マイナビエージェントを利用してみた(転職エージェントプロが語る)

皆さん、こんにちは。

今回は、私が、人事としても取引企業で付き合いがあり、また、求職者としても転職エージェントで利用した、マイナビエージェントの利用体験談のご紹介となります。

転職エージェントのプロモーション方法は、いくつかあるのですが、今回、ご紹介するマイナビエージェントはその点で非常に優れています。

どのように求職者を増やしているのか、また、求人を発注する企業をどのように取引契約して、求職者が応募する求人を増やすしいるのか、その裏側も含めてお話出来ればと思います。

私は、現在、転職エージェントとしても活動しているのですが、実は、転職エージェントとして、今回、ご紹介する企業と取引があります。

そして、求職者としては、これまえ3度ほどの転職経験があるのですが、転職エージェントとしては2度、その他の手法で1度、つまり、全ての転職活動でお世話になっています。

転職エージェントを利用する際に、どの転職エージェントを利用すれば良いか迷う方がいると思いますが、今回の体験談を参考にして、選定してはいかがかなと思います。

まずは、この転職エージェントがどのような特徴を持つのか、ここから話を起こしたいと考えます。

マイナビエージェントって、どんな転職エージェント?

1度目の転職では、もちろん転職の経験がありませんでしたので、どの転職エージェントを利用したら良いか迷いました。

しかも、転職の方法もいまいち、分かっていない状況です。

そこで、まずは、名のある転職サイトを利用しようと考え、転職エージェントではなく、転職サイトへ登録したのです。

もちろん、その時は、後日、他の転職エージェントを利用しています。
つまり、転職サイトと転職エージェントを同時に利用したのです。

さて、なぜ、転職サイトを利用したのか。
それは、当時は、今ほど、転職エージェントが活発ではなく、転職サイトも今ほど減少傾向ではなかった為です。

そして、今回、ご紹介する転職エージェントであるマイナビエージェントは、当時、転職エージェント事業を行っていませんでした。

では、マイナビエージェントとはどのような転職エージェントなのでしょうか?

企業としては、超大手となりますし、日本全国に拠点を構えています。本社を東京に置き、事業としても総合人材サービスとして幅広く展開しています。

その中の事業の一つに転職エージェント事業があるのですが、実は、マイナビが転職エージェント事業を開始したのは、ここ数年のことで、どちらかと言えば、転職サイトへ注力していました。

その為、後発ではあるものの、ここ最近で、グングンと転職エージェントとしてのシェアを伸ばしている成長率も高いです。

このマイナビエージェントの特徴は、豊富な求人数にあります。

その背景には、転職サイト運営で、既に多くの取引企業があり、少しずつ、転職サイトから転職エージェントへの営業へシフトしています。

私も人事担当をしていた時代、マイナビと言えば、転職サイトで、転職サイト事業の担当営業が、転職エージェント事業の紹介をしてきた時は、驚きました。

先程、お伝えしたように、今後は、企業方針としてサイトではなく、転職エージェント事業へ力を入れると紹介があった為です。

転職サイトとの連携によるレバレッジモデル

やはり、マイナビエージェントは、取引企業数で他社を圧倒しており、その分、求人数も多いのですが、これは求職者にとっても非常にプラス要素です。

また、転職サイトとの連携により転職エージェント事業が急成長しています。
この裏側ですが、うまく時代の波に乗れたと言えるでしょう。

転職サイトを当時から利用した登録者は、転職サイトを利用した後、どうするか?データによると、退会ではなく、そのまま放置しておくのです。

また、マイナビは、転職エージェント事業をスタートする際、この転職サイトを利用している登録者をそのまま転職エージェントの登録に誘導出来た為、事業開始当初から何万人もの求職者を抱えることが出来たのです。

また、一方では、企業数についても、既に企業間での取引実績はありましたので、また、転職エージェント事業は成功報酬型ですから、既存企業にとっては、マイナス要素はありません。

転職エージェントはどこも顧客が2つあり、1つは、採用企業、もう1つは求職者です。

よって、どちらの集客にも苦労する新規営業をすることなく、転職エージェント事業のモデルを完成させたのです。

もともとの主力である転職サイト事業と転職エージェント事業のレバレッジですね。

この他にもマイナビと言えば、派遣事業、更には新卒採用の新卒サイトと紹介もありますから、全部で4つの柱となります。

転職エージェントにおいて、マイナビエージェントの特徴は、それほど大きなものはありませんが、レバレッジモデルと求人数の多さでここまで来ていると思います。

登録から担当者決定まで

私は、マイナビエージェントを利用する際に、1度目の転職で転職サイトへ登録していた為に、新たに転職エージェントを利用するにあたり、個人情報などを入力することはなかったです。

なお、これから、新規にマイナビエージェントを利用する場合は、HPまたは転職サイト経由で登録が必要です。

ただ、転職サイトから登録すると非常に入力項目が面倒であり、また、最近は転職サイト事業に力を入れていないこともあり、使い勝手という意味では、あまり良くなく、複雑であり面倒です。

その為、HPから登録した方がスムーズかと思います。

マイナビエージェントと利用する為には、手続きが必要ですが、これは本当にすぐ出来ます。

そうすると、マイナビエージェントから連絡があり、後日、面談したいと連絡が入ります。

その電話では、面談日時の調整だけになり、あとは、転職サイトから情報を取り出している為、特に準備は不要です。

マイナビエージェントは従業員数も多く、十分なリソースがある為に、登録後にキャリアアドバイザーを変更したい場合は、スムーズに変更可能です。

また、マイナビエージェントでのキャリアアドバイザーの決定は、求職者の年齢、性別、職種、役職、業界と細かく定められています。

更に、ツーフェイス型を採用しており、企業を担当する企業営業サイドと求職者を担当するキャリアアドバイザーで、業務を分担している為、フットワークも軽く、こまめな対応を受けることが可能です。

もちろん、費用については、登録から転職活動終了まで、一切の費用は発生しません。

担当者決定から面談まで

キャリアアドバイザーが決まると、次は訪問しての面談になります。ちなみに、マイナビエージェントは、東京でも拠点がいくつかあり、どこどこに来てくださいと指定があります。

私の面談は、現職中であった為に、20時ぐらいからのスタートでした。

フレキシブルに求職者の都合に合わせて日時をアレンジしてくれます。

また、場合によっては、面談ではなく電話インタビューでも対応してくれます。

しかし、私は、面談に行って、キャリアアドバイザーの人となりを見極めたり、しっかりと時間を使ってヒアリングしてもらった方が良いと考えています。

たまに、面倒くさいとの理由で、電話インタビューで済ませる方も知っていますが、その方々のその後の特徴は、転職活動が長期化したり、または、転職活動がうまくいかず、結局、現職に留まる場合が多いです。

特に、第二新卒の方含めて、年齢が若い方や転職未経験の方は、必ず転職エージェントの面談には応じましょう。その後の活動に必ず活きてきます。

実際の面談内容

面談は、個室を使い行いましたが、所要時間は、約1時間半と平均的です。

私のキャリアアドバイザーは女性だったのですが、比較的、経験のあるベテランの方でした。なお、マイナビエージェントのキャリアアドバイザーは、若年層からベテランまで多岐に渡り、求職者の年齢や経験に応じています。

そのキャリアアドバイザーの簡単な自己紹介と転職サイトと転職エージェントの連動サービスや、その他、スカウトサービスの説明がありました。

スカウトサービス

他社の転職エージェントも複数持ち合わせていますが、転職サイトのデータベース、または、転職エージェントのデータベースから、その求職者にマッチしたハイクラス求人、いわゆる、管理職以上を対象としたヘッドハンティング型の転職サービスです。

また、その他としてしまうと、その重要さが伝わりいくいのですが、ここは重要です。

マイナビの転職サイトには、他の転職エージェントも登録し、自社が抱える求人を企業名は非公開で掲載しています。

そちらについても、利用出来る為に、この説明もありました。マイナビエージェントを利用する際は、求人数の枠を広げる意味でも、転職サイトへの登録も行った方が絶対的に有利です。

マイナビサイトを利用する転職エージェントは、小規模クラスの転職エージェントが多く、その中には、その転職エージェントしか保有していない優良求人もたくさんありますので。

もしかすると、マイナビの転職サイトと転職エージェントを同時に利用出来れば、必然的に他の転職エージェントも利用できることとなる為に、転職エージェントとしての登録は、マイナビエージェントだけで良いかもしれません。

面談は特に特徴なく良くも悪くも普通という感じです。

面談でのヒアリング内容

  • 現職の入社理由と退職(希望)理由
  • 私自身の長所と短所
  • 転職の諸条件(会社規模、職種、勤務地、年収、労働時間などの労働環境)
  • これまでの主な実績
  • 選考の他社状況
  • 企業に求める譲れない環境

この他、履歴書や職務経歴書、特に職務経歴書を中心にこれまで、どのような仕事をして、どのような成果を上げたか、また、失敗した事例もヒアリング事項に入っています。

マイナビエージェントの求人

マイナビエージェントでは、面談の場で、求人の紹介があります。

また、その他として、マイナビエージェントが保有していない、他の転職エージェントが保有する求人の紹介もあります。

その場で、紹介出来る理由は、私は転職サイトを通じて既にマイナビエージェントへ履歴書や職務経歴書を共有していた為、キャリアアドバイザーとしては、求人検索に十分な時間を割くことが出来た為だと思います。

また、何でも良いから求人を紹介して、そこから少しずつ絞っていく方法ではなく、始めから、ある程度、絞った紹介である為、大手の転職エージェントにしては、紹介数は多くはありません。

求人数にして、約10社程度ですが、その後、応募したしないは別として、求人の質は高く、また、マッチした求人でした。

その時の内訳としては、ベンチャー企業が多く、その他、IT業界でした。あとは、マイナビの転職エージェントの求人もありました。

転職エージェントは、自社のキャリアアドバイザーを自社の転職エージェント機能を使って採用することが多くあります。ビジネスとしては理に適っている方法だと思います。
自社の転職エージェントを使うことで採用コストはゼロですので。マイナビエージェントは良い企業だと思いますので、自分もキャリアアドバイザーになりたいと思う方は応募しても面白いかもしれません。

ただ、マイナビエージェントは離職率が高い為、その点は注意が必要です。

と言うのは、私がマイナビエージェントを利用している途中に2度ほど、キャリアアドバイザーが変更になっています。

その理由は、部署異動と聞きましたが、そんな短期間で2度も部署異動するかなと不自然でしたので、私の予想は、恐らく退職したのだと思います。

キャリアアドバイザーが変わっても、面談をする必要はありません。きちんと求職者のデータベースが作られている為に、初回の面談内容を後任のキャリアアドバイザーも把握しています。

そうは言っても、コロコロとキャリアアドバイザーが変わることは求職者かすると不安になる材料だと思いますね。

応募企業の選定と決定まで

面談内で紹介された求人については、その場で応募ではなく、一旦持ち帰ってもらうようになります。また、紙ベースでの求人票ではなく、面談後、データでの共有です。

マイナビエージェントでは、大手でありながら、キャリアアドバイザーと求職者を繋ぐ、求人紹介や面接日程で利用するシステムはなく、面談後の連絡はメールでの求人紹介と選考結果および面接日程の調整と面接後の電話連絡となります。

狭き門の書類選考通過率

マイナビエージェントでは、転職サイト側でレジュメの添削サービスがありますが、もちろん、キャリアアドバイザーでも対応してくれます。

しかし、ここはサービスとしてどうかと思いますが、私の友人は複数人、マイナビエージェントを利用して添削依頼をしたのですが、キャリアアドバイザーによって対応が異なり、転職サイトを参考に自分で頑張って欲しいと言う場合もあれば、私のように添削サービスに対応してくれるキャリアアドバイザーもあります。

応募手続き前に私は、添削依頼しました。

ただ、これまた、不思議で、キャリアアドバイザーの中には、添削を得意とする、スペシャリスト的なキャリアアドバイザーがいるようです。

ですので、たまたまになると思いますが、スペシャリストがキャリアアドバイザーになるとラッキーだと思います。

マイナビエージェント経由で応募した企業は、4社ですが2社通過することができ、書類選考通過率は5割でした。

ちなみに、マイナビエージェントでは、企業の選考フローで最も、書類選考の通過率が悪く、1割から2割程度です。

私は5割と高かったのは、たまたまもありますし、タイミングも良かったと思います。

転職はタイミングも重要と言われますが、確かにそれは納得出来ます。

その理由は、仮に転職エージェントの企業営業が新規営業の為に毎日、営業したとしても、その企業の経営方針や業績により、求人を公開することは、まず考えにくいです。
その為、転職エージェントは営業力ではないと言われます。

自分が転職活動をしている時に、自分が前々から入社したいと思っていた企業が求人を公開していることもあるでしょうし、また、その逆もあります。

それ故、やはり、転職は運も左右するかもしれません。私もタイミングが良かったり悪かったりでした。

選考から内定を勝ち得るまで

このように、どの求職者にとっても厳しい通過率である書類選考を通過すると面接になるのですが、マイナビエージェントでは、事前に面接対応の練習を希望しても対応してくれません。

大手ですので、こういう部分でのホスピタリティはありません。

また、全体的にはマイナビエージェントは普通のサービスですが、大手企業病で企業からも求職者も最近、柔軟性がないということで評判を下げていると耳にしたことがあります。

恐らく、今後、マイナビエージェントとしては改善すると思いますので、期待して良いと思います。

面接に進み、面接が終わると求職者は必ずキャリアアドバイザーへ連絡することが義務付けられています。

これはどの転職エージェントも同様で、目的が2つあります。

1つは、求職者の選考を助ける為に、志望度が高い場合は、企業へ通過の為の交渉をしてくれます。

もう1つは、マイナビエージェント側の理由が一番ですが、この理由には、結果的に求職者にも反映されます。マイナビエージェントは、一つの企業に対して自社の求職者でその企業への応募を希望する求職者を複数名、同時に紹介します。

その為、その企業が過去の面接でどのような面接だったのか質問内容を事前に求職者へ共有します。この為、求職者は転職エージェントから事前に面接内容を共有されるサービスを受けることが出来ます。

私は最初、この理由を聞いてあまり良い気はしませんでしたが、自分も他の求職者から仕入れた面接内容を事前に共有されている訳ですし、持ちつ持たれつかなと思うようになりました。

内定後の入社条件の調整

私は、マイナビエージェントから1社だけ結果的に内定を頂くことが出来ました。しかし、同時に利用した他の転職エージェントからもいくつか内定を貰っていて、そちらの方が、条件的に良かった為、辞退しています。

しかし、マイナビエージェントへ辞退した企業の条件交渉もしてもらいました。これは、今後、もしかすると、また転職活動することがあるかもしれない為に、その時を想定して、マイナビエージェントがどのような交渉をしてくれるのか把握したかったからです。

どの求職者も転職エージェントを利用する目的の一つにこの内定後の条件交渉の代理があると思いますが、マイナビエージェントはこの点については正直強いとは言えません。

先述、機能以外、特徴はあまりないと、お話しましたが、この局面での交渉もごく普通と言いますか、求人内容通りです。

ゴリゴリと交渉を進めて条件や企業と求職者の関係性をこじらせる転職エージェントがあるぐらいですので、それに比べるとまだましだと思いますが、ちょっと物足りない気はします。

もちろん、キャリアアドバイザーによって違いはあると思いますが、業界の評判的にもキャリアアドバイザーの質は普通と通っているので、確率論としては、あまり期待しない方が良いはずです。

内定後、また、内定辞退について

条件交渉が終わると、そのまま私は特に何もなかった為、キャリアアドバイザーへ辞退の報告をしました。

マイナビエージェントは営業体質ではなく、企業ブランドを大切にする為、変な評判を避ける為、もちろん、個人の業績についても、そこまで厳しくない環境でもある為、無理な押し込みはありません。

ただ、今後の為に、なぜ辞退になるのか、しっかりと理由を求められます。

企業との信頼関係を築く意味でも、これは重要なことです。

この信頼関係がなければ、その後、もしかすると、その企業はマイナビエージェントへ求人の依頼をしなくなるかも知れません。そうなると、最終的に困るのは、求職者です。

この対応は、最終的に求職者にもメリットがあるので、良い転職エージェントと言えるでしょう。

マイナビエージェントは機能が充実、キャリアアドバイザーは普通

キャリアアドバイザーとしてのサポートは可もなく不可もなくと普通ですが、それでも、マイナビエージェントの他事業との連動する包括的なサービスは魅力的だと思います。

マイナビエージェントへ登録するだけで、マイナビが保有する転職サイトに登録している他の転職エージェントの支援も受けることが出来ますので。

もし、仮にですが、今後、転職活動をするのであれば、間違いなくマイナビエージェントは外しませんし、恐らくマイナビエージェントを中心に活動をすると思います。

求人数が豊富で、どの業界や業種、職種にも幅広く対応している為、どのような業界、業種、職種、または年齢の方であっても満遍なく求人を発見出来るでしょう。

今後も衰退のリスクはなく、全ての事業で順調に業績を伸ばしている為、もしかすると、新しいタイプの転職エージェント事業を起こすかもしれません。

最後になりますが、今回の体験談も含めて、自分が納得出来る最高の転職成功を皆さんがおさめられることを祈り、今回はこれで終わりにしたいと思います。

この記事の筆者

小玉 崇(仮名)
1975年生まれの40歳。人材業界にて転職者の支援に一貫して従事。転職者に常に寄り添う事をモットーに、転職後のフォローも行いながら、これまで数百名の転職者を支援。特にIT業界やベンチャー企業へのパイプが強みとしながら、現在も初心を忘れず人材業界で日々、精進中。人材業界は経済の波に左右されやすい業界である為、先を見ながら転職者のエージェント活動を行っている。

サブコンテンツ

絶対に外せない転職エージェント3社

    ランスタッド

このページの先頭へ