メーカーへの転職は公務員に近い働き方が可能!!

みなさん、こんにちは。

業界にはそれぞれ特徴があり、業界の中には、企業としてどのような立場にあるのか、または業態も違いがあります。

求職者の皆さんは、転職活動を経て、企業への転職をすると思いますが、その企業が業界でどのような立場で、そしてどのような業態にあるのか把握していますか?求職者の中には、業界や企業名だけで転職を決めてしまい、自分のイメージと違ったという方もいます。

転職活動の成功ポイントは、より具体的に企業を理解するということです。企業によっては、業界や業態により競合優位性を担保できず、ある程度の安定はあるものの、業績を思うように伸ばせないという場合もあるでしょうし、逆に業態の特徴により、その業界では勝ち組となり、将来性のある企業もありますし、盤石な安定感を誇る企業もあります。

どの業界にも業態はそれぞれ違う側面がありますので、業態をしっかり理解しましょう。

求職者の皆さんは、転職先である企業に求めるものとして、『安定』、『将来性』というものがあると思いますが、将来性を期待するのであれば、ベンチャー企業への転職が良いでしょうし、安定を求めるのであれば、メーカーへの転職が良いと思います。

求職者は、労働市場に出ると当然、労働者としての企業で働くことになりますので、公務員とは訳が違います。公務員は大きな報酬を得る機会がゼロですが、将来に渡り安定を約束された働き方ができます。求職者の中には、『公務員も魅力はあるものの、公務員のように報酬面で期待できない環境は嫌だ』ということもあり民間企業で働くことを期待しますが、一方では、『安定も欲しい』という、一見、中途半端やわがままに感じる理想を抱いている方もいます。

しかし、この一見、中途半端やわがままに思えるこの理想を叶えることができる業態があります。どの業界でも、物やサービスを企画開発して卸や小売りにそれらを流通するメーカーという企業がありますが、このメーカーこそ、一見、中途半端やわがままに感じる理想を叶えることができる存在だと言われています。

メーカーとは、製造業とも呼ぶ場合がありますが、製造業と表現すると『ものづくり』という要素が強く、その範囲は町工場なども含まれてしまいますので、流通過程でも風上として立場を持つメーカーと呼ぶ方が言葉として馴染みます。

今回は、このメーカー企業についてご紹介したいと思います。まずは、求職者は、転職後は必ず労働者として企業で働く労働者になりますし、メーカー企業の社風など環境面や働き方を把握することは大切なことですので、このあたりから今回は話を起こしていこうと思います。

メーカー企業とは?

メーカーとは、『モノやサービスを開発などの過程を踏んで作る企業』を言います。モノやサービスを開発、企画して消費者市場や流通市場にそれらを拡散する業界は多くあります。

例えば、テレビという商品。今では家庭においては必ずあると言っても良いぐらいどの家庭にも1台はあるものだと思います。このテレビは、テレビという商品を企画、開発して電機メーカーがいくつかの経路を踏んで家電量販店などの店頭に並び、消費者が購入することが普通です。

ここではテレビを例に挙げて電機機器業界について触れましたが、他の業界も流通の経路は違いますが、必ず消費者の元にあるモノやサービスは、大元はメーカーになります。

日本は、『ものづくり』を得意とする国です。日本人の特徴とも言える我慢強さや粘り強さがものづくりに適しているためです。メーカーの企業はどこも、1つのモノやサービスを商品化して世の中に広めるためには、数多くの失敗を踏んでいて、どの商品やサービスにもその企業それぞれの想いが込められています。

メーカーの企業は、商品の付加価値として、企画や開発に携わった自社の想いを込めるため、商品やサービスの訴求内容に、『想い』を含めることが良くあります。

私もあるメーカーの企業と採用支援としてお付き合いしているのですが、ここで、そのメーカー企業の社長とのエピソードをご紹介します。メーカーへの転職を目指す方は、メーカーでは、この想いにこだわっていることが多いですので、応募する企業が発売する商品やサービスに共感できるかも大切ですし、面接で大体のメーカーは自社商品やサービスについて質問することがありますので、面接前に価格が安い場合は実際に購入して消費者目線でその商品の感想を持っておく方が良いでしょうし、高額であれば、必ず店頭などに足を運び店員などにその企業が発売する商品やサービスについて聞いておくことが良いです。

メーカーでは、どの企業のどの面接官も、自社商品やサービスに愛着や想いを強く持っているため、企業というよりも商品やサービスに対してどのようなイメージを持っているのかを求職者には求めることが多いです。

求職者の中には、面接前に全く、商品やサービスについて研究することなく望み、経験や能力などが良かったにも関わらず、商品やサービスについての研究が浅いという一点だけで選考見送りとなる方もいるぐらいです。

求職者としては、商品やサービスを何らかの形で研究するぐらいの内容は、そこに必ず答えがあるものですし、業務経験や能力は、それまでの経験が必要で、選考を受けている『現在』ではどうにもできないことです。

抑えておくべきところは確実に抑えて面接などに臨みましょう。

ある企業の商品に対する想い

その企業は、中小企業で化粧品メーカーとして、企画から販売までワンストップで行うことを事業としているのですが、顧客ターゲットを絞り売上として50億円程度です。

その企業では、化粧品の企画系の職種と営業系の職種の2つを求人として頂きましたが、この2つのどちらにも共通して言える選考基準の一つが、『選考前に必ずその企業の商品を店頭などでテスティングしていること』でした。

その企業は創業以来、他の化粧品メーカーとは差別化を図るために、商品そのものの商品力はもちろんですが、商品の企画から開発、製造に至る工程で自社の従業員がどのような想いでいるのかを商品の訴求としているのです。

それだけ、商品への愛着やこだわりがある企業でしたので、興味があって転職活動でその企業の選考を受けるとなった求職者にも、商品への事前研究を求めていたのです。

その企業が思うこととして、転職活動ではどの求職者も、転職エージェントなどから求人の紹介があった企業に対して、まずは内定をということで、そこまで興味がない、入社意欲もそこまで高くない企業に応募することが想定されるとして、本当に興味があり、本当に入社したいと考えてくれている求職者は必ず、どこかでその企業の商品を実際に触るなり接触するはずだと考えていたのです。

この基準は求職者には絶対に言わないで欲しいとのことで転職エージェントである私もその企業との約束を守り、求職者に一切、共有することはありませんでした。

この化粧品メーカーの選考基準に自社商品の接触としていることは、私も理解できます。と言うのは、私の転職エージェントでもそうですし、他の転職エージェントなどでもこの化粧品メーカーが求職者へ危惧する、『どこでも良いから内定』という考えや、『そこまで興味はないけど、とりあえず応募してみよう』という考えの求職者が多いためです。

企業からすると、当然、面接などに時間を割き本当にその企業で働きたいと思ってくれている求職者に転職して欲しいと思うものです。実際は、求職者の中にはこのように何となく応募という方も少なくありません。

メーカーへの転職は必ず準備を!!

準備とは、今、ご紹介したような面接前に必ず商品やサービスに対して研究するということです。転職活動で会社情報やその他の情報についてはインターネットなどで調べると思いますが、メーカーの場合は、商品やサービスを購入する必要はありませんが、必ずテスティングなどをした方が良いということです。

そこまで志望度が高くない企業の求人でも、商品やサービスに接点を持つことで、その企業がどのような想いを持って商品やサービスを企画、開発などをしているのか分かり、その過程で、その企業の姿勢などに共感や興味を抱くこともあるでしょう。

このように皆さんにメーカー企業への選考に対してアドバイスする私も、皆さんと同じように求職者として転職活動を行っていましたが、メーカーへの選考で、今、皆さんにアドバイスしたことを行わず、見送りになったことがあります。

私の経験や私の友人でメーカーの人事を担当している人の話を聞くと、どのメーカーでも少なからず選考基準に商品やサービスの研究という項目が入っているようです。

メーカーの間接部門を希望する求職者

メーカーを希望する求職者で営業や企画などの直接部門の求人に応募する求職者の方は、転職後に実際に自分がその企業の商品やサービスを扱うことになるため、自然に商品やサービスへの研究をするという求職者もいると思います。では、メーカーの間接部門の求人に応募する求職者は、この点は恐らくあまり興味を持つことはないでしょう。

間接部門とは、経理、人事、総務、財務などの職種を言いますが、これら間接部門の職種は、どの企業でも大体、同じ内容の業務となり潰しが効きますし、また、転職後も商品やサービスへ直接関わることは業務としてないために、企業や企業の職種には興味を持つかもしれませんが、商品やサービスについては、あまり興味を持たないという求職者が多いと思います。

実際、私も当時、メーカーへ応募した際、人事という職種で間接部門でしたので、今、ご紹介したように商品やサービスへの興味はほとんどなく、『こういう商品を扱ってるんだな』ぐらいの気持ちでした。

しかし、メーカー企業は、職種に関係なく選考基準に商品やサービスの興味と研究を持っているため、間接部門の求職者も必ず商品やサービスの研究はした方が良いです。メーカー企業は、選考基準についてはこの点を必ずと言って良いほど持っているので、是非、求職者の方は把握しておきましょう。

メーカー企業の社風と環境

求職者の方も転職後は、その企業で働く労働者になります。メーカー企業の社風や労働環境を知っておいた方が良いと思います。メーカー企業は、大体は営業よりも企画が強い文化を持っています。

また、そこで働く従業員もスマートなタイプが多いでしょう。メーカーで働くメリットの一つは安定がありますので、メーカーで既に働いている労働者の方も皆さんと同じ理由でメーカーを選んでいる場合が多いです。

そのため、『俺が俺が』精神の求職者はあまり受け入れられず、組織を乱すという風に取られる場合もありますので、面接などの発言には気を付けた方が良いかと思います。

それと、業界によって多少違いがありますが、メーカー企業では男女の比率はやや男性の方が多いです。女性が利用する商品やサービスを企画、販売しているような場合は、男女比率はほぼ五分五分です。

一部のメーカー企業を除き残業が少ない!!

メーカー企業で働く労働者のメリットは、比較的、残業時間が少ないということです。そのため、オンとオフの切り替えをうまくすることができることが多いです。夕方6時や7時の時間帯に電車で、『もう帰宅する人なんだろうな』というサラリーマンやOLを見たことはありませんか?

その方々にはもちろん違う場合も多くありますが、メーカー企業の労働者も多くいます。私の転職エージェントで抱えるメーカー企業の求人はどれも残業時間が少ないということが一つの特徴であり、求人を持つ企業の売りです。

ただ、例外があり、メーカー企業でも創業間もないベンチャー企業などは残業が少ないということもありませんし、早く帰宅できるという日も多くはありません。
※そうは言ってもメーカーですので、残業時間については、日本の平均的な残業時間になっているようです。

女性に優しい

どのメーカー企業にも共通して言えることが多い要素は、女性に優しい環境であるということです。組織に男性が多いと言って、男社会ということもありませんし、女性が多いということで女性文化ということもなく、本当に平均的な組織文化を持っています。

そのため、基本的には労働者に対して非常に優しい文化を持っていますし、求職者としても転職後は、働きやすいと思います。特に女性については、メーカー企業は積極的にワークライフバランスや女性が働きやすい環境を整備したり、整備しようとしている企業が目立ちますので、女性の求職者の方は、メーカー企業を推薦します。

結婚や出産があっても職場復帰しやすい環境ですので、この点についても安心だと思います。

転職市場でメーカーは人気

私が知るどの転職エージェントやどのキャリアアドバイザーも同じことを言いますが、メーカー企業は求職者の中では人気の求人となっています。

今、ご紹介したように安定感や安心感のある社風や労働環境にあるため、転職しても早期退職のリスクが少なく、ある程度、先も見据えることが可能だからだと言われています。視点を変えてみると、新卒採用市場でもメーカー企業は非常に人気が高いです。

離職率が低い

メーカー企業全体に言えることですが、離職率が非常に低いです。転職市場で求職者が拾う求人には、多く増員求人と欠員求人の2つがありますが、業績好調などを理由とした増員求人が目につきます。もちろん、中には欠員求人も紛れ込んでいるのですが、その数は増員求人と比較すると明らかに少ないです。

求職者が応募する求人の中で欠員求人は、当然にそのポジションの前任が退職する、または、退職予定であるため、その求人が公開されるので、前任者が退職となれば気になる点だと思います。

私も転職エージェントとして求職者に対して、他の転職エージェントも利用している求職者の方には、求人の募集背景を必ず把握して欠員求人の場合は、どのような理由で前任が退職するのか聞いた方が良いと伝えています。

メーカー企業では、増員求人が目立つために、応募するかどうかの基準においても安心を持てるかと私は思います。メーカー企業は離職率が少ないため、年がら年中、求人が公開されるということは稀で、大体のメーカー企業は、同一職種においては、2年に一度ぐらいのものです。

ですので、求職者としては、求人を拾った段階で必ず応募した方が良いと思います。

メーカーの転職難易度

続いて、入社前のメーカー企業の選考についてです。メーカー企業は人気も高く有効求人倍率が高く、相対的な比較により選考基準も高いです。特に企画系の職種は求人全体を見てもかなり人気の高い部類に入りますので、相当な経験がなければ内定を勝ち取ることは難しいのかなと思います。

これは、私の転職エージェントでの話ですが、メーカー企業の企画系の求人に20名ほど応募しましたが全員が選考過程のどこかで見送りとなり内定を勝ち取ることはできませんでした。

企画系や営業系は選考内容に特徴がある

企画系や営業系の職種は、転職後に実際に商品やサービスを扱う直接部門になりますので、商品やサービスへの知識はもちろんのこと企画力や営業力が試されます。

メーカー企業の営業職は、新規開拓営業はあまりなく、どちらかと言えば、卸業者や小売業者からメーカー企業で企画、開発した商品やサービスを売りたいということで、先方から打診がある環境のため、営業企画という場合が多いです。

もっと具体的に言いますと、ある小売店で自社商品を置いているとしましょう。その店頭でもっと売上が上がるように、店内のどの位置に商品を置けば良いのかなどを提案したり、POPなどの企画を行うことが主な仕事になります。

ですので、営業系も企画系の職種と同じく企画力や提案力をスキルとしては求められるため、企画系の職種同様に選考内容も特殊であることが多いです。

どのメーカー企業でも、求職者がそれまで企画や営業の経験があったとしても、求人企業での商品やサービスの企画や営業の実績がないために、転職後、どこまでできるか決め兼ねるということで、選考内容に、商品やサービスの企画書があることがあります。

ある大手のメーカー企業の人事責任者の方は、面接よりもこの企画書の方が、求職者がどれだけできそうか、また、求職者のセンスや独自性も図ることができるために良いと言っていました。

企画書は世界に2つと同じ内容のものがなく、求職者それぞれの個性や特徴が出て、選考としても相対比較に役立てることができるとのことです。

また、この企画書は、適当なものではなく当然、しっかりとした内容が求められますので、そこまで興味がない求職者や志望意欲が低い求職者は、企画書の作成に充てる時間が勿体ないために、応募しないことが予想されます。

逆を言えば、現職を持ちながら転職活動している求職者が多いと思いますが、現職の仕事をしながら、内容が充実した企画書を提出する求職者は、志望意欲が高いと判断できると言っていました。

この観点は、私も同感です。私も求職者時代にある企業から商品やサービスの企画書ではなかったですが、志望動機書を原稿10枚程度で纏めることを応募する場合には必要だったり、または、履歴書は手書きという決まりがあった企業については、あまり志望意欲が高くない場合は、面倒で応募すらしなかったです。

その他の選考はどうか?

メーカー企業の選考は、企画書があるため、希望する求職者が多いということと合わせて難易度が高いですが、それ以外については、特別に難しいということはありません。

適性検査もごく普通ですし、面接でも商品やサービスの研究以外については、一般的な内容がほとんどです。面接回数も2回~3回という場合がほとんどですので、求職者の方としてメーカー企業の選考対策は企画書と商品やサービスの研究に集中できると思います。

流通においてメーカーがなければ成立しない

先程、メーカー企業の営業職は自ら新規開拓する必要がなく、どちらかと言えば常に風上に立てる環境にあります。どの卸業者もメーカーから商品やサービスの流通がなければ、どちらもビジネスになりません。

そのため、メーカーはどの業界でもなくてはならない存在になっています。メーカーの営業職を希望する求職者の中には、新規営業をする必要がない風上の立場で仕事ができるとしてメーカー企業を希望する方がいますが、私が知る範囲ではこのタイプの求職者はメーカー企業に転職しても成功しているケースはほとんどなく、どちらかと言えば、組織に馴染めず退職している方の方が多いので、この理由でメーカー企業を希望するのであれば、転職後に苦戦する姿が目に浮かびますので、応募は控えた方が良いと思います。

知名度のある企業が多いメーカーという存在

メーカー企業は、自社の商品やサービスが消費者から人気が高ければ企業としての知名度は高くなります。どの業界にもメーカーは存在しますが、良くテレビでCMをやっている企業をみたことがありますよね?その企業の大体はメーカーです。

もしかすると、お気づきではない求職者もいると思いますが、IT業界のスマホゲームの開発を事業とする企業もゲームを企画、開発することになりますので、メーカーです。

メーカー企業は、知名度が高く、求職者にとっても消費者として馴染みのあることが多いでしょう。知名度の高い企業が多いメーカーですので、転職後に社会からの信用度も高く、生活としても有利になると言えます。例えば、住宅や自動車を購入するためにローンを組むと思いますが、審査基準に企業名や企業の規模も含まれますので、知名度の高いメーカー企業は、知名度が高いということはそれだけ消費者からの認知度もあり、業績に繋がっていることがあるために十分な社会的信用も身に付けることができると思います。

世界とも対等に渡り合える!

メーカー企業は、自動車業界の世界クラスの企業を筆頭に世界とも対等に渡り合えるグローバル企業もあります。当然、企業規模も大きくなり、安定感や安心感も抜群と言えるでしょう。

また、将来的には海外で仕事をしてみたいという求職者もいると思いますが、その場合の方法として、世界もマーケットとしているメーカー企業では、チャンスは十分あると思います。

現段階ではグローバル展開していないメーカー企業でも、商品やサービスが海外諸国とも親和性があれば、近い将来、当然、海外展開も視野に入りますので、求人を拾った際や面接の際にこの点については遠慮なく聞いて良いことだと思います。

世界と渡り合えるメーカー企業への転職は、求職者も転職後に従業員として世界とも渡り合えるビジネスマンになれる可能性があります。

収入面はどうでしょう?

安定感や安心感、そして社会的な信用も得ることができるメーカー企業ですが、収入面はどうでしょうか?求職者の中には転職後は実績次第で高い収入を得たいと考える方もいるでしょう。

この場合、いかに実績を出したとしてもメーカー企業では飛びぬけた額の収入は期待できないと思います。例外的にメーカーでもIT業界の開発系の職種やベンチャー企業の場合は、飛びぬけた収入は可能ですが、企業規模が大きくなればなるだけ、その他の職種はそこまで期待できないことが多いです。

冒頭から何度も書いている通り、メーカー企業への転職の大きなメリットは公務員のような安定的な就業が可能であることです。安定がある分、長期的な就業が期待できますので、収入面を優先するという求職者はメーカーには向かないタイプだと思います。

ちなみに、通常、どの企業でも営業職は歩合給やインセンティブがあり、同じ企業であっても他の職種に比べると収入面は高いことがありますが、メーカー企業では企画職が花形で、評価されやすいため、また、営業系の職種は卸業者や小売業者から引き合いがあってのことですので、そこまで高い評価を受けるということは少ないようです。

退職金規定のある企業が多い

毎月の収入面についてはあまり期待することはできないと思いますが、メーカー企業、特に大手のメーカー企業では、退職金規定を持っている企業が多いです。最近は終身雇用制度の崩壊により、日本では退職金規定を持っている企業は、ベンチャー企業を中心にあまり見られません。

求職者の皆さんも実際の企業の求人を見たときに福利厚生や補足欄に『退職金制度』と記載している求人はあまり見かけないのではないでしょうか。大手のメーカー企業では、終身雇用制はないものの、安定感や安心感があり、また、職場環境としても働きやすいため離職率が低く、多くの労働者はその企業で定年を迎えるという場合があります。

どの企業もそれぞれの企業の実態や労働者の状況を考慮して制度を整備しますが、大手のメーカー企業は特に退職金制度が機能するような人員構成(中高齢の労働者が多いという意味です)となっています。

毎月の収入面ではあまり期待できないですが、最近の日本ではあまり見かけない、ベンチャー企業ではまず期待できない退職金規定がありますので、定年後は退職金で生活の安定を図ることができます。

また、定年退職ではなくとも、一定以上の期間、在籍していれば退職金の支給対象になります。この期間については退職金が法定的なものではなく企業それぞれの考え方で決定されますので、求人企業へ確認した方が良いと思います。

ただ、転職エージェントを利用している場合は、求職者の方は企業に直接依頼せずキャリアアドバイザーを介して確認した方が良いです。

笑い話ですが、私の転職エージェントを介してメーカー企業へ応募して面接を受けた求職者がいたのですが、その求職者は、退職金について面接で確認を取ったため(しかも、結構、多めに)、企業からの面接感想で、『この求職者は退職金狙いですか?』という評価で見送りになっています(汗)

安定を求めるならメーカーへ!!

どの業界にもメーカーはあります。求職者はメーカーを志望するのであれば、業界の特徴やその企業の商品やサービスをしっかり理解して、自分が転職後にどのような働き方ができるのかイメージした方が良いです。

また、企業に求める要素や材料として、安定を優先するのであれば、私は絶対にメーカーが良いと思います。特に大手のメーカや不況に左右されにくいメーカーは安定感としては鉄板だと思います。

ここまで離職率が低い、安定感とメーカーについてご紹介しましたが、離職率が高い業界にもメーカーはもちろんあります。離職率が高い業界のメーカーは同じく離職率が高いと言えますので、メーカーが全て良いとは限りません。

ですので、業界の特徴を理解することが必要ですと先程、お伝えしたのです。人材業界、不動産業界、金融業界は離職率の高い業界ですので、求職者は自分なりに業界を調べて、その業界のメーカーはどのような働き方ができるのかイメージしましょう。

最後になりますが、求職者の皆さんが自分の理想とする働き方ができる企業へ転職できるよう祈り、今回はこれで話を終わりにしたいと思います。最後までお読み頂きありがとうとございました。

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