問題発生!転職エージェントと企業のこんなトラブル

今回はちょっと視点を変えて、求人を出す企業とトラブルや問題があった場合の対処法について、私自身の経験を踏まえてお話ししようと思います。

私は転職エージェントを活用して3度ほど転職したことがあり、現在は某企業の人事責任者として人材事業を立ち上げた経験があります。

企業側担当として実務経験もあり、キャリアアドバイザーとしての実務経験もあります。

今回のお話で、皆さんの転職活動のお役に立てたらと思いますし、人事の採用担当として勤務する方にとってもノウハウの一つになればと思います。

転職エージェントの企業担当者がちょっと・・・

これは私の人事担当時代の話です。

会社の業績も好調で、新規人員を毎月5人程度採用していたのですが、転職エージェントの数を増やそうと、ある転職エージェントに声を掛けました。

後日、その転職エージェントの企業担当者が来社して打ち合わせをしたのですが、これがひどかったのです。

初取引で連絡もなく遅刻、打ち合わせでは名刺を忘れる、ネクタイをしていない(当時はクールビズはありませんでした)。

正直あっけにとられましたし、『この担当者で大丈夫かな?』と思いました。

その嫌な予感は的中し、求職者の紹介があったのですが、怒りを通り越してあきれました。

紹介する求職者が全て的外れで、こちらが希望した募集要項とは全く違うのです。

後で分かったことですが、他企業と求人内容を間違えていたそうです。

このような担当者がついた場合、担当者を変更することが最善の解決策です。

求職者の紹介が少ない場合・・・

これは、企業の人事担当からすると大事でした。

上司からのお叱りと配属部署からの大クレームがあるからです。
転職エージェントと社内で板挟み状態ですね。

私も経験がありますが、こんな時はかなり胃がキリキリします(汗)

人事は会社に売り上げや利益を生む直接部門ではないので、役割が達成できなければ社内のあちこちから『人事って何をやってるの?』と厳しい声が聞こえてきます・・・。

ちなみに余談ですが、人事は社内調整のポジションでもあり、これがなかなかしんどいため近年メンタル疾患になる職種の上位になっています。

話を戻して、こういった場合社内的な自分の立場が怪しくなるため、転職エージェントの担当者に何度も来社してもらい条件の擦り合わせをするのが一般的です。

転職エージェントの中には、企業担当と求職者担当(いわゆるキャリアアドバイザー)が異なる場合もあります。

その場合は『企業担当と求職者担当がうまく連携できてないのかな?』と疑い、転職エージェントの求職者担当(キャリアアドバイザー)と直接求人内容を共有することもあります。

私はこの手法を何度か行ったことがあるのですが、成果はありました。

この経験以後、私は新規求人を転職エージェントへ公開する際、企業担当だけではなく求職者担当も同席してもらうようにしていました。

内定辞退・・・!?

内定を辞退された場合、企業としてはかなり痛手です。

人員不足で業務が回らないために新規人員を採用する訳ですから、内定を出した方には1日でも早く入社して戦力になってほしいと思います。

また、内定を出した段階で企業運営の計算に入っています。

その他にも、退職に伴う欠員補充で採用する場合はもっと痛手です。

退職する方は退職日が決まっていることが一般的で、内定を出した方との引き継ぎをする期間を設けているためです。

入社時期が遅れるのはまだ良い方で、内定辞退となれば引き継ぎなしで部署異動などで誰かを据えることになります

このような事態がありますので、入社承諾した場合は辞退はせず入社しましょう!

この内定辞退の対処法は人事の腕の見せ所で、人事異動を行うのが良いです。

その間は転職エージェントへ数多く訪問したり、攻めの採用を展開することが必要です。

転職エージェントから独占契約の申し出

たまに独占契約を持ちだされるケースがあります。

転職エージェントは、できれば自社のみに求人が欲しいものです。

企業が複数の転職エージェントへ求人を公開すると、他社で内定が出た場合に自社の収益につながらないからです。

それを防ぐために、転職エージェントは独占契約を欲しがります。
ちなみに、私も同じです(笑)

転職エージェントは独占契約のために、通常の契約ではなく入社した場合も紹介手数料を通常よりも引き下げて提案します

この契約を目標とする場合は、転職エージェント側は営業力のある営業マンを同席させます。
これがまた、断りにくかったりするのです。

企業側としてはすぐにでも採用したいため、転職エージェント側はそれを逆手に取り頑張ってくるのですが、営業マンの口車は非常に巧みです。

ちなみに私は人事担当時代に独占契約をしたことがありますが、転職エージェント側は心にゆとりが生まれますのでフットワークが悪くなり、紹介数も少なくなります。

結果的になかなか採用が決まらず、社内的に厳しい声がありました。

それ以降、二度と独占契約はしたことがありません。

よく考えるとこの独占契約は両者対等の契約ではなくなっていますので、トラブルを未然に回避するために転職エージェントへ一斉公開した方が無難です。

独占契約をしてしまった場合の対処法は、採用決定に至るために何度も何度も転職エージェント側へ訪問して攻めの姿勢を取る他ありません。

契約書も交わしてしまっているため契約破棄はできませんので。

そもそも、独占契約はしないことが一番の対処法ですが・・・。

採用の見直し

企業は、たまに新規求人を公開しても途中で採用を中止することがあります。

どちらかと言えば転職エージェントや求職者にデメリットがあり、企業側としては非常に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

求人を公開したものの紹介がなかったり、選考途中でない場合は良いのですが、面接が進んでいる場合は本当に心が痛くなります。

求職者は入社したい一心で企業の面接を受けますし、転職エージェント側も一生懸命サポートしていますが、企業側の問題により水の泡になります。

この場合の対処法は平謝りするしかなく、次の求人で、本当は避けたい独占契約を行い転職エージェント側へ穴埋めする方法になります。

最後に対処法とは

企業側にもさまざまなトラブルや問題がありますが、最もスマートで最も早く対処できる方法は『攻めの採用』です。

企業側にトラブルや問題があると求職者へ影響します。
求職者のためにも、早い対処が必要です。

企業は基本的に採用する上で待ちの採用が一般的で、自ら足を運び転職エージェントと打ち合わせをしながら採用活動するケースはほとんどありません

差別化を図る意味でも、優秀な求職者と出会うためにも『攻めの採用』は有効です。

今回は企業側のトラブルや問題の解決策ということで、採用という視点で話を展開していきました。

求職者の方にも必ず影響することですので、転職エージェントと企業との関わりも情報として転職活動に生かしていただけたらと思います。

皆さんの転職成功を祈っております。

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