【え、驚愕……】転職エージェントアデコの口コミ評判は嘘ばっかり？

キャリアコンサルタントの専門性が高くきめ細かいサポートが評判の転職エージェント、「アデコ」。

全国に張り巡らされたネットワークを活用し、都市圏以外の地域での転職活動も手厚くサポートしてくれる転職エージェントとして知られています。

今回はそんな「アデコ」の、ネット上での評判について分析していきたいと思います。

アデコの口コミ93件をまとめてみた

どの転職エージェントを使うか決める時や、実際にエージェントを利用していて「ん？」と違和感を覚えた時などは、ネット上でどんなことが言われているのか、評判を知りたくなるものです。

アデコに関しては、「全く求人を紹介してもらえなかった」などという評判もありますので、利用者としても事前によく調べておきたいところだと思います。

とはいえ、アデコのように注目度の高い転職支援企業であれば、口コミの数も自然と多くなります。

実際、確認できただけでもアデコに関する口コミは93件もありました(2016年10月12日時点)。

ここまで数が多いと、さらりと流し読みしただけでは全体的な評価をつかみにくいものです。

そんなわけで今回、ネット上の評判サイトに掲載されている「口コミ」の内容を細かく分析することで、アデコの実像に迫っていきたいと思います。

80%の口コミが好意的な内容！

93件の口コミの内容を分析する際、今回は投稿を大きく分けて以下の二種類に分類しました。

①「キャリアアドバイザーの対応がとても親身！　長所を指摘してもらい、自信を取り戻せた」など、転職エージェントの良さについて語っている口コミ。

②「事務職を希望しているとしっかり伝えたのに、営業職ばかり紹介される」など、批判的な口コミ。

この分類に従って口コミを分析した結果は以下のグラフの通りです。

インターネット上の口コミを分析すると、その80%が好意的な評価を下していることが分かります。

全体の比率に加えて、サイトごとの内訳も見てみましょう。

各口コミサイトにおける評価比率の内訳例。サイト掲示順はランダムです。

	好意的	批判的
サイトA	89%	11%
サイトB	90%	10%
サイトC	66%	33%
サイトD	100%	0%
サイトE	38%	62%
サイトF	100%	0%

今回の分析では計6サイトを扱いましたが、中には好意的口コミが100％の評判サイトもあります

ちなみに、評判を具体的に紹介いたしますと、「アドバイザーの対応が親身」という好意的な口コミが多いです。

一方批判的な口コミは「キャリアアドバイザーが親身じゃない」「希望に沿わない求人を紹介された」といった内容。

しかし上記の否定的評判はあらゆる転職エージェントの口コミに出てきますので、アデコ固有の現象というわけではないです。

口コミは信用できるか？　サクラが多めかも

さて、ネット上の口コミを眺めてみると、全体の80%が好意的であることが分かりました。

しかし、個別の口コミを見ていくと、その信憑性にクエスチョンマークがついてしまうようなケースが多く見受けられます。

以下、代表的な例をお示しします。

同日に複数投稿アリ

口コミサイトの信憑性が著しく低下するケースとして、「同日に大量投稿されている」というものがあります。

まず前提として、転職エージェントに関するサイトであれば、投稿される評判や口コミは数週間や1ヶ月に1件、というペースがほとんどです。

しかし時には、評判が「連投」されているケースがあります。以下がその一例で、4件の口コミが同日に投稿されています。

2件被った程度ならば納得できますが、さすがにこういった露骨な連投を見てしまうと、サイト自体を信用していいのかどうか不安になってしまいます。

不思議な語り口の人物たち

あくまで一般的な話ですが、口コミサイトには「サクラ」が非常に多いです。一人の人物が別の人物を装って、大量の口コミを投稿しているのです。

ところで一人の人物が大量の口コミを投稿する場合に陥りやすい失敗として「過剰なキャラ立て」があります。

「サクラ」的な人々は、少しずつ口コミの文体を変えることによって、さも多くの人が書き込んでいるんだなという印象を読み手に与えようとするのですが……

文体を変えようと過剰に意識してしまった結果、不思議な文体を使う人々がたくさんいる妙な口コミサイトが出来上がってしまうことが多いです。

以下にお示しする画像に典型なのですが、同じような謎文体の口コミがいたるところに投稿されています。一枚目がアデコ、二枚目がリクナビNEXTの口コミです。

独特な書き出しに注目してみてください。


語り口だけは独特なのですが、書かれている内容は公式サイトをなぞっているかのように平坦です。

捏造された評判に踊らされることほど怖いことはありませんから、口コミ・評判サイトの管理者におかれましては、責任を持ってサクラコメントを排除して頂きたいものです。

まとめ：口コミサイトだけを参考にするのはかなり危険？

ここまで、インターネット上に投稿されたアデコの口コミ93件を分析してみました。

その結果、以下の2点が明らかになりました。

SNSでの口コミ・評判

ネット上の口コミ・評判サイトでは8割方の意見がアデコに対して好意的でした。

ではツイッターではどのようなことが言われているのでしょうか。口コミ・評判をご紹介します。

・対応を評価する声

アデコさん、マジで対応いい…

— 将史 (@ZPcnu7y0P2sJMUj) 2016年9月26日

@Tmeow120 信頼できて頼りになる担当の方だと不安なこと面接対策など心強いですよね。私、今までそういう担当に当たったことがなくて😓きっと、アデコさんは全員頼りになる方だと思ってます←
形から入るの大事ですよね！私もメールやら電話気をつかうようにしています😄

— いくみん (@1_ufm) 2016年9月17日

@chaonyan おれの場合はアデコが一番良かった。けど、担当者で全く対応違うから、3〜4社登録して面談してみるってのが一番だと思う。

— くらげ☆デレ4thSSA2日目 (@krk1648) 2016年7月4日

担当者が変わったので、リクナビエージェントとの電話再面談なう。案件が少ないこともあるのでしょうが、アデコに比べるとかなり見劣りします。適当に受け答えて終了。

— Lized (@Lized1059) 2012年4月10日

俺はリクナビネクストに登録してメールくれたアデコって転職業者に仕事紹介してもらった。かなり大きい企業の求人とかも紹介してくれたし（採用されたとは言ってない）面談とかも頻繁にしてくれたからかなり助かった。

— レティ (@RettySaira) 2016年3月19日

@minkle163 さん
いや、まさかのハローワークです。在職中なんですね。
転職エージェント使うと色々と情報も入るしいいですよ。
私はアデコ（ここも最近人材紹介（派遣ではない））を
お勧めします。在職中との事なのでくれぐれも早まった
決断をしないようにと思います。

— 孤高の失業者 (@solo_yoggy) 2016年3月16日

@masa5216 がんばってください〜。私は一度目の転職はリクナビNEXT、二度目はアデコでした*\(^o^)/*
二度目の時も最初はリクナビに行ったんですが、だいぶ機械化されてて人間味なくなってました。

— ひっさー (@hisabisa_cororo) 2014年3月7日

アデコ登録してた時は糞だと思っていたけどほかのエージェント登録してしばらくたって思ったが実はマシだったということに気付いた 一応正社員 転職エージェント　総合 (233) #旅行業 #求人

— 求人サイト構築 (@jobmakerr) 2013年5月10日

・履歴書添削指導も

@yingmei223 さん

担当者でしょう、、、R社は私も使いますが、
前は電話面談のみで放置プレイ。今回は、何もしてな
いのに向こうから連絡が入るとか担当者の気合とか
人間性で変わるもんです。個人的にはアデコが結構
いいですよ。職務経歴書の添削などもガチでやって
くれた。

— 孤高の失業者 (@solo_yoggy) 2016年5月26日

・全国どこでも東京の求人を探せる

@tys310 アデコってとこだよ。必要なら名古屋支店の人経由で、東京方面の担当者紹介して貰えると思うよー

— hayato (@hayato_gixxer) 2016年5月21日

・リクナビNEXT→アデコというルートもあります

@much_tech まあ、オレはリクナビ登録してアデコのエージェントに世話になって転職したから、別にどこでもいいんだけどねw

— シゲピンはお暇をいただいています (@syg_hira) 2016年2月15日

SNS評判まとめ

ここまでアデコに関するツイートを収集してみました。

ツイッターなどの半匿名型SNSで転職エージェントを検索してみると、普通は「キャリアアドバイザーが上から目線で最悪だった」などという愚痴ツイートが出てくることが多いです。

しかしアデコに関してはそういった感情的愚痴ツイートが見られませんでした。

むしろ他社とくらべてもアドバイザーのクオリティが高いというツイートが多く見られました。

口コミ・評判だけでは不安かも

とはいえ大事なことは、転職という、人生において極めて重要な機会にあたって、信憑性の低い口コミを鵜呑みにするのはかなり危険だということ。

好意的な口コミを鵜呑みにして、何の心構えも無しに転職エージェントに登録するのも怖いですし、逆に、批判的な口コミを鵜呑みにして登録を回避してしまうのももったいないことです。

以降の節では、口コミや評判のことから一旦離れて、「競合との比較」という観点からアデコの実像に迫ってみたいと思います。

アデコと競合の比較

転職エージェントには、規模や知名度から言って大手エージェントと言えるような企業があります。

リクルートエージェントやDODAはその典型で、募集求人の量がとてつもなく多いです。両エージェントが抱えている求人数はなんとそれぞれ10万件を超えます。

ただし最大手の転職エージェントは、キャリアカウンセリングのサービス期限が2~3ヶ月だったり、あるいは登録者数に対してアドバイザーの数が少なすぎるなど、問題点も多いです。

大手だけでは不安な場合は、きめ細かい支援を売りにしている準大手の総合転職エージェントにも登録しておくと、カバー範囲がぐっと広がり、転職活動が進みやすくなります。

とはいえ、準大手の転職エージェントもそれなりの数が存在しているので、どのエージェントを選択するべきかで悩んでしまう場合が多いと思います。

口コミだけを頼りにしてしまうのはどうも危険なようですので、今回はアデコが競合他社とくらべてどうか、という点を見ていきたいと思います。

比較対象のエージェントは、求人数や本体企業が抱えている他事業、外資系への注力の程度など、なるべくアデコに近いサービスを選択しました。

	求人数	対応地域	特徴
アデコ	10000件	日本全国、海外に対応。	・非都市圏にも強み。Iターン、Uターン支援体制あり。 ・土日面談可能。
JACリクルートメント	21000件	日本全国、海外に対応。	・500人のキャリアアドバイザーを抱える。 ・履歴書・求人票ともに英語化されているケースも。グローバル化が進んでいる。
ランスタッド	12000件	日本全国、海外に対応。	・外資系に強み。 ・キャリアアドバイザーの対応はドライ。履歴書の添削サービス無し。
パソナキャリア	40000件	日本全国、海外に対応。	・女性の転職支援に強み。 ・派遣事業で培ったネットワークを活かした支援体制。

JACリクルートメント:ハイクオリティなサポート

JACリクルートメントは、ロンドン発の総合型転職エージェントです。

我が国で展開している転職エージェントとしては珍しく、ほぼエージェント事業専業です。

そのおかげでリソースが集中されているのでしょう。JACリクルートメントに所属しているキャリアアドバイザーは500人程度です。企業規模に対して抱えているキャリアアドバイザーの数が非常に多いと言えます。

ここで「じゃあ粗製乱造じゃないのか」と思ってしまいますが、JACリクルートメントはアドバイザーの教育もしっかりしていることで有名です。

企業内部で実施される試験があり、テストに合格するまでアドバイザー業務を行えないという制度になっているようです。

実際にアドバイザーのサポートは他社に比べても手厚く、例えば書類選考に落ちてしまった場合でもその理由を企業側に問いただして利用者にフィードバックしてくれます。

また内定条件通知書をはじめ、素人ではよくわからずに流してしまうような書類に関しても丁寧に解説してくれます。

とはいえ、ハイクオリティの代償とでもいいましょうか、少々敷居が高いのも事実です。

利用者のほとんどは30代以上で、掲載されている求人もマネジメント経験を応募条件とするものが多いです。

また公開求人からしてすでに英語表記が目立ちます。

外資に強いと謳っているので当然と言えば当然なのですが、グローバル化がかなり進んでいる転職エージェントでもあります。

パソナキャリア：女性の転職に強み

パソナキャリアは求人の数と種類が豊富な転職エージェントです。

全国に対応していますが、相談拠点は東京、名古屋、大阪の3ヶ所なので注意が必要です。

パソナキャリアはもともと、子育てを終えて再就職を目指す女性を支援する事業から出発した企業です。

ですから、女性の転職支援はもちろんのこと、転職市場でやや不利な立場に置かれている求職者の支援を得意としています。

また、インターネットを利用した職務履歴書の添削プログラムなども充実しています。

年収up率も67％と高く、今回比較する中では求人件数も最も多いエージェントとなっています。

ランスタッド：ドライな対応

ランスタッドは人材エージェントで世界第二位のシェアを持つグローバル企業です。

特に外資系求人に強く、多様な業界の求人を持っています。

とはいえ、外資系ということで利用者への対応も非常にドライなエージェントです。

例えばランスタッドでは英語の履歴書が要求されますが、履歴書添削サービスや面接指導はありません。

しかも電話面談やキャリアアドバイザーの変更も不可とされております。

その意味で日系のエージェントに比べると親身な対応は期待できないと考えた方がいいでしょう。

ただ対応がドライな反面、内定辞退を伝えた際の引き止めが強引ということもないようです。

募集職種の比率は？　バランスが丁度いい

ここで、各サイトの募集職種比率を見てみたいと思います。

表を見ると一目瞭然ですが、アデコは全体的にバランス型です。偏りなく豊富な職種を持っています。

一方、JACリクルートメントとランスタッドは技術系が多いです。技術系職種には工場長や研究系など含まれます。

パソナキャリはIT・WEB系エンジニアが多いです。これはパソナキャリアの親会社が持っているネットワークを活用しているためです。

さて、こういったデータをチェックする場合は、募集職種に偏りがないかをチェックすることが重要です。

というのも、特定職種に偏った求人しか持っていないエージェントの場合、紹介のミスマッチが生じやすくなってしまうからです。

ミスマッチ求人の紹介を回避するには

これは確実と言えるほどよく生じることなのですが、転職エージェントを利用していると、「希望に沿わない職種を紹介された」というケースにぶち当たります。

すでにキャリアと経験をしっかりと積み上げている方ならともかく、20代後半くらいまでの転職ですとほぼ100％の確率でミスマッチ求人を紹介されるはずです。ひょっとしたらすでに経験されている方もいらっしゃるかもしれません。

トンチンカンな求人紹介は、しかし単にキャリアアドバイザーの過ちというわけではありません。これには経営上の根拠があります。

転職エージェントは通常、「◯◯人は応募してきますよ！」と言ってクライアント（採用を行う企業）に営業をかけます。

実際、クライアント側の立場からすれば、たくさん応募者を集めてくれるエージェントを利用した方がいいわけですから、これは合理的な営業手法でどの会社も使っています。

つまり転職エージェント側にとっては、クライアントに何名採用されたかどうかだけでなく、そもそも何名クライアントに応募したかのか、という点も経営上極めて重要な指標となってくるのです。

そのためキャリアアドバイザーによっては、希望に沿わない求人を利用者にちゃっかりと紹介する（酷いケースだとゴリ押しする）ことでクライアントへの募集人数を増やす……なんてことが起こってしまうのです。

ミスマッチの求人を紹介されるケースは、エージェント側が抱えている求人職種に偏りがあるほどひどくなっていきますから、特にキャリア形成途中の方は、なるべく募集職種が豊富なエージェントを活用した方がいいでしょう。

その意味では、営業から専門職まで、募集職種が幅広いアデコはオススメできます。

地方在住者はアデコ一択かも

近年Uターン就職が流行したり、地方でのスローライフを賛美する新書が売れたりと、地方で働くことへの注目が高まっています。

これとは逆に、地方在住の方が東京就職をする、というパターンも増えています。上京就職者のための専用アパートが整備されるほどです。

しかし転職エージェント業界がUターン転職や上京就職を支援する体制を整えているかというと、実はそうではありません。

まず業界特化型エージェントの場合、首都圏のみ対応のケースが非常に多いです。

総合型エージェントで全国対応を謳っている場合でも、キャリアコンサルタントと面談できる場所が東京のみというケースもあります。

つまり地方在住であったり地方での就職を希望する場合、転職エージェントを活用しにくいのです。

もちろん電話面談も可能な転職エージェントもあります。ただし、エージェントを使うメリットは履歴書添削や面接指導、一対一の密なコミュニケーションにありますから、電話だけのコミュニケーションですとどうしてもメリットは目減りしてしまいます。

また、各転職エージェントは全国に支店を持っているので、そのことを持って全国対応であるとする宣伝サイトも見かけます。

しかし数百ある支店の中でも、キャリアコンサルタントがいて転職関係のアドバイスや非公開求人の紹介をしてくれる「相談可能拠点」は一部に限られるのです。

以下が各エージェントが用意している相談可能拠点の一覧となります。

	国内相談拠点数	都市名
アデコ	16	札幌、仙台、水戸、つくば、東京、横浜、名古屋、松本、金沢、富山、福井、静岡、大阪、岡山、広島、福岡
JAC　リクルートメント	6	東京、横浜、名古屋、京都、神戸
ランスタッド	12	札幌、仙台、水戸、つくば、宇都宮、埼玉、日本橋、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡
パソナキャリア	3	東京、大阪、名古屋

表から明らかですが、首都圏在住者が有利となりがちな我が国の転職市場にあって、国内に16ヶ所の相談拠点を持つアデコは地方在住者にとっての救世主的存在と言えるでしょう。

ちなみに大手のマイナビエージェントでも相談可能拠点は4ヶ所にとどまります。

全国16ヶ所という数字は、数十万の求人を取り扱うリクナビエージェントやDODAと比べても全く遜色ありません。

アデコがこれほど全国展開を成功させているのは、本体企業が抱えている別事業部のネットワークを活用しているからです。こちらの事情は12ヶ所の拠点を整備しているランスタッドと同じです。

他の会社も見てみますと、JACリクルートメントとパソナキャリアは拠点数が少ないです。特にパソナキャリアは、拠点が東名阪の都市部に限られるので、地方在住者の方は利用が難しいかもしれません。

Uターン、Iターン希望の方、地方在住の方は、カバー範囲から見て、アデコが最適な選択肢になってくると思います。

それくらいの年収を期待できる？

転職をする場合に気になるのは、やはり期待年収でしょう。

一般に転職の理由として「職場の人間関係がよくない」「長時間労働」などがあげられますが、やはり「年収をもっと上げたい」という意図で転職活動を始める人が最も多いです。

では、今回比較する各転職エージェントの求人はどういった期待年収を提示しているのでしょうか。

比較を見てみると、アデコは300万円代、400万円代の求人が多いのがわかります。

一方ランスタッドは500万円以上の求人がほとんどです。

JACリクルートメントに至っては約8割が700万円以上の求人となります。

ただしここで注意しなければなりませんが、提示額は大きければいいというものではありません。

求人票で提示されている年収は、あくまで目安の金額であって、経歴や実力いかんによって変化するものです。

また、高年収の求人は必然的に競争率が高く、募集条件のハードルも高いです。専門的な職種での勤務経験、マネジメント経験が無いと、そもそも応募することすらできません。

したがって、キャリアと経験をすでに積んでいる方や年収アップを意図している方は、ランスタッドやJACリクルートメントを活用した方がよいかと思います。

一方、職場の人間関係をどうにかしたいという方、やりがいや経験、キャリアチェンジを求める方は、エントリーのしやすいアデコが最適な選択肢になってくるかと思います。

海外勤務求人、外資系求人数

今回比較した各社は、海外勤務求人多数、外資系求人多数という点を売りにしています。

それでは実際のところ、各社の求人掲載状況はどうなっているのでしょうか。結果は以下の表の通りです。

	海外勤務求人数	外資系求人数
アデコ	193件	737件
JAC　リクルートメント	201件	1806件
ランスタッド	48件	472件
パソナキャリア	229件	1000件以上

海外勤務求人数については、各社ともに200社前後で同程度となっています。

ただランスタッドが48件と非常に低いのが目立ちます。

逆に総求人数がそれほど多くはないアデコは善戦していると言えます。

注意しておきたいのは、JACとランスタッドの外資系求人はほぼ高年収系だということです。つまりマネジメント経験や英語力が求められてしまう分、敷居は高いです。

その逆にアデコやパソナであればエントリークラスの求人が多いです。

したがって、「自分のキャリアと経験を活かして、外資系で実力勝負だ」という方はJACリクルートメントが最適な選択肢となってくるかと思います。

一方「風通しのいい外資系に興味があるからちょっと見てみたい」というような方は、アデコやパソナを利用した方がよいでしょう。

まとめ：アデコはこんな人にオススメ

近年、転職市場の規制緩和・巨大化にともない、転職エージェントの数もどんどん増え、競争も激化しています。

そんな中、アデコは全国に強力なネットワークを張り巡らせているという強みがあります。

Iターン、Uターン転職を希望する人に対する支援体制はかなり強力です。

また、募集職種の幅が広く、若くキャリア形成途中にある人向けの求人も多いため、キャリアチェンジを希望する人にもマッチしています。

逆にJACリクルートメントなどは30代～40代、ハイクラスに片足を突っ込んでいるので、期待年収自体は高いですがハードルも高くなっています。

さらに言えば、アデコは外資に強いと言われていますが、どちらかと言えば日本国内における手厚いサポートの方にリソースを割いていると思います。

まとめると、アデコは外資系を含め幅広い職種を扱っており、グループ内のリソースを活用して強力なネットワークを整備しているエージェントと言えます。

国内の「隠れ家的」ホワイト企業を見つけるために登録しておくと、転職活動の質をぐっと高めてくれるエージェントなのではないでしょうか。