企業説明会とは?そして企業説明会から選考が始まる企業への転職活動はどうなのか?!
求人応募の際に企業説明会への出席が義務付けられている場合がありますが、今回はこの企業説明会を主役にご紹介したいと思います。
企業説明会にはどのような意味があるのか、企業説明会を必須にしている企業は良い企業かどうかも含めて、いろいろな視点からご紹介したいと思います。
私は現在転職エージェントとしての仕事をしていますが、以前は求職者として転職活動を経験していました。
その転職活動中に、企業説明会が選考フローの一つになっている企業の選考を受けたことがあります。
また、十数年にわたり企業の人事として採用に関わり、中途採用における企業説明会も担当したことがあります。
こういった経験も含めて、役立つ情報をご紹介したいと思いますので、お付き合いいただければと思います。
企業説明会とは?
「企業説明会は新卒のもの」という先入観を持っている方はいませんか?
私の転職エージェントを利用いただいている求職者の方には、こういったイメージ・先入観を持っている方がいます。
特に、年齢が上がれば上がるだけそういったイメージを持つ方が多いです。
企業説明会は新卒採用でも中途採用でも変わりませんし、意味や意義についても全く同じです。
自社の会社概要や事業内容、社史などを熟知してもらい、理解度を上げたうえで選考に臨んでほしいという狙いです。
それほど高い志望を持っていない求職者は説明会を受けて辞退する場合もあるでしょうし、より高い精度の選考を行うために行います。
求職者のみなさんは求人の選考に企業説明会がある場合、面倒臭いなどと思う方もいると思いますが、企業説明会についてポジティブな考えを持った方が良いです。
私は転職エージェントとして、応募からダイレクトに書類選考に進む選考フローと比べて、書類選考に入る前に、企業説明会を行ってから選考がスタートする方法はかなり親切だと思っています。
企業説明会は非効率なもの
中途採用を行う企業からすると、いかに最短で優秀な人材を採用するかが重要な経営指標です。
企業説明会はその場で書類選考をしないため、企業からすると企業説明会は非効率なものなのです。
もちろん採用活動の質を担保するという意味はありますが、企業説明会のメリットが大きいのは、求職者の方です。
求職者のみなさんは、企業説明会をカットしてそのまま書類選考に進みたいと考えている方も多いと思います。
転職活動は、現職を持ちながら限られた時間で転職活動を行う訳ですから、なるべく選考とは関係ないフローは飛ばしたいわけですね。
しかし、確かに企業説明会が選考と関係ない場合もありますが、求職者のみなさんにとって無駄なものではないということをご理解いただければと思います。
企業説明会は企業を知る良い機会
求職者のみなさんは、求人の内容を見て、応募したいものとしたくないものを振り分けると思います。
ただ、求人内容に記載している条件はあくまで機械的な部分であり、企業の表面上のものでしかありません。
転職活動で一番大切なことは、転職後に余計なストレスなく、自分らしく働けるかどうかです。
求人では分からない部分をいかに知るかにより、転職後の働き方に直結的に影響します。
面接官を通して企業のことを知るにせよ、限られた時間ではリアルな部分を知るのは難しいと思います。
求人では知ることができない、面接では得られない情報を企業説明会で得る
企業説明会は選考とは関係ない場合が多いので、特別緊張する必要もなく参加することができます。
就活生は企業説明会に多く参加して、企業を知る努力、企業研究をすると思います。
一方で転職活動には、企業説明会や企業説明会を通しての企業研究の文化がありません。
そのため、ほとんどの求職者の方は求人やホームページから自分自身で情報を調べています。
転職者が企業説明会について違和感を持つ理由は、文化にあります。
もし、転職活動にも企業説明会が必須の文化になっていれば、それがリアルな情報ですし知れる範囲も広いです。
採用する企業は本来、新卒採用の企業説明会もカットしたいのが本音なのですが、企業説明会が必須の文化になっており、それを行わないと違和感を持たれるため行っているだけなんですよね。
新卒採用は年間のイベントのようになっていることもあり、企業説明会をすることが企業PRにつながると考えているので、説明会を行うのです。
求職者は社会人という見方
新卒採用の対象となる就活生とは違い、中途採用の対象となる求職者はビジネス経験がある社会人です。
企業側は『企業研究ぐらいは自分でやってほしい』と考えていますし、企業にとって中途採用は新卒採用とは違い、企業説明会をPRの一貫とは考えていません。
企業には新卒文化が根付いているところが多く、中途採用した人材を新卒入社者よりも優先することがあまりありません。
この文化があるため、中途採用活動については自社の採用活動のメリットを優先するため、親切な企業説明会を行わない企業が多いのです。
企業説明会の内容
中途採用においても企業説明会を行ってくれる企業は、親切な企業です。
中途採用後も、新卒と同様の優先順位で考えてくれる企業だと思った方が良いです。
企業説明会は時間的に非効率なものですが、求職者のみなさんの企業理解度を上げてほしいと思っているため、やらなくていいことをやってくれているのです。
求職者のみなさんは、説明会がない企業だけを選んで転職活動をしているかもしれませんので、その内容を知らない方もいると思います。
次はは、中途採用における企業説明会の内容を簡単にご紹介したいと思います。
企業説明会の流れ
企業説明会の司会は基本的に、企業の人事担当者が行います。
人事担当者のあいさつでその企業の人事担当者がどのようなタイプかを緊張することなく見極めることができると思います。
基本的に、人事担当者はどの企業も理念を理解し、経営者と同じ思考を持った人材が担当します。
人事を見れば、その企業の文化やがある程度分かるのです。
人事担当者のあいさつ後は、
- 会社概要
- 会社沿革
- 事業内容
- 商品やサービス
- 社風
- 求人の内容
- 従業員の横顔
- 人事制度
といったものが説明されていく流れになります。
その求人で実際に働く従業員が登壇して、仕事内容や働く現場の状況を説明してくれます。
ここで実際に同じ職種で働く人材がどのような人かきちんと確認して頂きたいです。
一緒に働く仲間が自分と相性が合うか合わないかは、かなり違いがあります。
また、企業説明会にその企業の経営者や役員が出席することもあります。
この場合は、求職者のみなさんからするとかなりラッキーです。
自分が興味を持つ企業の経営者と直接コミュニケーションを取ることは、最終面接まで進まない限りありません。
しかし、企業説明会に出席すると、経営者とも選考前に会うことができます。
これは、求職者のみなさんからするとかなりアドバンテージがあると思います。
企業説明会を行う企業の特徴
企業説明会を行う企業は中途採用となる人材への愛情が深く、従業員全員に優しい企業が多いです。
この親切さは転職前でも企業説明会という形になって表れていますし、転職後もそれは変わらないと思います。
企業説明会を行う企業の規模は大企業が多いですが、最近はベンチャー企業でも少し増えています。
職種については、営業職が一番多いと思います。
営業職は、日本で一番労働人口が多く離職率も高いため、企業は企業説明会を開くことで、より範囲が広く確実な情報を得て応募してほしいと考えています。
企業は、転職後に長期的に仕事をしてほしいという願いを込めて企業説明会を行うことが多いです。
今までの企業説明会のイメージを変えましょう!
世間的なイメージや友人や知人からの情報で先入観を持ってしまうと、企業の本質や本音の部分が分からず転職に失敗することも考えられます。
ぜひ、考え方を変えて転職活動をしてほしいですし、企業説明会については特に考え方を変えてほしいと思います。
私も元人事として企業説明会を行ったことがありますが、参加いただく求職者の方は企業説明会を軽視している方が多かったです。
参加後は考えが変わるようで、思った以上に自分のためになったという声が多いです。
企業説明会を行う企業は例外も!?
企業説明会を行う企業のほとんどは選考とは関係ないとしていますが、例外として適性検査を行う企業があります。
これだと企業説明会が選考の一つになっていますし、企業の方にメリットが大きいです。
この場合、私はその企業の企業説明会には参加しなくても良いと思いますし、選考を受けることも控えた方が良いと思います。
と言うのは、こういった企業が説明会を行うのは単純に採用活動の簡素化を狙っているためです。
また、営業職で企業説明会に選考の要素を含めている企業はブラックに近いことが多いです。
なかには、雰囲気の良い求職者をその場で口説き志望度を上げるようなことをします。
このような求人を拾った場合、内容をしっかり読み、転職エージェントを利用している場合はきちんと相談しましょう。
企業説明会は求職者の味方!
今回の企業説明会の話を読んで、求職者のみなさんはどのような印象を持ちましたか?
企業説明会は、求職者のみなさんにとっては有益な情報源です。
時間的な部分では工数が必要ですが、それ以上に得られることは多いと思いますので、積極的に企業説明会に出席した方が良いと思います。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであることを祈り、これで話を終わりにしようと思います。
最後までお読みいただきありがとうとございました。