の方でも、まずは内定を勝ち取ることが精神的な安定にも繋がり、その精神安定となる内定確度が高い求人がシステムエンジニアです。
近年、どの転職エージェントでもIT関連の求人は多くなっていますし、その中でもシステムエンジニアの求人は非常に多いです。もちろん、専門的な技術や知識を必要とする職種であるために、経験者だけを募集する企業もありますが、転職市場で転職を希望する求職者の全体の数から考えてもシステムエンジニアを経験している求職者はかなり少ないです。
企業のニーズ数に比べるとシステムエンジニア経験のある求職者の数が圧倒的に少なく、どの企業でも採用に苦戦していることが現実にあります。企業が苦戦しているということは、その分、採用基準を広げたり、下げたりすることは良くある話で、システムエンジニアはその典型です。
転職エージェントとして、ある企業のシステムエンジニアの求人を受けたことがありますが、その企業は求人公開の当初は、『経験者限定』ということで応募資格を限定していましたが、採用活動を進めるなかで、あまりにも応募者が少なく、途中、応募要件を引き下げ、最終的には、『未経験者歓迎』というようになりました。
このように、最初に見たその企業の求人は、経験者のみが応募資格を持つとなっていても、その途中で応募範囲が広がることは、システムエンジニアに関しては良くある話です。
当初から応募基準を下げるということは、転職エージェントや人事としての経験上、かなり苦戦している、かつ、急募であるということになりますので、早めに採用するためには、企業としても応募数を増やし母集団形成を作る必要があります。
そうなると、自然に選考基準も引き下がり、求職者としては、本来、システムエンジニアを志望していなくても、まずは内定という環境を作ることができるのです。
求職者のみなさんは、生計維持するお金を稼ぐために仕事を探し、その方法として転職すると思いますが、仮に退職してしまっていて、次の仕事が見つからないよりも、希望しない職種であっても、仕事があるだけましだと思います。
これは最低限の話となりますが、冒頭申し上げたように転職活動は何の保証もありませんし、必ず内定を勝ち取ることができるという保証もありません。つまり、転職活動はリスクが伴うため、そのリスクを軽減することも転職活動では条件の一つです。リスクを回避することができれば、焦りもなく不安も軽減されると思います。
ですので、『まずは内定』の最右翼は、企業のニーズが高く、経験者でなくとも内定を勝ち取ることができる職種としては、今の時代は、システムエンジニアは最高だと思います。ただ、どのような職種でも『まずは内定』ということではないです。と言うのは、職種の中には、ブラック職種と呼ばれるブラック企業が持つ労働環境の職種もあります。
○○業界の○○職種は、離職率も高く、その求人に『まずは内定』として内定を勝ち取って、結果的にその求人へ転職するとなっても恐らくすぐに退職になり、また転職活動に逆戻りということも可能性としては高いです。
私がシステムエンジニアについて、『まずは内定』という条件が通じるとしている理由は、転職後も比較的、安定的な就業を期待することができますし、企業からのニーズも現時点でも非常に高く、また、その企業でシステムエンジニアとして働いているうちに当然、システムエンジニアとしての専門的な技術や知識が身に付き、仮にその企業を嫌になり、退職したとしても、システムエンジニアは今後もかなり需要は高まりますので、次の転職活動では、システムエンジニアの経験者として、転職活動を有利に進めることができる予測が成立するからです。
ですので、なんでもかんでも、『まずは内定』が通じるという誤解はないようにお願いします。
システムエンジニアの転職市場
システムエンジニアは、IT関連の職種の一つであり、これらのすべてのIT関連の職種も極めて人材が少ない状況です。システムエンジニアを必要とする企業はたくさんあり、求人も極めて多くあります。
人材が少ないということは、その点だけでもライバルとなる求職者の数も少ないですし、有利です。また、企業がシステムエンジニアを必要としているなかで、応募数が少ないということは、このフェーズにおいても相対的な比較対象も少ないということになりますので、求職者としては有利です。
つまり、ダブルの優位性を担保することができます。特に経験者となれば、まさに、引っ張りだこ状態です。社会的にはITバブルは崩壊したとしても、転職市場におけるITバブルは今もなお、続いています。
私の転職エージェントにも、このような転職市場におけるITバブルは多くあり、システムエンジニアを希望するシステムエンジニア経験のある求職者は内定率100%です。つまり、絶対に、どこかしらの企業から評価を受けて内定を貰っているということです。
特に買い手市場のシステムエンジニア
エンジニアの経験を持つ求職者の多くは、それまでの経験を活かすためにエンジニアとして転職しようとしますが、エンジニアにも2つのパターンが考えられます。
一つはIT業界のシステムエンジニアとして転職する場合で、もう一つはIT業界以外の業界でシステムエンジニアとして転職する場合です。
システムエンジニアの多くは、より高いレベルでより経験を活かせる職場を求めて転職することが多いために、IT業界のシステムエンジニアとして転職を希望する求職者が多いです。
そうなるとIT業界以外はどうでしょうか?経験者のなかでもライバルの少ない状態で選考を受けることができるため、また、IT業界以外の企業は特にシステムエンジニアの採用に苦戦しているために、どうしても採用したい人材として捉えます。
そうなれば、その求職者は勝ったも同然です。内定確度は極めて高いでしょう。今からご紹介する方法はどの職種も使えるテクニックではありませんが、IT業界以外のシステムエンジニアの求人の場合はこのテクニックは、絶対に近い形で使えます。
システムエンジニアのIT業界以外の企業での選考テクニック
採用に苦戦している企業はどこも、他社と比較して差別化を図るために、もっとも簡単な方法は、転職条件の年収を引き上げることです。どのような求職者も、お金のために働くということは大なり小なり必ずあることです。
システムエンジニアの場合は、今は空前の買い手市場でもあり、経験のあるシステムエンジニアは、十分な市場価値があり、その分、求人に記載されている転職条件の年収面が高いです。
IT業界のシステムエンジニアの求人はIT業界以外のシステムエンジニアの求人よりも転職時の内定年収が高いことが一般的で、それが理由の一つでシステムエンジニアがIT業界に流れる傾向があります。
この点にIT業界以外の企業で選考を受けているシステムエンジニアは着目するのです。IT業界以外のどの企業でも、自社がシステムエンジニアからすると仕事内容としてIT業界で働くよりもシステムエンジニアからすると浅いという自覚はあります。
また、年収面についてもIT業界の方が高いと知っている場合もあります。しかし、IT業界以外の企業がIT業界よりも転職時の年収が低いことを知っていても知らなくても、そのようなことはどうでも良いのです。
選考途中、または内定時に、IT業界のシステムエンジニアとしてのマーケットバリューを遠回しに紹介して、他からも内定が出ていると伝えるのです。(この場合、転職エージェントを利用しているのであれば、キャリアアドバイザーを介して伝えた方が良いです)
そうすると、IT業界以外の企業は、システムエンジニアがIT業界に流れる傾向を実際に自社の採用活動が苦戦していることもあり、把握済みですので、辞退されては困るということで、当初の求人の転職条件の年収面よりも引き上げてくることが良くあります。
企業の人事としてシステムエンジニアの選考に関わったことがありますが、その際は、選考を受ける求職者からこのテクニカルな条件交渉を打診してきた訳ではないのですが、そもそもとしてシステムエンジニアの採用に苦戦していたため、『この人材は逃したくない』ということで、当時の企業の経営者自らが年収面を引き上げていました。
このようなケースは、今の転職市場のシステムエンジニアには良くあることで、珍しいことでは全くありません。そのぐらい、システムエンジニアの企業ニーズは高く、未経験者でも十分に内定を勝ち取る可能性があるのです。
システムエンジニアの企業内の立ち位置
転職後は、システムエンジニアとしてその企業で働くことになりますので、転職後に自分がどのような立ち位置であり、また、仕事をするのか把握することも大切です。
まずは、企業内のシステムエンジニアの立ち位置です。管理会計上の観点からご紹介すると、企業では、コスト管理として、直接部門と間接部門に振り分けてコスト管理しています。
直接部門とは、企業の売上や利益に直接貢献する部署のことを言い、間接部門は企業の売上や利益に直接貢献する要素がない部署を言います。
システムエンジニアは転職後に、システム部門に配属され仕事をすることが一般的で、このシステム部門は、管理会計上、どちらに振り分けられるかご存知でしょうか?システムエンジニアの大まかな仕事内容は、ITシステムの開発や構築、管理ということになります。
ここだけ聞くと、『直接貢献する要素はないのでは?』ということで間接部門に振り分けられると考えると思いますが、正解は、違います。特にIT業界やIT機器メーカーについては、システムエンジニアが開発、構築したIT関連のシステムが商品となるために、直接部門に振り分けられます。
システムエンジニアと管理会計はまったく関係ないように思えますが、関係性は大ありです。と言うのは、企業では、昇給や賞与の算出については、直接部門と間接部門では予算の付け方が違います。
企業の売上や利益に直接貢献する直接部門に入る部署は、間接部門よりも高い昇給、賞与予算が割り振られています。どの企業でもそうですが、原資となる売上や利益から予め年度の昇給、賞与予算を決めていて、その中から部署ごとに割り振り、また、各従業員に分配していきます。
この企業の管理会計事情を把握しておくと、転職後に同じ仕事をしたとしても直接部門か間接部門かにより評価の係数が変わり、最終的に年収面にも大きく影響します。
IT業界やIT機器メーカーについては、システムエンジニアの場合、直接部門に割り振られることがほとんどであり、このため、転職後もIT業界以外の企業よりも高い評価を受け、結果的に昇給や賞与に反映し年収面でも好待遇を受けるということでシステムエンジニアは、IT業界へ流れること傾向があります。
ただ、IT業界やIT機器メーカー以外の企業でも、この点を配慮してシステムエンジニアの割り振りを直接部門にしている企業もありますので、このあたりは、面接で直接確認しても選考に差し障りのない範囲ですので、確認した方が良いと思います。
システムエンジニアの仕事内容と働き方
システムエンジニアとは、別名、『SE』と呼ばれることがあり、社内SEなどという言葉を聞いたことがあるという求職者は多いと思います。むしろ、この時代でSEを聞いたことがないという求職者の方は、ちょっと情報感度や時代遅れが否めませんので、転職活動をうまくいかせるために、もう少し勉強した方が良いと思います。
このシステムエンジニアとは、企業では実際にどのような仕事をしているのか、具体的にご存知でしょうか?大体の方は大まかに、システムの開発、構築、管理と捉えると思います、これらを詳細まで落とし込むと範囲は非常に広いです。
まずは、システムエンジニアの仕事内容からご紹介していきたいと思います。
システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアの仕事の目的は、在籍する企業と顧客の労働環境を整備し、また、企業や顧客の業務効率や生産性を上げることです。
分かりやすく一つの例を出すと、昔は経理処理の際には、紙ベースの『伝票』を使って電卓で計算、管理していたのですが、これでは時間が掛かり過ぎますし、業務量も増えるため、担当者も増やすことが必要で人件費が掛かります。
しかし、システムエンジニアが開発、構築したITツールを使って経理処理することができれば紙を使うことがないため、紙代の削減にもなり、業務スピードも上がるため、時間的な削減効果もあり、業務量も減らすことができるため、余剰な人権費を増やすこともありません。
システムエンジニアの仕事により、今ご紹介しただけでも、『紙』、『時間』、『コスト』の3つを従来よりも削減することができるのです。企業は、売上を上げることが利益を拡大する一番の方法ですが、売上を上げるため、企業経営するためのコストを抑えることも利益を残す重要な施策です。
つまり、システムエンジニアの仕事は業務効率を図り、生産性を上げて最終的には企業の利益確保に貢献していることになるのです。そのため、企業ではシステムエンジニアについては、管理会計上、直接部門に割り振るということになっています。
在籍する企業と顧客の労働環境を整備し、また、企業や顧客の業務効率や生産性を上げるためには、ITツールの開発や構築が必須です。目的を果たすために、システムエンジニアはITルールを開発し構築、運用することを仕事にしているのです。
みなさんが、日常で使っている携帯やPCもシステムエンジニアとして働く誰かが開発したものですし、PCでインターネットを活用すると思いますが、そのIEと呼ばれるブラウザもシステムエンジニアが開発したものです。
システムエンジニアが開発したIT関連ツールは、ありとあらゆりシーンで求職者のみなさんの日常を便利にして役立っています。これは企業でもまったく同じことが言えます。
このように日常生活と同じく企業内でもIT関連ツールを開発、構築するシステムエンジニアの具体的な仕事の流れについてもご紹介します。
システムエンジニアの仕事内容1
まずは、どのシステムエンジニアも仕事を進める上で必要なことは、企業や部署、顧客からのニーズを把握することです。ニーズがあるということは、そこに必ず課題があります。この課題を把握せずに、自分のやりたいことだけを進めることはシステムエンジニアとしては、自分も価値を下げることと等しいです。
企業や部署、顧客の『この点を改善して欲しい』、『このようなことをやりたい』という内容を聞き出して、それに見合うIT関連ツールを開発します。このように相手の課題をヒアリングして抽出することが、ピンポイントに企業などに貢献することになります。
相手の作って欲しいITツールを開発するためには、どれだけの時間や人数、そしてコストが必要か検討することも仕事の一つです。そのため、システムエンジニアでは、先程、ご紹介したようにシステムエンジニアの一人がすべての工程に関わるということよりも、チームを作り、チーム内でそれぞれの役割を決めてプロジェクトにすることが良くあります
ヒアリングについては、システムエンジニアの一人だけが行うのでなく、数名単位で打合せに参加して、ニーズを正確に把握することが一般的です。また、このヒアリングが実は最も重要と言われています。
どれだけ素晴らしいIT関連のツールを開発しても、相手のニーズとは異なるものでは、意味がありませんし、開発し直すということにもなり、非効率になってしまいます。
システムエンジニアの仕事内容2
ヒアリングが終わり開発の方向性が決まると次は、具体的なアクションになり、システムエンジニアの得意とする工程に移ります。まずは、開発前の設計からスタートすることとなります。
どのようなシステムエンジニアでも、ヒアリングからいきなり開発を始めるということはなく、開発前に必ず、『ラフ』と呼ばれる大まかな設計プランを立てます。このラフにより、細かい部分のミスなどを発見して、その後の開発に繋げるのです。
システムエンジニアが開発するIT関連のツールはどれも市場的に高価なものが多く、企業としては、それを購入するよりも自社で開発できるシステムエンジニアを雇用した方が断然にコストパフォーマンスが高いです。
そのため、システムエンジニアは自分が開発したIT関連ツールが、市場価値が高いことを知っているために、また、多くの工数が掛かっていることも知っているため、開発前にわざわざ工程を一つ増やして『ラフ』により慎重に業務を進めています。
システムエンジニアの仕事内容3
次は、まさに開発工程となります。開発は一度ですべてが完成することはなく、動作確認やより使い勝手の良い機能にするなど、何度もテストを行います。
全社的に導入する前はもちろん、それが顧客への納品だとすれば、完成したあとに、システム部門で一定期間、テスト運用して実際の稼働を確認します。
これらすべての工程が終わるまで、長い場合は年単位となることもある大きなプロジェクトになることもあります。
システムエンジニアは離職率が高い!?
システムエンジニアは、『まずは内定』に値する職種であるとご紹介しましたが、離職率が高いとはどういうことだろう?と感じるかと思いますが、離職にも前向きな離職と後ろ向きの理由の離職があります。
ちなみに営業職は後ろ向きの離職が多いのですが、システムエンジニアについては、言葉上は同じ離職であっても、前向きな場合がほとんどです。
システムエンジニアの仕事内容で触れましたが、システムエンジニアは自分が開発したIT関連ツールが、市場価値が高く、商品価値も高いことは自ら把握しています。
そのため、『今、働いている労働条件が自分の市場価値と合致するのか?』という疑問を経験が豊富になればなるほど、強くなります。しかも、労働市場では、システムエンジニアのニーズが高いことも当然に知っていますので、少しでも今より良い条件ならば離職して他の企業へ転職しようとする傾向が強く見られます。
言葉を選ばず言いますと、システムエンジニアの世界は、市場価値が高く、人材も不足しているため、マネーゲームの様相を持っています。
今の日本では、システムエンジニアが本当に少なく、企業のニーズが高いため、システムエンジニアはかなり有利です。
このように離職率がある意味、高いシステムエンジニアは企業としても常に離職リスクを考えていることもあり、経験豊富なシステムエンジニアが在籍している間に、未経験者であっても、その豊富な経験を未経験者が身に付けて、経験豊富なシステムエンジニアが離職しても困らない環境を予測して、未経験者でも採用しようとしています。
企業のシステムエンジニアに対する動き
日本のシステムエンジニアは、市場価値が高いため、経験のあるシステムエンジニアであれば必ず破格の条件で転職することができますし、企業の現状を逆手に取って内定時の条件交渉も有利に進めることができます。
システムエンジニアは確かに企業としては必要不可欠な人材ですが、ほかの労働者や企業の予算を考えると、ぶっちゃけると高過ぎると考えている企業も多くあります。
システムエンジニアという職業は極端なことを言えば、目の前にPCやインターネット環境があれば、世界のどこでもできます。仮に砂漠地帯にPCとインターネット環境があれば、砂漠でもできるのです。
また、システムエンジニアの専門知識やスキルは言葉と異なり、世界共通であるため、人件費の高い日本でシステムエンジニアを雇用するよりも人件費の安い海外のシステムエンジニアを雇用した方が企業のコストメリットは高いのです。
特に最近、目立っているのが、東南アジア諸国のシステムエンジニアを雇用するために、現地に法人を立ち上げている日本企業です。海外のシステムエンジニアを日本で雇用すると日本の法令が関わりますので、最低賃金額が適用されます。
しかし、現地法人を立ち上げて現地で直接雇用すると日本の法令は適用されず最低賃金額の適用もなく、現地の安い賃金レートで雇用することができます。また、世界を見るとシステムエンジニアについては、IT先進国であるアメリカに続き、東南アジア諸国も優秀なシステムエンジニアが揃っているため、日本の企業からすると安い人件費で高い技術を持ったシステムエンジニアを雇用できれば、コストを抑え利益を増やすことができるのです。
ただし、この割合は全体を見るとまだまだ小さいため、日本のシステムエンジニアの優位性は世界規模を見ても高いと言えます。
未経験者でも経験者なみに戦えるシステムエンジニア
システムエンジニアの世界には、資格が多くあります。初級レベルの資格もありますが、上級レベルの資格を取得できれば、経験がなくとも十分、転職市場では高い評価を得ることができます。初級レベルの資格の代表は、ITパスポートと呼ばれる資格ですが、この資格だけでは未経験だとすれば転職市場で差別化を図るまでは至りません。
しかし、応用情報技術者、ITストラテジスト、情報セキュリティスペシャリストなどの上級クラスの資格を持っていると、もちろん企業のニーズにより多少の違いがありますが、転職市場全体で考えると十分、勝負できる資格になります。
未経験者の方は、現職で働きながらでもこれらの資格は取得することができますので、未経験を補う武器として取得を目指してみてはいかがでしょうか?システムエンジニアという職業は、今後の需要も増えますし、技術は一生ものです。つまり、システムエンジニアとしてある程度まで到達すると独立することもできます。
システムエンジニアに向いている人
システムエンジニアに向いている人は、当然、技術力のある求職者であれば問題ないですが、システムエンジニアの仕事内容でもお伝えしましたが、ヒアリングという工程が必ずあります。そのため、相手の話を理解して的確に対応できる能力は必要不可欠です。
また、主な業務はPCを前にして黙々と開発することが仕事になりますが、企業内や顧客との接点もありますので、ある程度のコミュニケーション力は必要です。システムエンジニアにはたまにいますが、『人間が苦手』という求職者もいますが、この場合は、開発業務では問題なくともヒアリングなどその他の業務では苦戦すると思いますし、最悪は組織や人間関係で軋轢を生むこともありますので、身に付けておいて損はないと思います。
システムエンジニアは引っ張りだこ!!
いかがでしょうか?今回はIT関連の職種でも企業からのニーズが極めて高い、また、誰でも転職できるというレベルの職種ではないため、限られた経験のある求職者の専門市場とも言える職種がシステムエンジニアです。
私がもしまだ年齢が若く、挑戦可能な立場にあるのであれば、今後の需要予測も踏まえて、間違いなくシステムエンジニアになりたいと思うでしょう。仕事内容としても社会に対する貢献度が非常に高く、システムエンジニアのおかげで日常生活もかなり便利になっていますし、また、年収面においても企業で働きながらプロスポーツ選手と同じぐらいの年収を得ることも可能な職種です。
どの企業からも積極的に採用されるでしょうし、転職エージェントとして活動する私から言わせると、これ以上ない職種ではないかと思います。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実してその後の人生も最高のものであることを祈り、今回のシステムエンジニアについての話は終わりにしようと思います。最後までお読み頂きありがとうとございました。