「私にしかできない仕事!」の巧みなPRが商社転職を勝取る鍵

商社と言えば高収入で華やかな人気の職業です。それゆえ、中途採用の倍率は高く、採用されるまでには困難な道のりが待っています。

商社の中途採用を勝ち取るために絶対に必要な条件とはなにか?それはズバリ「私にしかできない仕事」があるかないかです。

ここでは「私にしかできない仕事」とはどのようなことなのか、具体的な体験談を交えて詳しくご説明しましょう。

「私にしかできない仕事」をPRして商社に転職した体験談

数ある履歴書の中から選ばれるためには、「私にしかできない仕事」をPRして面接官に「この人に会って話を聞きたい。」と思われなければなりません。

「私にしかできない仕事」をしっかりPRして転職をかなえた体験談を、いくつかご紹介しましょう。

望まない仕事にも前向きに取り組む姿勢が評価されたAさんのケース

(自動車メーカー工場勤務→総合商社の海外営業担当)
大手自動車メーカー勤務だったAさんは、本社で主に海外からの自動車部品や材料調達の仕事を中心に順調にキャリアを重ねていました。

この仕事にとてもやりがいを感じ、同期入社の人達よりも数倍努力して語学力やスキルを磨き、仕事の成績も上々でした。

しかし、ここで思わぬ事態が起こります。本社から地方工場への転勤が決まったのです。

Aさんは「何で自分が・・・。」と当時はかなりのショックを受けましたが、「これもキャリアを重ねるため」と前向きにとらえました。

「本社に絶対戻る!」という想いを胸に、業績が悪化していた地方工場を立て直す仕事に打ち込みました。

そして、見事にAさんの力で工場の経営は上向いていったのです。

しかし、「この成功が認められて、本社に戻れるかも・・・」というAさんの期待は打ち砕かれました。

本社に戻る見込みはほとんどないことがわかったのです。ここで初めてAさんの頭の中に「転職」という考えが浮かんだと言います。

転職活動の結果、Aさんは総合商社の海外営業担当への転職を果たしました。

選考の際に評価された一番の決め手は「望まない地方工場への転勤にもめげずに前向きに頑張り、大きな成果をあげたこと」だったのです。

Aさんが入社後、商社の人事担当者に言われたことがあります。

それは、「望まない転勤でも腐らずにしっかり結果を出すような人材は、なかなかいないと思った」という言葉です。

多くの転職希望者の中で、Aさんの前向きな姿勢とひたむきな努力がキラリと光ったのです。

オールマイティーな経歴を生かしたBさんのケース

(大手食品メーカー営業部→専門商社の営業部門)
大手食品メーカーに勤務していたBさんは転職時には営業部所属でしたが、それまでに様々な分野の仕事を経験していました。

所属したことがある部署は購買部、経理部、総務部、人事部、営業部など実に様々で、気がつけば一つの企業の仕事を何でもできるようになっていたと言います。

もともとBさんは好奇心が旺盛で人脈も広く、何でも卒なくこなせるので、社内では「あの人は何でもできる」と言われていました。

そんな中、徐々に会社の業績が悪化し、早期退職で会社から去っていく人も出始めました。

いつリストラ候補に挙がるかもしれないという不安におびえながら仕事をするよりも、もっと将来性のある企業に転職することを、Bさんは決断したのです。

しかし、転職を決めたものの、Bさんの経歴は「何でも屋」なので広い分野を浅く経験したものばかりです。

「もしかして私の経歴は転職には圧倒的に不利なのでは?」と、なかなかうまくいかない転職活動にBさんは焦りを感じ始めました。

そんな時、Bさんは転職エージェントから「専門商社はどうですか?」とすすめられました。大きな会社ではありませんが、その業界では勢いのある専門商社です。

Bさんは自分のオールマイティーな「何でも屋」としての経歴を存分にアピールし、その専門商社に転職することになりました。

あまり大きくない会社だからこそ、「一つの会社のことなら何でもできる」というBさんの「私にしかできない仕事」が見事にマッチしたと言えるでしょう。

一度はあきらめた夢をかなえたい!という熱意と努力で商社内定を勝ち取ったCさん

コンサルティング会社の経営戦略部門→大手商社の海外営業部門

Cさんは大学卒業後に大手商社で働きたいと考えていました。海外で企業と企業をつなぐ大きな仕事をしたいという強い思いがあったからです。

しかし、その夢はかなわず商社の内定はもらえませんでした。

Cさんは第二志望のコンサルティング会社に入社し、コンサルタントとしてのキャリアを積み上げて行きました。

商社で働くという夢は破れたものの、Cさんは企業の経営戦略コンサルティングの仕事を着実にこなしていったのです。

コンサルティングの仕事は3カ月~1年の短いスパンで顧客が次々と変わり、一つの仕事にじっくり取り組むことはありません。

Cさんはいくつかの案件を手がけるうちに、次第に「一つの仕事にじっくり打ち込みたい」と思うようになりました。

そんな中、Cさんは商社の案件を担当することになりました。その時一緒に仕事をした商社マンは、Cさんが憧れていた「海外で企業と企業をつなぐ大きな仕事」をしていたのです。

その商社マンと一緒に仕事をしていくうちに、ますます彼のように働きたいという想いが強くなっていきました。

その時からCさんは商社への転職活動を始めました。商社の仕事をイメージして勉強し、商社の業界誌を読んで業界研究を重ねました。

もちろん、語学力を磨くために英会話に通い、勉強することも忘れません。

その「熱い想い」が評価され、Cさんは大手商社の営業部門の内定を無事貰うことができました。

商社では、常に新しい知識を吸収しなければ仕事を続けることができません。

「コンサルタントとは畑の違う商社の仕事を一から学び直すなんて、なかなかできることではない」と、Cさんの熱意と努力が人事担当者から評価されたのです。

「私にしかできない仕事」とセットで用意しておきたい「商社で使うスキル」

今までご説明してきたように、「私にしかできない仕事」は商社で内定を貰うために必要不可欠なものです。

しかし、もちろんそれだけでは内定はもらえません。商社の仕事で使うスキルが必要になります。それは、どのようなものでしょうか?

「縁の下の力持ち」になるための地味な事務系スキル

総合商社で鉄鋼や繊維など一種類の商品を扱う部門や専門商社の場合、商社の華やかなイメージとは裏腹に「縁の下の力持ち」とも言われます。

このような商社の仕事を一番シンプルに言うと、「顧客から注文された商品を仕入れ先から仕入れる」ことです。

その過程で仕入れ先と金額を交渉したり、輸送手段やコストを考えたり、海外からの仕入れなら税関の処理をしたりなど、様々な仕事が必要です。

それらを一貫して行うのが、商社の仕事です。商社とは、このような事務的な処理を顧客に代わって行う、まさに「縁の下の力持ち」な存在なのです。

商社における事務処理で役立つスキルは語学力や通関士資格

事務処理に必要なスキルは仕事内容によって異なります。海外の仕入れ先と取引する場合は、ビジネスレベルの外国語力が必要です。

もちろん、取引先の国によって必要な言語は異なります。

英語圏なら英語でも良いですが、近年は中国語のニーズが高まっています。税関の処理を行う場合は通関士の資格が役に立つでしょう。

「まだ誰もやったことがない、売れる商品を開発する」柔軟な発想力と企画力

商品開発や企画を行う部門の仕事で重要なのが、「売れる商品を開発すること」です。

最近よくコンビニエンスストアなどでPB(プライベートブランド)商品が売られていますよね。

このPB商品を企画したのはコンビニエンスストアではなく、実は商社だということをご存知でしょうか?

商社の仕事は「商品を仕入れて売る」だけではありません。「付加価値の高い商品の開発」「売れるための商品戦略」
も含めた商品開発のプランニングも手掛けているのです。

このように商社の商品開発部門では、既定のビジネスモデルにとらわれない新たなモデルを考え出すことが求められます。

そのため、既定の概念にとらわれない柔軟な発想力と企画力が求められるのです。

ハイレベルなコミュニケーション能力

まず、商社で最低限必要なスキルは語学力です。他国語を話す人との大事なコミュニケーションのツールであり、海外の企業と仕事をする際には必須になります。

そして、本当に必要なのはハイレベルなコミュニケーション能力なのです。

商社で働くと、「仕入れ先」「顧客」「物流会社」など様々な人達と交渉する機会がとても頻繁にあります。

仕入先や物流会社などの人達と良い関係を築いておかなければ良い仕事はできませんし、顧客に契約してもらうために時には接待なども必要でしょう。

どこで働くにもコミュニケーション能力は重要ですが、商社で働く場合は特にハイレベルなコミュニケーション能力が求められるのです。

常に勉強し続けるマインド

近年では中国や東南アジアなどに市場のマーケットは拡大し続けています。

このような世の中の流れに対応して行くためには、中国語やタイ語など新たな語学の習得も必要になってくるでしょう。それはとても困難なことかもしれません。

商社で働きつづけるためには、常に勉強し続けるマインドが必要です。これがあれば語学の壁も乗り越えることができます。

もちろん、商社の仕事で重要なのは語学力だけではありません。「どれだけ有利な情報を持っているか」ということも重要です。

取引先や仕入れ先の情報や、どの商品が安いのか?高いのか?小麦生産地の今年の天候はどうか?など、実に多種多様な情報が必要なのです。

そして、情報をただ得るだけでなく、これらの情報を使い判断しなければなりません。

そのためには、多くの知識や過去のデータを読み取る力、豊富な経験が必要なのです。

このように、新たな情報や知識を常に学び続けることが、商社では求められているのです。

最後の「常に勉強し続けるマインド」があれば、きっとスキルアップし商社への転職を実現することが出来るはずです。

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