人事を知れば求職者は転職活動を有利に運べる!人事は他の人事と交流を持っている!
みなさん、こんにちは。
求職者のみなさんは、転職活動において、相手となる企業の動向をどれだけ把握していますか?
どの世界でも言えることですが、相手がある以上、相手を知ることが成功の鉄則になっていますが、転職市場においても同じことが言えます。
つまり、求職者であるみなさんは、相手である企業を知ることが転職活動の成功のカギを握ると言っても良いでしょう。
今回のテーマは?
今回のテーマは、企業の採用における中心人物である人事担当者について、求職者のみなさんにとっては知ることが難しい情報をご紹介できればと思います。
また、この情報を知ることで、今まで見えなかった転職市場における企業の横顔や採用活動の裏側の情報を知り、転職活動に役立てて欲しいと思います。
そもそもとして人事とは?
求職者のみなさんはそもそもとして、人事とはどのような存在か求職者のみなさんは具体的に知っていますか?
ある程度、組織として成立する企業には必ずと言って良いほど、人事というポジションが存在します。
また、この人事というポジションは、今と昔ではその世間的なイメージが随分と違います。
人事は昔のイメージほど優秀ではない!?
昔の人事のイメージは、人事=出世頭、将来の幹部候補というものでした。社会一般的には、その人は優秀な人だというイメージを持っていたようです。
では、今の人事のイメージはどうかというと、昔ほど、高貴なイメージはなく、他の職種とほぼ変わらないイメージが強いです。
昔でいう人事のような立ち位置は、経理や財務など企業のお金に関わるポジションにシフトし、人事はそこまで高貴なポジションではないことをご理解ください。
人事=優秀な人材という昔ながらのイメージで、変な先入観をきっかけに面接などで必要以上に緊張してしまわないように気をつけましょう。
人事を高く見積もる必要はない!
私も十数年にわたり人事の経験をしていましたが、今の時代の人事は昔のような必ずしも全員が優秀で、将来の幹部候補ということはありません。
確かに人事のなかには、優秀で将来の幹部候補として期待される人材もいますが、その割合は、求職者のみなさんが意識するほど高い割合ではありません。
面接は、異常な雰囲気のなかで行われます。面接で後悔しないためにも、人事に対して過度な先入観を持たない方が、求職者のみなさんにとって良い方向に進むと私は思います。
人事は一般のビジネスマンと同様であると考えるべき
人事の方を否定する訳ではないですが、その窓口は人事になるのですが、その人事を見ていても、そこまで優秀だと思える人事は少ないです。
今の人事は、人事というだけで優秀と判断するのではなく、あくまで、企業の労働者として見た方が求職者の方にとっては良いと思います。
現職を持っている求職者の方であれば、自分も労働者でしょうから、それと全く同じだと考えて大丈夫だと思います。
採用担当者としての人事
人事にも仕事内容はいくつか割り振られています。みなさんが転職活動で相手となる人事は、採用担当者です。
その他の人事の仕事としては、教育、制度企画、労務、給与計算というカテゴリーに分類されます。
いくつかあるカテゴリーのなかで、採用とは、その企業の顔であり、採用活動の範囲では営業マンとも言われています。
採用担当者は採用活動における営業マン!?
営業マンと言われる理由は、採用活動で、自社に必要な人材と出会った際に、志望度を自社に向けたり、転職するように交渉する役割を持っているためです。
人事は企業のなかでは、企業の売上や利益に直接貢献するポジションではないため、間接部門と呼ばれます。
しかし、採用においては、企業の業績に直接貢献する『人』を採用するという意味で、立場としては採用目標やノルマがある営業職と同じ要素を持っています。
労務は管理業務向き、採用は営業向き
また、企業の人事では、採用と労務で性格が大きく異なり、労務の場合は、営業的な要素が一つもないため、どちらかと言えば、管理業務向きの人材が務めることが多いです。
採用の場合は、外部との交渉や折衝を得意とする人材が務めることが多いです。そのため、どの企業も営業職でそれ相応の成績を残した社内で人望がある人材が、人事に異動できます。
その意味では、その社内では優秀な人材が人事の採用担当者と言えるでしょう。採用担当者にももう一つのルートがあり、新卒から人事の採用担当者になっている場合です。
求職者のみなさんから見る人事の見極め
求職者のみなさんから見て、面接などで、人事がどちらのタイプか見極めることができれば、心の準備もできるものと思います。
面接の面接官である人事がどちらのタイプかを見極めることは難しいと思いますが、面接で、『ずっと人事をされているのですか?』と質問してみてください。
この一つの質問だけで、その人事がどちらのタイプか判断することが可能です。
人事は情報通
企業の人事は、例外なく社内、社外問わず情報通です。社内で言えば、各部署の状況を把握して積極的にコミュニケーションを図り、採用活動に役立てています。
また、場合によっては、経営者とも積極的にコミュニケーションを図り、自社がどのような人材を求めているのか採用ミスマッチがないように配慮していることもあります。
しかし、人事の情報通は、求職者のみなさんからすると社内については、差ほど、影響はないと思うのですが、問題は社外です。
人事を一同に集めた講演会が開催されている!?
人事に限らず同じ業界であれば、同交流会や情報交換会などがあるかと思いますが、人事の場合は、企業の規模、業界、一切の要素を関係なくして、人事交流会が多く開催されています。
インターネットで、日本の○○というサイトがありますが、そのサイトの目的は、企業の人事を集めて講演を行い、講演者が在籍する企業の商品やサービスを出席した他企業にアプローチすることです。
企業の人事としては、無料でその講演を聴き、情報を仕入れることもできますので、非常に多くの企業の人事が出席します。
公演後の懇親会は人事同士の交流の場
私も、そのサイトを利用して講演に参加したことがありますが、都内はもちろん、遥々、地方から出席する企業の人事もいて、その数は毎回、非常に多かったです。
この手の講演後は、大体、立食形式の懇親会があるのですが、その場で人事同士が挨拶しつつも、他の企業の人事と交流を持つことになります。
採用における人事交流会
人事交流会では、自社にどのようなタイプの求職者が面接に来て、どのような内容だったのか、そして、どのような結果にしたのかなど、細かく情報交換があります。
面接した求職者の方の社名などは伏せた状態で、どのような経歴を持っていたのかなども当然のように人事交流会の場では共有があります。
企業としては、自社の採用活動をうまく進めたいため、他の企業の採用活動がうまくいっているのであれば、その要因を知りたいと考えることは普通のことです。
採用を成功している企業は、どのような方法でどのようなタイプの人材が応募に至っているのかなども当然に利したい情報の一つです。
面接官が人事だった際の注意点
先程、ご紹介した優秀かどうかの定義は関係なくして、面接官が人事だった場合、求職者のみなさんとしては是非、ご注意頂きたい点があります。
まず、一つは面接の所要時間です。これは面接官が人事以外でもあり得ることですが、所要時間で、自分が高い評価を受けているかどうかを見極めることは難しいです。
面接官のなかには、面接途中に選考基準に足りていないと判断した場合、これ以上、面接をしても意味がないということで、極端に短い面接時間で面接が終了する場合があります。
面接時間で自分の評価を見極めるのは間違い!?
人事が面接官だった場合、応募した求職者の方を選考結果に関係なく気持ちよく帰って頂いて、求職者の方をその企業のファンにすることがあります。
そのため、これ以上、面接しても無意味だと判断しても、面接時間を短縮して面接が終わるということはありません。
また、その面接では、求職者の方からすると、あたかも自分が高評価を受けているのではないか?と錯覚するほど、求職者の方に不快な思いをさせないことがあります。
転職エージェントとしての配慮
面接官が人事で、求職者の方がやけに面接の手応えをつかんだと言う面接については、大体、あまり良くない結果になっています。
転職エージェントとして、求職者の方に、面接で感触が良くても必要以上に期待しない方が良いと伝えています。
人事マジックと言いますか、求職者の方で分からないことが面接の裏側で動いています。
人事経験のある転職エージェントは少ない
ただ、人事経験がある転職エージェントはそれほど多くはありませんので、求職者のみなさんは面接後の結果について、過度な期待はしない方が良いと思います。
転職エージェントは、確かに転職支援のプロであり、それまでの転職支援実績や企業との取引実績により、多くの転職ノウハウは、転職情報は持っていると思います。
転職エージェントと人事はそもそもとして在籍する企業が違いますし、転職エージェントと企業はそれぞれに自社の利益やメリットがあればまずは満足します。
転職エージェントに対して過度な期待をしてしまっては、自分が損をすることもあるでしょうし、転職エージェントは人事の本当の意味での思惑や狙いを知ることは難しいでしょう。
人事が面接官だった場合の求職者としての配慮
面接官が人事だった場合の注意点として、もう一つは面接官である人事から面接内で質問を受ける際にある、とある質問に対する回答です。
『今の他社の選考状況はどうですか?』
求職者のみなさんも面接でこの質問を受けた経験があると思いますが、どのように答えていますか?
この質問に対して、正直に他の企業も選考を受けていると答えるのか?それとも、本音と建前をうまく使って、対応するのか?どちらがベストでしょうか。
他社の選考状況に関する質問には嘘をつかず正直に答える
元人事としての立場から言わせて頂ければ、今の時代、1社限定で転職活動をしている求職者の方はいないと思いますし、そのことは、企業の人事も折り込み済みです。
下手にウソをついて、『御社だけしか受けていません。』などという回答は一切控えましょう。正直に素直に他の企業も同時に選考を受けている途中であると言って良いです。
人事のなかには、この質問で、求職者の方の人間性を見極めている人事もいますので、この質問があったら、正直に複数企業の選考を受けているということを伝えて良いです。
人事が求職者の選考結果に影響を与える
社内的に弱いポジションにいる人事であっても、採用における最終決裁がない人事であっても、求職者のみなさんからすると人事の書類選考や面接をパスしなければ、その次はありません。
そのため、求職者のみなさんとしては選考途中に人事とうまく付き合うことが大切で、採用活動における人事の本音や思惑の部分を知ることが大切です。
求職者のみなさんの転職活動は採用活動を行う企業が相手であり、その企業の採用活動の前線は人事です。人事を知ることは転職活動のヒントになると思います。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであり、転職後も自分らしく仕事ができることを祈り、今回の話を終わりにしようと思います。