JACリクルートメントを利用してみた(転職エージェントプロが語る)
皆さん、こんにちは。
転職活動を始めるにあたって、どの転職エージェントに登録するか悩むところだと思います。インターネットを活用して、いろいろな情報サイトで情報を得て、決める場合もあるでしょう。
そのような方も含めて、転職エージェントを決まる情報の一つのなればと思い、今回は、JACリクルートメントという転職エージェントの特徴と実際に、私が登録した時の体験談をご紹介したいと考えています。
今回の記事の目次
JACリクルートメントはどんな会社?
当時の私は、年齢が20代後半で、転職未経験の立場でした。私が20代の頃は、今のように、インターネットがここまで充実している訳ではなく、どの転職エージェントに登録しようか迷った記憶があります。
当時の私の職種は、転職エージェントとも取引がある人事という職種でしたので、どの転職エージェントがどのような特徴があり、どういった評判かもある程度把握していました。
最終的に数社の転職エージェントに登録を行い、転職活動を行ったのですが、その中の一つに今回、ご紹介するJACリクルートメントがありました。
JACリクルートメントは、東京に本社を構え、日本各地に視点を持つ、大きな転職エージェント企業です。
最近は、同じエージェント事業として、新卒の就職エージェントにも力を入れていますが、業績の8割が転職エージェント事業ですので、転職支援実績も豊富です。
という事は、会社として、転職についてのノウハウや経験が多くあり、求職者が転職を行う際には非常に心強い味方になるはずです。
JACリクルートメントの転職エージェントとしての特徴は、いくつかありますが、大きく二つをご紹介します。
JACリクルートメントの転職エージェントとしての特徴
- 比較的、経験の浅い、年齢の若い方向け。いわゆる第2新卒求人や未経験者求人が多い
- 業界や業種に関係なく、数多くの求人数を豊富に保有
- キャリアアドバイザーの質は転職エージェントの中でもトップクラス
- 30歳前後のキャリアアドバイザーが多い
- 20代前半のキャリアアドバイザーが担当となった場合、サポートとして中堅クラス以上のキャリアアドバイザーが同時に担当する
私の体験談の中でも紹介しますが、求職者の転職期間中に、定期的に(多い求職者は、月に1回、少ない方でも2カ月に1回のペース)、カウンセリング含めた面談を実施してくれます。
他の転職エージェントの場合は、面談後は、求人紹介も含めて電話やメールでのやり取りになりますが、JACリクルートメントは、電話やメールの他、顔を突き合わせた面談形式でフォローアップしてくれます。
この背景には、求人に第2新卒や未経験者の求人が多くあり、それに比例して、登録者も年齢の若い方が多いため、転職に対する知識が意識を調節する意味もあるようです。
もちろん、面談でのフォローアップは必要としない求職者の方々には、希望に合わせたサポート体制となります。
登録から担当者決定まで
私が登録した際は、JACリクルートメントのホームページ(HP)から行い、個人情報などの必要事項を入力することが、まず第一歩でした。
細かい話ですが、JACリクルートメントの入力フォームは、他の転職エージェントよりもユーザビリティーに優れているように感じました。
登録後、JACリクルートメントから数日後に電話での連絡があります。その時に電話対応した担当者が、私のキャリアアドバイザーとなりました。
JACリクルートメントでは、求職者の年齢や経験職種や転職後の希望役職に応じて、部署が細分化されていて、どの部署の誰が、それぞれの求職者の担当になるか決まるそうです。
担当者の決定方法については、私が企業の人事担当であったため、ある打ち合わせの会話で聞いた事があります。
そして、転職活動を行っている中で、担当のキャリアアドバイザーと相性が合わない、性別を変更したい場合は、柔軟に対応してくれます。
私個人の意見として、JACリクルートメントのキャリアアドバイザーについては、女性の方が優秀な気がします。
JACリクルートメントは、高学歴の従業員が多く、女性従業員はキャリアアドバイザーの業務のためにカウンセリングの資格を持っている方も多いようですので。(男性従業員にもいます)
JACリクルートメントへの登録料は無料で、また、転職支援の全ての工程で費用は一切、発生しません。
担当者決定から面談まで
担当者が決まると、その電話で、後日、面談のために来社してほしいとあり、面談日時が決まります。
JACリクルートメントは、現職を持つ方向けに、平日の遅い時間帯はもちろんのこと、土日祝祭日も場合によっては、面談対応してくれます。
この他には、個人情報の保護を徹底した上で、求職者の希望する場所まで出張形式で面談をしてくれるサービスもあります。
私の場合は、本社へ訪問しての面談としましたが、電話で、下記のものを面談で使用するため、準備をしておいてくださいと指示されます。
面談前に準備した資料
- 履歴書(データとペーパーの両方)
- 職務経歴書
- 履歴書用写真
- 第2新卒の方は、自己紹介文
- 20代前半のキャリアアドバイザーが担当となった場合、サポートとして中堅クラス以上のキャリアアドバイザーが同時に担当する
履歴書と職務経歴書については、面談までに登録用フォーマットがあり、それをメールで送付され、そこに打ち込んで作成するように言われます。
また、第2新卒の方は、職務経歴が情報量として少ないために自己紹介文の作成を別途で用意するよう言われるようです。
そして、上記の書類の他、これまでの企業での個人実績(成功したこと、失敗したことのいずれも)と、今後の転職条件などについて、ヒアリングの機会があるため、整理しておいてほしいとありました。
当時、私は、転職未経験でしたので、よく分からないまま、言われるままに行いましたが、現職中であまりこの面談を重要視しておらず、また、細かく整理する時間もありませんでしたので、適当に無難に準備したように思います。
しかし私の経験上、実績や転職条件を準備しておくことはその後の転職活動にかなり有効です。
重要な場面ですので、時間がなくとも転職活動を充実させたい方は、必ず適当ではなく、しっかりとした内容で準備しましょう。
結局、書類選考や面接では、しっかりとした内容を作り込む必要がありますので、それならば、最初に手間になることは終わらせておいた方が気が楽だと思います。
JACリクルートメントでは、カウンセリングのようなことも、面談で行ってくれますが、自己分析を一緒に行い、それまで自分では気づかなかった長所や短所を知ることもできます。
そのため、企業へ応募する際、新たな自己アピールも紹介できるようになります。私は、個人的にこのカウンセリングがすごく便利でありがたかったです。
実際の面談内容
実際の面談内容については、キャリアアドバイザーからあいさつを含め簡単な自己紹介があります。
その後、アンケートに記入し、更に、個人情報保護の同意書と転職活動に関する誓約書にサインとなります。
JACリクルートメントは、面談は個室で行いますし、言いたくないことは無理に言わなくとも大丈夫ですとなかなか気の利く配慮をしてくれます。
他の転職エージェントも私は利用したことがありますが、このような配慮はありませんでしたし、JACリクルートメントは、キャリアアドバイザー教育がかなり徹底されていると感じました。
後から聞いた話によると、キャリアアドバイザーとして現場に入るまでに、一定の社内試験のようなものがあり、それを通過しなければキャリアアドバイザーとして求職者の対応はできないそうです。
若いキャリアアドバイザーが担当したとしても、他の転職エージェントと比べても安心してアドバイスを受けたり、サポートしてもらえると思います。
また、面談では、下記のことをヒアリングされました。
面談で質問された内容
- 現職の職場環境
- 現職の組織構成
- 現職の退職希望理由
- 現職で自分に合う人、合わない人、それぞれの特徴
- 転職において譲れないポイント三つとその理由
- 転職先の企業に求めること三つとその理由
- 学生時代の自分の長所と短所
- 社会人となった自分の長所と短所
- 転職の諸条件(会社規模、職種、勤務地、年収、労働時間などの労働環境)
非常に細かい点までくまなくヒアリングしてくれます。これに加えて自己分析を一緒にやってくれますので、自分では分からない自分の特徴や自分に合う職業なども知ることができます。
また、職務経歴書を中心に時系列で、自分の実績と、そこに行きつくまでの過程や環境を、分析をしながらヒアリングが入ります。
この後、詳しくご紹介しますが、JACリクルートメントでは、この面談の中で、いくつか求人を紹介してくれます。
この求人紹介も含めると面談時間は2時間少しと当時、私が登録した転職エージェントの中では最も長いものでした。
時間がただ長いだけではなく、かなり充実した内容で有料でも良いぐらいの内容です。
面談の場で求人紹介
面談の後半は、私の転職先への希望条件をもとに具体的な求人の紹介となります。かなり細かいヒアリングと分析があったため、どの求人も的外れが一つもなく、優秀なキャリアアドバイザーだったように思います。
他の転職エージェントでも面談当日に求人紹介はありましたが、いくつかは的外れのものもありましたので比較してもJACリクルートメントは優秀だったと思います。
私への求人紹介数は、30社ほどで、的は外していませんでしたが、個人的な好き嫌いで、応募したい企業と応募したくない企業がありました。
求人がピンポイントでしたので、私は、その場で応募したい企業には全て応募した記憶があり、その数は10社程だったと思います。
JACリクルートメントでは、面談後のやり取り、その他の求人の紹介や、応募企業の選考結果については、基本的に電話やメールが中心となります。
面談の最後に、合否連絡は遅くとも1週間以内に全て必ず進捗(しんちょく)も含めて連絡しますとありました。
仮に選考期間が1週間を超える場合は、応募から1週間で、書類選考の進捗(しんちょく)を確認し、途中経過を求職者へ報告があります。
JACリクルートメントは、求職者を不安にさせない配慮があり、合否結果だけではなく選考期間が長い場合は途中経過も教えてくれます。
これは、転職活動で不安のある求職者にとっては非常に良いサービスだと私は思います。
応募企業の選定と決定まで
自宅に帰り、応募手続きを依頼した企業の求人票を再確認していると、キャリアアドバイザーから電話がありました。
内容は、応募するにあたり、確認したい点がいくつかあるとのことでしたがこの配慮も素晴らしいと思いました。
電話があった時間が23時過ぎだったのですが、この時間まで応募手続きする企業への書類を一つ一つ確認して紹介状を作るとのことでした。
他の転職エージェントはどの企業へも同じ内容で使いまわすことが普通ですが、JACリクルートメントはこの点でも丁寧なサポートをしてくれます。
また、JACリクルートメントでは応募した企業の書類選考が通過するとその企業ごとに履歴書や職務経歴書の添削をしてくれます。
その前提としては、求職者が面接企業ごとに履歴書と職務経歴書をしっかりと修正することで、この点は、やや手間ですが、それに見合う面接通過率ですので、JACリクルートメントに登録する方は、ぜひ、頑張りましょう。
また、面接前に企業に合わせた面接練習もしてくれます。その時に、これまで、その企業がどのような質問があったかも共有されますので、準備としては申し分ないように思います。
狭き門の書類選考通過率!!
ここまで徹底的な転職サポートがあるJACリクルートメントでも、書類選考通過率は全ての選考フローの中で一番低いです。
ただ、書類選考で見送りになった場合でもなぜ見送りになったのかその企業に必ず確認してくれます。
時には、その確認の中で、企業が間違った認識で見送りにしたことも分かり逆転で書類選考通過するということもあります。
私は企業人事として、中途採用の書類選考も担当したことがありJACリクルートメントに合否連絡をしたこともあります。
JACリクルートメントからは、”書類選考については、特にどのような理由で具体的にだめだったのか教えてほしい”としつこく聞かれたことがあります。
思えば、求職者のために、あのしつこさがあったのだと納得でした。
他の転職エージェントでは、誰にでも使えそうなコピペ形式での書類選考結果理由で、今後に生かせることは少ないのですが、JACリクルートメントは今後の活動を視野に入れているため、この点でも充実したサポートが受けられます。
JACリクルートメント経由で、当時の私の書類選考通過率は2割から3割と、一般的な通過率と比較しても高かったです。
書類選考通過率は、どの転職エージェントも課題としていますが、JACリクルートメントではしっかりとして個々の求職者に合わせたサポートとなっているため、必然的に書類選考通過率も他の転職エージェントより高いようです。
《選考から内定を勝ち得るまで》
書類選考を通過した企業は、その後、面接となります。面接は、どの転職エージェントを介しても回数が減らされたりすることはありません。これはJACリクルートメントも同じです。
先述の通り、JACリクルートメントは、面接が決まると、面接前に面接練習を実施するサポートもありますので、もし、必要な方は積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
私は活用したことはありませんが、友人の活用話を聞くに、これを受けると受けないでは、面接への準備が違うと言っていたので、お勧めのようです。
結果的に、私は、JACリクルートメントを介して、5社の内定を当時、もらったのですが、そのうち1社は入社しています。
選考中の面接フェーズでは、面接終了後にキャリアアドバイザーへ、手応えや感想のために、電話連絡することとなっています。
そのため、私も必ず一報を入れたのですが、どの面接後の電話も丁寧で、安心するやり取りです。
中には、ゴリ押しする転職エージェントもありますが、JACリクルートメントは一切なかったです。
面接を終えて、志望度が下がった場合は、遠慮なくその旨を伝え辞退しても、問題ないです。
転職エージェントによっては、辞退するとその後の紹介数に影響したりする、良くない転職エージェントもありますが、JACリクルートメントはありませんので、ご安心いただければと思います。
また、JACリクルートメントは、同一の企業へ同時に紹介する人数をある程度、絞っていると聞いたことがあります。応募できる順番は応募した順だとのことです。
JACリクルートメントは、求職者を徹底しているため、一度に紹介する人数を制限して応募した方の選考通通過率や内定率に寄与しているのです。
内定後の入社条件の調整
JACリクルートメントでは、内定後のサポートももちろん対応してくれ、充実したサービスが受けられます。
内定後の条件交渉は、求職者にとってはすごくありがたいことです。ただ、JACリクルートメントは、あまり企業へガツガツ交渉することはなく、あらかじめ求職者から応募の際、入社条件を聞き、それに合う交渉となります。
しかし、条件が下がることはありませんのでご安心ください。
また、実際に、内定条件通知書を企業から発行してもらいますが、その際来社してその内容についてキャリアアドバイザーから共有があります。
内定条件通知書には、労働関係や社会保険関係の法律の内容も含まれており、求職者には分かりにくい箇所もあることから、後々求職者が困らないようにする配慮です。
もちろん、時間のない方についてはメールで送付し不明な点は連絡がほしいとありますが、ぜひ、このサービスは直接訪問して受けた方が良いです。
特に年齢の若い方や、転職経験がなく条件通知書の見方に不慣れがある方は、お勧めです。
JACリクルートメントはキャリアアドバイザーの質が素晴らしい!!
私がこれまで経験した転職エージェントの中で、キャリアアドバイザーの質は本当に素晴らしいです。どのような場面でも、求職者目線であり、企業の人事担当の間でも評判となっているほどです。
業界を平均して求人も多くあり、JACリクルートメントだけに登録して転職活動したとしても、失敗することは恐らく可能性として少ないと思います。
※ただ、さまざまな視点で転職活動をする必要があると思いますので、複数社の登録がお勧めです。
JACリクルートメントへ登録して嫌な思いをしたという友人はいなかったですし、求職者からの評価も高いです。
これから、転職活動をする方の転職成功のお役に立つ情報であればと思いながら、今回はこれで終わりにしたいと思います。
この記事の筆者
小玉 崇(仮名)
1975年生まれの40歳。人材業界にて転職者の支援に一貫して従事。転職者に常に寄り添う事をモットーに、転職後のフォローも行いながら、これまで数百名の転職者を支援。特にIT業界やベンチャー企業へのパイプが強みとしながら、現在も初心を忘れず人材業界で日々、精進中。人材業界は経済の波に左右されやすい業界であるため、先を見ながら転職者のエージェント活動を行っている。