千葉県で働きたい求職者のために!
みなさん、こんにちは。
転職市場では、都心部と地方という大きな区分があります。
関東の都心部は
- 東京と神奈川(横浜)
- 千葉と埼玉
区分になります。
今回は、千葉県の転職市場についてご紹介したいと思います。
求職者の皆さんは千葉県についてどのようなイメージを持っていますか?転職市場の中では、千葉県は埼玉県に比べると比較的、発達しているという意見や評判を聞きます。
東京まで電車で、1時間程度で通勤することが可能で、東京とちがい人口密度が高くないので、物価も安く住みやすいということが言われています。
しかし、千葉県のある地域は東京の都心部なみに高層ビルや高層マンションが立ち並ぶようになっていてビジネスでも盛り上がりを見せています。
ビジネスで盛り上がりを見せているということは、当然、企業が多くなっているため、そこで働く労働者の数も増え、また転職という観点でも求人数が増えているということになります。
千葉県は、都心部にありながら地方の側面も持ち合わせた立地環境にあるため、企業といても求職者としても最近は、便利な地域となっています。
今回は、その千葉県での転職ということで千葉県にスポットを当てて、求職者の皆さんにとって有益な情報を提供できればと思います。
まずは、千葉県の企業状況について、このあたりから今回の話を起こしていこうと思います。
今回の記事の目次
千葉県の企業状況
千葉県内には、東京や神奈川とは異なりあまり大きな企業は存在しないというイメージがありませんか?
大手企業の営業所などの拠点はあっても日本国内で知名度のある大手企業は千葉県にはないと考えている方も多いと思います。
しかし、冒頭で申し上げたように千葉県にも大手と呼ばれる、ネームバリューの高い企業が本社移転しているのです。
千葉県は工場や倉庫地帯?
関東圏内にお住まいの求職者の方はプライベートや現職で千葉県へ行ったことがあるという人は多いと思います。
千葉県は東京と隣接していることがあり、東京や神奈川に本社を構える大手企業が工場や倉庫を構える場合が多いです。
確かに千葉県には、工場や倉庫が多く立ち並んでいます。
工場や倉庫は、大きな敷地を必要とするため、物価の高い東京や神奈川で工場や倉庫を構えると企業からすると固定費が高く経営的な採算が合わなかったり、その分、利益率を低下させたりすることにつながります。
そのため、東京とアクセスがよく空港や海が近い千葉県内に多くの企業は工場や倉庫を構えるようになりました。
工場や倉庫の求人
千葉県にはこのように工場や倉庫が多くあることから、そこで働く労働力を確保するために企業は工場や倉庫の人材を採用します。
しかし、工場や倉庫での業務は一部の場合を除き、軽作業や単純作業が多く正社員の求人はほとんどありません。どちらかと言えば、日雇いの派遣や時給が安いアルバイトの求人が多くあります。
これらの求人に応募する求職者の特徴は、高校生や大学生も多く、ビジネスというよりも学業と並行して業務を行う人材であるため企業からするとサポート的な存在と考えています。
中小企業が多い千葉県
千葉県には、地場の中小企業が多くあります。
この状況が千葉県は地方の要素もあるという一因です。先ほど、千葉県は東京からアクセスが良いと申し上げましたが、千葉県は広く仮に勤務地が東京とすると通勤時間が3時間以上という地域も存在します。
そのため千葉県の中でも東京からアクセスの悪い地域に住んでいる人は、東京で仕事をすることなく地元の企業で仕事をすることが多いです。
そのため、千葉県内の中小企業は人材不足になることなく、安定的な経営ができるのです。
また千葉県内にある中小企業は、東京とは関東以外の地方に比べると距離が近いために、東京都内の大手企業との取引する機会も増えて大型案件の仕事も手に入れやすいため経営を支えています。
千葉県にある大手企業
ここまでは千葉県の大手企業の工場や倉庫、そして中諸企業についてご紹介しましたが。
最近は東京からのアクセスの良さと物価が安いということもあり、大手企業が東京や横浜から移転して千葉県のある地域に集中しています。
千葉県の幕張地区はすごいことになっている!!
千葉県のある地域とは、幕張です。この幕張という地域は埋め立て地で土地開発が進んだ場所です。東京で言うと天王洲のように埋め立てて商業施設などのビジネスや高層マンションのために作られました。
私は転職エージェントとして活動していますが、東京だけではなく千葉や埼玉もビジネスエリアになっていますので、何度も千葉の幕張にある企業へ訪問したことがあります。
千葉=ちょっと都落ち?というイメージを持っている求職者の方は、ぜひ、一度、幕張へ行ってみてはいかがでしょうか?
都落ちということで敬遠しそうなイメージが一気に払しょくされます。
千葉県と聞くと求職者の間では、都内で転職が難しい求職者が仕方なく転職する地域という声を聞きますが、そのようなことは一切ありません。
むしろ、東京の微妙なビジネス街よりも静寂で落ち着いた感じがあり、働くにはもってこいの環境があると思います。
その幕張地区には本当に大きな企業が最近、移転しています。では、なぜ、大手企業が差ほど距離の変わらない幕張に移転しているのでしょうか。
大手企業が千葉に移転する理由
千葉県の幕張を中心に東京や横浜の大手企業や成長中のベンチャー企業が多く進出して、幕張を『幕張新都心』と呼ぶこともあります。
幕張は東京から電車で1時間圏内で通勤することができますし、そこで働く労働者としては十分、通勤圏内となります。
企業はそれだけでわざわざ近くの東京から幕張に移転するでしょうか?
企業経営の安定を図る
企業は経営を安定、または向上させるためには売り上げや利益が必要です。特に大事な経営指標は利益です。
この利益を多く集めることで企業はあらゆる可能性を広げ作り出すことができます。
利益を確保する方法は、絶対にこの二つしかありません。一つは売り上げを上げることです。
しかし、この売り上げを上げるということは、企業にとってそう簡単なことではなく、今の時代は、物があふれる世の中で、しかも競合他社が多く存在して消費者が購入して売り上げを上げるということにつながりにくいです。
しかも、ビジネスはグローバル化が進み、日本以外の企業の日本をマーケットと考えてどんどん参入するようになり、逆に売り上げが下がるという状況になっています。
二つ目の方法は、コストを抑えるということです。一つ目の方法は相手があって成り立つ利益獲得モデルですが、コストカットは自社内でどうにでもできるものです。
幕張も新都心とは言え、千葉県内にあります。千葉県は東京よりも物価が安いです。私の情報では、千葉県の幕張地区の物価は東京都内の物価の半分です。半分とは、地方とほぼ変わらない安さです。
この物価の安い幕張に事業の中心である本社を構えることにより、単純計算で都内に本社を構える半分の金額で事務所を開設することができます。
ただ、業績が悪い企業が幕張に移転するということではなく、大手企業で業績の良い企業も多数、幕張へ移転しています。これらの企業は、経営戦略として長期的な戦略で移転しているようです。
業績好調のある大手企業の役員から聞いたことがありますが、
“幕張に移転した目的は『コストカット』だが、いつか業績が悪くなったときに柔軟に対応できる資金を確保しておくため幕張に移転した”
とのことです。
働く労働者が通勤できる範囲内であれば、その地域が物価が安く企業経営にも良いインパクトを与えるとなれば、特別な事情がない限り、その地域へ移転するでしょう。
都心部ではその対象がまさに千葉県であり幕張という地域です。
労働者への考慮
千葉県の幕張地域に本社を移転する企業の理由はコストをカットするためです。
その余ったコストはもちろん、将来のために貯蓄することも理由ですが、それらの企業の中にはその余った分をそこで働く労働者へ給料として還元している倍もあります。
私が抱えている求人だと、千葉県(千葉県でも特に幕張地域)に本社を移転した企業の求人は、同じ業務内容やポジションであっても都内の求人よりも給料面で高い傾向にあります。
実際、幕張地域に移転した企業の人事から同じ求人でも都内の同じ求人よりも給料面で高い理由は、その分労働者に還元しているという回答でした。
給料で還元していない企業でも福利厚生として還元している企業もあります。福利厚生とは、法定福利費と法定外の福利費があります。
年金や健康保険のことを言い、本社の場所に関係なく日本国内で事業を運営する企業は義務である。
法定外福利はそれぞれの企業で独自に制度として運用することができる。義務はない。
法定外福利の例:社内でジュースやお菓子が飲み食べ放題とか、企業が法人契約してフィットネスクラブの利用が使い放題、住宅手当など
本社を幕張に移転する企業にはこの法定外福利を手厚く整備して労働者にとって働きやすい環境を整備している場合が多いです。です。
転職エージェントが持つ千葉県内の求人
転職エージェントにとっては、東京や横浜だけがマーケットエリアではなく、当然、千葉や埼玉もエリアになります。ここでは、転職エージェントが持つ千葉県内の求人についてご紹介したいと思います。
ブラック企業が少ない
転職エージェントの中には、ブラック企業と強く取引している企業も多くあります。
また、転職エージェントでは求人を受ける際に、一応、審査はありますが、ブラック企業かどうかまで把握することはできません。
そのため、転職エージェントとしてはブラック企業ではないと思って求人を受けても、求職者が選考や転職した結果、ふたを開けたらブラック企業だったということもよくあります。
幕張地域を含めた千葉県内の企業にはブラック企業が少ないことが特徴です。
これは、千葉県が地方の特色も残していることが理由となっています。
また、幕張地域に新規に移転する企業については先ほどご紹介したように余ったコストを労働者の給料や福利厚生に充てるなど優しい企業文化を持っていることが理由にあるようです。
私も千葉県のいくつかの企業へ求職者の転職支援を行いましたが転職後のケアにて、誰からも転職しなければ良かったという声を聞いたことがありません。むしろ、都内の企業よりも、働きやすいという声が多いです。
女性に優しい労働環境
日本の働く女性は、日本独自の古い文化もあり、転職市場では男性の求職者よりも不利です。
女性であることを理由に、選考基準に違いがあったり、そもそもとして女性は応募資格なしとしていたりする企業も少なくありません。
この場合、企業は転職エージェントに口頭でオーダーしているため、100%に近い確率で法令に抵触していることが明るみに出ることはないです。
しかし、千葉県、特に幕張地域に移転している企業の多くは、女性に優しい社風や環境があります。
例えば、妊娠の場合は、産前産後休業が法令にあり、労働者の当然の権利として取得することができます。
ほとんどの企業は、この産前産後休業以外に特別な制度は持っていません。中には、法令で認められた、当然の権利である産前産後休業すら嫌がる企業もあります。
千葉県内にある私が知っている企業で妊娠に関係して独自のサポート体制を取っている一例をご紹介します。
制度はハッピーサポート制度と言いますが、これは妊娠した女性労働者が、気兼ねなく産前産後休業を取得できるようにと企業が配慮して整備したものです。
産前産後休業を取得できるハッピーサポート制度
企業としては産前産後休業を問題なく取得してほしいと考えます。
一方、働く同僚などからするとその期間に企業は代替となる人材を新規に雇用することはなく、純粋にそれまでの業務に休業した労働者の業務がのっかるということで、あまり快く思えない人もいます。
その状況を未然に防止することを目的として、休業した労働者の業務を引き継ぐ労働者を対象として、産前産後休業の期間に特別手当を支給しています。
その額は、毎月4万円だそうです。ちなみに産前産後休業が終わると続けて育児休業を取得することが普通ですが、産前産後休業と育児休業を合わせると最長で約2年もの間、休業することになります。
つまり、対象となる労働者は2年間、給料とは別に特別手当として毎月4万円の支給があります。ちなみにこの4万円とは、『よ(4)ろこぶ』ということで4万円にしたそうです(笑)
その企業独自の制度ですので、制度名には若干、ダジャレが入っているみたいです。ただ、毎月4万円も支給されるのであれば、対象となる引き継ぎを行う労働者からすると逆にありがたいことだと思います。
業務量が増えて残業時間が増えた場合は、もちろん、残業代の支給はされますし、2年間(24カ月)×4万円ですから、96万円の支給となります。
この企業の場合は、ハッピーサポート制度は一例でこの他にも数種類の女性の妊娠や育児に関係する制度を持っています。
ワークライフバランスの社風
ベンチャー企業の中には、個人に与える業務量や裁量を増やすことで労働時間が長くなり、毎日帰宅が夜中という企業もあります。
しかし、千葉県の特に幕張地域に移転する企業はベンチャー企業であっても、ワークライフバランスの文化を持っていて長時間労働を推進しない企業が多いです。
私が担当する千葉県内の企業を見てもハードワークという文化を持っている企業は非常に少ないです。
このワークライフバランスがあることにより、男性労働者に対してしっかりとケアしており、仕事だけではなく家族や友人との時間も大切にしてほしい願いがあるようです。
そして、これらの企業がワークライフバランスを導入する本質的な理由は、従業員を大事にしていることの証しであり、その企業の社長は、縁があって入社してくれたので、できることなら長く一緒に仕事がしたいということでした。
通勤時間に配慮
千葉県内、特に幕張地域などに移転する場合は、移転理由は経営サイドにありますので、従業員によっては都内にオフィスがあった方が通勤が楽だったということもあるでしょう。
そのような状況への配慮として、千葉県内に移転する企業は出社時間を自由とするフレックスタイムを導入している傾向があります。
1日の所定の労働時間を行ってくれれば何時に出社して何時に帰社しても構わないという自由度の高い働き方
通勤ラッシュの時間帯を避けてゆっくり通勤できるようになっています。
また、フレックスタイムの他に一カ月や1年単位の変形労働時間制を組む場合もあります。
労働時間を1日単位でなく、週や月単位でこなせばよいという制度。この場合は、1カ月の間で法定労働時間内で決められた時間を働けば、特定の週や特定の日は極論1時間で帰っても良いというもの。
かなりありがたい仕組みになっております。
※祝祭日や、夏季・冬季休暇がある場合は、その分、考慮された労働時間数になります。
ヘッドハンティングとの親和性
これまでご紹介したように千葉県内の企業の多くや働きやすかったり、幕張地域に移転した企業は女性に配慮した労働環境を整備したり、求職者にとっては魅力ある職場が多いです。
しかし、千葉県の企業に対する求職者や転職市場でのイメージがネガティブであるために、千葉県のどの企業でも人材不足に悩まされています。
実際、同じ求人内容で都内にある企業と千葉県(この場合は幕張)にある企業で母集団形成の対比をしたところ、都内の求人の場合は100名近くの応募があったにも関わらず、千葉県内の企業に応募した求職者の数は20名程度です。
この慢性的な人材不足を打開しようとして、千葉県内の企業ではヘッドハンティングによる採用も活発に行われています。
ヘッドハンティングはどの企業でも行う時代になっていますが、千葉県の企業の場合は、ヘッドハンティングするほど、業績が好調ではない企業でも通常の採用と同じレベルの人材をヘッドハンティングで獲得しようとしています。
転職エージェントとしての意見
私も含めて転職エージェントの間では、千葉県の求人は求職者にとっては非常にチャンスだという意見がほとんどです。
私も転職エージェントとして活動しているため、利益目的でこのような発言をしていると思われるのは残念ですが、そのようなことは一切関係なく千葉県内の求人は本当にチャンスです。
先ほど、応募数の対比をご紹介しましたが、千葉県内の企業が採用活動に苦戦しているということは、求職者からすると、求職者有利の売り手市場であるということです。
しかも、千葉県内の企業は優良企業である場合が多く東京や横浜のようにブラック企業に当たるケースは極めて低いと思います。
誰が広めたか分からないイメージ先行で千葉県の企業に対してネガティブな発想は捨ててだまされたと思って一度、応募してみてはいかがかと思います。
転職活動を行う求職者としては年収面のアップはあまり期待することはできないことが普通です。
一方、千葉県内(特に幕張地域)の企業の求人については先述の通り、固定費である家賃を抑えることができた分、給料やその他の福利厚生で還元する文化になっています。
同じ求人でも千葉県内の企業の方が待遇が良い場合が多いです。
ディズニーランドはオリエンタルランドと言う企業が運営する施設で、正社員の採用の場合、ほぼ全てと言って良いほど本社勤務、つまり、東京になります。
農業や漁業に力を入れる企業が多い
千葉県は県内が広いため、農業も盛んですし、また、海に面したエリアであるために漁業も盛んな県です。
そのため、千葉県の求人を見ると東京や横浜では考えられないほど、農業や漁業の求人が転職エージェントにはありますし、農業は特に多いです。
また、千葉県のハローワークへ問い合わせしたところ、農業や漁業の求人ももちろんあるとのことでした。
都心部で住みながら農業や漁業の仕事に転職したいと考えている求職者はお勧めです。
私の前職の後輩は魚が大好きで、趣味を仕事にしたいということで千葉県内にある漁業を営む企業へ飛び込みで問い合わせしてそのまま転職した人がいます。
千葉県で働こう!!
千葉県の転職大使でも何でもありませんが、転職エージェントとして客観的に都心部の転職市場や都内にある企業との求人や労働環境を鑑みると、千葉県内の企業は労働者に優しい企業が多いと思います。
確かにネックとして通勤時間が長くなるということもありますが、千葉県も十分に栄えているため、転職を機に引っ越すということもできると思います。
都内に比べて明らか物価が安く、特にお子さんがいる求職者については子育てにも良い環境があると思います。
現在、転職エージェントを利用して転職活動を行っている求職者の方で千葉県内の求人を見つけた場合はラッキーです。
多くの求職者は千葉県へのイメージで応募すらしませんし、企業は人材不足で採用活動を積極的に行っていますし、場合によっては採用基準を下げている企業もあります。
応募者が少ないということは転職活動の鬼門であり、通過率が最も低い書類選考も通過率は上があります。これは絶対と言い切って良いです。
求職者にとっては、どの地域の企業へ転職するのではなくどのような企業へ転職するかが大事です。
また、転職決定しても労働環境が悪く当初のイメージと違ったということで早期に退職しては意味がありません。ぜひ、実態をしっかり理解した上で企業を選びましょう。
この記事の筆者
小玉 崇(仮名)
1975年生まれの40歳。人材業界にて転職者の支援に一貫して従事。転職者に常に寄り添う事をモットーに、転職後のフォローも行いながら、これまで数百名の転職者を支援。特にIT業界やベンチャー企業へのパイプが強みとしながら、現在も初心を忘れず人材業界で日々、精進中。人材業界は経済の波に左右されやすい業界であるため、先を見ながら転職者のエージェント活動を行っている。