【現役エージェントが語る】キャリアアドバイザーへ転職、憧れは禁物!

多くの求職者は転職エージェントを中心として転職活動をしています。

転職エージェントと接するうちに転職エージェントに興味を持ち、それを希望職種にする方もいます。

今回は転職エージェントのなかで、求職者のみなさんが接する機会が多いキャリアアドバイザー(CA)への転職についてご紹介できればと思います。

私も現在、転職エージェントとして求職者の転職支援をしていますし、転職エージェントの内部事情、CA職の転職事情については精通しています。

求職者のみなさんにとっては、かなり役立つ情報を提供できると思いますよ。

人材紹介会社勤務というキャリア

求職者のみなさんから見る、アドバイザーの仕事はどのように映っているでしょう。

もちろん、求職者のみなさんと企業の窓口になり、代理で事務的なことを担うことはみなさんもご存じの通りかと思います。

キャリアアドバイザーという職種を経験している求職者の方は、間違いなく、どこかの転職エージェントで同じ職種として働いた経験を持つ方です。

労働市場において、これを仕事にしている人の数はそれほど多くありません。

求職者のみなさんがキャリアアドバイザーから転職支援を受けるなかで、担当についてくれる方と同じ仕事を希望する理由はどこにあるのでしょうか。

人助けの仕事?

求職者のみなさんは、キャリアアドバイザーに対して『人の役に立つ仕事』というイメージを持っている方が多いです。

不安が大きく、何の保証もなく転職活動を進める求職者のメンタル状態で、全面的にバックアップをしてくれるCA達は神様のように感じる場合もあるかと思います。

もちろん彼ら彼女らは神様ではありませんし、あくまで時限的なサポートをするだけの存在です。

求職者のみなさんの長い人生から考えれば、一時だけしか役立つことはできないのです。

できれば人の生活に密接に関係し、長いスパンで定期的に役立つ方が良いのではないかと思います。

転職する場合は冷静に!

求職者のみなさんの中には、自分の置かれた立場が不安であり、相談する相手が少ないため、キャリアアドバイザーを必要以上に高く評価する方が多いです。

自分も求職者に担当としてついて、転職支援をしたいと考える方もいるでしょう。

しかし、そういった状況でこの職種への志望を強くすることは危険です。

身近で自分を守ってくれる存在に憧れを感じて、職種研究もなしにキャリアコンサルタント等へ転職することは控えてほしいです。

私自身の職業を否定したくはありませんが、憧れだけで働けるほど甘い職業ではありません。

この職種は、業界の動向と強い関係性にありその立場は非常に弱いです。

以下、あたりを具体的にご紹介したいと思います。

その立場は保障されない!

業界特有の職種を希望する方は、それを深くまで研究した方が良いです。

転職エージェントの一つの職種としてCA職があるのです。

人材業界は今でこそ盛り上がっていますが、経済の波に左右されやすく存在価値が下がります
最悪の場合、リストラや解雇ということも容易に想定できるのです。

不安がつきもの

私の転職エージェントは幸いなことに解雇やリストラということはありませんでしたが、他の転職エージェントで活躍している友人はリストラを受けています。

転職エージェントに在籍しているキャリアアドバイザーは、常に経済の動向と業績を気にしながら仕事をしています

景気は、個人がどうこうできることはありません。

景気の下降は自分の立場に直結することであり、求職者のみなさんと同じように不安を常に持って仕事をしているのです。

大体が笑顔で、冷静に対応すると思いますが、キャリアアドバイザーは心のなかでは不安が大きく、不安のなかで日々仕事をすることになります。

私は転職エージェントとして、人材業界は転職先としてオススメすることはありません。

自分で言うのも何ですが、マーケットの上下が大き過ぎて、今調子が良くても明日どうなるか分からないのです。

転職市場ではどう評価されるの?

転職エージェントを利用しても、「人事」の経験がない限り、率先してキャリアアドバイザーの求人を受けることはないと思います。

そのある職種とは、私も転職エージェントをする前に十数年にわたり経験した「人事」です。

人事は採用も仕事の一つになっていて、日々転職エージェントと連携を取っているため、転職について非常に詳しいです。

キャリアアドバイザーは企業に直接訪問して人事とコミュニケーションを図りますし、人事の採用という仕事と類似関係にあるのです。

求人をどうやって探せばいい?

キャリアアドバイザーの求人は、転職エージェントを中心に紹介を受けることができます。

転職エージェントでは、自社の求人を自社で保有して紹介しても全く問題ありません。

そのため、転職エージェントで自社のアドバイザー人員が不足している場合は、他の企業の求人と同じ立ち位置で求人を公開して採用活動を行います。

転職エージェントが他社のCA職の求人を公開していることもありますので、転職エージェントを同時に複数利用した方が求人網は広げることができるように思います。

先述の通り、キャリアアドバイザーは特殊な職種で、人事以外の職種とは関係性が少ないため求人を紹介しにくいところもあります。

また、担当についたアドバイザーが自分と同じ職種の求人を紹介してしまうと、求職者の方に対して誤解を招くこともあります。

その意味で、自ら積極的にキャリアコンサルタントやアドバイザーの求人を紹介することは少ないのです。

自分から求人を紹介してほしいと伝えるのが良いと思います。

私の経験上・・・

私も求職者の方に求人を紹介することがあるのですが、求職者の方から話がない限り自社キャリアアドバイザーの求人紹介は控えています。

また、他の転職エージェントの話を聞いても、

「求職者のみなさんの転職支援をすることがミッションであり、自社の採用活動のために求職者の方に求人を紹介することは違和感がある」

ということで、私と同じスタンスを持っているようです。

たまに、転職エージェントが自社の求人を積極的に紹介することもありますが、そういった転職エージェントはかなりの営業体質です

転職しても良いことにはならないと思いますので、遠慮した方が良いと思っています。

実はハードワーク?

転職支援を受けている期間、担当者とメールや電話で連絡をまめに取ると思います。

私は以前、求職者として転職活動をして転職エージェントを利用していたのですが、担当していただいた方から23時、24時にメールを受け取ることもありました。
CA職の方々はその時間まで仕事をしているという証拠です。

昔から人材業界は労働時間が長いとされている職種です。

離職率も高く、今ではかなり改善されましたが、それでも他の業界に比べると労働時間は長いほうです。

離職率も高い!

人材業界は人の入れ替わりが激しく、女性には体力的に向かないとされる一方で女性上位の業界です。

キャリアアドバイザーは、性別に関係なく平等な職種で、この点は求職者のみなさんには誇れる部分ですが、現職の求職者を面談するのために遅い時間帯から面談することもあります。

転職エージェントは、この点を配慮して夜の面談は代理で男性のアドバイザーが担当することがあります。

男性のキャリアアドバイザーへの転職は、まず間違いなく長時間労働になることは覚悟した方が良いです。

人材業界は、文化としては女性上位の文化を持っている企業が多いです。

女性の求職者の方は、人材業界に属するキャリアコンサルタントやアドバイザーは良いと思います。

女性上位とは言え、見下したような態度をとられることはありませんのでストレスなく仕事をすることはできると思います。

キャリアアドバイザーへ転職は慎重に

CA職は憧れを持つ職種ではなく、シビアな職種だと思います。

今回はご紹介し切れませんでしたが、求職者のみなさんが受けている転職支援はわれわれのすべての仕事ではなく、ごく一部です。

求職者のみなさんが知り得る以上のことを仕事にしています。

考え方や立場が役に立つとは思えない転職エージェントも知っていますので、転職エージェント選びも大切です。

企業視点で考えることなく、求職者視点で物事を考えられるキャリアアドバイザーになることが人の役に立つ仕事だと思います。

最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであることを祈り、これで話を終わりにしようと思います。

最後までお読みいただきありがとうとございました。

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