【エージェントから見た】アデコのすべて
今回の記事の目次
地方の転職に強い『アデコ』
『アデコ』はスイスに本社を構え、1985年に設立された外資系の人材サービス会社です。
グローバル拠点を数多くもっていますが、日本国内にも210拠点を持っています。転職業界でも規模の大きな会社です。
そのため求人数は公開・非公開合わせて多くあります。
『アデコ』で特徴的なのは求人情報のエリアです。
他の転職エージェントは大都市圏での転職支援に力を入れがちですが、『アデコ』は地方への転職に力を入れ、UターンやIターン転職に対応しています。
UターンやIターン転職が増えているいま、時代をさきがけたといっても過言でもありません。
『アデコ』の紹介事業の組織体制は専門性に特化したサービスを提供するために三つの専門部門に分けられています。
- 「HR&ファイナンス紹介部」・・・金融系の案件を担当
- 「セールス&マーケティング紹介部」・・・営業系に特化した案件が専門
- 「IT&エンジニアリング紹介部」・・・ITを始めとする技術系の案件を担当
さらに専門部門ごとに産業・職種別の専門チームを組織し、マトリクス型組織を活用して担当分野ごとの専門性を高めています。
また、1人のコンサルタントがあなたと企業のどちらも担当する一気通貫型のコンサルティングをしていることが『アデコ』の強みとも言えます。
『アデコ』が最も得意としているのはIT系の転職案件、そしてメーカー系、金融系の転職案件です。
それらの業界に加えて、外資系、医療関係、そして不動産等の高給が狙える業界も得意としています。
職種に関してはマネージャークラスの管理系職種を得意としており、Webクリエーター・営業職や、人事・総務・経理・財務等の管理部門での転職支援を特に得意としています。
『アデコ』独自で大規模案件も多く独占しているという話もあり、利用者によると他の転職エージェントにはないオリジナル求人があるという話です。
『アデコ』のコンサルタントは転職に必要な知識はもちろん、あなたが今まで携わってきた仕事について深く理解できるだけの知識を有しています。
それは『アデコ』が世界に60カ国、6,600地域以上の拠点で、3万4000人の社員と50万人の登録スタッフで対応している人材紹介サービスの最大手で、スタッフの専門知識は社内で磨かれているからです。
『アデコ』で働く社員の質が高いというのは転職業界でも評判です。
外資系ということもあり、社員一人一人に任せられている責任範囲も広く、『アデコ』のコンサルタントはクライアントとの交渉はもちろん、給料の相談やキャリアアップ相談など幅広い対応をしてくれます。
このようなことから、『アデコ』のコンサルタントは信頼できる人が多いと好評です。
社内で磨かれてきた専門知識豊富なコンサルタントがあなたのキャリアアップをサポートします。
特に他者との差別化を図る職務経歴書の書き方や面接など、あなたの魅力が企業に余すことなく伝わるための的確なアドバイスが利用者にとても評判です。
『アデコ』のアドバイスを得ることで選考突破の確率が高まると言われています。
また、『アデコ』は派遣や紹介予定派遣なども行っており、そこで得られる口コミ情報や体験談から、業界や求人企業の雰囲気を掴むことができます。
Uターン転職はライフスタイルも変更するため、企業内の口コミ情報、地域の情報は無視できないものです。
地方の情報が大事というのはUターン転職・Iターン転職ならではとも言えます。
表1.地方の転職に強いエージェント比較
会社名 | 特徴 |
---|---|
アデコ | ・国内に210の拠点 ・webクリエーター・営業職、人事・総務・経理・財務等の管理部門の転職が得意 ・職務経歴書の書き方指導が丁寧 |
JOC転職支援サービス | ・静岡と名古屋の転職に強い(特に静岡) ・東京と名古屋エリアは営業とIT関連に特化 ・静岡県外に転勤がない求人情報あり ・専門性の高いコンサルタントが担当 |
DODA | ・国内の拠点が多い ・サービス体制は充実しているが、登録に時間がかかかるので時間に余裕のある人向け ・キャリアコンサルタントの推薦制度が評判 |
Aidem Smart Agent | ・20代に特化している ・名古屋の転職に強い ・独占的に持っている求人も多い ・専任の転職エージェントが企業に推薦状を送ってプッシュしてくれる |
Uターン・Iターン転職
地方で生まれ学校を卒業した人が、いったん東京や大阪などの大都市の学校に通い、卒業後にそのまま大都市の企業に就職し、経験を積んだ後で故郷に戻り新しい職場へと転職すること
東京や大阪などの大都市で学校を卒業し、そのまま地元で就職し経験やスキルを磨いた後に、自然が豊かでゆったりとした生活が送れる地方の企業に転職すること
その地方での暮らしを実際に体験しているUターン転職者よりも、Iターン転職者は生活の変化に対応しにくいので大変だと言う人もいます。
また最近市民権を得てきた転職業界用語として、「Jターン転職」というものもあります。
地方で生まれ育った人が東京や大阪などの大都市圏の企業で就職し、そこで経験を積んだのちに自分の故郷とは違う地方都市の企業に転職すること
転勤などでさまざまな地域を転々とした結果、ここだという場所に出会った人がすることが多いと言われています。
この転職スタイルは会社や職種を変える一般的な転職とは違い、ライフスタイルを選び取ることができます。
生活の基盤を都会から地方に移すことで、「生き方」を大きく変えることができます。
特に結婚して、子どもが生まれたことをきっかけにU・I・Jターン転職をする人が多いようです。
ライフスタイルに対する考え方が多様化し、その考え方が自身の職業の選び方、そして暮らしを築く地域の選び方にも大きく影響するようになっています。
「田舎暮らし」「地方」に多くの人が目を向けるようになったのは、「どんな企業でも将来にわたって安定が保証されてはいない」ということが広く認知され始めたからです。
大企業だから安心という考えが無くなったこととともに、自分が最も充実して過ごせる職場探しが始まりました。
そのような潮流の中で、人材難に悩む地方都市の企業や自治体が積極的な動きを見せ始め、U・I・Jターン転職は加速しました。
企業も地方自治体に付随することで、その地域からの支援を受けさらに業績を上げるというケースも少なくありません。
転職エージェントは人の集まるところに拠点が置かれているため、まだ多くの転職エージェントが首都圏をはじめ都市部での転職支援が中心です。
そこと差別化するように、『アデコ』は地方への転職、U・I・Jターン転職の支援に力を入れています。
派遣事業からの情報収集を合わせることにより、ライフスタイルの変化に対応できるようにできるだけ多くの情報を提供してくれます。
ライフスタイルの変化はあなただけでなく、あなたの家族にも影響があります。
体験してみなくては分からないのですが、事前にその地域を知ることはライフスタイルをスムーズに変化させることに役に立ちます。
『アデコ』にはその役立つ情報がたくさんあります。
『アデコ』のコンサルタントによると、U・I・Jターン転職は一般の転職よりも心構えが必要だと言います。
よく「地方なら、どの会社ものんびりしているだろう」と誤解する人が多いそうです。
地方でも都市でも働くスタイルは会社次第で、あらかじめ就業形態などをじっくりと調べるべきです。
個人で調べられないと言うならば、担当しているコンサルタントに相談してくださいとのことです。
また地域のつながりの希薄な土地よりも地域が密接につながっている方が良い、と思って地方を選ぶ人は多いそうです。
そういう人には会社にもその地域のつながりがあるということを注意しているそうです。
例えば冠婚葬祭や、地域によっては田植え休暇を上司が定期的に取るなど、都市部で働いていたときにはあり得なかったことをする会社もあるということを知っておく必要があるそうです。
「そこまで?」と思うほどの地域密着の人間関係、そこまでは無理そうと思う人は、人口の少ない田舎町は避け、比較的、大きい町を選んだ方が良いそうです。
『アデコ』ならではの転職サポート
『アデコ』ならではの転職サポートでは職務経歴書の書き方指導をしており、選考通過率の高さでは業界でも好評です。
総合人材サービスだからこそ得られる現場情報もあるので、雰囲気に合わせた経歴書をかけるようです。
また外資系ならではのスピード感をもって転職をサポートします。登録から入社までの期間は業界でも短い方になります。
ただ早ければいいものではなく、コンサルタントはあなたの能力を見て、例えば「語学力がもう少しあれば良い仕事に就ける」「この資格を取れば転職に優位になる」といったアドバイスもくれます。
時にはキャリア不足で活動自体を中止するようにアドバイスをすることもあります。
かえってこの対応が好評で、『アデコ』のコンサルタントに対する信頼が高まり、キャリアを積んでから再度『アデコ』に登録して転職に就職したという声も聞きます。
『アデコ』では無料セミナーや個別相談会を実施しています。
現状で満足せずに、コンサルタント、無料セミナー、個別相談会を利用してあなたの能力を限りなく生かせるように、魅力的な経歴書になるようにあなたを成長させてくれます。
地方への転職は首都圏と比べて圧倒的に求人数が少なく、地域色もあるので、キャリアを生かすことが難しいです。
それでも『アデコ』ではあなたのキャリアをつぶすことなく、時には別の資格を取得するようアドバイスして、あなたらしく働けるところへ転職サポートしてくれます。
また派遣も行っているので企業側の声だけでなく、その企業で働くことの生の声を知っており、あなたが実際に働くことをイメージした求人を紹介し、あなたもそのイメージをもって納得した転職ができます。
会社を変えることにより受けられる福利厚生が変わり、生活地域を変えることでライフスタイルが変わります。
『アデコ』では個々の相談にのり、あなたが不安に思っていることの解消の手助けをしてくれます。
定住する人向けの、リーズナブルな公共住宅を教えてもらって良かったという人もいます。
表2.転職サポート比較
会社名 | 特徴 |
---|---|
アデコ | ・職務経歴書の書き方指導 ・1人のキャリアアドバイザーが担当するのは少人数 ・無料セミナーを実施 ・個別相談会を開催 |
JOC転職支援サービス | ・希望に合う仕事をコンサルタントがとことん探し、開拓 ・転職希望者のため合同面接会を実施 |
DODA | ・キャリアコンサルタントが推薦状を作成する ・秀逸な「スカウトサービス」がある |
リクルートエージェント | ・ ・キャリアアドバイザーが1対1でつく ・模擬面談が人気 |
『アデコ』の転職ステップ
まずインターネット上で無料登録します。登録は短時間で終了します。
登録した後、現在の状況などを確認するために電話インタビューが行われます。
地方への転職を希望する人は、電話インタビューで具体的なことを言いましょう。
「個人情報に関わることだし」「実際にここで転職するか分からないし」と案じ、情報を全て伝えることに抵抗があるかもしれません。
特にU・I・Jターン転職では、家族のことにも触れなければならず、ためらうかもしれません。
しかし、あなたが満足して長く続けられる仕事を見つけ出すためにも、今の状況、これからの希望をきちんと伝えるようにしてください。
電話インタビューのあと、コンサルタントはあなたに合った求人を探します。
非公開情報も多くあるので、求人を紹介されたときそんな求人もあるんだと驚く人も多いと言います。
特に『アデコ』は独占している大規模求人も多いため、非公開情報の方が圧倒的に多く、驚きの声も大きいと言います。
コンサルタントが紹介する求人は、あなたの希望に合わせたものです。
「ちょっと違う」と感じたならば遺憾なくそのことを伝えてください。
せっかく紹介してもらったのに、とためらう必要はありません。『アデコ』は外資系企業だからか、スパッと言うのを好まれます。
「ほら、言わなくても分かるでしょ?」はちょっと通じにくいかもしれないので、察してくれなかったと落胆するのは間違いです。きちんと言いましょう。
あなたの希望を聞くことで、コンサルタントの推測を修正することができ、よりあなたに合った新たな求人を探すことができるのです。
またあなたが希望する職種・企業が無い場合はあなたにキャリアアップや資格取得を薦めます。
時機を見ることとともに、自分を成長させることも転職活動には必要なことなのです。
応募企業の選定が終了し、レジュメが作成できると、コンサルタントは最終確認としてあなたに応募意志の確認を行います。
あなたの了解をもって、コンサルタントはあなたを企業に推薦します。こうして選考、面接になります。
面接の日程調整はコンサルタントがしてくれます。仕事に就いている人は今の仕事に迷惑をかけないように日程を調整してください。
面接の日程が決まったら、面接対策が行われます。
コンサルタントは過去の経験や企業の情報をもって面接を通過するためのアドバイスをしてくれます。
書類の書き方のアドバイスについて好評な『アデコ』ですが、面接対策も同じくらい好評です。
無事内定が取れた後、コンサルタントはあなたに代わって年収交渉や入社日調整を行ってくれます。
また今の仕事を退職するにあたり、間に入ることはできませんが、円満に退職するためのアドバイスをしてくれます。
「やめる」というのはなかなか言いにくいことですが、自分の夢のために、家族のために勇気をもって言ってください。
エージェントの目から見た『アデコ』の良いところ
『アデコ』で注目すべきはコンサルタントです。
面接の練習などは、平日は20時、土日祝日は18時まで対応してくれるので、仕事をしている人はもちろん、面接前日で自信が薄れた人のために丁寧に対応してくれると評判です。
多くの求職者を1人で担当する他の転職エージェントとは違い、『アデコ』では少数の転職希望者を担当するため手厚いサポートを実現しています。
また、求人を機械的に選択している他の転職エージェントとは違い、『アデコ』は親身に相談にのってあなたに合ったキャリアや企業を精査しています。
また『アデコ』の評判を聞くと、派遣のことを多く聞かれます。
特に派遣から正社員になるというステップアップが魅力の様で、インターンシップなどの利用が好評です。
企業側にとってもいわゆる“お試し期間”が得られるため、企業側の協力もあるようです。
『アデコ』は外資系なので敷居が高いと感じる人も多いようです。特に担当コンサルタントと最初に話すとき、すごく緊張したという声を多く聞きます。
私も外資系企業のコンサルタントというと、眼鏡をかけて頭の切れる、ちょっと上から目線のコンサルタントのイメージが浮かんできます。
「バカにされたらどうしよう」と萎縮してしまうかもしれません。
そんなハイレベルなイメージが先行している『アデコ』ですが、実際に『アデコ』に登録し、コンサルタントと話した人は「親しみやすい」という感想を抱く人が多いそうです。
確かに、『アデコ』のホームページに掲載されている、転職成功者の体験談では、みんな転職の意識が高く、キャリアも高くい人たちばかりです。
しかしそんな人はごく一部です。あなたのように普通の人が一番多く、無事に希望以上の転職を成功させているのです。
確かに『アデコ』のコンサルタントは知識も高ければ経験も豊富です。
緊張しているとうまく言葉が出ませんよね?文章もおかしくなるかもしれません。
でも『アデコ』コンサルタントはあなたの言葉によく耳を傾け、あなたの希望を丁寧に聞いてくれます。
第2新卒の様に若い人からその慣れた対応に安心したという感想を聞きます。
良いところもあれば悪いところも、『アデコ』の欠点
『アデコ』は業界内でも利用者の口コミでも良い評価が多いのが特長です。
数少ないマイナス面の評判や口コミから判断すると、担当してくれるコンサルタントは優秀で信頼できるものの、数社紹介した後で連絡が一気に少なくなったという意見がありました。
マイナス意見でも『アデコ』のコンサルタントは信頼できると高評価されています。
それほどまでに『アデコ』のコンサルタントの質の高さは特筆すべきなのでしょう。
あなたの希望に合わせて求人を探す場合、機械的にピックアップする方法と吟味して精査したあと紹介する方法があります。
吟味して精査した場合、求人数は2つ、3つに絞られるため、それがダメになると次の案までに時間がかかります。
それは確かで、あなたはビジネス面から代案を用意しておくべきだと思うでしょう。
しかし転職業界の人間から見れば、求人情報は鮮度が大事だと考えているのです。
その求人がベストではないと判断したら、他の人に回すので、手元にある求人情報は常にフレッシュなのです。
さらに地方の場合は首都圏に比べて圧倒的に求人数が少ないです。
「他のエージェントならもっとあるんじゃないか」と思うかもしれませんが、その地域に特化した転職エージェントでなければどの転職エージェントでも少ないです。
静岡や名古屋で転職したい場合は、『JOB転職支援サービス』を利用する方が求人情報は多いです。
『アデコ』から経歴書を書くアドバイスなどをもらい、『JOB転職支援サービス』の求人情報に期待するという方法もありです。
もうひとつ大切なのは良い求人を得るためには待つことも大事ということです。
会社や業界にとって繁忙期があり、その時期はあまり求人が出なかったりします。
ある調査によると、転職しようと考えるときは仕事があまり忙しくない時が一番多いそうです。
仕事で忙しいというのはある種の充実感を得られ、転職に対して意欲が無くなってしまうようです。
一般的に転職希望者が増え、企業の求人数が増えるのは9月だと言われています。そのことを視野に入れて転職活動をすることをおすすめします。
また、あなたの繁忙期は同業界の繁忙期です。
求人はそれ以前に出た情報であり、次の情報が出てくるまでには数カ月待つ必要があるのです。
その前にあなたの仕事が忙しくなる可能性もあり、両立は大変になるでしょうが、転職はしようと思った時が旬です。
キャリア、年齢全てを合わせて旬な時期に頑張ってこそ満足のいくものになるのです。
良い求人が見つからない、次の求人が出てこない、と悩んでいれば、あなたもコンサルタントに連絡し、どのような求人ならばあるのか、時期に合わせた条件に少し変えてみる必要もあります。
コンサルタントと連絡を絶やさず、転職情報は常にフレッシュな状態を保つように心がけてください。