転職活動で求職者のメンタルが左右する!強い鉄のハートで転職活動を乗り切ろう!
転職活動で自分自身と葛藤することはありませんか?
相談できる相手も少なく、
『果たして自分の転職活動はどうなるのか?』
『自分の転職活動はいつ終わるのか?』
といった不満を持つことがあると思います。
絶対に転職できるという保証はありませんし、いつまでに転職が決まるかもわかりません。
すべては求職者の方次第ということになります。
今回のテーマは?
今回は、転職活動中のメンタルの持ち方をご紹介したいと思います。
私は現在、転職エージェントとして転職支援をしている立場であり、以前は求職者として転職活動をしてきた経験があります。
この二つの自分の経験からなるエピソードを交えて、求職者のみなさんに勇気を与えていきたいと思っています。
自信がない求職者
転職活動において、根拠がなくても自信を持つことは大事なことです。
転職活動は不安が大きく、少しうまくいかないだけで急に自信を失いネガティブになることが多いです。
見送りになると、自分は必要とされていないと自信を失う場合もよくあります。
そこで、転職エージェントをうまく使って相談役になってもらうと良いでしょう。
私も転職エージェントとして、求職者の相談には相当な時間を使ってきました。
転職エージェントをしていると、良くも悪くも印象や記憶に残る求職者の方がいますが、これからご紹介する求職者の方は最も印象に残っている1人です。
学歴も普通、職歴も普通
ご紹介する私の記憶に残る求職者の方をA君と設定します。
このA君の見た感じは普通で、身だしなみも普通。
あいさつなども普通で、可もなく不可もなくといった第一印象でした。
提出いただいた履歴書や職務経歴書に書かれた学歴や経歴も普通で、どこかしらの企業から内定はもらえると思っていました。
面談の最後に、希望に沿った求人をいくつか紹介したのですが、
『僕は、この求人に応募して内定はもらえますか?確率は何%ぐらいありますか?』
という質問がありました。
A君は28歳で転職経験がなく、転職活動に対して不安が大きいため、どれぐらいの確率で内定が出るか教えてほしいとのことでした。
正直なところ、転職エージェントでもどれぐらいの確率で内定が出るかまでは分かりません。
A君の経歴を見るとチャンスはあるとは伝えたのですが、A君は納得できず
『適当でも良いので、経験の範囲で具体的に教えてほしい。』と懇願してきました。
私は仕方なく、経験則で内定の確率を伝えました。
A君の不安を拭い去るために50%以上の確率で伝えたのですが、100%に近い求人はないかと相談され、100%はどの求職者でもないですということで、その日は求人に応募する意思をもらって面談終了しています。
相談の嵐・・・
私は、面談の最後に、『気になることや不安があったらいつでも連絡ください』と伝えていました。
その日の夜遅くに、かなりの長文でメールをくれたのですが、簡単にいうと転職活動が不安で仕事に集中できないという相談でした。
あまりに長いメールでしたので、電話の方が早いと思い、翌日の夜に電話したのですが、A君は私の転職エージェントの近くにいて、今日も相談をしようと思っていたそうです。
かなり神経質になっている印象でした。
極力相談には乗りましたが、A君の相談には私にも明確な答えは出せないもので、不安を増やさないようにとにかく前向きな回答をしていました。
早く応募して選考結果をもらわなければ、A君の不安はさらに募るばかりだと思い、その日に紹介した企業へ応募手続きを済ませました。
そして、書類選考の結果は、数日かかることがあると伝えて、それまで不安も大きいと思いますが、現職の仕事で自分をうまくコントロールしてほしいと伝えています。
しかし、書類選考中も連日の相談の嵐・・・。都度都度、対応し、応募した企業の1社から選考結果が出て、A君は見事に通過で幸先良い転職活動になりました。
書類選考の通過を受けて・・・
A君は書類選考の通過を受けて、喜び爆発で、内定をもらったかのような対応でした。
それまで前向きな発言がなかったA君でしたので、転職エージェントとして初めて前向きな言葉を聞けて嬉しかったです。
しかし、通過した企業の面接前に他の企業からの書類選考結果が出たのですが、あとはすべて見送りということでした。
面接前にこの話をしてしまうとA君に与える影響は大きいと感じたので、面接後にこの事実を伝えることにしました。
A君は他の書類選考結果が気になりつつも、まずは面接に集中している様子で、面接対策で来社することもありました。
面接当日。A君は面接用に自分の身だしなみを考えた結果だと思いますが、今の時代では珍しい7・3分けのヘアスタイルで思わず笑ってしまいました(汗)
A君は接するごとに変わった求職者だとは思っていましたが、性格的に神経質で物事を深く考え込んでしまう傾向があり、その結果が7・3分けのヘアスタイルとして現れたようです。
いざ、面接!
面接ではA君は緊張もせず普通に対応していたので、終始安心して聞いていられました。
ただ、最後に
『私は、どれぐらいの確率でこの面接は通過できますか?』
と、A君らしい質問を面接官にしました。
この質問を今するかなと焦りましたが、面接官は冷静にA君の長所と短所を丁寧に教えてくれました。
私はA君が質問を続けるだろうと思い、途中で遮って面接は終わりにしてもらいました。
面接終了後に、他社の書類選考結果についても伝えました。
今にも泣きそうな雰囲気で、このまま別れても不安を抱えたまま時間を過ごすだろうと思い、その日は一緒に飲みに行きました。
私は転職支援の一貫として求職者と食事をすることもあるのですが、A君はずっと不安な様子で、葬式のような時間でした・・・。
書類選考は誰でも見送りになる可能性が高いこと、運が大きいこと、過度な身だしなみは不要だということを伝えて、その日は別れています。
転職活動の長期化
私が同行した面接は残念ながら見送りで、その後、書類選考や面接で通過することがあっても内定までたどり着けず転職活動は1年程度長期化しています。
A君は、結果的に何とか内定を勝ち取り、その企業に転職を果たしているのですが、転職活動が長期化すると誰でも不安が募ると思います。
転職活動が長期化すると自分の希望しない求人にも応募することも多く、とにかく内定を取って安心したいと思うようになります。
転職活動においては、焦りは禁物です。
転職活動は焦って良いことは何一つありません。
誰しも転職活動初期は求人が多く、心に余裕もあるのですが長期化すると求人の数が少なくなり焦り出します。
長期化する求職者の活動傾向
転職活動が長期化すると、転職サイトを使って希望ではない求人から内定をもらって転職してしまう方もいますが、これは最悪なパターンです。
私が知る求職者の方は自分の希望とは違う職種で転職したのですが、長期化しても自分の希望に近い求人で転職するべきだったと後悔していました。
転職活動は前に進んでも後戻りすることはできません。
転職した職種が次のベースになりますので職種を戻すことも難しいです。
職種を変えたり戻したりする経歴は、一貫性がないと判断されて、書類選考の段階で見送りになる可能性が高くなるばかりです。
我慢の連続が転職決定のコツ
求職者のみなさんは、転職活動が長期化することで求人数の減少とともに、自分への自信も減少し、自分を信用できなくなってしまうものです。
しかし、このメンタル状態で転職活動がうまくいくはずがないのです。
現職に在籍して転職活動をしている求職者の方が多いと思いますので、勇気を持って一度転職活動を休止して、我慢に我慢を重ねて自分のメンタルが安定させた方が良いです。
転職活動は運も大きいです。
希望する求人を転職活動の初日に拾う場合もありますし、長期化して諦めかけたタイミングで突然希望する求人が公開されることもあります。
操作することができるのは企業だけということを考えると、転職活動を無理に継続することが得策とは言えません。
今我慢できずに人生を棒に振るよりも、一時の我慢をするほうが絶対に良いです。
求職者時代の私
今回、偉そうにいろいろとメンタルの重要性を説いていますが、私も求職者時代に転職活動が長期化して苦戦したことがあります。
その際、まずは内定ということで他の職種の求人に応募しかけたこともあります。
私の場合は、幸いなことに運が良く、行き詰まった状態のときに自分が希望する職種や転職条件の求人を拾うことができて、何とか転職することができました。
あの苦戦した転職活動は二度と経験したくないと思っていますし、私が転職エージェントを始めたきっかけは、自分のように苦戦する求職者の方に、人生を棒に振ってほしくないと思ったことです。
求職者のみなさんは、いま苦戦状態にある方もいると思いますが、将来『今となっては』と笑い話にできる日も来ると思いますので、苦戦状態から逃げずに自分のメンタルをコントロールしてほしいです。
鉄メンタルの転職活動
人事・人材業界ではメンタルが強い人を『鉄メンタルの持ち主』と表現することがあります。
転職活動が長期化して焦っている求職者の方に、簡単に鉄のハートを持って頑張ってくださいとは言えませんが、うまくいかないときは、いったん立ち止まってメンタルを落ち着かせてみてください。
きっと鉄のハートや鉄メンタルが再生されて、転職活動を始めたときと同じ状態で活動を再開できると思います。
転職活動において、経験や能力などの応用的な要素は重要ですが、それ以上に目に見えないメンタル状態が成功を左右します。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであることを祈り、これで話を終わりにしようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。