面接は第一印象で決まる!?面接で相手の心を掴むコツ!
良い人間関係を築く上で、まずは第一印象がとても大切です。
同じように、初対面である面接官に与える第一印象は、内定に向けて非常に大切です。
逆に求職者のみなさんも、面接官の第一印象により企業に良いイメージを持つ場合もあれば、悪いイメージを持つ場合もあります。
今回のテーマは?
今回は、面接に関しての求職者が与える第一印象が重要な要素であることについて、実情を交えながらご紹介したいと思います。
私は現在、転職エージェントとして求職者のみなさんの転職支援をしていますし、その前は企業に在籍して人事の責任者として中途採用にも関わっています。
また、私自身も求職者として何度か転職活動をした経験があります。
転職活動に関わる三つの経験をしていますので、今回はこれらの視点から第一印象が重要である理由についてご紹介できればと考えています。
まず、面接は求職者のみなさんの力量が100%反映される選考フローです。
様々な力を総合的に判断して求職者の合否が決まります。
一般的に、いったん持ち帰り検討した上で合否を決めるのですが、求職者の面接内容によっては面接が終わった時点で合否が決まっている場合もありますし、もっといえば面接中にも関わらず合否が決まっている場合もあります。
第一印象とは?
面接において第一印象はとても大切なことですが、そもそも面接における第一印象とは何でしょうか。
私は、第一印象は外見も含めた雰囲気だと思っています。
求職者のみなさんは、初対面の相手に「雰囲気が明るい、暗い」など感じたことはありませんか?
これは言葉で表すことは難しい雰囲気が影響しています。
よく、『あの人は雰囲気にオーラがある』などと表現することがありますが、これこそが雰囲気です。
面接においての第一印象は、外見と雰囲気の両方を言います。
私も人事として面接官を担当したことがありますが、あいさつなど言葉を交わす前に、『この人は仕事ができそうな気がする』とか、『この人は好感が持てる人だ』と感じたことがありました。
私の人事としての経験上、大体はその第一印象と面接結果はリンクしていて、第一印象が良い求職者はその面接は合格していることが多いです。
他の企業の人事担当者や面接官に第一印象と面接結果について聞いてもみても、大体は同じような印象を持っているようです。
第一印象と面接結果が比例する理由
面接が何時間もぶっ通しで行われるのであれば、第一印象が悪くてもイメージを拭い去ることができると思いますが、面接は短時間で終わります。
正直、面接のような短い期間で求職者の方が経験した多くの業務経験や人生をすべて把握することはできませんし、それらを全て判断することは不可能です。
確かに面接結果には質疑応答の内容も大きく関わりますが、選考結果に影響する大半の要素は第一印象とフィーリングだと思います。
面接を通して感じる求職者の可能性や相性を重要な指標にしています。
第一印象でその後の面接が変わる?
第一印象が良ければ、その面接官は求職者に対して好感を持った状態でその後の面接を過ごすことができます。
逆に第一印象で面接官が求職者に対して良いイメージを持てなかった場合は、そのイメージのまま面接が進みます。
人はイメージを踏まえて物事を判断する傾向がありますので、同じ内容のことでもその人に対しするイメージで受ける印象が異なるのです。
例えば、面接で良い印象を与えた求職者が失言をしてしまった場合、必要以上にマイナス評価を受けることはないのですが、印象が悪い求職者の場合は必要以上に悪い評価を受けます。
面接のリカバリーは千載一遇
面接での失言や失敗は、面接内で必ず取り返すことができるとは限りませんし、取り返す機会すらないまま面接が終わってしまうこともよくあります。
面接途中の失言や失敗は、その後ではなく、第一印象で補っておく必要があるのです。
第一印象は面接途中での失敗を穴埋めしてくれる武器になります。
良いイメージを面接官に与えることができれば面接の雰囲気も良くなりますし、緊張する自身の心を解きほぐす材料にもなります。
このような意味で、面接官に与える第一印象はとても重要で、そのまま面接結果に直結することが本当によくあるのです。
転職エージェントに与える第一印象
転職エージェントを利用する場合、必ず転職エージェントとの面談があります。
この面談を軽視している求職者は、転職活動でうまくいかないことがよくあります。
転職エージェントの面談では服装が自由なので、なかには非常にラフな格好で面談にいらっしゃる方もいます。
例えば、若い求職者でダメージジーンズを着こなし、上半身はTシャツ1枚、頭髪もぼさぼさで整えていないことがすぐに分かるといった方がいました。
加えて耳にはピアスがいくつもついていました。
この求職者は高学歴で大手のIT企業に在籍しているのですが、私はこの求職者を見た瞬間『この人は転職活動は苦戦する』と直感的に思いました。
このままのスタンスで転職活動をすると面接でぼろが出るだろうと思いました。
この求職者は書類選考には強みがあり、高い書類選考通過で何社も面接を受けたのですが、1社も1次面接を通過することなく全て見送りの連絡を受けています。
この求職者に思ったこと
冷たいようですが、私はこの男性の求職者との面談を通して、『今何を言っても変わることはない。一度失敗して学んだ方が良い。』と考えて、あえていかに第一印象が大切かということを伝えませんでした。
さすがに面接ではスーツ、ネクタイを着用してピアスは外し髪型もセットして面接を受けたそうですが、普段の服装などの乱れが雰囲気として見受けられ、そのまま不合格になったそうです。
他の企業の面接官も、内容は良くても第一印象が悪いということで、合格という結果が出せなかったとのことでした。
この求職者は、すべての面接が不合格になったことで私に相談に来たのですが、その際に初めて面接では第一印象が大切で、日頃の服装などが見透かされることを伝えました。
幸いなことに、その求職者は素直な気持ちを持っていたため反省し、その後、他の転職エージェントにも登録して面談にはスーツで向かうようにしていたそうです。
もともと、学歴や経験は当たり前のことをしていれば内定は出ると思っていたのですが、身だしなみを変えたことですぐに内定が出て転職活動は短期間で終了しています。
みなさんには、日頃の生活が面接の第一印象にはリアルに出ることを知っていただきたいですし、面接だけしっかりしていれば良いという浅はかな考えは捨てた方が良いと思います。
第一印象で大切なこと
人間性が低い求職者は、どれだけ素晴らしい経験や経歴を持っていても面接に合格することはないと思ってください。
人に不快な印象を与える危険がある求職者をわざわざ企業は入社してほしいとは思わないと思います。
1人の基礎基本がなっていない人材がいるだけで、経営に大きなマイナスインパクトを与えることがあります。
転職後は企業もリスクを抱えるため、そのリスクを面接などで排除する動きがあります。
これはどの業界、職種においても同じです。
姿勢は良く、あいさつは立ってしましょう
第一印象で大切なことは姿勢とあいさつです。
まず姿勢ですが、背筋をしっかり伸ばして無理のない範囲で背中をまっすぐにしましょう。
人事として面接を経験したり、転職エージェントとして面談したりするなかで、異常に背筋が曲がった求職者がいます。
これだけで、非常に暗い印象を受けてしまいます。
いかに笑顔であいさつしても姿勢が悪い方が目に入ります。
同時に良い点と悪い点があったとすると、人は良い点よりも悪い点が気になります。
そのため、良い点を増やす以上に、マイナスとなる要素をゼロにしていただければと思います。
あいさつも同じです。
あいさつについては、面接官が入室しても座ったまま軽く会釈する程度で言葉にすらしない求職者もいます。
当然、こんなあいさつよりも、立ってあいさつをしたほうが良い印象を受けます。
面接官は同じ求人で求職者のみなさんの他にも面接を行っています。
第一印象においても相対的な比較を受けることを知っていただければと思います。
特に若い求職者は、一般的な常識が身に付いていない場合が多いですので気をつけてほしいと思います。
面接に装飾品は不要!
私も結構がっかりしてしまうことがあるのですが、たまに大きな輪っかのピアスを装着して面接に挑む女性の求職者がいます。
本人としてはオシャレや身だしなみの一貫で装着しているのだと思いますが、面接にオシャレは不要ですし、大きな輪っかのピアスは身だしなみの範囲ではありません。
少し笑い話になりますが、面接中に大きな輪っかのピアスが揺れて、求職者の話よりもピアスに意識が行ってしまい、集中できなかったことがあります。
オシャレはぜひプライベートでしていただければと思いますし、面接では清潔感を重視しましょう。
さすがに男性の求職者でピアスをして面接を受ける方は見たことはないのですが、靴下が白だったり、ローカットで足首が丸見えの状態で面接を受ける求職者もいます。
通常、ビジネスでローカットの靴下は着用しませんので、面接も一般的なことを当たり前にしていただければ全く問題ないと思います。
面接前に香水!?
面接前にエチケットの範囲だと考えているのだと思いますが、男女にかかわらず香水をつけて面接を受ける求職者がいます。
はっきり言いますと面接に香水は不要です。
面接は個人情報の保護目的も兼ねて、小さな個室で行われることが多いです。
そのため空気の循環が十分ではなくすぐに匂いが充満しますし、面接官で香水の匂いを嫌う人も多くいます。
私の転職エージェントで取引する企業は、ある女性の求職者の面接見送り理由に、『香水の匂いがひどく、一緒に働きたいと思えなかった』とありました。
面接官は、短い時間内で求職者が転職した場合のイメージを作ります。
面接で香水がきつい場合は、転職後もこのスタンスで働くのかなと感じます。
私個人としては転職後に多少使用する分には問題ないと思いますが、転職活動に香水は不要です。
香水とともにたばこも同じです。
最近、喫煙者を敬遠する企業が増えています。
たばこの匂いは自分が思う以上にきついですし、よく残ります。
喫煙しない人からすると、たばこの匂いは不快以外の何物でもありません。
面接でたばこの匂いがすれば面接官は不快に思うでしょうし、第一印象で与えた良いイメージを超越してたばこによる不快さが残ります。
第一印象は、外見と雰囲気とご紹介しましたが、五感すべて第一印象に含まれると思った方が良いと思います。
面接官の心をつかむには第一印象が一番
面接は面接官と求職者が初めて会う現場です。
お互い初対面の状態からお互いを知ろうとします。
求職者としては面接官に良い印象を与えるように面接前に質問対策などをして準備すると思いますが、受け答えで必ず良い印象を与えることができるとは限りません。
むしろ、この範囲は応用の部分であり難易度は高いです。
しかし、第一印象は外見、雰囲気(日頃からの言動や行動も含む)など基本的なことであり、誰しもがやればできることです。
また、この基本的な部分は当たり前のことが当たり前にできていれば十分です。
面接官の心をつかむ方法として一番簡単なことは第一印象の徹底です。
今一度、この基本となる第一印象について見直してみることも大事なことだと思います。
求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであると祈り、これで話を終わりにしようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。