優秀人材だけができる経営企画職での転職!

みなさん、こんにちは。

転職市場には、現在は、経済政策やオリンピック招致の影響で各企業ともに業績好調ということで数多くの求人が出回っています。求職者の方は、市場に出回っている求人をいかに多く確保して自分の希望条件に合ったものを拾うかが転職活動では何より大切です。

この場合、自分の経験や知識、能力を鑑み、または、未経験であっても自分の今後のキャリアアップやキャリアチェンジを見据えて未経験求人に応募するかと思います。どのような求人にもある程度の未経験求人はありますが、中には、絶対に経験者でなければ応募資格がないという求人も存在します。

多くの求職者は転職をきっかけに労働条件を向上させることを希望するかと思いますが、求人の中には、スーパー求人と呼ばれるハイスペック求人があり、その求人はどの求人であっても、労働条件が高いものがほとんどです。

できることならこのスーパー求人で転職できれば嬉しいかと思いますが、選ばれた人材、優秀な人材だけしか応募できないようになっています。

また、それらのスーパー求人はどのような転職方法を使っても拾うことができるということはなく、基本的には、転職エージェントを中心になるかと思います。また、そのほかでは、ヘッドハンティング事業者が持っていることもありますが、このヘッドハンティングという仕組みは、自ら転職を希望する求職者が自ら探すということが難しい方法であるため、転職エージェントを利用した方が、スーパー求人を確保できる可能性は高いと思います。

今回は、このスーパー求人のなかでも企業としては非常に重要なポジションと考えている『経営企画』という職種について、いろいろな視点からご紹介したいと思います。

経営を企画するということになりますので、何となくイメージできる求職者の方もいらっしゃると思いますが、より具体的に仕事内容についてもご紹介します。

まずは、『企業の経営の仕組み』について、今回の話を起こしていこうと思います。

企業の経営の仕組み

言うまでもなく、どの企業も株式会社である限り、民間の企業であり、利益を追求する必要があります。利益がなければ経営を続けることができないためです。そのため、当然、利益を追求するために、それぞれの企業が経営戦略を持ち、利益拡大に努めています。

経営戦略については、企業内では誰でも参画できるということはなく、限られた人材だけができることです。経営戦略とは経営の戦略を考えることになりますので、レベルの高い議論や内容がてんこ盛りです。

また、企業には多くの労働者が働いていることもあり、経営を維持しなければ労働者への給料を支払うこともできず、多くの労働者やその家族が路頭に迷うこともある、非常に責務の大きいです。

企業の経営に参加できる人材は、基本的に経営者を中心とした役員陣になりますが、これらの上層部の人材が集まって行う経営会議でその企業の経営方針が決定して、経営陣以下の各部門や組織が方針に従い営業や企画開発などを行ないます。

つまり、企業の経営とは、企業のかじ取り役を担うことになります。企業の中心的な存在であり、この中心的な経営が間違った方向に向かうと、企業全体が間違った方向に進んでしまうという企業内責任はもちろん、社会的な責任も大きいのです。

ニュースなどで、企業内の労働者が社会に迷惑をかける大きな失敗をしたとすれば、本人は会見場に現れませんが、企業の経営者が『代表』して現れます。これは経営陣が企業経営の中心的な存在であることを示す典型的な例です。

企業内でどのような立場の労働者が失態や失敗を冒しても、本人にももちろん罰則はありますが、一番、大きな罰則を受け、全責任を取る立場が経営陣です。経営陣は、企業経営のほかにも、全従業員への管理監督責任もあります。

経営企画の仕事内容

今回の主人公である経営企画という職種は、企業内において、経営陣として働き、企業経営に対して責任を持つことが必要で、経営に関するあらゆる業務を担当することになります。ある経営コンサルタントと経営企画について、話したことがありますが、経営とは、営業、企画、開発、人事、経理など、その企業に存在するすべての職種に対して、一定の知識があり、これらすべての職種の要素が入った範囲の広い仕事と言っていましたが、まさにその通りです。

どれか一つでも知識や情報がなければ、本質的な意味として経営に値しないのです。

調査や分析業務

経営企画の職種は、各分野に関する調査やデータを集めて分析することも仕事内容になります。しかし、経営企画の仕事は範囲が広く、自分ひとりで各分野の調査やデータ分析に必要な情報を集めることは現実的に不可能です。

そこで、経営企画の人材は、自分が所属する企業の各部署に対して、営業部門には営業データ、商品やサービスを開発する開発部門には開発状況、雇用に関して管理する人事には採用状況や各部門の欠員状況を、このようにいろいろな分析に必要な情報やデータを依頼し、それらの情報やデータを経営企画がマージします。

また、社内に限らず、社外の調査機関などに対して専門的なその企業が属する業界動向調査の依頼をすることもあります。社内、社外から集めて情報やデータ経営企画の人材は分析をして、相対比較の観点から企業の課題はどこにあるか、中長期的な視点で企業が属する業界の将来的な予測市場規模はどれぐらいか、競合他社の動向や業績について総合的に勘案して自社の経営戦略を立てつつ、新しいビジネスモデルの構築についても検討します。

このほかでは、各部門の所属長と会議や打合せを行い、各部門の課題を抽出して課題解決に向けて対策を考え実行します。このように経営企画は経営に関する社内、社外問わずあらゆる広い分野に対して仕事を持つことになるため、幅広い知識を必要とする高度な仕事内容になります。

経営会議の運営

経営企画は、企業が行う経営会議についてもファシリティなどの運営責任を持つことが多いです。経営会議のアジェンダを作成し、各部門から事前に経営議題を集め、資料にまとめます。

また、自身が集めた社内や社外の情報やデータをもとに経営会議に必要な資料も作成します。経営に関する決議は経営企画が単独で行うということはありませんが、決議に必要な資料を作成し、自らが経営会議で経営会議に出席するそのたの経営陣に対してプレゼンテーションを行い決議に繋げることも仕事の一つです。経営会議に参加する他の経営陣も、それぞれの担当セクションでかなりの専門知識や豊富な経験を持つため、厳しい意見や質問があり、この意見や質問に対して定量的なロジックを踏まえて対処するスキルも必要です。

経営目標の立案

自身が勘案した内容をもとに経営会議で決議した大まかな経営方針に沿って、そのあとは、より具体的な経営戦略の立案や実行のかじ取り役も担当します。

経営会議で決まった方針は、大枠の内容であるために、中長期的な経営戦略をもとに業績拡大、事業拡大を目指して経営目標を立案することも仕事になります。

経営目標については、経営者と各セクションの責任者と打合せや議論を重ねて無理のない範囲、かつ、挑戦的な数値目標を決定します。

どのセクションでも、経営方針や事業方針により各年度の予実管理を持っているため、その予実管理をもとに経営目標を達成するためには課題があり、この課題解決も経営企画の仕事になります。

また、経営目標を立案するだけではなく、予実管理から各セクションの予算を決めたり、または利益率を確保するために余剰コストを削減することも経営企画が担当します。

どの企業の経営企画の人材も、各セクションのとの予算決めがもっともストレスを抱える仕事と言っていますが、各セクションのともに、経営目標を達成するためには、各セクションごとに目標を達成する必要があり、目標を達成するためには、ある程度の予算が必要です。

経営企画の判断により予算を抑えられると目標達成のための施策を行うための販管費や人件費に投資する比率が下がるため、どのセクションでの多めの予算を希望します。

しかし、経営企画は、経営全体を見て判断するため、各セクションと意見が割れることがあり、中には大きな問題に発展することもあり、経営企画は矢面に立つことがあります。

上場企業の場合は、株主への対応も必要

企業の中には、株式を上場させて多くの株主がいるということがあります。この場合、企業の業績が株主が持つ株券に対して大きな影響をもたらし、業績が下がればそれだけ企業価値が下がり、それに比例して株価も下がり、株主の資産も減るということが起こります。

そのため、経営方針や経営目標を決定すると株主への決議も経営企画の仕事になります。社内で決定しても上場し株主を持つ以上は、社外となる株主の同意を取り付けなければ、実質的には否決となり、それまで社内で対応したすべてが無駄になるという場合もあります。

経営企画の仕事は上場企業の場合、社外の株主との交渉も含まれ、交渉がうまくいかなければ社内から非難され、交渉力やプレゼンテーション能力、そして精神体にもタフでなければ務まらないハイレベルな職種です。

経営企画の企業内の立ち位置

企業には売上や利益に直接貢献する営業などの直接部門と人事や総務などのように売上や利益に直接関わることがない間接部門があります。

経営企画の場合、業務としてこの両方の側面を持ち、管理会計上は、直接部門と間接部門のどちらにも属し、案分していることが多いです。

経営者とともに経営に従事する中心的な立ち位置となり、社内のすべての部署の管理監督や目標設定についても関与することになります。

また、経営者の右腕となっていることがほとんどであり、非常に重要なポジションで、また、ほかの部署や同僚とは距離を保つ必要もあります。この距離を持つとは、日頃から社内のあらゆるセクションと親しい関係にあると、情を含めて判断してしまうこともあり、そうなると経営がぶれる要素にもなりますので、日頃はあまりほかのセクションとは親しい関係性を取らない場合があります。

良く経営者は孤独であり、腹を割って相談できる人材が社内にいないと言いますが、この表現は経営企画の人材にも当てはまり、社内的には孤独な部署とも言えます。また、特に予算決めについては各セクションと意見が異なる場合もあり、『社内的に嫌われる』部署でもあります。

大手企業の経営企画

企業の中にも大きくは大手企業と中小企業で分類されますが、大手企業の場合は、経営者となる社長が実質的に経営を行わないことがあり、その場合は、経営企画の人材が経営を行うこともあります。

この場合、経営者は、企業の名前を社会に対して広げる広報的な仕事を主にしているため、社内的な経営はすべて経営企画に一任するという、実質は経営者として仕事をすることになり、その役割は重いです。

現在、私は転職エージェントとして活動しておりますが、このタイプの企業を知っていて、その企業の経営企画の求人が求める業務経験に、『経営者経験』とありました。経営権はないものの企業の経営のついては責任を持つ立場として採用するため、企業経営の経験があればありがたいと言っていましたが、転職エージェントの私から言わせると、通常の転職市場に元社長という求職者はほとんどいませんので、ヘッドハンティングで採用した方が早いと伝えています。

このように、経営企画の人材に求めるスキルや業務経験は、ほかのどの職種よりも非常に高く、また、経営者ではなくとも、現職以前で経営陣としての経験を持つ人材でなければどの企業でも魅力を感じるということはないかと思います。

経営企画に必要なスキルや能力

ここまでご紹介したように経営企画の仕事内容は多岐に渡り経営者とほぼ同じような業務領域になり、また、その責任は大きいです。では、これらの要素に対応できる経営企画に必要なスキルや能力はどのようなものがあるのでしょうか。

経営企画という職種へ対処できる人材は、私の転職エージェントとしての経験やその他の転職エージェントからの情報をもとに考えると、コンサルティングファームで企業の経営コンサルタントとしての経験を持つ人材であり、そのスキルや能力は転職後に企業の経営企画としても十分活躍できると思います。

経営コンサルタントのなかでも特に、経営戦略コンサルタントの仕事は、お客様となる企業の頭脳とも言えるため、即戦力として評価されるケースが多いです。

経営コンサルタントの経験を武器に転職活動を行い民間企業の経営企画への転職することは、どの転職エージェントでも辞令として多く、スキルや能力を十分活かせるものと思います。

たた、経営コンサルタントとしてのスキルや能力と言っても、コンサルタントとして担当した範囲が狭ければ難しいです。と言うのは、企業内の経営企画の業務領域は直接部門や間接部門に関係なく、社内すべてのセクションに対して一定のスキルや能力が必要です。

しかし、現職以前でコンサルタントとして、企業の経営コンサルタントとして担当してきた領域が狭ければ、当然、すべての範囲を担当したということにはなりませんので、企業全体を把握して欲しい求人企業としては物足りなさがあると思います。

経理や財務のスキルや能力も経営企画には十分な価値がある!

経営コンサルタントと同じぐらい、経営企画の職種で必要なスキルや能力を持っている可能性が高い職種は経理や財務です。経営企画の仕事内容は、企業の先述の通り、中長期的な視点で経営計画を立てることがあり、もちろん、その後は、具体的なアクションプランとして、数字に落とし込むことが必要です。

そのためには、財務諸表を作成することができ、また、もちろん、財務諸表のそれぞれの意味を理解してそこから分析するスキルや能力も当然に求められます。

財務諸表とは、損益計算書、貸借対照表やキャッシュフローになりますが、経理や財務はこれらの業務をメインとして担当しているために、経験からなるスキルや能力は十分に経営企画でも活かせるものです。

経営計画を立てるためには、絶対に必要な能力としては経営数字に強いということ、そして、各セクションから集めたデータを分析する能力があります。経営企画に必要なスキルや能力は経営的な役割を持つため、他にもありますが、企業は数字と言われるぐらい、企業では数字が重要で、経営数字を理解できない分析できないとなれば、経営企画として失格です。

補足情報ですが、転職には実は2つの方法があり、みなさんが転職市場で転職することを別名、社外転職と言います。企業から企業に転職するという意味です。

もう一つは、社内異動です。これは別名、社内転職と言い、同じ社内で部署から違う部署へ異動するという意味です。社内異動は、それまでの労働環境や労働条件と全くことなるために、社内転職と呼ばれることもあります。

経営企画の場合は、社外転職となる転職市場ではあまり求職者がいないため、他の企業では実績があっても自社では当然のことながら実績がないということで、不安要素もあります。

そのため、社内異動で経営企画を充足させる企業もあります。この場合、経理や財務の人材は、社内で最も異動対象となることが多いです。数字に強く、数字分析も行え、また、社内にも精通しているとなれば最高の対象者だと私も思います。

企業が求める経営企画に対する実務以外のスキルや能力

企業が経営企画に求める実務スキルは、とにかく、『数字』です。しかし、経営企画も含めてどのような職種でも自分ひとりですべての仕事を完結するということは難しく、パーソナリティーに近いスキルや能力も同時に必要とされます。

経営企画については、自部門や経営者だけではなく、ほかの社内のセクションや社外との交渉や折衝も多く、コミュニケーション能力や調整能力は必要です。

どれだけ実務的なスキルや能力が高くても、他のセクションとの交渉を成立することができなければ、それまでの実務工程はまったく意味がありません。経営企画には、相手を説得、納得させる営業的なスキルや能力が必要となります。

創造力と発想力も大切!

多くの企業にとっては、現在の日本の労働市場は、モノが溢れ、また、新しいビジネスにどんどん参入しなければ、業績を向上させることは難しい時代になっています。

そのため、企業経営としては、既存の経営や事業に固執しているだけでは不十分と言えます。経営を担う経営企画の人材には、このような労働市場や同業他社などと差別化を図るために、新しい分野にチャレンジして、新しい経営や事業を生み出す発想力や同時に複数の経営計画や事業計画を進めていくスキルや能力も必要となります。特にベンチャー企業については、企業規模がまだ小さいため、この要素は強いです。

ベンチャー企業では経営企画に関わる人材は多くても2名、3名というぐらいになりますので、この2名、3名が同時に複数の計画を進めることができれば、それだけ企業の経営者としてはビジネスチャンスが広がる可能性があるということになり、企業貢献としても高く評価されます。

MBAという資格と経営企画

MBAという言葉を聞いたことはありますか?このMBAとは日本基準とアメリカ基準のものがあり、どちらも経営に関する分野のプロフェッショナルなるとして認められる高度な資格です。

転職エージェントである私は、このMBAを保有している求職者に良く出会うということはありません。逆に、持っている求職者の方が圧倒的に少ないです。経営企画は経営の全般に関わる仕事であることはご紹介したと思いますが、このMBAは経営に関するプロフェッショナルとしてある資格であるため、仮に実務経験がなくともこの資格さえあれば、十分、転職市場でも戦えますし、求人を公開する企業からも高い評価を受けて内定を勝ち取るということも想定できます。

みなさんが今、働き企業にも経営企画というポジションがあると思いますが、その人にMBAについて保有しているかどうか聞いてみてください。大半の経営企画の人材であってもこの資格を持っているという場合は少ないと思います。

この資格を持っているだけで、一生食べていけると言われるぐらい非常にビジネスにおいては強みを発揮する資格です。この場で、興味があれば是非、目指してみてくださいと言いたいところですが、軽々しくこのようなことを言えるレベルの資格ではないため、控えます。

ちなみに、この資格を取得するためには、かなりの勉強時間が必要で、仕事をしながら取得するほど甘いものではないです。また、同じMBAでも、日本よりもアメリカの方がより格が高いとなっています。

このように経営企画を目指す方で、業務経験がない場合は、現職を退職してMBAを取得して転職市場で活動するという方法もあります。リスクもありますが、取得してしまえば、どの企業でも欲しがる資格保持者ですので、一生食べていけますし、また、転職ではなく、経営コンサルタントとして独立することもできる資格です。

経営企画は選ばれた人材だけが務まる職種

経営企画は、『やってみたい』という思いだけで担当できるようなレベルの職種ではないです。どの企業でも、優秀な人材はいるかと思いますが、その中でも特に優秀な人材だけができる職種です。

優秀かどうかは企業によって違いはありますが、共通項としては、やはり経営数字に強いということがありますので、経営数字に強いという自負のある求職者の方はチャンスがあるかもしれないです。

転職市場においても、未経験者も採用範囲とする求人はありますが、私の経験上、経営企画の求人については、未経験者も対象者となるものは見たことがありません。どちらかと言えば、それまでの経験で経営コンサルタントや経理や財務という経験を持つ方の方が優遇されている傾向があります。

経営企画に従事するためには、業務経験と同時にビジネスマン経験も豊富でなければなりません。そのため、求人でも若い世代を対象外とする場合がほとんどです。経験のない求職者の方も将来的に経営企画に携わるというビジョンを持ち、いずれは経営企画で転職できるスキルや能力を身に付けた方が良いかと考えます。

経営企画の労働条件

経営企画の労働条件は、仕事内容が高度であり、多くのスキルや経験が必要なため、また、企業の経営にも大きな責任を持つため、かなり高い労働条件であることがほとんどです。

転職市場にある経営企画の求人にも転職条件として、年収面は明らかに頭一つ飛び抜けている印象を持ち、桁が違います。

経営企画と親和性の高い求職者に、ハイクラス人材やエグゼクティブ人材がありますが、これらの求職者の年収が高いことと同じようなイメージです。

また、労働者という要素での転職ではなく、経営陣としての転職となるように思います。

ベンチャー企業では、経営企画の人材を特に必要としている傾向があり、ベンチャー企業の求人は良く目にしますが、羨ましいと正直思ってしまうぐらいの好条件ばかりです。

経営企画の転職市場

経営企画の転職市場は、正直なところ『流す求人』が多いです。通常、どの企業でも求人を発注する場合は、早期に採用したいという考えを持っています。そのため、選考スピードも早いのですが、経営企画については、企業としてはかなり厳選しているために、積極的な採用というよりも、常に求人は公開しておいて、良い人材がいれば選考を行うという場合がほとんどです。

また、一般市場ではなくヘッドハンティング市場で経営企画の案件は多く出回っていますが、この場合も急募ということでなく、流す求人と同じようなスタンスです。

求人数については、多く見られますが、実質的に稼働しているケースはそこまで多くはありません。この経営企画の職種については、ある意味で転職市場では需要と供給のバランスが取れていて、積極的に採用したいと考える企業の求人数も少なく、経営企画の経験を持つ応募資格のある求職者も少ないです。

転職エージェントとしては、転職支援、採用支援ともに難易度の高い職種です。

経営企画の選考

次に経営企画の選考ですが、選考フローが異常とも言えるぐらい長いですし、選考基準もスーパー高いです。ある転職エージェントのキャリアアドバイザーは、経営企画の求人を経営者採油と呼ぶぐらい、選考基準が高いです。

私もいくつか経営企画の求人に求職者を紹介したこともありますし、面接同行をしたこともありますが、とにかくレベルが高く、別次元という感じを受けました。ちなみに、私の転職エージェントでは経営企画の求人に内定を貰ったという求職者はゼロです。

本当にハードルが高いです。

それと忘れてはいけない基準ですが、経営企画は、企業の経営について大きな責任を持ち、信用をおける人材でなければなりません。そのため、求職者本人の同意のもと、前職調査や身辺調査が行われる場合もあります。

この前職調査や身辺調査は金融業界では良くありますが、経営企画についてはどのような業界でも良く行われています。

経営企画に向いていないタイプ

これまでご紹介したように経営企画に向いている人材はご理解頂けたかと思います。転職に付随して、逆に経営企画に向かない人材についてご紹介します。

結論的に職種で言うならば営業職からの経営企画へのキャリアチェンジはなかなか難しいのですが、営業マインドが強い人材は総合的に見ても経営企画とは親和性が低く向いていないと思います。

営業職の場合は、『前に前に』、『ノルマ、ノルマ』、『自分が自分が』というマインドを強く持っているため、全体を包括的に管理して各セクションを活かすことが必要な経営企画とは対極にあります。

営業職のマインドは、どうしても自分中心に物事を考える傾向が強く、全体最適や中長期的な視点で物事を捉ええる要素が弱いです。

企画と営業は全く別物で、経営と営業も別物です。経営企画に企業が求めるパーソナリティーとしての能力は営業職の人材にはちょっと不足しているため、企業内の異動においても、営業部門から経営企画に異動するということはほとんどないです。

私も営業経験があり、あまり認めたくはないですし、今、営業職を担当している方からするとあまり良い気分にならないかもしれませんが、転職市場において、営業職の求人は最も多く、また、最も選考基準が低い職種の一つです。

そのため、経験がなくとも十分、対応できる職種で、営業に最も必要なスキルは根性です。かなり古風なスキルですが、営業はこれがなければ大きな成功を手にすることは難しいです。しかし、根性とは、ビジネスにおいては、最終手段に近いもので、経営に根性が馴染むとは思えないでしょうし、実際に経営企画に必要なスキルには根性ではなく、もっと視点の違うスキルや能力です。

優秀人材だけができる経営企画職での転職!

いかがでしょうか?ここまで経営企画という職種について色々な視点からご紹介しましたが、転職活動を行う求職者のみなさんにとってはなかなか手の届きにくい求人であることは間違いないです。

現職以前で優秀と言われていた求職者でも、対象が経営企画となれば、もしかすると優秀の部類には入らないかもしれません。それぐらい、経営企画の求人はレベルが高く、実際の実務含めた仕事内容も広く、また、深い専門知識や専門用語が必要な職種です。

選ばれた人材ができる職種と言ってもまったく違和感はないです。ただ、求職者のみなさんも今後、企業で数字を中心に実績を残すことやMBAを取得することで経営企画への道は拓けると私は思います。実際に、求人自体は多くありますし、企業は経営企画の人材を必要としています。

自分のキャリアビジョンを中長期的な視点で考えて、今、活動している転職ではなく、次の転職で経営企画に応募できるような職種で転職することも一つの方法ではないかと思います。

世の中はお金がすべてではないですが、そうは言ってもお金を稼ぐために人は仕事をするのですし、転職するのだと思います。経営企画として仕事ができれば、生活水準は一気に上がるでしょうし、社会的な信用もかなり高いです。

最後になりますが、みなさんの転職活動が充実して、自分の求める転職ができることを心から祈り、今回の話はこれで終わりにしたいと思います。最後までお読み頂きありがとうとございました。

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