経営者と求職者の相性が最高の結節点

みなさんが転職活動で成功するということは、『転職後に充実した仕事ができる』ということです。

内定を勝ち取ることがゴールではありません。

あくまで転職は『転職後に充実した仕事ができる』ための手段でしかないのです。

そして、『転職後に充実した仕事ができる』ためのポイントが『相性』です。

今回は、求職者のみなさんと企業の相性についていくつかの視点からご紹介できればと考えています。

求人を選ぶ際の相性の見極め

みなさんは、どのような基準を持って拾った求人に応募するかどうかを決めていますか?

多くの方はぼんやりとした希望は持っているのですが、できればもっと突っ込んだ基準を持っていただければ無駄な選考を経験しなくても済むと思います。

応募する段階でもやはり相性は重要です。

相性は、企業の人と会うなりして判断することが最も明確に分かりますし、理想の形です。

しかし、現職と進行する転職活動の中では、効果的に生産性の高い転職活動をする必要があります。

企業情報はできる限り調べる

求人段階で応募するかどうかは情報量が勝負です。

情報量が多ければ多いだけ相性が合うかどうかの判断基準が正確なものになります。

転職エージェントを利用されている方には、キャリアアドバイザーを信用し過ぎてしまい、紹介を受ける内容だけで判断し、応募するかどうかを決める方がいます。

しかし、この判断基準は非常に浅いため、書類選考が通過して面接に行っても無駄足になることもよくあります。

それを防ぐためにも、求人の情報だけではなくその企業のホームページをしっかり調べてほしいのです。

多くの企業は中途採用だけではなく新卒採用も積極的に行っていますので、転職活動とは直接関係がない新卒専門のナビサイトも読み込んでほしいです。

新卒専門のナビサイトは、社会人経験がない就活生用に作り込まれているので、非常に分かりやすいです。

企業理念と行動指針

企業情報のなかでも特に重要な情報が「企業理念」と「行動指針」です。

企業が利益を追求する基盤となる、『思い』と『従業員としてあるべき姿』を明確にしています。

こういった企業の性格と求職者の性格が合うか合わないかが相性の良しあしです。

事業内容や職種内容ももちろん大事な情報ですが、転職において何より大切なことは『何をやるか』よりも『誰と働くか』だと思っています。

転職先の社風が合わず、本来の実力を発揮できなくては仕事がつまらなく思えてしまうでしょう。

人のモチベーションは人や環境で変わる

逆に、『誰と働くか?』を優先した求職者の方は、働く同僚や環境が良いため興味がない仕事も楽しくなり、率先して経験を積み大きな成果を出せると思います。

私はかつて企業の人事を十数年、担当していましたので、転職した人のその後の働きぶりも見ることができました。

その中で、人のモチベーションは働く人や環境で随分と違いがでるものだということを強く感じています。

どんなに素晴らしい実力者であっても、転職先と相性が合わなければ宝の持ち腐れで、本来の実力の半分も出せずに早期退職してしまう場合もあります。

面接官と求職者の相性

私も企業の人事として面接官を担当したことがありますが、当初は『私は神様でもないし、求職者を判断するレベルの人間ではない』と感じて、採用に関わることは積極的にではありませんでした。

しかし、採用や面接を続けるうちに『求職者が良いか悪いかを判断するのではなく、自社と相性が合うか合わないかを判断する』という考えに至りました。

いろいろな人事の方と話をする機会が転職エージェントとしてありますが、こういった考え方をする方は多いようです。

求職者からしても、面接内で感じた面接官との相性は貴重な判断材料です。

その面接官も企業に在籍しているのですから、言葉や立ち居振る舞いをくまなくチェックして、企業の判断をしていただければと思います。

相性が合いそうにないと判断したら、迷わずその面接で辞退しても良いと思います。

面接官は採用における企業の性格そのもの

面接官は、面接のフェーズによりそれぞれ職位が異なります。

1次面接を担当する面接官は一般社員であることが多く、フェーズが進むにつれて職位が高い従業員になるのが一般的です。

また、面接官は人事と採用予定の現場の従業員がセットで担当することがよくあります。

すべてに共通することは、どのような職位の面接官であっても、企業で面接官としての適正があるという判断を受けた企業の代表者であるということです。

各面接官は、担当する一つ前の面接情報を前の面接官からもらい面接を行います。

面接は連動するものであり、面接それぞれが独立したものではないということです。

企業に出向いたら、全員に同じ対応をすることを心がけましょう。

人によって態度や言い方を変えてしまうと、その対応がマイナスとなり本来であれば通過するはずの面接も見送りになってしまうこともありますので。

経営者との相性が何より大切!

企業の規模に関係なく、最近はどの中途採用を行う企業も最終面接は社長が自ら担当することが多くなっています。

大手企業の場合は、人事の最高責任者が最終面接をすることもありましたが、社長自らも最終面接官として同席することが増えています。

特にベンチャー企業クラスになると、一般社員であっても即戦力として企業は期待しますので、社長が最終的な合否判断をすることがほとんどです。

面接官は企業の性格の代理人としての立ち位置ですが、社長は企業の性格の大本となる人物です。

企業の性格と社長の性格

企業の性格とも言える企業理念や行動指針は、社長が自ら作ったものです。

言い換えるならば、企業の性格を示す企業理念や行動指針は社長の性格そのものということです。

在籍している従業員は全員、企業理念や行動指針に共感してその企業へ入社していると思います。

求職者のみなさんも、社長と直接コミュニケーションを図り共感できたならば、『誰と働くか?』という大切な判断基準をクリアしたと考えても良いと思います。

この相性さえ合致すれば、給与や労働時間などの条件が多少自分の希望とは合わなくても転職して良いと私は思います。

先述の通り、企業の内面的な要素で相性が合致することで、活躍できる可能性はかなり高いですし、転職後に下回った希望以上の昇給や昇格が期待できると思います。

社長との相性が合わないなら迷わず辞退!

逆に、企業理念や行動指針は自分と合うと思って最終面接まで進み、社長との相性が合わないなと思ったら迷わず辞退です。

他の仕事内容や給与条件が希望通り、またはそれ以上だったとしても、何より社長との相性が大切です。

転職時の仕事内容や労働条件は、あくまで『転職時はこの条件を保証します』という短期的なもので、転職後は自分の成果次第で下がることもありますし異動になることもあります。

内定時の条件が良いと喜ぶ気持ちは私も理解できますが、本当に喜ぶべきことは転職後に自分と相性が良い環境や人がいることです。

経営者と求職者の相性が最高の結節点

最終面接前でも、求人や面接官から間接的に企業の性格を知る機会はあると思います。

知り得た情報は転職するかどうかの大きな判断材料になるということは間違いないことです。

しかし、それ以上に大切なことは経営者との性格的な相性です。

相性が合致しているのであれば、多くの求職者の転職支援をしてきた私の経験上、最低でも失敗はないと思います。

最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が有意義なものであることを祈り、今回の話を終わりにしたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

サブコンテンツ

絶対に外せない転職エージェント3社

    ランスタッド

このページの先頭へ