転職活動を諦める前に再応募の検討を
みなさん、こんにちは。
みなさんは、転職活動に対して、また、企業の選考に対して明確なルールや答えはないにも関わらず、『転職活動はこうだろう』とか『選考はこうだろう』というように、ある程度、断定的に判断していませんか?
今回は転職活動をする上で企業に就職するためには、絶対に通らなければならない企業の選考についてご紹介できればと思います。
企業の選考と言っても、書類選考や面接という各論のことではなく、また通過するノウハウということでもありません。今回はメンタル面や思考面に特化した内容にしたいと思います。
再応募という選択肢
みなさんは、選考で見送りを受けた場合、その企業にはもう転職することができないと決めつけてしまっていませんか?
一度の見送りという結果を受けて、そのまま諦めるのか?それとも、何とかしてその企業に転職したいと考えるのか、この違いは非常に大きなものです。
私が何を言いたいのかと言いますと、書類選考、面接、どのようなフェーズでも構わないのですが、一度ぐらいの見送り結果で諦めるようでは、本当に転職したいと思える、その企業には一生、転職できないということです。
私は声を大にして言いたいのですが、選考において一度や二度の見送りでそのまま諦めたり、気持ちを切り替えて他の企業の選考に進むということは、大してその企業は志望度が高くないということです。
本当に転職したい企業なら何度でもチャレンジ!
求職者のみなさんは、一度、見送りになった企業には、同じ転職活動期間中に再応募することや選考を再度受けること、転職することはできないと思っていませんか?
確かに、転職活動を行い、その転職活動で他の企業に転職して、数年後に転職活動を行い、その際に、かつて見送りになった企業に応募することができないという場合もあります。
しかし、同じ転職活動期間中に1度、見送りになった企業には、何度も応募しても問題ないのです。
企業のなかには、何度も応募してくる求職者の方を逆に、好意的に感じる企業もあります。
熱意を伝える一番の方法は行動!
求職者の皆さんの中に、書類選考や面接で、熱意を十分に伝えられなかったと後悔した経験はありませんか?
企業からすると自社の選考を受けている求職者の方を合否の判断をする際に、熱意に対しては非常に重きを置いています。そのため、熱意を伝えきれないということで、見送りになることもあると思います。
熱意が伝わらず採用見送りになった場合は再チャレンジを!
そこで、是非、実践して欲しいことが再チャレンジです。中途採用において、企業が一度、見送りになった求職者の方のために、再チャレンジ制度を持っているということはありません。
中途採用に再チャレンジ制度がないのであれば、それで諦めるのではなく、自分が再チャレンジすれば良いだけのことです。
何もしないで後悔するよりも、やることはやって後悔しない方が後々の転職活動を考えても絶対に良いと思います。
行動こそ本当の熱意
人が最も相手の熱意や誠意を感じることは、文字や言葉ではなく、行動です。行動こそが本当の熱意です。
人事や面接官は、たくさんの求職者の方と接していますので、ある程度、作られた志望動機かどうかは判別することができます。
現職で忙しいなか、見送りになった求職者の方が、アポイントもなしで、手紙持参で入社を懇願してみてください。
求職者のみなさんが人事や面接官なら、その行動をどのように取りますか?迷惑だと取りますか?ネガティブに感じますか?きっと、『これほどまでに転職したいのか?』と感動するのではないでしょうか?
プライドを捨てて貪欲に行動してみよう!
転職エージェントをしていて、たくさんの求職者の方の転職支援をさせて頂いてきましたが、残念ながら、私の転職エージェントをご利用頂く求職者の方も99%が1度の見送りで、志望度が高い企業を諦めてしまいます。
ある求職者の方に、私は、『そこまで志望度が高いのであれば、自分でもう一度、応募してみてはいかがでしょうか?』と聞いてみたのですが、その求職者の方からは、『1度、落ちているので、恥ずかしいです』ということでした。
求職者の方は、それぞれに社会人経験があり、合わせてプライドもついています。
プライドを持つことは決して悪いことではないですが、プライドが邪魔をして転職活動に支障が出ることもあります。
内定を勝ち取るというところにプライドを置く!
覚悟の上で、その企業から何としても内定を勝ち取るというところにプライドを置いてみてはいかがでしょうか?
プライドをどこに置くは、プライド一つで転職活動が大きく変わります。
転職活動は人生において、重要なターニングポイントになります。また、人生において転職活動は何度もあることではありません。
仮に再応募した企業から、2度目の見送りを受けたとしても、その企業の人事や面接官とは一生、会わない可能性が高いです。
後悔をしないためにも納得がいくまで挑戦しよう!
再応募で失敗したとしても、後悔はないでしょうし、その失敗は、その後の転職活動に必ず活きてきます。
1度、再応募を経験すると、次も同じように再応募してみようと免疫がつき、再応募することに抵抗がなくなるでしょう。このようにして、自分の転職活動のすそ野を広げていくことが良いと思います。
本当の選考は見送りを受けてから始まる!
企業の選考では、合格か不合格かが、明確に決まります。そして、転職活動の仕組みとして、不合格となることの方が絶対に多いです。
この仕組みを理解して頂ければ、見送りという不合格を受けた後にこそ、本当の選考が始まると思った方が良いです。
転職エージェントである私からすると、1度の不合格でそのまま諦めてしまうようでは、うまくいく転職活動もうまくいかないと思います。
見送りなった企業を簡単に諦めてしまうことは非効率か!?
はっきり言って非効率です。と言うのは、自分が転職したい企業はそうあるものではないと言いましたが、次に自分が行きたい企業が現れるまで転職活動を行うのか、それとも、攻めの姿勢として他の転職エージェントを利用するのか。
どちらにしても可能性はゼロではありませんが、逆を言えば、必ず自分が転職したいと思える企業が見つかるとも言えません。
絶対に見つかる保証がないのであれば、今、見送りになった企業は少なくとも自分が転職したい企業であることは間違いないのですから、自分の有限的な時間を再チャレンジに投資した方が効率的だと思います。
企業が嬉しい気持ちになる!?求職者からの再応募
しかも、企業の多くは、一度、見送りになった求職者の方から再応募があると、確実に嬉しい気持ちになります。
この背景を求職者のみなさんは把握できれば、再応募することの方が、他の自分が転職したいと思える企業を探すよりも、確実性があり、無駄がないということです。
一度や二度の見送りで諦めるぐらいの企業であれば、そもそもとして、その企業との縁は求職者のみなさん自身がなくしていることと同じです。
不合格は確かに残念なことですが、不合格を是非、前向きに考えて頂き、不合格だからこそ、更にチャンスが広がっていると思って頂きたいです。
応募理由と熱意の関係性
さて、ここで応募理由と求職者のみなさんの熱意の関係性についてお話したいと思います。
応募理由とは、言い換えると志望動機になります。
志望動機と熱意は微妙な関係性にあり、志望動機が明確だからと言って熱意が十分とは言えません。
志望理由と熱意は別物と考える!!
志望動機は、あくまで、その企業に求職者の方が、なぜ、応募したのか?や転職したいとのか?ということを意味します。
求職者のみなさんのなかには、志望動機と熱意を混同してしまう方が多くいますが、この両者は似て非なるものです。
熱意は、なぜ、その企業へ応募したのか?なぜ、転職したいのか?という理由ではなく、熱意は求職者のみなさんのその企業への思いの強さです。
熱意を伝えるためには小手先のテクニックより行動を示せ
志望動機には、ストーリー性を持ち、必然性があることがベストだと言われていますし、転職エージェントである私も、このことは同感です。
しかし、熱意は、ストーリー性や必然性を一切、無視しても構わないことです。
志望動機については、ロジックを持つことが大事ですが、熱意にロジックは必要ありません。100個の小手先の言葉よりも、一つの行動の方が熱意は伝わります。
人事として受けた経験
先述でご紹介したように私は企業の人事として採用関係にも従事してきたのですが、私が今でも忘れることができない、これまで出会ったなかでも最高の求職者の方の話をご紹介したいと思います。
その求職者の方とは、私が新卒で入社した企業の採用で出会ったのですが、当時の私は人事としては半人前で、採用についてもよく理解していませんでした。
どのような基準で合否を決めれば良いのか、面接でどのような質問をすれば求職者の方を知ることができるのかなど、ほとんどが手探り状態でした。
求職者から届いた1通のメール
そんなとき、その求職者の方からの応募があり、応募内容を見ると、半人前である私でも明らかに経歴の質が低く、書類選考で見送りにしました。
その求職者の方はホームページからの直接応募で、その方に書類選考で見送りの連絡を直接、メールで伝えたのですが、伝えた日の夜にその求職者の方から1本のメールが届きました。
書類選考で判断するのではなく、まず、自分と会って欲しい、面接の機会を作って欲しいという内容です。
面接を再度設定することに、、、
当時の私は、このように見送りになった求職者の方から連絡が来るという経験がなく、物珍しさもあり、面接をすることにしたのです。
数日後、その求職者の方は、面接に来社して、他の面接と同じように面接をしたのですが、緊張感が非常に伝わり、面接でその求職者の方が話している内容もよく理解できず、面接でも、見送りという結果を伝えました。
不合格を伝えたが次の日、出勤すると会社の前に求職者が!?
面接の結果を伝えた日の夜に、またまた、その求職者の方から返信があり、面接の結果は受け入れますが、もう一度、面接して欲しいという内容でした。
しかし、私はその求職者の方には面接はしないという内容を返信しています。
そうすると、翌朝、私が出勤すると、ビルの前にその求職者の方が立っていて、私を探しているように見えました。
そのまま素通りするのも悪いと思い、軽く挨拶したのですが、その求職者の方から、手紙を渡されました。
全部の選考で不合格からの復活内定
手紙の細かい内容は割愛させて頂きますが、主な内容は転職したいということでした。
その手紙に心を打たれた私は、2次面接を担当する面接官と一緒に1.5次面接という変則的な面接を行いました。
1.5次面接でも、2次面接官の評価は良くはなく、3度目の見送りにしています。
社員全員への挨拶で選考通過!?
そうすると、その連絡をした翌日にまた、その求職者の方がビルに立っていて、私が当時、在籍していた企業に在籍していた従業員、全員に挨拶をしていたのです。
1.5次面接で同席した面接官も、その姿に強い情を覚えて、1.5次面接は逆転で通過にしたいと言ってきたのです。
次は最終面接で、役員との面接ですが、もちろんと言っては失礼かもしれませんが、その求職者の方は最終面接でも良い評価を受けることができず、そのまま見送りになりました。
何が何でもあきらめない!!熱意のこもったトイレ掃除
見送りを伝えた翌日から、その求職者の方は、私が在籍していた企業のトイレ掃除を毎日行っていたようです。
私はそのことを知らなかったのですが、たまたま、トイレで通りかかった私の企業の社長が何度か目にしたようです。
社長から、これだけ入社したいと行動にしてくれる求職者の方はそういないのではないか?ということで、最終面接を担当した役員との話し合いの末、その求職者の方は、内定を勝ち取ったのです。
つまり、書類選考から最終面接まですべての選考フェーズで見送りになっていても、そのすべてのフェーズで逆転劇を行い、そのまま内定まで勝ち取ったのです。
求職者の方のその後
私のなかでは、後にも先にも、すべての選考で見送りになりながら内定を勝ち取った求職者の方は知りませんし、その求職者の方だけです。
この求職者の方は、内定承諾して営業職として転職しているのですが、営業成績もトップで、その方は今では、今現在、当時、私が在籍していた企業の役員になっています。
転職活動は、何があるか分かりません。そして、転職活動は諦めなければ何とかなるものです。