調理師の転職事情
みなさん、こんにちは。
突然で申し訳ないのです、求職者のみなさんも求職者である前にもちろん、『人』です。人であるということは生きています。当たり前ですよね(笑)人が生活する上での3つの要素は『衣』、『食』、『住』です。
求職者のみなさんが転職活動をして企業に転職した際に、その企業がどのような事業を行っているのか、また、どのような商品やサービスを扱っているのか、そして、どのような業態で商品やサービスを利益化しているのか当然、気になるところだと思います。
求職者には、これまでの経験はもちろんのこと、その経験に加えて自分の興味を持てる業界や企業に転職したいと考えている人もいます。これは、本当にその通りだと私も思います。
現在、私は転職エージェントとして求職者の転職支援を行い、一方では採用を行う企業の採用支援を行っています。つまり、人材業界で働いているということです。私もみなさんと同じように自分が興味を持つこの業界で仕事をしています。
転職エージェントをしているといろいろな希望を持った求職者の方と面談することがありますが、ある男性の求職者からこのような言葉がありました。『仕事は人生の大半を占めることですので、今までは、自分が興味ある分野で仕事をしていないので、今回の転職をきっかけに、学生時代から興味のあった○○の業界で仕事がしたい』と。
この言葉は私も大いに納得しました。と言うのは、仕事は人生の大半を占めることで、特に男性や結婚後も仕事を続けるという女性の求職者にとっては、その通りだと思います。
同じ時間を仕事に費やすならば、できれば自分の興味がある業界や趣味の延長戦とも言える業界で仕事をしたいと思うことは当然のことです。しかしながら、多くの求職者は、自分の興味が興味を持つ業界や職種で仕事をしていたという人は少ないですし、転職後も自分の思い通りの業界に転職したという人も決して多くはありません。
- 筆者プロフィール
- 名前: 小玉崇
転職エージェント歴:10年
転職経験:3回
利用したエージェント:27社
現在の年齢:41歳
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今回の記事の目次
3大要素のどれを人は優先するのか?
冒頭で3大要素とお伝えしましたが、人はこのうちのどれを生活する上で優先すると思いますか?人によって価値観は違いますし、考え方も違いますが、ケーススタディーとして、もし、みなさんが、生活が苦しかったとしましょう。この場合、どれを優先的に考えますか?私は『食』です。服がなくても死にません。家がなくても死にません。しかし、食べなければ死んでしまいます。
新卒市場、転職市場ともに言えることですが、学生や求職者から常に人気の高い業界は食品業界です。誰しも自分の生活のなかで最も身近な要素であり、どのような家計状況であっても全くゼロにできない要素が『食』であり、その『食』に関わる業界や職種であれば、ほかのどの業界や職種に比べても需要としてゼロになる可能性がないからです。
今回は、この『食』を扱う専門職種にスポットを当ててご紹介できればと思います。まずは、食品専門職とはどのような市場価値であり存在価値にあるのか、このあたりから今回の話を起こしていこうと思います。
食品専門職の市場価値と存在価値
食品専門職とは、このあと一つずつ詳しくご紹介していきたいと思いますが、『調理師』、『管理栄養士』、『栄養士』、『食品衛生責任者』など、みなさんが一度は耳にしたことがある職種から、最近、出てきた食品専門職まで実は幅広くそんざいします。
これらの職種を食品専門職と一般的には呼びますが、これらの職種の市場価値はどのようなものでしょうか。
食品専門職の市場価値
食品専門職は、食品を専門に扱う職業です。その名の通りですし、それぞれの専門職で、差はありますが、ここ最近、食品専門職の市場価値が少しずつ上昇しています。
先述の通り、人が優先する3大要素のなかで『食』がありますし、また、人の楽しみの一つとしては『美味しい食事を食べること』でもあります。人が生きる上での重要な要素であり、また、人の趣味にも関わる『食』を専門に扱う職業の食品専門職は日本だけではなく世界でも注目が集まっている職種です。
転職市場においても、飲食関係に関する求人を中心に食品専門職の求人が増えています。『食』とは、人が直接、飲食物を口に運ぶ行動であるため、かなり品質管理に対して意識する必要がどの飲食物を扱う企業でもあります。
夏場は特に多いのですが食中毒の問題が日本ではニュースになることもあります、飲食物を製造する過程において、杜撰な体制を取っていることが原因で、飲食物の中に異物が混入しているということもあります。
本来、飲食物の提供により消費者から利益を得る企業で、このようなことがあってはならないのですが、人が行うことですので、すべてが完璧にできるということもなかなか難しいとされているのが現実です。
そのため、より安全面や品質面にこだわるために、食品に詳しい知識を持つ食品専門職のニーズが高まっています。
また、より消費者が購入するようにという企業戦略上でも、開発する飲食物に対して多くの施策を展開するアドバイザー的な役割で食品専門職のニーズも増えています。
食品専門職の存在価値
食品専門職は市場価値がどんどん高まっていますので、それに比例して当然、存在価値も高くなっています。このあとに詳しくご紹介するそれぞれの食品専門職では、転職市場だけに限らず、国家資格を必要とするため、取得難易度が高く労働市場全体を考えても希少価値が高く存在価値がその分、上がっている食品専門職もあります。
また、飲食物として人気の高いものに関する食品専門職は、世の中の人気の分、その存在価値も注目され、テレビや雑誌などにも取り上げられるぐらいになっています。
転職市場における求職者としての食品専門職の経験がある方は、イコールで労働市場や社会全体から見ても存在価値が高いと言えます。
存在価値が高く、また、希少価値が高いということは、その分、求職者にとっては転職活動を有利に運ぶことが可能で、転職時の条件や転職後の労働環境も良いと言えるでしょう。
食品を含めた飲食物に興味がある求職者の方は、転職市場においては、ニーズが高くなっていて、しかも、まだ、求職者の数も多くありませんので、希少価値の高い食品専門職の経験や資格を得ることにより、ご自身も希少価値の高い求職者となることが可能です。
このあとは、転職市場でニーズのある食品専門職についてそれぞれご紹介したいと思います。
調理師とは?
調理師とは、まさに、その名が体を表すという言葉にピッタリで、料理の技術、食品の衛生管理、食材の栄養など料理における知識や技術などについて一定の知識を保有した人材のことを言います。調理師については食品専門職のなかでもメジャーなもので、恐らく求職者のみなさんも一度は聞いたことがある職種だと思います。
そして、この調理師は実は国家資格に該当して、調理師試験に合格した人でなければ、調理師と履歴書などに記載してはいけないのです。一般にもこの調理師という職種や資格は、メジャーであり、国家資格という印象がないという求職者の方もいるかと思いますが、紛れもなく国家資格です。
この資格があれば、個人で飲食店を経営するなども可能です。調理師は、試験内容もそこまで高度なものではないですし、食品専門職の中では比較的簡単な部類に入ります。
調理師を求める企業
調理師を求める企業は、転職市場においても一般的なイメージと差ほど変わりません。そのため、実際に店舗を構えて消費者に飲食物を提供する企業でのニーズが高いです。大手のフランチャイズチェーンや比較的、小さい規模で店舗展開している企業でも調理師は必要とされています。
店舗展開して事業を行っている場合、その店舗ごとに料理を調理する必要があるため、そうなると、企業に一人いれば良いということではなく、店舗ごとに調理師が必要になります。
私の転職エージェントでも調理師資格を持った求職者を対象とした求人がありますが、調理師を持った求職者はいそうでいないことが現在の転職市場ではありますので、食品に興味があり、かつ、調理にも興味がある求職者はお勧めの職業だと思います。
ただ、調理師は労働環境としては非常に厳しく、しかも、調理師を求める飲食業界は離職理が高いために、どのような働き方をするのかしっかり把握しなければ、せっかくの国家資格も転職が増えてしまってはあまり意味のないものになりますので、注意が必要です。
調理師の労働環境
転職後の調理師の労働環境は、どの企業でも労働環境は厳しいと思った方が良いです。調理師として働くためには、調理する場所が必要で、事業を展開している本社勤務ということは絶対になく、必ず、勤務場所は、その企業の店舗ということになります。
求職者のみなさんの飲食を提供する店舗で働く労働者の労働時間はどのような印象を持っていますか?私は転職エージェントとして活動する前から、飲食店で働く労働者の労働時間は不規則で、しかも、長いイメージを持っていました。
このイメージはまさにその通りで、調理師が勤務場所とする店舗は労働基準法上の1日8時間、1週40時間の原則を適用しなくても良いとなっています。もちろん、一定の基準はあるものの、客商売であることを労働基準法も考慮して原則を上回った労働時間を労働者に指示しても問題ないようになっているのです。
休日についても不規則で、また、休日日数についても同じ従業員でありながら本社勤務の従業員と比べて少ないです。
良くブラック企業と聞くと思いますが、ブラック企業という性格がその企業のすべてに関係する場合もありますが、一部の部署にその風潮がある場合もあり、飲食事業を行う企業の場合、本社はそのようなことがなくても現場となる店舗ではブラック企業の働き方が存在することがあります。
たまに話題になり、また、インターネットでも調べると知ることができますが、大手の居酒屋チェーンはまさにその典型です。当然、その大手の居酒屋チェーンも調理してお客様に料理を提供する形態ですから、調理師は存在します。
調理師は現場で働く性格を持つ食品専門職ですので、長時間労働を中心とした労働環境が厳しいことは考えられます。
それと、調理するということは、大体の場合、加熱調理も含まれ、火傷などのケガを負う場合もあります。これを労働上は、労災リスクと言いますが、安全面に配慮しなければなりません。
調理師の転職市場と選考基準
転職市場においては、飲食業を事業として店舗で調理を行う形態を持つ企業は多くありますので、求人は結構あります。転職エージェントに調理師の求人があるということはなく、大体の場合、飲食業の店舗で働く職種は調理師も含まれますが、各地域の求人情報誌で拾うことができると思います。
選考基準については、調理師を持っていれば、調理をすることもできますし、その調理した料理をお客様へ提供して利益を上げることもできるため、通常に飲食店で働く職種に比べるとはるかに内定率が高いです。
ただ、残念なことにそこまで高い評価を受ける食品専門職ではないために、選考基準そのものをそこまで高いとは言えず、むしろ、比較的、内定を勝ち取ることが可能な職種となっています。
調理師に向いているタイプ
調理師に向いている求職者は、まずは、長時間労働が苦にならないぐらい料理が好きだと
いうことです。これ以上でもこれ以下でもないというぐらいにこの条件は必須です。
調理師の場合、それぞれの店舗でお客様への接客をすることが仕事内容としてはほとんどなく、料理を調理するため、キッチンで働く時間が長くなります。
そのため、ある意味では職人気質な黙々と調理するような人も向いていると思います。調理師が勤務する店舗のある店長と知り合うことがありましたが、その店長も今、私がご紹介したタイプの人材が調理師には向いているとのことでした。
人の話すことは得意でなくとも、何より料理が好きで、料理している時間は楽しく感じ、時間も忘れるという求職者は、調理師は向いていると思います。
求職者の中には、そんな人いるか?と指摘を受けそうですが、調理師は店舗勤務になり、飲食業界の店舗勤務は調理師であっても関係なく離職率が極めて高いために、それぐらいの要素がなければ、長く活躍することは難しいと思います。
管理栄養士とは?
この資格は、非常に希少価値が高い資格です。栄養士という資格もあり、このあとにご紹介しますが、管理栄養士はその栄養士のレベルの高い版と思ってください。食品の栄養面に関して、かなり高い、また、専門的な知識を持つ食品専門職です。
この資格は、国家資格で、私が知る食品専門職のなかではもっとも難しい国家資格だと思います。管理栄養士は栄養士に比べても、専門的な知識を保有しているため、栄養士以上に広い範囲で栄養についての指導を行なえる食品専門職です。
管理栄養士は、栄養士のレベルの高い版になりますので、その前提条件としては、栄養士としての資格が不可欠となっています。国家資格としての合格率は2割~3割程度と言われています。食品専門職のなかではかなり合格率が低い資格です。
管理栄養士を求める企業
管理栄養士は、現在の転職市場では非常に企業ニーズの高い職種の一つです。経理や財務、エンジニアと同じぐらい、食を事業とする企業では必要とされています。少し、話はそれますが、今の日本は高齢化社会であり、また、医療よりも病気にならないための予防文化です。しかも、健康ブームであるため、日本においては、健康的な食事を摂るということがスタンダードになりつつあるので、管理栄養士は、食品の栄養面に関して、かなり高い、また、専門的な知識を持つ食品専門職ですので親和性がかなりあります。
高齢者社会の進展に伴い、高齢者用にバランスの摂れた食事を宅配事業とする企業も増えていて、その企業の顧客には病院や高齢者施設もあります。その企業は栄養面を考えた美味しい宅配弁当を病院や高齢者施設に宅配するため、その前提としては、管理栄養士の知識を活用しています。
また、予防という観点でも栄養バランスのある食事を摂るということで、その点においても管理栄養士は必要な人材になっています。
これらの時代背景もあり、病院や高齢者施設への弁当の宅配サービスや予防、健康ということに対して強い武器となる管理栄養士を雇用することは企業の業績にも直結するため、転職市場においては、管理栄養士の求人は多くあります。
特に女性に人気の食品専門職で、管理栄養士の割合は圧倒的に女性が多いということがあります。女性の求職者で管理栄養士を持っている求職者は、是非、これまでの経験を十分に活かせると思いますので、積極的に応募してはいかがかと思います。
管理栄養士の労働環境
管理栄養士は、調理師とは異なり直接、自分が料理するということは企業においてはほとんどありません。試験的に料理することはあってもそれをお客様に提供することは管理栄養士の仕事内容とは違います。
そのため、店舗で仕事をするということはほとんどなく、管理栄養士として企業の本社勤務となります。労働環境も、通常の従業員と全く同じ働き方ができますし、管理栄養士が数十名も在籍している企業もあります。
そうなると管理栄養士は、女性が多い食品専門職であり、その企業には多くの女性が働いていることになるため、労働環境としては女性が働きやすい職場環境を整備している場合が多いです。
私の転職エージェントに、管理栄養士を多く抱える企業の求人で、管理栄養士限定の求人がありますが、給料面においても管理栄養士としての特別手当があり、また、ワークライフバランスを整備しています。
管理栄養士は、難易度の高い国家資格で、転職市場にも多くいるということはなく、売り手市場と言えるでしょう。また、求人についても、管理栄養士の資格を持っている求職者だけを対象とした限定求人があり、他の求職者は転職市場において差別化を図ることができます。
管理栄養士の求人は、増員理由の求人が多く、業績が良い企業の場合がほとんどです。また、女性が多い食品専門職でありながらも、結婚後もこの資格の優位性はあり、離職率が非常に低いことも特徴の一つです。
また、私の転職エージェントにはありませんが、管理栄養士は食事のプロとして考えることができるため、ニーズが高い病院や介護施設の求人もあるようです。人の役に立つ仕事で、この管理栄養士は今、日本では特に注目されている食品専門職となっています。
管理栄養士の転職市場と選考基準
管理栄養士の転職市場は先述の通り、競合優位性が高く買い手市場です。全体からみると管理栄養士を必要とする企業は、少ないですが、食という定義で考えるとその数も多く、転職活動をしても短期で内定を勝ち取ることができると思います。
選考基準については、買い手市場とは言え、食を扱う企業としてはかなり重要なポジションであるために、調理師のように選考基準が低いということはありません。管理栄養士を持っていて知識はあるものの、経験が浅いとなれば、経験が豊富な求職者に負けてしまうことも想定されます。とは言え、総合的に見ると経験がない管理栄養士の求人も多いので、求職者としては有利です。
管理栄養士に向いているタイプ
管理栄養士に向いているタイプは、食に関する知識を保有して、しかも、オフィス業務も対応できる人材です。性格や考え方は、それぞれ差異はありますが、人との接点も多い仕事となるため、コミュニケーションもできる人材が求められています。
栄養士とは?
栄養士とは管理栄養士のランクが下がる食品専門職ですが、管理栄養士と同じく食の栄養に関する専門的な知識を活かし、栄養の指導などを行なう職種です。管理栄養士が栄養士の上にあるために、そこまで注目される食品専門職ではありませんが、この栄養士についても十分に転職市場では有利になります。
栄養士を求める企業
栄養士を求める企業については、管理栄養士を採用できていない食を扱う事業を行う企業が多いです。それらの企業は、その企業で栄養士として働きながら、管理栄養士としての資格支援を行い、将来的に管理栄養士として貢献してほしいと考えています。
私の友人で栄養士して企業で働いていますが、その友人の企業含めてほかの栄養士を求めている企業も含めて、ゆくゆくは管理栄養士としての企業に貢献して打診されているようです。
栄養士から管理栄養士は、キャリアパスとしてはスタンダードな方法のようですので、栄養士を持っている求職者の方は、転職後に管理栄養士の資格を取得する必要があることを前提にそれらの企業に応募する方が良いと思います。
私もそうですが、なかには『勉強はしたくない』と考えている求職者もいると思いますので、そうなると若干、苦痛に感じるかもしれません(笑)
栄養士の労働環境
栄養士の労働環境は、企業が管理栄養士とほぼ同じ立ち位置として考えているため、食に関する事業について権限はないとしても責任の大きいポジションとなることが考えられます。働き方については、管理栄養士と同じように労働時間などもクリーンな状況で働くことができると思います。何より、自分が好きな食に対して、自分が保有する知識を活用できるために、働きがあるようです。
管理栄養士と同じく女性が多く活躍しているため、同僚も女性が多いです。これは私が実際に見たわけではありませんが、栄養士が多く在籍している企業の問題点は、女性特有の愚痴が多くなってしまい、その愚痴が他の部署に広がり、女性のネガティブキャンペーンの中心的な役割となることもあり、企業は女性であることについては懸念していますので、あまり仕事の愚痴を社内で漏らすことは控えた方が良いと思います。
企業としては、本来、管理栄養士が必要であり、栄養士という職種も素晴らしいのですが、自分の立場を考えなければ組織のなかで浮いてしまうこともあると思います。これは誤解を恐れずのアドバイスですが、栄養士の場合、その上に管理栄養士がある以上、言い方を悪く言えば、まだ一人前ではありませんし、立場的にも『中途半端』な状態にありますので、このあたりをしっかり理解することが必要です。
栄養士の転職市場と選考基準
栄養士の転職市場は、栄養士が欲しいとしている企業はそこまで多くありません。先述の通り、本来は管理栄養士が必要なところを、時限的に栄養士でカバーするという考え方です。栄養士限定という求人は管理栄養士のように存在するということはありません。
選考基準については、もちろん栄養士という食品専門職を考慮はするものの、求職者で管理栄養士がいれば、恐らく、そちらの求職者を優先しますので、鉄壁の武器ということではないです。
栄養士に向いているタイプ
栄養士に向いているタイプは、管理栄養士とほぼ同じですが、しっかりと自分の立場を理解した人でなければなりませんし、近い将来、管理栄養士の資格を取得する必要があるために、勉強にも柔軟に対応し、向上心のある求職者が向いていると思います。
ちょっと変わった食品専門職
ここ最近、食のブームがあり、国家資格ではないとしても○○ソムリエという食品専門職が人気になっています。これらのちょっと変わった食品専門職は、企業が中途採用しようと考えることは少ないために、転職市場で、○○ソムリエだからと言って、転職活動が有利に運べたりすることもほとんどないと思った方が良いです。
これらの○○ソムリエなどの特殊な食品専門職は、企業にその職業として転職をするよりも自らがオーナーとして起業する傾向があります。ただ、ワインソムリエや野菜ソムリエについては、店舗展開する企業では、集客戦略の一つや同業他社との差別化として採用しようとする動きがあります。
ワインソムリエや野菜ソムリエについては、転職条件にほとんど考慮されませんので、ソムリエだからと言って条件面で優遇されるということはないと考えた方が良いです。むしろ、独立した方が収入面では高いのではないかと個人的には思っています。
女性と食品専門職
文中でも、ちょくちょくお話していますが、食品専門職と親和性の高い性別は女性です。これは、結果的に見ても仕事内容を見てもほぼ絶対と言い切れるぐらいです。
私が転職エージェントをしていて今ご紹介した調理師以外の食品専門職については、男性が保有しているというケースは全体からみてもかなり少ないです。女性の場合は、ご自身もダイエットなどで栄養面を考えることが多く、職業が自分の生活にも役立つためと言われています。
女性が多い分、それぞれの企業は女性に配慮した労働環境や福利厚生を持っているため、それを逆算で考えて食品専門職を仕事にしている女性の求職者が多くいます。
調理師については、男女関係なくとなりますが、女性の場合は、労働環境が厳しいため、特に気を付けた方が良いでしょう。
フィットネスクラブと食品専門職
実際に私の転職エージェントで取り扱いのある求人ですが、フィットネスクラブを運営する企業でも食品専門職の求人があります。この場合、管理栄養士と栄養士になりますが、健康を売りにする業界の一つですので、納得できると思います。フィットネスクラブでは、運動以外に食事面についても、各施設でサービスとして提供しているため、必要性が高いとのことです。
今後も成長が期待できる食品専門職!!!
食という文化は人にとっては必要な要素です。この食に関わる事業を行う企業は食品業界限らず、他の業界でもあります。食品業界でも食品専門職は、ニーズはありますが、それ以外の食を事業とする業界では、今後の成長にかなり期待できると思います。
実際、求人数も食品専門職に限らずありますし、そうなれば食品専門職を企業の武器とする企業は必然的に成長することが予測できます。
親和性の高い女性の求職者を中心に食品専門職として転職することはその後の安定就業にも繋がりますので、仕事と家庭の両立を図ることもできるかと思います。
浮き沈みの激しい業界が多いなかで、食品専門職を必要とする業界も含めて食に関係する事業を行う企業は比較的、安定感があります。どのような求職者も、転職することが目的ではなく、転職後に長く働き活躍するために転職するのだと思いますので、それを実現する求職者の武器としては、食品専門職は有利です。
食品専門職の経験や資格を持つ求職者はそれを武器に転職活動することで内定確度は高まると思いますが、今後、食品専門職として働くことを希望するのであれば、国家資格となりますので、現職で働きながら計画的にキャリアアップした方が良いでしょう。
それと、もう一度、言いますが、同じ国家資格でもレベルがあり、それぞれに働き方が違います。これは転職活動や転職後においても同じです。何を言いたいのかと言いますと、『調理師』として転職を希望する求職者は気をつけて欲しいのです。
それでは、求職者のみなさんの転職活動が順調に進み、転職後の生活の向上に繋がることを心から祈り、今回の食品専門職に関するお話をこれで終わりにしようと思います。最後までお読み頂きありがとうとございました。