海外での転職!自分の可能性を広げてみたい方は必見!!
これまで、日本の求職者は日本で転職活動をして日本の職場に転職することが当たり前でした。
では、外国人の求職者はどうでしょうか?
近年、ビジネスのグローバル化が急速に進み、日本で就職しようとする外国人が増えています。
日本の企業も世界的な競争意識があり、積極的に外国人求職者を中途採用する企業が増えています。
私は現在転職エージェントとして活動していて、求人を受ける企業へ訪問する際に外国人の従業員と会うことがよくあります。
日本人も同様で、最近海外で働くという志向が高まり転職などで海外で働く日本人が増えています。
ここ最近ビジネスのグローバル化が進み、それに伴い転職市場もグローバル化しています。
今回は、海外での転職(海外赴任も含む)についてご紹介したいと思います。
自分の可能性を広げてみたいという方はぜひ、読んでいただければと思います。
今回の記事の目次
海外への転職方法
現在、日本人が海外で仕事をする方法はいくつかあります。
自分の生活環境やキャリアビジョンを考慮して、どの方法で海外へ行くのかを検討しましょう。
家族がいる方は家族の意向も考慮しなければなりませんし、30代中盤以降の求職者は転職自体が後戻りできない状況になります。
日本で転職活動を行い日本で働く場合は時間やお金に大きな損害なくリカバリーできるでしょうが、海外となればそれなりの労力を要しますので注意が必要です。
日本企業の海外拠点での現地採用に応募する転職方法
日本の企業は、ビジネスチャンスを求めて海外へ進出する場合が多くあります。
やはり言葉の問題や文化の問題があるために、海外拠点で採用する全員を外国人とすることはあまりありません。
海外に進出している日本企業の海外支社に雇われるパターンは求職者にとってチャンスとなります。
この方法のメリットとして、現地で仕事をしている中で『やっぱり、日本が恋しい、日本で働きたい』と思った場合でも、その企業の日本本社へ異動できる可能性があるという点です。
私の友人に、全く同じく海外での仕事よりも日本で仕事をしたいと思った人がいて、日本に戻ってその企業で働き続けています。
メリットとデメリット
この方法で海外へ転職すると、給与は現地通貨での支払いになります。
給与は各国の物価に比例することが一般的ですので、この場合は日本で同じ仕事をしている場合よりも安いということになります。
また、日本から海外へ移動するときの交通費や引っ越し費用は、自腹であることが多いです。
現地で借りる家なども特別な補助や負担が企業からあるということはなく、原則自腹です。
仕事は、それぞれの企業によって異なりますが、どの職種も現地法人で働く日本人の労働者と現地人の労働者との間を持つパイプ役としての役割があります。
海外で働くためには語学力は必須ですが、ビジネス英語までできないとしてもジェスチャーを交えた日常会話レベルの英語力は必須です。
仮に現地の言語を使うことができなくても、その国や企業の公用語が英語であることが大半です。
働き方はどうか?
日本の場合は労働基準法があり、どの企業も就業規則や雇用契約などの決まりを持っています。
海外へ転職した場合、日本国内で適用される労働基準法は対象外になるために、各国の労働関係の法令が適用されます。
ご存じの方も多いと思いますが、日本の労働は海外に比べてハードワークと言われています。
そのため、海外へ転職し働く場合は、労働時間が短く、個人の裁量で仕事を行えることが多いでしょう。
休日についても同様で、日本よりも海外の方が年間の休日日数が多いことがあります。
年間を通して日本で働いていた時代よりも休日日数が多く、夏季や冬季休暇も長いことが多いです。
国民年金や厚生年金に関しては、場合によっては適用外となり将来の年金支給額の計算に参入されませんので、将来の年金の額は減ることになります。
また、健康保険については、原則的に現地採用の場合は日本の健康保険制度は対象外とされています。
海外の健康保険制度は患者が実費負担する割合が高くなることが多いです。
海外の日本企業以外の現地採用に応募する方法
例えばアメリカに本社を構える現地企業といった、日本以外の外資系企業で現地採用されるパターンもあります。
このパターンでは、日本に進出していない外資系企業も多くあります。
そうなると、転職後の仕事は日本と全く関わりのないことになることが想定されます。
また、自分と同じ日本人の従業員や同僚がいなかったりする可能性もあります。
このパターンで海外へ転職した私の友人がいますが、仕事内容そのものよりも慣れ親しんだ日本人がいないことが心細さにつながり、ホームシックになってしまっています。
企業で働く以前に、その企業のある国の文化に馴染(なじ)む必要があり、最初のうちは大体の方が苦労するようです。
どの国のどのような企業で働いても、人間関係や仕事の悩みはつきものです。
このパターンで海外へ転職しようと考えている求職者は、その国の文化や特色をまず把握して、自分がやっていけるか考えることが優先だと思います。
この方法での転職は、それなりの能力やスキルがなければ転職成功は難しいと言われています。
能力やスキルが足りず、企業が求める成果を出すことができない場合は、日本では考えられないぐらいドライに降格や降給ということになることがあります。
私の経験上、このパターンで転職して成功する求職者は日本でもヘッドハンティングされるクラスの方ですし、精神的にもタフな方が多いです。
メリットとデメリット
この場合も給与は現地の通貨で支払われます。
引越し費用、交通費なども先ほどと同様自腹になります。
ただ、企業によっては渡航費や引っ越し費用を負担する場合もあります。
求人内容に必ず記載がありますので確認が必要です。
この方法で転職した場合、その企業の従業員と同等か、それ以上の働きを求められます。
『日本人だから』とか『わざわざ遠いところから来たのだから、最初は甘くしよう』なんて考慮する企業はないと思った方が良いです。
現地の企業からすると、複数の国籍をもつ求職者の中から日本国籍を持った求職者を採用したというだけに過ぎません。
企業からすると特別なことではないのです。
働き方はどうか?
日本の労働関係や社会保険関係の法令が一切適用されないのも同様です。
ドライな文化を持つ国に転職した場合はドライに仕事をする必要がありますし、その逆であれば働き方も逆になります。
日本では上司や同僚、部下と一緒にランチに出掛けてコミュニケーションを図ったり、歓迎会を行うことなどがありますが、海外ではこの文化がないこともあります。
仕事とプライベートをはっきり分けているのです。
これをメリットととるかデメリットととるかはそれぞれ違うと思いますが、仕事以外の時間で従業員とコミュニケーションを図る機会は日本よりも明らかに少ないと考えた方が良いです。
労働時間はどの国も日本より短いことが多く、残業なく帰社することが可能です。
日本企業では、1日の所定労働時間で帰社することを悪と考える場合が多いですが、海外の場合は決められた時間内に仕事を完結できない人材は仕事ができないという評価を受けます。
日本企業に勤務し、海外赴任して海外で勤務する方法(社内異動)
日本国内で拠点を変えるということも、部署異動することも、人事的には『社内転職』と言います。
企業を変えることを転職と言いますが、同じ社内で業務や勤務地を変えることも広義で言えば転職に入ります。
このパターンは、日本にある企業で働き経験やスキルを獲得するうちにチャンスが巡ってきます。
この方法により海外で働く場合は、母体がそれまで自分が慣れ親しんだ企業ですので、気持ち的には気楽なものがあります。
また、この方法により海外で働くには、
- 企業から辞令があって赴任する場合
- 社内公募で社内選考を受けて赴任する場合
の二パターンがあります。
辞令が出て赴任する場合は、海外赴任を拒否したくてもできない状況です。
一方、後者の社内公募の場合は企業が海外赴任を希望する従業員を社内的に募集するということになります。
どちらも結果的には海外で仕事をすることが可能ですが、結果に至るまでのプロセスが全く違います。
前者の場合は企業から高い評価を受けた場合で、後者の場合は評価が高いというほどではないです。
両者とも、海外赴任に伴う業務内容や赴任期間が決められているため本人の希望は通りにくいです。
また、大体の場合は一定の期間が終わると日本にある企業に戻ることになります。
私の個人的な見解としては、この方法が最もリスクが低く選択肢が増やせる方法だと思います。
メリットが大きい社内異動での海外転勤
この方法で海外へ赴任する際は、転職活動を行う必要がありません。
また、雇用契約が継続されますので、海外赴任に伴い給料が下がるということは無いという点も他の方法とは異なります。
むしろ海外赴任をきっかけに上がることの方が多いです。
渡航費や引っ越し費用も当然全額負担してもらえます。
海外支社と日本の本社のパイプ役となったり、現地の採用に関して意思決定を持つ立場になったりすることもあります。
人材育成の業務やマネジメントという役割も持つことができるでしょう。
このように、赴任の場合は海外へ転職するよりも立場が高い状態で仕事をすることが可能です。
現地の文化に自分が合わせるというよりも、自分が文化の中心として周りが合わせるようにマネジメントするということが多いです。
働き方はどうか?
人によっては、働き方は他の二つの方法がより良いと考えるかもしれません。
日本企業の海外赴任は、給料や働き方が当然親元の企業の就業規則通りになります。
海外赴任にあたり家族も海外へ移住するということの方が多いのですが、子供の学校行事に仕事で参加できないということはよくあります。
さらに厄介なことに休日に日本から重役が訪れることが多く、家族との時間が大きく減ってしまいがちです。
労働関係、社会保険関係の法令は、日本のものが継続して適用されます。
海外の病院にかかったとしても負担は日本と変わらず3割負担で大丈夫です。
裏技のご紹介
海外赴任は大体3年から5年の駐在期間が一般的です。
この期間があれば十分その国の文化に慣れることができるでしょうし、友人関係も広がると思います。
これだけの期間があれば語学も十分アウトプットできるレベルまで到達していることが予想できます。
そして現地のビジネスシーンや労働環境も十分に熟知できているはずです。
これらの状況をうまく使って赴任期間が終わる前に企業を退職して現地で転職活動を行うという裏技があります。
赴任させた企業としてはあまり嬉しくないでしょうが、私の友人で何人もこの方法で転職した人がいます。
海外赴任期間中に、海外の生活スタイルの方がより人間的だという考えに変わり、海外の企業へ転職しようとする日本人は多いです。
ワーキングホリデーという飛び道具!!
最近増えているもう一つの転職方法がワーキングホリデーです。
ワーキングホリデーは受け入れる国の違いや年齢制限がありますので、あらかじめ情報収集が必要です。
また、年齢は20代後半までとしている場合がほとんどですので、若年層の求職者向けの方法です。
ワーキングホリデーは1年程度になりますが、数カ月あれば十分現地を知ることもできるでしょうし、友人や知人もできます。
海外で仕事をしたいと考えている求職者は、この期間中に築いた人脈を活用して、現地の企業で就職しようと考えています。
この期間中に転職先を決めることができれば日本に帰国することなく現地で生活することが可能です。
転職をする時ってどうしてもTOEICやTOEFLの点数を気にしてしまいがちですが、何より喋れるのが一番です。
中途半端にそういった試験の点数をとって喋れないよりかは、もっていなくて喋れたほうが全然有利になります。
海外の転職でおすすめの転職エージェント
海外への求人となると、JACリクルートメントなどの外資系転職エージェントが強いですね。
また、海外の転職サイトを使って転職するという手もあります。
海外の現地人向けの転職サイトを使うのではなく、日本人に向けた海外転職サイトというものが最近出てきていて、面接なども日本で行えます。
会社を直接見ることができないので少しリスクも大きいのですが、興味のある方は試してみるのも良いでしょう。
海外転職は自分の可能性を広げてくれる
現代のビジネス市場は日本国内に限りません。
多くの外国人が日本で仕事をするように、日本人も海外で仕事をする時代になりました。
海外へ転職するには費用面で多くの工数を必要としますが、それを差し引いても求職者自身の可能性や価値観の創造につながる良い機会です。
キャリアアップも十分見込めるでしょうし、転職先としては良いものと考えられています。
最近は海外への転職希望者が増えていることもあり、海外転職者向けに専門的なサービスを展開する転職エージェントも増えていますし、海外の企業が日本に代理人を立てて求職者の面接を行うケースも増えています。
私自身も近い将来は海外での事業を計画していますし、今後は求職者の海外進出も増えていくと思います。
求職者の皆さんも、転職活動の対象として日本国内で働くことだけではなく、可能性を広げるという意味で海外への転職活動を視野に入れてみても良いと思います。
皆さんの転職活動がより有意義なものであることを祈り、今回はこれで話を終わりにしようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。