転職が習慣化!?迎える結末はどうなるか徹底検証!!

みなさん、こんにちは。

日本人の多くは企業に所属して、仕事をして対価をもらい生活を成り立たせているのですが、若年層を中心に仕事を甘く、軽く考えている人が多くなっており、現職で何か嫌なことや、うまくいかないことがあると、すぐに『転職』と考える人が増えています。

このプロ意識が欠けているため、現代日本では、転職市場が盛り上がっているとも言われています。

今回は、転職が習慣になり、転職を繰り返した場合、その先はどうなるか?を実例を交えて、ご紹介したいと思います。

まずは、転職の本質について、話を起こしていこうと思います。

転職とは何か?

現在の日本では、都心部を中心に転職は当たり前の文化のような存在になりました。

しかし、昔は全くの真逆です。入社した企業に定年まで一生働き続ける終身雇用の時代が日本は長くありました。

転職が文化となり浸透したのはここ10年ぐらいからです。

ところで、転職とは一体、なんでしょうか?若年層を中心に転職を間違えて理解、解釈している求職者が多くいますので、間違った理解や解釈をご紹介します。

転職の意味をはき違えてはいけない

転職の意味を履き違いやすいのは、仕事は単にお金を稼ぐ手段と考えている人

仕事は人生と捉えている人は転職の本来の意味を理解しているように思いますが、仕事はお金を稼ぐ手段と捉えている人は転職をはき違えている傾向にあります。

確かに仕事はお金を稼ぐ手段ですが、株やギャンブルとは訳が違います。

安定的な収入を確保して、生活の基盤を作る中心的な手段です。

会社を経営する経営者やそこで働く従業員の多くは、生活がかかっていて、簡単に転職という発想は出ません。

若者層に多く見られる逃げ道としての転職という考え方

若年層に多く見られますが、現職で嫌なことがあると、我慢という過程を踏まず、すぐに転職に走る傾向があります。

これでは、転職して次の企業へ入社しても同じようなことが繰り返されるでしょう。

転職を逃げ道と捉えている求職者がいますが、これは大きな間違いです。転職は逃げ道ではなく、自分の目標を実現するための手段です。

大手企業が楽!?

若年層の中には、大手企業に行けば入社して数年は、ワインのように熟成するまで温室空間のように何でも教えてくれるから楽という人もいますが、これまた大きな間違いです。

大手企業といえど甘えが許されるわけではない

確かに大手企業は、ベンチャー企業よりも人的リソースが整備されているため、また、大手企業も若年層に関しては即戦力ではなく、数年間を教育期間と考えています。

しかし、教育期間が、甘えが許される、何でも自分も思い通りにできるということではありません。

現職がベンチャー企業で、大手企業は楽だから次の転職は大手企業にという求職者がいますが、大手企業に転職すれば分かります。自分がイメージしていたものと現実は大きくかけ離れています。

大手企業の事務職も楽ではない!

この手のはき違えは、若年層の中でも女性で、かつ、事務職を仕事にしている求職者に多く見られる傾向です。

一般的に、事務職はデスクワーク中心で営業職とは異なり、日々の営業数字やノルマに追われることがなく精神的に楽と言われます。

確かに、営業職と比較すると、全てにおいてストレスは少ないでしょう。しかし、ストレスが少ないだけで、楽ではりません。

大手企業の事務職で転職したいと、私が活動する転職エージェントにも相談にきますが、そのような夢のような世界は民間企業にはあり得ないです。

転職の前に我慢という手段を使うこと

転職を逃げ道の手段として転職しても、決して良い転職とはならないはずです。

転職を考える前にまずは、現職の環境で我慢してみてください。きっと、我慢の先には、また違った景色が見えてくるはずです。

嫌なことがあったら、まず、我慢して、我慢が難しいようになったら、次は、その嫌な状況を解決するために提案を上司や企業にしてみましょう。

何度も提案してもだめなら、その次にようやく転職という手段が出てくるのです。

社会人経験が浅い年数での転職はマイナス

最近は、第二新卒という転職ゾーンが確立され、これにより、更に新卒で入社して年数が浅い労働者が求職者として転職活動するようになりました。

余談ですが、この第二新卒は、某大手の転職エージェントから作った造語です。これは、完璧に転職エージェントのビジネス視点が強く入っています。

つまり、第二新卒というゾーンを確立して転職エージェントを活用して転職しませんか?と言っているようなものです。

この言葉に踊らされて、簡単に新卒で入社した企業を退職することはあってはいけないことです。

企業にとって第二新卒の採用は安い買い物

社会人経験が浅い年数での転職は、マイナスにしかなりません。第二新卒とは、採用する企業からしてみれば、最高の買い物なのです。

どの企業も、特にベンチャー企業は、企業運営にかかるコストを抑えて利益を上げたいのです。このコストで最も大きい項目は、労働者に支払う給料です。

安い給料で、体力がありハードワークにも耐えることができる世代は?もう言うまでもありません。

第二新卒ゾーンに該当する入社3年以内の若年層です。

第二新卒を募集するのは新卒がすぐやめる労働環境があるから!?

ところで、第二新卒を募集する企業は、転職組には即戦力を期待し、経験を買うことが普通ですが、なぜ、経験の浅い、第二新卒を募集するのでしょうか?

実は、その企業も例外なく新卒採用を行っているのですが、新卒がすぐに退職する文化や社風であるため、その後任として第二新卒を募集するのです。

私が、浅い年数の転職はマイナスにしかならないとお伝えした理由はここにあります。第二新卒を募集する企業はまず間違いなく、若手にとって良い労働環境ではないことを示しています。

第二新卒は若年層を食い物にしたビジネス!?

表面上、第二新卒枠の求人は良く見えますが、裏事情は真逆です。人材業界の中では、第二新卒というゾーンをなくそうとする動きが一部としてあります。

まだ社会人経験が浅く、事情を分からない若年層をビジネスの食い物にしているようなものだと否定的な声も少なくありません。

なお、裏用語ですが、第二新卒ゾーンに入る求職者を、別名で、『負け組』と呼んでいます。新卒で入社した企業に3年も在籍できない負け犬ということです。

転職エージェントとして言わせて頂くと、経験が浅い年齢での転職はマイナスにしかならないと思いますので、まずは我慢して3年はその企業で頑張った方が良いです。

男性の転職は女性より風当りが強い!

同じ若年層でも性別により風当りが違います。女性の場合は世間は優しい目で見てくれる傾向があるのですが、男性はそうはいきません。

これは日本の伝統的な文化なのでしょう。男性の第二新卒での転職は、いばらの道だと思った方が良いです。

私の後輩に第二新卒で転職した人がいますが、面接でもかなり厳しい意見があり、何を言ってもネガティブに取られ、ようやく決まった転職先でも、ぼろ雑巾のように扱われ、苦しんでいました。

男性の場合早期の転職は悪いとこ取り!?

これは、私の後輩が特別なのではなく、男性の場合は、風当りが強いため、良く聞く話です。

この理由は、転職先からすると、年齢が若くても、その企業としては新卒入社ではなく中途採用です。

どの企業も新卒に、優しいのですが、中途採用には厳しいです。男性に限っては厳しさは中途採用で、労働条件などの待遇は新卒扱いと、悪いとこ取りになるのです。

100回我慢してダメなら転職を考えよう

特に男性の求職者は、若いうちの転職は地獄に近い環境が待っていることがありますので、100回以上我慢してダメなら、そこで転職という手段を取った方が良いと思います。

同じ内容で100回も我慢することは、まずもってないと思いますので、そのうち、3年が過ぎて、それに伴い、経験や知識がつき、転職市場で戦える人材になっていると思います。

転職が癖になり、そして習慣になる

若いうちから転職という味を覚えるとろくなことになりません。若いうちに転職しようとする求職者は、先述の通り、我慢ができないだけで逃げ道として転職を考えているからです。

転職先がどうであれ、若年層の方からすれば、嫌な環境から逃れることができたのは転職したからだという思考がそこで身につきます。

その後どの企業へ行っても、何かあればすぐに転職が頭をよぎります。これは傾向として出ています。

職歴の多さは転職市場でマイナス評価

百歩譲って若いうちの転職も良しとしたとしても、転職は職歴に残ります。

職歴が多ければ多いだけ転職市場ではマイナス評価です。また、職歴が多ければどの企業も採用したいとは思いませんよ。

20代で現職含めて職歴が5つという求職者がいたとすれば、皆さんが企業の人事担当だったらどう思いますか?

是非、この求職者に会いたいとは思わないのではないでしょうか?

10回以上の転職は致命的

若いうちの転職は、まだ潰しが効くと言われますが、30代や40代、またはそれ以上で、転職回数が10社近くとなれば、まずもって、転職はできないと思った方が良いでしょう。

若いうちに我慢の前に転職を経験した求職者は、将来的にこのリスクがあることを知ってください。女性は、もしかすると結婚して家庭に入る人もいるでしょうから、許されるかもしれませんが、男性はそうはいかないでしょう。

転職回数が10回のビジネス人生とは?

最悪は、現職が嫌過ぎて、転職先が決まらないままに退職した場合です。年齢が40代前後ですと、長期化することが予想されますので、固定的な収入はなく、転職が習慣になったせいで、自分の人生そのものを揺るがすことになりかねません。

転職が癖レベルであれば、少し強制的に思考を変えることで調整はできると思いますが、習慣になったものは、なかなか治りません。

転職病という言葉を聞いたことがありますか?働く企業の環境にすぐ慣れてしまい、刺激欲しさに転職しようとする人を言います。

要は、転職で非日常的な刺激を求めようとするのです。ギャンブル依存症と同じです。

転職が習慣化するとどうなる!?

このように転職が習慣になってしまった人は、その後、どのようなビジネス人生を歩むと思いますか?

大学を卒業して新卒入社で企業に入り、2年で退職して第二新卒ゾーンで1回目の転職。その後、20代で3社を経験して、30代へ突入です。

20代で転職は良いものと味を覚え癖が習慣にこの段階で変わっていますから、転職に抵抗がないのです。30代で更に3社経験して、通算この段階で6社です。

30代で転職回数6回

30代で6社もすごいですが、30代で3社経験したということは転職していることになりますので、ある意味、すごいことなのです。

しかし、習慣となっているため、その後の転職を繰り返し働き盛りの40代では10社の経験になっていました。

転職回数は10回で、良く転職できたなと、ある意味、感心に値しますが、大事なことは10回の転職を通して、キャリアはアップしたのかダウンしたのかです。

この知り合いは、転職する度に、キャリアダウンしており、40代では、20代の後半と同じような給料や立場です。

ノンスキル、ノン経験での転職活動

また、やりたい仕事には当然就くことはできず、ノンスキル、ノン経験でも比較的、転職し易い営業職が40代の最後の転職です。

この営業職と言っても、最も厳しい、不動産業界の営業です。不動産の営業は、給料の大半がインセンティブで占められるため、基本給自体は、20万ちょっとです。

この知り合いは、やる気がありませんでしたから、40代で20万ちょっとの給料で生活しなければなりませんでした。

そうなると、金銭的な不満が強くなり、もっと稼げる営業はないかと、また転職を考えるようになるのです。

生命保険の営業へと転職

結果的に、この人は、不動産の営業を数カ月で退職して、生命保険の営業に転職しました。生命保険の営業は、誤解を恐れず言いますと、学歴が中卒でも入社できます。

非常に入社ハードルは低いのです。聞いたことはありませんか?『生保のおばちゃん』という言葉を。

生命保険の営業は、専業主婦だった人も、入社できるぐらいのハードルの低さです。私も、生命保険で働く友人がいますが、その友人は、『この業界は誰でも入れる。』と言っています。

生命保険の営業はハード

ただし、生命保険の営業職は、入社ハードルは低いですが、入社後は、非常に厳しいです。雇用形態が個人事業主となるため、入社して3カ月までは、基本給として給与はありますが、それ以降は、完全歩合給です。

この人は、40代ということで、自分に人脈があり、また、保険は不動産と違い、販売単価も低いため、売り易いと考えたようですが、保険の営業はそこまで甘くはありません。

結局、4か月目からは基本給はゼロで、売り続けなければならず、私にも売り込みに来ました。私は、契約しましたが、この人は、自分の友人や知人、親族へ売り込むことが当たり前になり、友人や知人の間では、この人が連絡してくると保険を売り込まれるというようになり、友人や知人すら去っていったそうです。

最後はハローワークで職探し

転職が仕事人生だけではなく、その人の人生にも影を落としてしまい、結局、保険営業も長続きせず、生活が苦しくなり、最後は、ハローワークで職探しです。

ハローワークでは、確かにそれなりに求人はありますが、年齢制限のある求人が多くあります。40代となれば、そもそもで求人数が少ない中、10社以上の職歴を持つ、その人が応募できる求人は皆無に等しいのです。

今もその人は定職に就くことができず、日払いのアルバイトや派遣でその日暮らしをしています。

転職が習慣化して残される道は不人気職種と業界

転職が癖から習慣に変わる前に、気付いて欲しいです。転職回数が多くなればなるだけ、キャリアアップには絶対になりません。また、就ける仕事も、一般的には嫌がる業界や業種の営業職になります。

そもそも、営業職はどの業界や企業でも長続きすることはない中で、人気のない業界や業種の営業はなおさらで、長続きする訳がありません。

転職活動を頑張っても、年齢と転職回数により内定がもらえないため、仕方なく不動産や生命保険業界の営業をするという人は少なくありません。

転職は目的を持つことが大事

転職が癖や習慣になる求職者は転職に対して目的がない場合が多いです。先述の通り、今の職場が嫌だから他の企業ならもっと活躍できると、根拠のない自信を持ったりです。

安易な転職は生活をも狂わせる

転職に限ってのことではないですが、目標や目的を持った転職活動をしなければ単純に職が変わるだけになり、良いことは一つもありません。

最終的にその日暮らしをしている私の知り合いは家族を養うことができずに離婚していますし、特に男性の場合は、結婚すると家族あり、家族の人生を背負う義務があります。

仕事がうまくいかなければ家族の生活を見ることができず、家族に迷惑をかけてしまい家族の人生すら変えてしまうのです。

20代は我慢することも大切

この人は反省のように、私にこのようなことを言っていました。『20代のときに、あそこで我慢しておけばというときが何度もあったけど我慢しきれなかった』と。

いかに我慢できるかによって、その先の仕事人生は変わります。また、我慢していれば、嫌な状況が変わることも可能性としてあります。

私の企業に勤めていたころ嫌なことがたくさんありましたが、とりあえず、1ヶ月我慢しようと、それを繰り返すうちにその嫌な状況が自然となくなったり、また、1ヶ月我慢を続けていると、気付くと1年、3年と経過していました。

転職や人生はそんなに甘くない

転職を否定しているのではなく、目的意識のないただ嫌だから不満だからを理由に転職することは、中長期的な視点やその後の人生を考えるとプラスにはなりません。

転職活動は簡単ですが、転職成功は難しいです。

最後になりますが、皆さんの人生が仕事により充実するものであるよう祈り、今回はこれで終わりにしようと思います。

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