物流業界、物流職の求人は多い!今後も成長と需要が見込める!!
みなさんは、プライベートで友人や知人に物を送ったり、自ら通販を利用して商品を届けてもらったりする機会はありませんか?
今の転職市場で、求職者のみなさんにとって最高の売り手市場となる業界や職種の一つが物流業界であり、物流職です。
物流職は、広義の意味ではフルフィルメント職とも言い換えることができます。
フルフィルメントとは通販の専門用語で、商品の受発注、在庫管理、物流などを総じて意味する言葉です。
物流は、このフルフィルメントに含まれる職種になります。
今回の記事の目次
今回のテーマは?
今回は、今転職市場で熱い業界、職種である物流をいろいろな角度からご紹介できればと考えています。
求職者のみなさんは、物流という言葉を聞いてどのようなイメージを持ちますか?
ある求職者の方は、『地味な物を運ぶ仕事』と言っていました。
物流業界に属する企業には大きな倉庫があり、そこにある荷物をトラックなどの運搬車に乗せて、消費者へ荷物を届けることが大まかな業界業務です。
地味かどうかは別にして、『物を運ぶ仕事』ということについては、その通りです。
物流とは、『物』を『流す』ということになりますので、物流業界は、流通業界にも片足を入れている業界とも言えます。
今回は、流通業界については割愛させていただき、ある求職者の方がイメージする『地味で、物を運ぶ仕事』をする物流業界や物流職についてご紹介させていただきます。
物流業界が反映した時代背景
物流業界は誰かに物を送る際には絶対に必要になる業界です。
日本では、その業界の歴史は非常に古いと言われています。
みなさんのご自宅に届く郵送物も、広い意味では物流業界とも言える郵便局が届けていることになります。
求職者のみなさんも、一度は利用したことがあるように思いますが、通販というビジネスモデルが確固たる地位を確立しています。
私も、1人の消費者としてよく通販を利用しますが、非常に便利だと思います。
利用する消費者からすると通販は非常に便利な仕組みになっていますが、商品を販売した企業や店舗は、自社で商品を購入者に届ける仕組みを持っていないことが多いです。
そうなると、商品を販売した企業や店舗は物流業界と契約と結び、物流業界の需要も通販ビジネスと共に増加することになります。
通販事業と物流業界は同時に右肩上がりで成長を続ける予測ができるのです。
みなさんも単一的な視点で業界を判断するのではなく、複合的な視点で多くの業界の関係性を見極めてご自身の転職活動に役立ててほしいと思います。
地味な物流業界!?
みなさんは1人の消費者として、物流業界を利用したくて利用しているのではなく、必要事を完結するために結果的に物流業界を利用しているという方が多いと思います。
つまり、物流業界は中心的な存在というよりも、何かの補足部分を補うための立ち位置になっています。
物流業界にはベンチャーのような企業はほとんどありません。
物流業界に属する企業のほとんどは古くからある企業で、その社内的な体質も昔ながらの職場環境といったことがあるようです。
私は現在、転職エージェントとして転職支援をしていると同時に、就活生の就職支援も行っているのですが、物流業界は毎年、就活生からの人気がない業界の一つになっています。
就活生の間でも物流業界については地味な業界というイメージが強いようです。
正直なところ、確かに派手さはありませんが堅実な経営スタイルを持っている企業が多く、拡大を続けている隠れた優良業界だと私は思います。
求職者のみなさんは転職先に何を求めますか?
求職者のみなさんは、転職する企業に何を求めますか?
その期待や求めることによっては、物流業界は最高の転職対象に入ると私は思っています。
転職エージェントとして、多くの求職者の方の転職先に求めることを聞いていますが、多くの求職者が、転職先に求める条件に『安定的に長期的に就業すること』を挙げています。
恐らく、みなさんも同じように転職先には『安定的に長期的に就業すること』を優先に考えているのではないかと思います。
私も以前は求職者として転職活動をした経験がありますが、当時の私も、『安定的に長期的に就業すること』を転職先に求める上位の条件に入っていました。
それが基盤となって、公務員ではできない自主的な仕事にチャレンジすることを期待するのではないかと思うのです。
物流業界は決して派手さはないですが、堅実な経営をもとに成長を続ける優良な業界であり、優良な企業が多くあります。
ゴリ押しすることはしませんが、これまで物流業界に属する企業の求人を遠慮していた求職者の方は、選考を通じて物流業界について知ってみるのも良い機会だと思います。
物流業界と物流職の働き方
派手さがなく、イメージが地味ということで人気が今一つの物流業界ですが、その働き方はどうでしょうか。
まずは、間接部門からご紹介したいと思います。
物流業界の間接部門の働き方
物流業界の収益モデルは、取引先から荷物を預かり、自社の倉庫に保管する保管料や荷物を配送する際に発生する配送料が収益源のほとんどになります。
そのため、倉庫で働く職種の従業員は多くいますし、一般的な企業のように管理をメインにする本社勤務の間接部門もあります。
間接部門の働き方については、一般の企業と何ら変わりなく、求職者のみなさんがこれまで間接部門として経験した働き方が物流業界にもあります。
就活生や求職者の方にあまり人気がないため、物流業界の消費者と直接関わることがほとんどない間接部門の働き方がよく分からないという方もいますが、至って他の一般企業と変わりありません。
物流業界の直接部門の働き方
次に、求職者のみなさんも1人の消費者として関わることが多い、直接部門、特に配達員と呼ばれるドライバーについてです。
もちろん、物流業界の直接部門には営業職もありますが、他の企業と何ら仕事内容や働き方は変わりませんのでここでは割愛して、ドライバーに特化したいと思います。
ドライバーという職種に興味を持ったことがあるという方は少ないと思います。
理由は簡単です。
物流業界に対してそもそも魅力を感じていない方が多いからです。
ドライバー職の働き方は、自分が配属されている店舗または配送センターに直接出勤するところから始まり、企業によっては朝礼がある場合もあります。
その後の1日の働き方は、ほぼ終日トラックなどを運転して荷物を消費者に届けることになります。
そのため、物流業界でドライバー職を希望する場合は運転免許が必須となります。
ほぼ終日、消費者へ荷物を届ける仕事になりますが、1日のうち数回は店舗や配送センターに戻り荷物を再度積むことになります。
それほどスキルを必要とする仕事ではなく、ほぼ毎日、荷物の配送を繰り返すのでマンネリ化は否めないと思います。
荷物の配送中は車内で1人になることが多くフリーの状態で、そういった意味では外回りが中心となる営業職と似た要素があると思います。
ドライバー職の働き方エピソード
私の転職エージェントに、新卒で物流業界に転職して複数年ドライバー職として物流業界で働いていたという求職者の方がいます。
その求職者の方の転職支援をするために面談をしたのですが、実際の働き方についてご紹介したいと思います。
その方の年齢は30歳手前で、新卒から一貫して物流業界に属する企業でドライバーとして勤務していました。
30歳を目前にした年齢でキャリアチェンジをして、違う業界の違う職種で仕事がしたいと思ったそうです。
そのほかの転職理由として、先ほどお伝えしたように、毎日が同じことの繰り返しで仕事に刺激が少ないということでした。
また、その求職者の方が大変だったことは不在配達と言っています。
不在だった消費者から1時間もたたないうちに連絡があり、すぐに受け取りたいということで、とんぼ返りで荷物を再配達することがよくあるそうです。
そうなると、配達ルートを逆戻りして労働時間が長くなってしまうといったことがよくあるそうです。
ドライバーという職種はお客さま商売であるため、お客さまの都合に合わせた対応が必要で、帰社時間が読めないことも苦労としてあるようです。
盆暮れ正月の繁忙期
盆暮れ正月はお中元、お歳暮のシーズンになり、目が回るぐらいの忙しさだそうです。
毎年この時期は休みが取れず、夜遅くまで配達業務があるということで完全に体力勝負とのことでした。
中には、この二つのシーズンがおっくうになって退職する同僚もいると言っていました。
私も何となく、消費者としてイメージできますが、確かにこの二つのシーズンは物流業界のドライバー職の方はかなりハードな働き方をしている印象を持っています。
物流業界と物流職の労働条件
物流業界の労働条件について、ご紹介したいと思います。
物流業界の労働条件は、間接部門については、労働時間、休日、賃金、その他の労働条件については、平均的な範囲のものです。
問題は直接部門となるドライバー職だと思います。
まずは労働時間についてです。
労働時間については、朝は比較的早く8時~9時出勤が基本のようです。
また、実働は8時間~10時間ということが多いです。
労働基準法が定めた8時間を超えていますが、この10時間は違法なものではありません。
と言うのは、労働基準法の労働時間の規定には特例が認められていて、その特例となる事業に従事する労働者は最長10時間まで勤務しても問題ないとなっています。
更に、不在などで労働時間が延長する場合は、時間外労働となる日が多いとのことです。
もちろん残業代は支払われますが、ドライバーの場合は変形労働時間制を組んでいることがあり、10時間を超えても必ず残業代が支払われるという状況にはないようです。
ドライバーの休憩と休日
労働時間の次は、休憩と休日についてです。
1日の大半を外で仕事をすることになるため、仕事の合間を縫って車内で休憩を取ることが多いそうです。
休憩時間は1時間と決まっていますが、配達状況により1時間の休憩を取れないということはよくあり、繁忙期となる盆暮れ正月は、ご飯を食べるだけという日が多いようです。
1週間で休みは1日。1カ月で考えると休日日数は8日か9日ということです。
これを年間で計算すると90日から100日ぐらいの休日日数だと思ってください。
お客さま商売ですので、荷物の配達はお客さまが休日の日に集中することがあるため、土日や祝祭日はほとんど休めないとのことです。
労働時間、休憩、休日ということでは、決して楽な職種ではないと思います。
ただ、仕事内容としては、特別難しいスキルを必要とするものではないため、ハードワークではないと思います。
ドライバーの給料
労働条件の最後は給料です。
これだけの労働時間と休日数の少なさであるため、昔は月に50~60万という世界はざらにあり、多いドライバーですと月あたり100万円前後の給料を受けていた時代もありました。
しかし、今はこの高収入は期待できないと思った方が良いです。
今のドライバー職の給料は30~40万が平均的だと言われています。
ただ、年齢に関係なく経験で給料が決まるたというのは良い点かもしれません。
また、ドライバーは、物流業界に属する企業と雇用契約を持つ労働者ですので、会社業績が良ければ給料のほかに年に2回、多い企業ですと年に4回の賞与があります。
年間の賞与額については、2回であっても4回であってもほぼ同じで、2分割にするか4分割にするかの違いになっています。
ドライバー職はその労働量に比べると仕事内容がそこまで難しい内容ではないため、労働量に見合う給料が出ないのかなと思います。
私は、物流業界の人事担当からドライバー職の労働条件について、雑談のなかで聞いたことがありますが、同じような回答が帰ってきました。
物流業界と物流職の採用基準
物流業界は、業界自体がそこまで注目を集める業界ではないため、求職者のみなさんからは人気があるとは言えないですが、堅実経営と業界が成長しているということ、加えてドライバー以外の職種は他の業界と何ら変わりないので狙い目の業界だと思います。
次は、転職市場における物流業界の採用基準についてご紹介したいと思います。
まずは、物流業界の間接部門についてです。
間接部門については、先ほど紹介したように他の業界と何ら変わりない働き方になりますが、物流業界というだけで敬遠されているため、あまり応募数が多いとは言えない状況です。
求職者のみなさんからすると、物流業界の求人の選考は大チャンスということになります。
今は、転職市場全体が売り手市場で求職者のみなさんが有利です。
それに加えて物流業界だけを見ると、さらに売り手市場になります。
選考については採用する企業が応募数の担保に苦戦しているため、選考基準は下がることはあっても上がることは考えにくい状況です。
物流業界のドライバーの採用基準
次に、物流業界のドライバー職の採用基準についてです。
ドライバー職は先ほどご紹介した通り、一般的な職種とは異なる働き方や労働条件なのですが、人気がないというほどではありません。
と言うのは、ドライバー職は経歴や学歴に関係なくある程度の年収は確保することができるためです。
しかし、人気とはいえ物流業界は好調で、現場で働くドライバーの数は慢性的に不足しています。
つまり、応募数がそこそこあったとしても人材不足であるため、選考基準は若干低いと考えた方が良いでしょう。
物流業界は、間接部門、営業職やドライバー職含めたすべての職種において暗いイメージを持たれているのですが、転職後は安定的に仕事をすることができるので、転職エージェントとしては狙い目の業界だと思います。
物流業界と物流職に向いている求職者のタイプ
物流業界や物流職に向いている求職者のタイプですが、ドライバー職かドライバー職以外かにより異なります。
ドライバー職以外については、特別、特筆すべきタイプはないと思いますが、ある物流業界に属する企業の人事担当者は、
『業界時代が古い業界ですので、新しいもの好きの方よりも、一つの物事に飽きることなく継続できる人が向いている。』
とのことでした。
また、同じく「業界が古くフランクな社風はないため、フランクな社風を求める方は向いていない」と言っています。
今風のIT業界のようなフランクさと、物流業界の伝統を大切にする文化は真逆かもしれません。
ドライバー職は完全に男社会になっていて、ドライバー職の9割以上は男性の労働者となっています。
理由は、荷物運びや働き方が男性向きのためだと思います。
ただ、最近は女性のドライバーも増えているので、絶対に向かないということはありません。
体育会系人材はオススメ!
物流業界のドライバー職に向いているタイプは、まず間違いなく体育会系出身の求職者の方だと思います。
求職者のみなさんは、消費者としてドライバーから荷物を受け取る際に、ドライバーの体つきや腕周りを見たことはありますか?
ほとんどのドライバーの方が、筋肉が発達しているように思います。
私の転職エージェントを利用している元ドライバーの求職者も同じように筋肉が発達しているのですが、特別な筋トレなどはしていなくても、日頃から重い荷物を運ぶことを仕事にしているため自然と筋肉が発達するとのことでした。
体育会系出身で、男性の求職者の方は仕事内容についても力仕事に近い内容ですので、体力に自信がある方はオススメだと思います。
物流業界と物流職の求人の探し方
次に、物流業界と物流職の求人の探し方について紹介させていただきますが、ドライバー職とドライバー職以外で求人の探し方が異なります。
まず、ドライバー職以外の物流業界の職種については、転職エージェントを中心に求人を拾うことができると思います。
一方、ドライバー職となると、転職エージェントを利用しても恐らく求人を拾うことは難しいです。
理由は、ドライバー職が大量採用となるため転職エージェントを利用すると費用対効果が悪いためです。
求人サイトや地域の情報誌のほうが求人を拾いやすいと思います。
同じ物流業界でも、働き方や労働条件、採用基準、求人の探し方までドライバー職とドライバー職以外では全然違う特徴を持つ業界が物流業界です。
また、採用においてもドライバー職以外の場合は本社採用になりますが、ドライバー職については、各店舗や各配送センターが個別に採用を行う形になっていることが多いです。
物流業界、物流職の求人は多い!今後も成長と需要が見込める!!
転職活動を行うみなさんの多くは、成長する可能性が低い業界よりも高い業界へ転職した方が得策だと考えていると思います。
転職エージェントとして私も同感です。
物流業界は、あまりイメージをつかめないと思いますが、業界として十分な成長が期待できますし、実際に働く環境も良いと思います。
転職活動において、イメージ先行で業界や企業を選ぶのでなく、転職後をしっかりとイメージした上で、活動した方が求職者のみなさんにとっては可能性が広がるものと思います。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が有意義なものであることを心から祈り、これで話を終わりにしようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。