事務職は人気職種で求人倍率が高い!他者差別化が成功のカギを握る!
みなさん、こんにちは。
求職者のみなさんが、転職活動を行う際に、それぞれにこれまでの経験を重視したり、または、希望を踏まえて転職軸を設定すると思います。転職軸を設計するにあたり、転職をきっかけにした人生設計もプランに含めると、より良い転職軸となり、転職活動を経て転職しても良い働き方や仕事ができると思います。
この転職軸が定まっていなかったり、転職活動をしているうちにブレてしまい、転職に影響したという声も多く聞いています。では、転職軸の要素としては、どのようなものがあるでしょうか。
性別により大きく分かれますが、男性の場合は、キャリアアップを目的に現状よりも高い役職、年収を得られる機会が与えられえることが一番多いです。一方、女性の求職者では、『安定』が一番です。
安定とは、企業の業績ももちろんそうですが、求職者自身の働き方としての安定という意味が大きいです。女性の場合は、男性と異なり、出産や育児、家事という人生の一大イベントがありますので、それらと仕事を両立できることを転職先に期待する場合が多いです。
もちろん、最近は、女性の社会進出や女性の管理職が増えていることもあり、女性が結婚などをせずにキャリアウーマンとして働き続けていくという場合も増えていますが、割合的に見れば、少ないです。
大半の女性は、結婚や出産などを経験して、女性らいし生活や生き方と共に仕事をするという環境を希望することが多いです。また、現在の日本では、昔と異なり男性も育児や家事に積極的に参加し、女性も家庭を守るだけでなく家計を支えるために仕事をするという夫婦共働きの時代です。
そうなれば、家庭としても女性の経済は貴重なものになるでしょうし、一方では女性は男性よりも採用において不利であるということは否めませんが、転職してしまえば企業も女性を一人の労働力として期待しています。
女性が女性としての尊厳を守り企業で安定的に働ける職種はどのようなものがあるでしょうか。世間のイメージとして女性に向く職種=事務職ということがありますが、そのイメージはイメージに留まらず、実際の労働市場においても女性が希望する職種のランキングで人気の高い職種は事務職です。
今回は、女性視点に偏るかと思いますが、事務職についていろいろな角度からご紹介できればと考えています。まずは、事務職とは、どのような職種を言うのか、このあたりから今回の話を起こしていこうと思います。
今回の記事の目次
事務職とは?
まず、事務職とは簡単に言うと、企業内における書類作成や書類管理、場合によっては受付対応や電話対応という仕事内容になります。
ただ、事務職と言っても、その職種としての範囲は広く、営業事務もあれば貿易事務、社長秘書も事務職に入ります。そのため、企業には、事務部門という部署がありません。たまに、庶務課と呼ばれる事務業務を中心とする部署を置く企業もありますが、事務部門にはなりません。
営業部門で例えますと、営業マンが契約した取引先に対しての契約書の作成、契約後の取引先との対応も営業事務が行うことがあります。しかし、営業事務という仕事内容は事務中心であり、その事務的な業務もできて営業マンという考えを持つ企業が最近、増えていて、かつては営業部門には必ず存在した営業事務というポジションがないとう場合もあります。
また、大手企業では経営陣となると自分のスケジュールを秘書に行わせることが一般的ですが、この秘書業務も転職市場では事務職に該当します。大手企業ではこのように秘書を雇用して経営陣の事務業務のすべてを任せる動きがありますが、同じ経営陣と言ってもベンチャー企業や中小企業では、社長や経営陣が自ら事務を行うことが多く、事務職を専門に求人を公開するということは多くはありません。しかし、ベンチャー企業やその他の中小企業でもそれ以外の部門の事務職は存在します。
事務職の予算の付け方がカギ
事務職は、事務全般が仕事になりますので、人によっては総務的な仕事が中心と例える場合もあります。この例えば的外れなものではなく、企業内における事務の役割はその事務職が配置される所属部門の『何でも屋』のような存在でもあります。
また、総務と例える場合、その背景は、企業の管理会計上、総務が間接部門であるため、間接部門費用として予算を組みますが、総務に近い仕事内容である事務も間接部門と考えるためです。
ただ、管理会計上の問題については、企業によって事務職への捉え方が違いますので、全く違います。直接部門に属して、その部門の事務職を担当する場合、その直接部門の一員として予算計上されますので、管理会計上、直接部門費用となります。
また、そうなると、実際の仕事内容は直接企業の業績に貢献している訳ではないですが、部門全体として考えるため、直接部門に入ります。
事務職は美味しい職種
肩の力を抜いてフランクに読んで頂きたいのですが、事務職は、先述の通り、実際の仕事内容は間接部門的なものでありながら、管理会計は直接部門費になります。直接部門の場合、直接、企業の業績に貢献するため、貢献度が高いとして、昇給や賞与の予算が間接部門よりも多く設定されていることが一般的です。
そうなると、仕事内容は間接部門であり、個人業績やノルマなどの数字に追われるプレッシャーもないなかで、直接部門が目標達成すると直接部門の一員として間接部門よりも高い昇給や高い賞与を受けることができます。
企業の中では、これに異を唱える労働者もいるぐらい、若干、違和感の残る要素ですが、この予算決めは今後も変わらないと思いますし、事務職はこの点についてはかなり『美味しい職種』と言えるでしょう。
どのような職種も共通して言えますが、ハードは仕事内容であれば、それだけ見返りは大きく、そこまでハードではない仕事内容であれば、それなりの見返りになります。
しかし、事務職の場合は、ハードな仕事内容ではないなかで見返りが大きいという私が知る職種のなかでは唯一と言っても良いローリスクハイリターンの職種です。
事務職と女性の親和性
事務職と聞けば内勤業務、内勤業務と聞けば女性という何となくのイメージや法則のようなものが労働市場では定着しています。私は現在、転職エージェントとして活動していますが、多くの事務職の求人を見ると、明記はしていないものの、求人内容を見ると明らかに女性を優遇していると感じる求人が多いです。
本来、女性の求職者は、転職市場においては、結婚や出産、育児などを理由に退職したり、または、退職しなくとも産前産後休業や育児休業で長い期間、休職することが予想されますので、企業としてはあまり積極的に採用しようとはしません。
しかし、事務職に限って言えば、事務職の仕事内容や性格上、女性を優遇するという場合が多いです。この状況から、女性が事務職を希望することが多いとも言えます。
女性の場合は、性格的にも細かい仕事を得意とする方が多く、事務職はこの細かい仕事内容が多くあり、また、営業などの場合は、外出が多く体力的にもハードな面があり、女性にはあまり向かないとされています。
これらの理由もあり、事務職と女性の親和性は高いです。
事務職が退職しても大きな業績リスクにならない!?
企業では、本来、直接部門に該当する職種においては、企業の業績に関わるために、離職されてしまうと大きな損失です。その離職者が、好業績を持っていれば、その打撃は大きいです。事務職は、企業の管理会計上は、直接部門に該当しますが、事務職に関しては、その業務に従事する人材が離職しても大して影響がないのです。
直接部門と言っても実業務は間接部門と実態は間接部門と同じになりますので、業績に直接、寄与するということはありませんし、また、このあと、詳しくご紹介しますが、事務職については、企業が求人を公開すると数日で応募が十分集まるため、中途採用に苦戦するということがほとんどないのです。と言うよりも、苦戦しないと言い切っても良いぐらいです。
企業が事務職の求人に対して女性を優遇する背景は、業務としては必要な存在であっても、必ずしもその人材でなければならない業務内容ではないため、言葉を選ばずいうとフランクな気持ちで採用することができるのです。
企業としてはこのようなメリットがありますが、女性の求職者も事務職というポジションは仕事と家庭の両立を図る上では最適なポジションになりますので企業がフランクな姿勢で採用すると分かっていても、それ以上に自分自身にもメリットがあるため、まったく気にすることなく事務職で転職する女性が多いです。
事務職の働き方
事務職の働き方のイメージは?と聞かれたとすれば、みなさんはどのように答えますか?実際にもこのケースが多くありますが、朝決まった時間に出社して決まった時間に同僚とランチに出掛け、終業時間となれば、誰よりも早く仕事を切り上げて退社し、その後は買い物や友人と夕食に出掛けるというイメージがあるかと思います。
今でも生き続ける言葉ですが、OLという言葉が事務職にはピッタリ当てはまります。
事務職は、一般的にオフィスワークがほとんどの仕事内容になりますので、『オフィスレディ』と呼ばれることが多いです。事務職の働き方は非常に規則的で、中には残業する事務職もいますが、大半の事務職は、規則正しい労働生活を送り、プライベートへの意識も高いです。
最近は、みなし労働制ということで、月給のなかに一定時間の残業代が含まれた休養体型を持つ企業もありますが、事務職の場合はみなし労働であっても、そうでなくともメリットがあります。
残業代は必ず支払われる
所定労働時間や法定労働時間を超えた場合の残業には必ず残業代が支払われますが、先程の通り、月給の中に予め残業代が含まれている場合があり、その場合は、一定の残業時間を超えなければ支給されません。
事務職の場合でもこの仕組みは適用され、事務職も例外なく一定の時間を超えなければ残業代の支給はないのです。しかし、基本的に事務職として働く労働者は残業をしないことが多いので、残業無しで、予め含まれた残業代も必然的に支払われているということになります。
このみなし労働については、残業が恒常的になっている職種に適用することが多く、そうなれば、残業が想定されないことが多い事務職ではみなし労働を適用しない企業もあります。ノーワークノーペイの原則です。
このように事務職では残業を想定していないため、月給に一定の残業代が含まれていないこともあり、そうなると、残業代の支給がなく、月給も増えることがないです。しかし、事務職はそれで良いのです。と言うよりも、それで十分なのです。
残業代を上乗せしない月給でも十分にプライベートを満喫でき、生活に困っていません。もちろん、ある程度の節約を個人個人でしていると思いますが、残業しなくても安定的な仕事ができて、将来、結婚などで問題なく休業できる環境があれば十分というある意味、欲が弱い職種です。
また、近いうちに何か欲しい物がある、どこかに旅行に行きたいということで直近、多めに給料が欲しいとなれば、仕事を作って残業すれば、残業代が支払われます。直接部門は、残業しても残業代が支給されないことが多いために、事務職のような自分の必要性に応じて残業しても意味がないのです。
事務職という職種は、このように、自分の自由意志で金銭面においても柔軟に対応することが可能で、将来についても企業がそこまで重要なポジションと考えていないために、産前産後休業などを容易に取得できる女性としては最高の職種です。
ついでに有休についても、事務職は取得率が非常に高いです。日本では、労働者の有休取得率を上げようという取り組みがあり、それに賛同して最近、企業でも積極的に有休の取得を推進するケースがあります。
しかし、現実的にはなかなか取得することができず、有休の有効期限が過ぎてしまい、有休の権利そのものを失効するということは良くあります。では、事務職はどうでしょうか?事務職は、どの業界や企業でも有休取得率が極めて高く、すべての職種のなかでダントツに高いです。
現在、事務職として仕事をされていて、転職活動を行っている求職者の方であれば、この状況を納得して頂けるのではないかと思います。有休とは労働者に当然に与えられた権利ですが、実際は、業務繁忙や企業社風により取得を遠慮する職種の場合が多いですが、事務職は違います。
事務職とワークライフバランス
残業も基本的になく、ちょっと生活でお金が必要だと考えればその月に残業すればその分は翌月の給料では支給され、規則正しい労働生活を営むことができ、有休も自由にほぼ100%の取得率となる事務職は、今、話題になっているワークライフバランスの典型モデルと言えます。
ワークライフバランスと聞けば、女性を思い浮かべるかと思いますが、女性は、ワークライフバランスが整備された企業で働きたいと考える求職者が多く、また、ワークライフバランスに親和性の高い職種で転職したいと考えるものです。
事務職は、今までご紹介したように労働環境などすべての面でワークライフバランスとなる働き方が実現できます。
事務職の企業内の価値
このように自分の希望する、仕事もそこそこ貢献、プライベートも充実できる立場にある事務職ですが、企業内の価値としてはどうでしょうか。
先程、事務職に従事する従業員が離職してもそこまで困らないとお伝えしましたが、それでも企業が事務職を雇用する理由は何でしょうか。
やはり、必要だと考えているからです。直接部門に所属して仕事内容としても企業の業績に直接貢献する立場の従業員に対して企業は、売上や利益にならない事務的な業務に時間を割くよりも、直接貢献する業務に注力して欲しいと考えています。
そこで、白羽の矢が立つ存在が、事務職です。事務職は事務のプロです。仕事内容として直接貢献することに従事する従業員の事務全般を請け負うことで、その従業員は仕事に収集できるのです。
仕事内容が直接貢献する従業員は、当然、個人の目標やノルマがあるため、事務処理を手間と考えますし、できれば避けたい業務です。企業もできれば事務処理は、仕事内容が直接貢献する従業員には担当させたくないと考える傾向があります。
事務職は、事務と仕事にしたい人材ですし、仕事内容が直接貢献する従業員、企業、事務職の従業員の三者間で利害が一致しているのです。
企業が人を採用するということは、その分、経営リスクとなりますが、事務職は高い給料ではなく、月給が25万前後の場合が多く、また、事務職を雇用できる企業は業績が好調であるため、これぐらいの月給で仕事内容として直接貢献する従業員が営業活動などに集中して業績に貢献してくれるのであれば安い買い物です。
言葉を選ばず言いますと、事務職は、企業からすると使い勝手の良い職種と言えます。使い勝手が良いと聞くと悪意を感じるように聞こえますが、そうであっても、事務職を希望する求職者は、まったく気にしません。それ以上の自分へのメリットが大きいためです。
事務職の求人状況
事務職の求人状況は、これまた事務職を希望する求職者からすると転職前からラッキーなことがあります。今の日本は経済が回復傾向にあり、企業の多くは業績を伸ばしていて、直接部門の営業マンなどを多く必要としていて、そうなると事務業務も増えているため、事務職の求人も多いです。
本来、ベンチャー企業は人件費削減のため、営業マンなどに事務職の仕事も担当させることが多かったのですが、ここ最近は、ベンチャー企業で事務職に人件費予算を投資したくないと考えている企業も、業績好調により事務職の求人を公開しています。
求人の数は、3歩歩けば事務職の求人に当たると言っても良いぐらい多いです。私の転職エージェントでも事務職の求人は本当に多く、その求人を希望して女性の求職者が急増しています。
また、結婚して出産や育児を経験して一度は家庭に入った、かつてのOLであった女性も育児が落ち着いたということで、家庭との両立を図ることができる事務職の求人を求めて、転職エージェントに登録する状況も現在です。
事務職の求人の拾い方
転職エージェントでも多く求人を拾うことができますが、事務職は他の転職方法でも十分に拾うことができる職種です。例えば、転職サイトです。転職サイトは、企業は絶対に採用成功できるという保証がないため、採用苦戦しそうな職種は掲載しないことが多いです。
もちろん、一般的には採用苦戦しそうな職種でも大手企業であったり、企業のネームバリューが高ければそれだけ応募数が担保できますので、苦戦しそうな求人でも掲載することはあります。
事務職はと言いますと、女性の社会進出が増え、また、日本企業にある職種のなかでもっとも離職率が低く、もっとも安定的な私生活とのバランスが取れる職種は事務職ですので、女性が9割ぐらいとなりますが、十分な母集団形成を転職サイトからでも作ることができ、採用決定する可能性も100%と言って良いぐらい採用できます。
事務職に限って言えば、企業視点では大手企業であっても、知名度が低いベンチャー企業であっても一切関係ないです。事務職であるだけで採用することが十分可能です。
事務職を希望する求職者の特徴は、企業名や企業規模で判断しません。『事務職』という一点だけです。また、今の時代では求人数も少なくあまりイメージが良いとは言えない国が管轄するハローワークでも事務職の求人を拾うことができます。
ハローワークにある求人は転職でキャリアアップを目指す求職者からすると給料面で魅力を感じない求人が多いのですが、事務職を希望する求職者は、転職に求める要素や転職軸が、『安定』ですので、そこそこの給料であっても長く働ける事務職であれば、全く問題にしません。
つまり、ハローワークにおいても事務職を希望する求職者は『事務職』の一点だけです。このように転職サイトでもハローワークでも事務職の求人は容易に拾うことができるのが、今の転職市場です。
事務職の選考と選考内容
このように求人としては、数が豊富で、どこでも求人を拾うことができる事務職ですが、選考基準はどうでしょうか?
先述の通り、事務職は今も昔も変わらず女性を中心に人気の高い職種です。そのため、現在の転職市場で求人数が多いとは言っても、求職者の数はもっと多いです。今は、転職が文化になっている時代ですので、これについては事務職を希望する求職者も例外ではありません。
比較体、離職率が低いとされる事務職ですが、事務職を希望する求職者も、そのなかでより良い環境を求めて転職を希望する人や、事務職は仕事内容が毎日、ほぼ同じ業務の繰り返しになりますので、職種の性格上、飽きてしまうということもあります。
そのため、現職で事務職を担当している求職者であっても、より良い環境や新しい職場で新鮮さを期待して事務職で転職しようとすることがあります。
事務職の選考基準そのものは、企業からするとそこまで重要なポジションとは考えていないですし、また、人件費としても安い部類に入る職種になりますので、高いものではないです。
しかし、これはあくまで絶対評価での話で、事務職を希望する求職者は非常に多く、1つの求人に対しての応募数は、100名程度が平均です。これだけの数が数日で集まりますので、企業によっては、募集期間を1週間などと定めたり、または、応募人数を制限するなどしています。
それだけ応募数がある事務職ですので、書類選考から何から何まで相対比較としての基準は自然に上がります。有効求人倍率という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、事務職においては、この有効求人倍率が非常に高いことが特徴です。
特に書類選考においては、かなりスクリーニングされると思った方が良いです。事務職を希望する求職者の宿命ですが、すべての選考フローにおいて、書類選考が最も通過率が低く、その通過率はほかの職種の書類選考通過率とは比べ物にならないほどです。
通常の書類選考の通過率は1割から2割と言われていますが、事務職の場合は1割を切る世界です。10社応募しても1社も書類選考の通過がないということになります。この厳しい現実に直面して、転職活動の途中に事務職を諦めてしまう求職者もいますが、見送りになっても求人はいつでも拾える状況にありますので、是非、粘り強く活動した方が良いです。
事務職での内定のコツは、ズバリ、『粘り強く』です。ちなみにあと一つ、誰でも通じるというものではないですが、内定率を上げるコツがありますので、後ほど、ご紹介します。
事務職の選考内容
事務職の選考内容は、本当にごく普通です。企業ごとに職種によって選考内容を特別なものを用意していることもありますが、どの企業にもスタンダードな選考内容があります。このスタンダードな内容を基本にして特別な選考内容を取るのですが、事務職の場合は、このスタンダードな選考内容です。
書類選考の学歴や職歴でもこれと言った特別な着目点はありませんし、適正検査も極めて高い点数が必要ということもありません。面接においても、ごく普通の質問がほとんどです。事務職の場合は、選考内容よりも先述紹介した応募数が多いことにより相対的な比較が何より鬼門です。
偏見ですが、事務職は顔も大事
先程、『誰でも通じるというものではないですが、内定率を上げるコツがある』とお伝えしましたが、ここでその特別なコツをご紹介します。
書類選考では、求職者の写真を貼付する必要がない企業がほとんどですが、事務職の場合は、写真の貼付は必須だと思います。私の転職エージェントでは写真を貼付した場合と添付していない場合では、書類選考の通過率が違います。
ほとんどの職種では、書類選考において、本人の写真を確認して判断するということはあまり考えにくいです。転職は経験重視だからです。しかし、事務職は、どこの企業でも仕事内容はほぼ同じで、しかも、そこまで高いスキルを必要としないシンプルな仕事になりますので、職務経歴書などの職歴よりも、企業では写真で判断することもありますし、面接も基準も顔であることがあります。
これは、否定的なご意見も頂く気がしますが、現実としてお話すると、事務職については、大半の企業で顔重視、外見重視の傾向があります。女性については、事務職でなくとも顔重視、外見重視する場合が少なくないですが、選考要素に事務職ほど経験ではなく顔や容姿を含む職種は珍しいです。
いろいろな企業の事務職の求人の採用要件をヒアリングしますが、どの企業でも、特に担当が男性である場合は、『求人には記載しないで欲しいけど、今回の事務系のポジションは経験やスペックより顔だから』と言われることが良くあります。
これが企業の実情であり、事務職に対して企業が求める一つでもあります。顔や容姿に自信のある女性の求職者は積極的に写真貼付してみてください。もしかすると、今後、登録する転職エージェントからも今、私がご紹介した写真については話があるかもしれません。
補足ですが、事務職のほかに顔重視、外見重視となる職種は、人事の採用ポジションです。
事務職は良いことばかりではない!
ここまで事務職については良いことばかりをご紹介したように思いますが、事務職も企業の業績が悪いときには非常に厳しい現実が待っています。今は景気が良く安心して安定的に仕事もできますし、求人も多くありますが、事務職への企業が考える価値は先述、申し上げたようにフランクに採用することができて、離職してもすぐに採用できるポジションであると言いました。
可能性としては低いですし、事務職の全員が必ずそうとは言えませんが、業績が悪い場合、人件費をカットするために、アルバイトやパートなどと同じレベルでリストラ対象の優先順位になります。
正社員の場合、総合職と一般職、専門職の大きく3つの職制がありますが、総合職は、企業の将来の幹部候補であり、仕事でキャリアアップしたい人材が選ぶ職制です。専門職はその職のプロであり、その職は企業内での価値があり、例えばシステムエンジニアや特別な資格をもった職種です。一般職は、キャリアアップを目指さず企業を支える立場となっていて、将来も昇格の希望がなく安定を求める職制です。
事務職は一般職に該当していて、これら3つの職制で企業が重要だとあまり考えていない職制が一般職です。企業のなかにはアルバイトやパートと事務職を同じ一般職に入れている場合もあります。
事務職を希望する求職者の方は、職制については面接などで確認した方が良いです。私の経験上、職制がアルバイトやパートと同じ括りになっている場合は、ちょっと危ないかなと思います。
第二新卒にも十分勝機がある!
第二新卒と聞くとあまり良いイメージを持たないかと思いますし、実際、第二新卒の求職者は、転職市場では苦戦します。それは当然のことで、転職市場は新卒市場とは異なり、経験が左右する市場です。
経験が浅い第二新卒の求職者が経験のある求職者と同じ転職市場で内定を競い合うのです。求人に第二新卒の求職者が応募しても他の求職者に自分より少しだけ経験があるだけでも他の求職者が優先される厳しい世界です。
私も転職エージェントとして第二新卒の求職者の転職を支援していますが、他の求職者に比べると応募する求人枠も少なく、選考途中で見送りになる理由は、『他の候補者との相対比較で劣る』という場合が一番多いです。
通常はこのように第二新卒の場合は苦戦する転職活動ですが、事務職については、第二新卒の求職者でも十分に勝負できる職種です。選考基準が低いということもないですし、他の候補者も多く人気の高い職種ですが、応募資格が第二新卒でもある求人が多いのです。
未経験者も可能とする求人が事務職には多く、経験の浅い第二新卒でも応募することが可能で、また、選考においても先程、特別なスキルとお伝えしましたが、その特別なスキルを持っている求職者は特にチャンスです。
どの企業も事務職には癒しを求めていることがあります。私が担当する企業からは、この癒しを、言葉を変えて、『組織を明るくしてくれる人材が事務職には必要なスキル』と言っていました(笑)
言葉は違えど、意味は同じです。どの企業でも事務職には事務職には癒しを求めています。第二新卒の場合が、絶対的に若さがあり、若さと容姿の2つの武器があれば、事務職でも十分に内定を勝ち取る可能性があると思います。
実際に、私の転職エージェントではこのようなケースの求職者が、それまでは他の求人では書類選考すら通過せず、転職活動に苦戦していましたが、事務職の求人にダメ元で応募すると、見事に内定が出ました。
転職エージェントでは必ず、面接や内定後に企業から評価理由を聞くのですが、その求職者の場合、企業からの評価は『人間的に、悪いところがなさそうで、何より顔が良かったため、現場で働くスタッフが喜ぶ』とのことでした。
この評価理由は、事務職では良く聞きます。経験を売りにする求職者からすると、この評価はあまり嬉しくないかもしれませんが、転職活動に苦戦している状況では、内定には変わりませんし、事務職を採用する企業は業績が良いことが良くありますので、十分、内定としては質の高いものだと私は思います。
顔や容姿だけは、生まれ持ったセンスとしか言いようがないですので、センスを持った求職者は、親に感謝して、そのセンスを武器に転職市場で事務職へ積極的に応募して良いと思いまし、そうではない方はまた違った能力などの差別化で勝負するしかないです。
第二新卒でも事務職については十分、戦える職種ですので、採用活動に他の職種では苦戦する場合が多い第二新卒の求職者も事務職で転職チャンスを広げることも一つの方法かと思います。
PCスキルで勝機を見出す!
容姿に自信がない方でも事務職未経験であっても第二新卒であっても、ある意味、平等に応募資格を持てる求人が事務職です。そして、平等であると同時に差別化が図りににくい求人でもあります。
しかし、唯一と言っても良いでしょう。顔や容姿以外で差別化を図ることができる要素は、今、みなさんの目の前にあるPCに関係するPCスキルです。
事務職は、仕事内容が事務全般になりますので、当然、PCを使って業務することが多いです。転職エージェントとしても事務職の求人は、どのような求職者でも応募することができる可能性の高い求人ですので、転職エージェントとしては利益を確保するという意味でも積極的に求職者に紹介することが多いです。
私は、いろいろな企業と事務職についてヒアリングを行いましたが、事務職については、それまでの業務経験は多少影響する場合もありますが、選考基準の中心的な要素に経験を含むという企業はありませんでした。
それ以上に、PCスキルについては、どの企業も注目するポイントであり、求職者としては企業が注目するポイントであるPCスキルに強みがあれば、それだけ他の求職者とは差別化を図ることができ、内定確度が上がります。
PCスキルはもちろんそれまでの業務経験で身に付けることも可能ですが、独学や専門学校などでも十分に身に付けることができるスキルです。第二新卒の求職者のように業務経験がなくともPCスキルは転職する気が本気であるならば、独学で十分カバーできる範囲です。
事務職を希望する求職者は経験以上にどれだけPCスキルが高いのかは大きな差別化であり、合格か不合格の分岐点です。是非、今からでも遅くありませんので、PCスキル、特にoffice系のソフトについては是非、習得して欲しいです。私が良く見る事務職のPCスキルで優遇されるスキルはエクセルです。特にマクロを組める、ブイルックなどの高等スキルがあれば更に良いでしょう。今の時代はインターネットでこれらのやり方を調べることができるので、面倒臭がらずに是非、トライしてみてください。
事務職での転職は他者差別化が命!!!
事務職は転職後も安定的に働くことができますし、また、プライベートの充実も十分に図ることができる職種です。そのため、女性を中心に人気が高い職種で、求人数は多いのですが、選考基準も相対的な判断で高いことがあります。
そのため、容姿に自信がある求職者を除き、差別化が大切になります。アピールポイントは求職者それぞれに違うと思いますので、転職エージェントを利用されている場合、キャリアアドバイザーと相談の上、どのような点で差別化を図るのか考えてから応募した方が良い結果に繋がるかと思います。
いかがでしたでしょうか?事務職について今まで把握していなかった点や実情も知ることができたのではないかと思います。転職は情報戦と言われるぐらい情報が大切です。また、採用する側の企業も職種によって実情は違います。
最後になりますが、事務職で転職を目指す求職者のみなさんが最高の働き方や労働環境を手に入れることができると信じて、今回の事務職にフォーカスしたお話はこれで終わりにしようと思います。最後までお読み頂きありがとうとございました。