転職エージェント視点!人材が欲しい企業との付き合い方

今回は、企業と転職エージェントとの関わりについて、転職エージェント視点でご紹介したいと思います。

転職エージェントはどのように企業から求人を受注するのか、また転職を希望する求職者の対応はどのようなものなのか?

今後のご自身の転職活動に役立ててはいかがでしょうか?

人事として中途採用を担当する方にも有益な情報になればと思います。

転職市場には、企業有利と求職者有利の二つがある!

転職市場には、買い手市場と売り手市場の2パターンが存在します。

  • 買い手市場
    『企業側が有利の市場』で、企業が求人を公開すると、そこまで苦労せずとも母集団形成が可能。
  • 売り手市場
    『求職者側が有利の市場』で、経済の景気がよく企業の業績も好調で求人数を増やすため、採用倍率が下がり内定が出やすい状態。

どちらの市場かによって、転職エージェントが企業から求人を受注する内容が変わってきます

なぜ、市場の変化によって、転職エージェントが受注する内容が変わるのか?

理由は、人材業界は経済の波に左右されやすいからです。

人材サービスのビジネスモデルは、『労働集約型』と言われます。

自分が企業の社長または人事責任者の立場とイメージしながらこれからの話を聞いてください。

人を採用するということには人件費、いわゆる固定費が発生します。

企業運営でもっともコストが高い費用は人件費です。

その企業の業績が悪ければ、転職エージェントがどれだけアプローチしたとしても求人の受注は不可能です。

よって、転職エージェントが企業から求人を受注できる場合は限られています

また、景気が悪い場合は、比例して転職エージェントの業績も下がることが普通です。

逆に、買い手市場の場合は、企業から求人数が数多く受注できますので、業績は拡大傾向にあります。

転職エージェントに最も必要なスキルは?

経済に影響されやすい人材業界にある転職エージェントでは、飛び込み営業などはそれほど必要としません。

転職エージェントに最も必要なビジネススキルはコミュニケーション力とフットワークです。

コミュニケーション力は話がうまいということではなく、企業の経営状況を打ち合わせなどで読み取り、求人の発注をすべきか見極める力です。

また、フットワークとは言い換えればマメさです。

メールや電話、訪問といった方法で定期的に企業と連絡を取る行動を意味します。

企業からの案件獲得は?

コミュニケーションとフットワークを怠らずに継続的に行うことで企業からの信頼は得られ、求人の受注をもらえます

転職エージェントの企業とのやり取りで最も難しい局面がこの案件獲得ですので、その後は打ち合わせを経て抱える求職者に声がけすることになります。

転職エージェントのスタイルには二つの方法がある!

ここで、転職エージェントの内部におけることをお話します。

転職エージェントのスタイルは、『ワンフェイス型』と『ツーフェイス型』の二つがあります。

  • ワンフェイス型
    転職エージェント1人が企業側と担当すれば求職者の担当もするタイプです。

1人で企業からの求人内容と職者の転職条件を把握する訳ですから、情報のズレがないのがメリットです。

反面、全てを1人で担当しますので、対応はどうしても遅くなってしまいます

  • ツーフェイス型
    転職エージェント内で割り振りが行われ、企業担当と求職者担当が連携して転職成功を支援するタイプです。

役割がそれぞれ分担されていて、企業、求職者ともにきめ細かいサポートが受けられるといったメリットがあります。

反面、連携すると言っても役割を分担しますので、連携にズレが生じることもしばしばあります

企業からすると発注した求人とは的が外れた紹介があったり、求職者からすると転職条件とは異なる求人紹介があったりします。

今の転職エージェントはツーフェイス型の方が多いようです。

求職者対応は?

転職エージェントは、求人とは若干違う求職者も含めて幅広く企業に紹介します

転職エージェントもビジネスであり、求人を発注した企業は他社の転職エージェントにも同様の発注をすることが当たり前だからです。

できれば自社の求職者で採用を成功させたいので、確率を高めるために幅広く求職者に求人を紹介するのです。

求職者に対して、どの転職エージェントも『転職する確率を高めるためには、多少転職条件と違っていても積極的に応募してください』と言います。

これは転職エージェントのビジネス視点もありますが、事実として応募数に比例して内定率が高まるデータもあります。

また、転職エージェントにとって求職者は商品とも言えるため、非常に丁寧に対応してくれます

書類選考の通過率を高めるためのレジュメ添削から、選考中の面接練習、適性検査の勉強の支援、内定が出た後は条件交渉。

求職者からすると至れり尽くせりというぐらいです。

転職エージェントの収益は求人を受注しただけでは発生せず、入社して初めて紹介料として収益が得られます。

実は、転職エージェントは求職者に対して入社後1年までサポートしてくれます。

この話はあまり知られていないため、これから転職エージェントを活用して転職しようとする方には有益な情報かもしれませんね。

転職エージェントと求人を発注する企業が交わす人材紹介基本契約書の中にある『返金規定』により、転職エージェントは入社後も求職者のサポートをしなければいけないのです。

返金規定は取引によって異なりますが、求職者が入社した企業を自分の都合で1年以内に退職した場合は、紹介料の10%を転職エージェントが企業へ返金するといった内容です。

いかがでしたか?転職エージェントの実情も含めてリアルにご紹介したつもりです。

この記事が少しでも参考になり、皆さんのお役に立つことを期待しています。

それでは、皆さんの転職成功をお祈りしています!

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