クリーデンスを利用してみた(転職エージェントプロが語る)
私はこれまで3度の転職経験を持ちますが、いずれも無事に転職しています。
しかし、今回ご紹介する3度目の転職は非常に厳しい状況でした。
年齢も30歳を超えていて求人数が明らかに減り、景気も悪かったため転職エージェントも冷え込んでいたのです。
しかしそのような背景の中、今回ご紹介するクリーデンスは私に光をくれました。
クリーデンスは大きなバッグボーンにより資金面で潤沢で、ファッションやアパレルに特化した転職エージェントです。
バッグボーンは、転職サイトDODAや転職エージェントを運営する株式会社インテリジェンスです。
クリーデンスは、インテリジェンスの関連企業の転職エージェントです。
ファッションやアパレル業界出身のキャリアアドバイザーが多数在籍しており、この2業界の経験や知識を豊富に持ち合わせています。
その他、インテリジェンスの関連企業であるため、ファッションやアパレル業界でない業界への求人数も豊富にあります。
クリーデンスに登録することでインテリジェンスの求人からも紹介が見込めるのです。
今回の記事の目次
クリーデンスを知ったきっかけ
私は現在、転職エージェントとしても活動しているのですが、当時は企業の人事を担当しておりました。
当時の私の企業はファッション・アパレル業界ではないものの、それに近い要素があり、クリーデンスから新規営業があったことにより知ったのです。
しかし、当時は、転職エージェントとしての認知度も低く、現在ほど活気がある転職エージェントではありませんでした。
登録から担当者決定まで
私はファッションやアパレル業界にも興味があったため、複数の転職エージェントと共にクリーデンスへも登録をしました。
登録に関しては、クリーデンスのホームページ(HP)から私の個人情報などを入力することで済みます。
後日、クリーデンスのキャリアアドバイザーから、連絡が入り、後日面談したいとありました。
この面談には、求職者がクリーデンスへ直接訪問するタイプと、電話インタビューによるタイプの2つがあります。
どちらを選択しても良いのですが、原則的には直接の面談が一般的です。
電話インタビューに関しては、現職中で面談時間に対応できない場合に利用します。
クリーデンスでは、求職者の転職支援を(※)ツーフェイス型で行っています。
求人を発注する企業を担当する営業担当と求職者を支援するキャリアアドバイザーです。
活動中、キャリアアドバイザーの他に営業担当からも電話などの連絡があり、企業の求人についての詳細を共有してくれる場合もあります。
求人票からは読み取れない企業の温度感などを直接伝えることで、求職者の中でその企業のイメージを高めてもらい内定に近づける目的があります。
転職エージェント内で割り振りが行われ、企業担当と求職者担当が連携して転職成功を支援するタイプです。
役割がそれぞれ分担されていて、企業、求職者ともにきめ細かいサポートが受けられるといったメリットがあります。
反面、連携すると言っても役割を分担しますので、連携にズレが生じることもしばしばあります。
キャリアアドバイザーの特徴
なお、クリーデンスのキャリアアドバイザーについては、GCDFという資格を保有している方が多くいます。
このGCDFとは、なかなかなじみがないとは思いますが、アメリカ認定のビジネスマンのキャリア支援を目的とした資格で、近年この資格の注目度は高まっています。
この資格を持っているキャリアアドバイザーは、通常のキャリアアドバイザーよりも適切なアドバイスやサポートができるようになっています。
ただ、全員が保有している訳ではありません。
クリーデンスのキャリアアドバイザーは職種や年齢、役職を中心として決定基準があり、この資格を保有しているキャリアアドバイザーが担当する場合は、30代以上の求職者が多いようです。
その場合は、名刺に記載があります。
私の担当キャリアアドバイザーはGCDFを持っていました。
また、登録後のキャリアアドバイザーの変更もよほどのことがない限り難しいようです。
それと、クリーデンスは、ファッションやアパレル業界を得意としていることもあり、女性のキャリアアドバイザーが多いことも特徴です。
面談開始
私の場合は現職中でしたので、面談は夜の19時からスタートでした。
なお、クリーデンスは女性キャリアアドバイザーが多いこともあって、あまり夜遅くの面談は控えているようですので、ご注意ください。
クリーデンスのキャリアアドバイザーからは面談前に、下記のものを用意してほしいと指示があります。
面談前に用意するもの
- 履歴書(データとペーパーの両方)
- 職務経歴書
- 履歴書用写真
また、ファッション・アパレル業界を志望する場合は、それに見合った内容も心掛けてほしいと言われました。
この他にも、転職理由や転職条件のヒアリングがありますので、面談でアウトプットできるよう言われます。
当時の私は非常に転職活動に苦戦していたこともあり、この準備は徹底して行いました。
皆さんも、この準備は転職成功には必須条件となりますので、怠らず準備しましょう。
特にクリーデンスで、GCDFの資格を持ったキャリアアドバイザーの場合は、面談で適格なアドバイスをもらえる場合がほとんどのようです。
転職成功を近づけるためにも、細かい自己分析も行いながら面談に臨んだ方がより良いアドバイスが受けられます。
実際の面談内容
まず、サービス利用の同意書と個人情報保護の同意書にサインを求められますのでサインします。
その後の大きな流れは、キャリアアドバイザーからの自己紹介、続いて私の経験を履歴書と職務経歴書をもとに紹介、キャリアアドバイザーからのヒアリング、最後に求人紹介となります。
面談でヒアリングされたこと
- クリーデンスへの登録理由
- 自分の強みと弱み
- 社会人で身につけたこと
- これまでの成功体験と失敗体験をその背景も含め紹介
- 現職の入社理由と退職(希望)理由
- 転職の諸条件(会社規模、職種、勤務地、年収、労働時間などの労働環境)
この他にも自己分析した結果の自分についてだったり、求職者自身のこれまでの業績に対する数値的なヒアリングだったりも求められます。
面談での求人紹介
クリーデンスでは面談内でいくつかの求人が紹介されます。
私が紹介された求人の内容を見ると、やはりファッションやアパレル業界には強いなという印象を受けました。
当時の私は複数の転職エージェントを利用していましたが、クリーデンスでしか紹介されなかった求人も中には多くありました。
業界もファッションやアパレルを中心に多岐にわたり、役職についても希望するものの一つ上から一つ下まで幅広くありました。
仮に希望役職よりも一つ下のポジションでも年収は変わらないというもので、応募手続きを見送る求人は少なかったように思います。
人事として取引していた時はクリーデンスにあまり良い印象を受けませんでしたが、実際に利用してみると真逆ですごく良い転職エージェントだと思いました。
キャリアアドバイザーからは、さすが資格があるなというぐらいのきめ細かいアドバイスがあり、応募手続きに入る前には企業の細かい特徴も教えてくれます。
得意とする業界が業界であるため女性の登録者も多く、配慮ある姿勢が転職エージェントとしての売りだと思います。
求人の紹介を受けて、いくつかその場で応募手続きを依頼し、その他は後日どうするか連絡する運びとなりました。
面談で紹介された求人数は20社程度で、結果的にそのうち15社に対して応募手続きをしています。
応募企業の選定と決定まで
面談が終わると、応募手続きや面接日程の調整、その他のキャリアアドバイザーとの連絡については、電話やメールが方法となります。
キャリアアドバイザーからは、定期的に他の転職エージェントからの選考状況も含めて連絡が入るようになっています。
この後紹介する実際の選考については、とてもスピード感があり、快適でした。
GCDFの資格を持っているキャリアアドバイザーは選考で企業がどのような点に着目しているのか企業ごとに把握しているようで、企業ごとに内容やフォーマットを変えるようアドバイスがありました。
書類選考通過の結果
クリーデンス経由で15社の応募したのですが、結果としては5社ほどの書類選考通過でした。
一般的な書類選考の通過率は1割~2割程度ですので、クリーデンスはそれに比べると高いと思います。
企業ごとに書類選考の着目点を把握していることがこの結果につながっているのだと思います。
私の友人にも、クリーデンスとその他の転職エージェントに登録した人が何人かいますが、ほとんどの人は、書類選考の通過率が高いと言いっていました。
この書類選考通過率を受けて、苦戦していた私はかなりテンションが上がったのを覚えています(笑)
他の転職エージェントでは、あまり求人数すらない状況でしたので、やや光が見えたかのような感じです。
私が通過した5社のうち3社が面接前に適性検査を実施する必要があり、結構焦ったのですが、また、GCDFを持つキャリアアドバイザーが大活躍で各企業の適性検査の特徴を教えてくれました。
しかし、残念なことに私に適性検査のセンスがなかったため、3社のうち2社が見送りとなり、面接に進めた企業は5社の書類選考通過のうち2社だけでした。
選考から内定を勝ち得るまで
面接はどちらも厳しい内容でしたが、クリーデンスの事前のアドバイスにより、スムーズに受け答えできて結果的に2社とも内定となりました。
面接は複数回用意されていましたが、その間キャリアアドバイザーとマメに連絡を取っていました。
クリーデンスを利用した場合、選考中に些細なことでも疑問があればすぐにキャリアアドバイザーへ問い合わせた方が良いです。
ほとんどで的確なアドバイスがありますので。
面接後は、電話報告が義務化されていて、質問内容を共有しました。
これには、面接でどのような質問があったかを吸い上げて、後に面接に臨む求職者へ共有するといった目的があります。
内定後の入社条件の調整
2社から内定を頂いた私は、クリーデンスには本当に感謝でいっぱいでした。
ただ、私はファッションやアパレル業界よりも、もっと行きたい業界があったため、他の転職エージェントから紹介があった企業へ入社することに決めました。
ただ、この2社についても前向きに考えることができたため、クリーデンスへ内定交渉を依頼しています。
クリーデンスでも、内定後の条件交渉を求職者に代わって行ってくれるサービスがあります。
クリーデンスの条件交渉は非常に優秀で、人によっては求人内容より上回るものが提示されることもあると聞いたことがあります。
私の場合は、条件がそもそも良かったために、差ほどの上回りはありませんでしたが、提示に至るまでの細かい状況確認や内定先企業の温度感を教えてくれてありがたかったです。
内定後、内定辞退について
結局内定は辞退してしまいましたが、今でもあの内定辞退が果たして良かったかどうか疑問に思うぐらい、もったいない求人でした。
クリーデンスでは、辞退する前の求職者と企業の関係を深めるという意味で、懇親会を設けてくれることがあります。
これは、企業から提案がある場合もありますし、求職者から提案しても全く問題ありません。
企業から求職者に対して提案することは少ないのですが、クリーデンスでは多くあるようです。
恐らく、クリーデンスは、取引する企業との関係が強いため、このようなことが実現できるのだと思います。
実際、私は企業の採用担当を担当していた頃に、親しい転職エージェントには懇親会の提案をしましたが、そうでない転職エージェントにはしていません。
ちなみに、懇親会についての費用は企業側が負担します。
ただ、私の友人はある転職エージェントを介して内定をもらった企業と懇親会をしましたが、費用が折半だったようです。
本当にたまに、こういうこともあります(笑)
クリーデンスは利用価値の高い転職エージェント
私は、クリーデンスという転職エージェントについては、ファッションやアパレル業界の方はもちろん、そうでない方にもぜひお勧めしたい転職エージェントです。
キャリアアドバイザーに女性が多く、GCDFの資格を保有している場合も多いため、アドバイスが的確で、何より求職者視点に立ったサポートが受けられます。
私は、クリーデンスからの内定を辞退しましたが、辞退連絡してもゴリ押しするようなことは一切ありませんでしたし、むしろ別の企業に入社する私を応援までしてくれています。
中には、個人の営業成績を気にしてゴリ押ししたり、内定辞退を拒否したりする転職エージェントもありますが、クリーデンスにそのようなことは全くないようです。
クリーデンスを利用するメリットは、求人数が多く、インテリジェンスの関連会社ということもあり情報量が多いことだと思います
クリーデンスに登録している中、いきなりインテリジェンスから求人紹介の連絡というようなことはありませんが、求人票の共有はされているように思います。
大手の転職エージェントではないものの、他社との差別化ができていて、取引している企業からの信頼関係も強いため、求職者からすると安心で安全な転職エージェントと言えるでしょう。
最後になりますが、皆さんの転職成功が早期に実現できるよう祈り、今回はこれで終わりにしたいと思います。
この記事の筆者
小玉 崇(仮名)
1975年生まれの40歳。
人材業界にて転職者の支援に一貫して従事。
転職者に常に寄り添う事をモットーに、転職後のフォローも行いながら、これまで数百名の転職者を支援。
特にIT業界やベンチャー企業へのパイプが強みとしながら、現在も初心を忘れず人材業界で日々、精進中。
人材業界は経済の波に左右されやすい業界であるため、先を見ながら転職者のエージェント活動を行っている。