【現役エージェントが語る】主婦も転職活動で内定を勝ち取れる時代に?
みなさん、こんにちは。
求職者のみなさんは現職に在籍しながら転職活動をしている方が多いと思います。
その立場は、労働者という立場でもありますから、仮に転職活動が長期化してもその意味では安定していると思います。
しかし求職者のみなさんのなかには、現職に在籍せず、既に前職を退職して転職活動をしている求職者の方もいます。
そうなると、転職活動が長期化するとそれだけ無職期間が長くなるということで、転職活動には支障が出ます。
このように企業を既に退職して、無職期間を必然的に、そして自然的に長く持つ求職者の方がいますがどのような立場にある方でしょうか。
ズバリ言いますと、主婦の方です。
主婦の方は結婚、出産、育児という女性特有のことがあります。
自分の意思とは逆に働きたくても身体的、環境的に仕事を続けることができず退職せざる得ない場合があります。
今回の記事の目次
国と企業の考え方に違いがある!
女性の妊娠、出産、育児においては、日本では労働基準法などにより与えられた権利として休業期間があります。
また、その期間は生活費の穴埋めということで、出産手当などの各種手当も支給されます。
その期間、女性の労働者は働くことはできなくても、国からの支援があるため不安はないと思いますがその先を見たときには不安があります。
国は当たり前の権利として各種休業を法律で定めていますが、企業としては女性であることは関係なく、ひとりの労働者として考えています。
もちろん、長期の休業は困ります。ただし企業は法律を無視することはできないので、法律で認められた範囲の休業については仕方ないことと理解しています。
ところが法律で認められた範囲以外の期間については、考慮することはあまりありません。
確かに今の労働市場には多くの女性が活躍しています。
妊娠、出産、育児を終えても復職する女性の労働者は増えていますが、全体的な割合を見ると妊娠、出産、育児を機にそのまま退職して主婦として生活する女性の方が多いです。
特に育児については、妊娠や出産と違い、長い期間が必要です。
妊娠の場合は約10カ月、出産の場合は陣痛を含めても最長1週間程度と言われていますので、期間だけを見ればそこまで長い期間とは言えません。
しかし、育児となれば話は別です。生まれた子供は数年に渡り自分の意思で何か行動することができませんし、誰かが保護しなければ危険が多くあります。
1年半と3年のバランスの悪さ
育児休業期間は原則1年、最長1年半です。この1年半という期間は、子供の実質的な育児期間を考えると明らかにバランスが悪いです。
私は、多くの育児中の女性がせっかく働いていた企業を退職しなければならない状況にあるのは、国が一番の問題だと思っています。
子供は最低でも3歳になるまで目が離せません。
3歳に達する前に、女性の労働者の育児休業が終了するということは、残りの1年半は法律の保護もなく、女性の労働者として見れば無職です。
もちろん大体の女性の方は、夫が自分が働けない分、育児をする分、働いて生活費を稼ぐ環境にあると思います。
しかし、今の日本は夫だけの稼ぎである程度、余裕のある生活を送ることが難しい環境です。
そうなると、家計としては生活費を抑えることが必要です。
少しのぜいたくも難しいような生活環境になりますし、子供は日々、成長し養育に係る費用は日ごとに上がります。
子供の将来のために貯金もしなければならないのに、その養育や貯金すらできないということもあります。
この状況では、憲法が保障する、人たるに値する生活をする権利がないのと同じです。
私は現在、転職エージェントといて求職者のみなさんの転職支援をさせていただいています。
女性の求職者のなかには、この生活状況を打開するために働くことを希望して転職活動する方が多くいます。
1年半を超えたら幼稚園や保育園に預ければ良いのでは?と考える方も多いと思いますが、幼稚園や保育園に子供を預けるためにはお金が必要です。
しかも、保育園の受け入れ状況がない
費用面に加えて、今の日本の育児環境は子供を受け入れるだけの幼稚園や保育園の空きがありません。
そのため、費用面は工面できたとしても子供を預ける先がなく、働きたいのに働けないという主婦の方が多くいます。
待機児童という社会問題が時折、ニュースで話題になります。
社会問題は、社会として数が多い場合に社会問題に発展します。どれだけの数の待機児童がいて、どれだけの主婦の方が育児の問題で働きたくても働けないのかわかると思います。
私の転職エージェントには、待機児童の問題で幼稚園や保育園に預けることができない。
しかも生活としても厳しい状況にあるため、自分の親に日中は預けて、転職活動をする主婦の求職者がいます。
転職市場には、主婦の方が多くいます。現職を持っている求職者の方に比べると、実質的には無職期間が長く、それに比例して業務経験のブランクも長くなります。
さらに育児との両立を図ることも必要で、家計を支える必要もあります。
このような状況に主婦の求職者の方がある状況を踏まえて、転職エージェントとしての私は、主婦の方を積極的に転職支援したり、求人を多く集めたりする活動をしています。
転職エージェントの経験上、主婦としての期間が長い方は、労働環境や転職市場がどうなっているのか具体的に分からないという方が多いのです。
しかし、主婦の求職者のみなさんには朗報です。
ぜひ、今回の執筆を読んでいただき、勇気を持っていただければと思います。
今の転職市場
ほんの1年、2年前までは転職市場は冷え切っていました。
これは日本の経済が悪く、それにより、求人の公開元である企業の業績が上がらず、新規人材の採用に消極的になっていたためです。
しかし今の日本は国の政策や東京オリンピック招致の影響により、各企業ともに業績を上げていてそれにより新規人材の採用に積極的な姿勢を見せています。
そうなると、転職市場にはこれまでにないぐらいの求人の数が豊富に集まり、転職を希望して転職活動をする求職者の方にとっては有利な状況になっています。
このように転職市場に求人が多く、求職者の方に有利な環境を売り手市場と言うのですが、売り手市場の売り手とは、言うまでもなく求職者のみなさんです。
転職市場は、自分を商品と考えて売る側のみなさんと、その商品を買う側の企業があります。
日々、転職市場を仕事場とする転職エージェントである私も、今の売り手市場は経験がないぐらい最高の状態です。
私は以前、企業の人事として仕事をしていた経験がありますし、求職者のみなさんと同じように求職者として転職活動をした経験もあります。
ここ10年、20年で一番、良い状態です。
当然、求職者のみなさんには有利です。逆に買い手市場の場合は、かなり転職に苦戦する求職者の方がいたり、転職そのものができないという求職者の方も増えます。
買い手市場でしわよせを受ける求職者
もし今の転職市場が売り手市場ではなく、買い手市場であった場合はどのような求職者の方が一番、被害を受けるでしょうか。
結論からいうと立場の弱い女性の主婦で仕事をしていない期間が長く、しかも、子供がいる方です。
転職市場では、有利な資格や有利な資格があるように、反面、不利な立場もあります。
不利な立場、置かれた環境こそが、『子供』+『無職期間』です。
この二つはどちらも単体で見ても求職者のみなさんからすると不利なのですが、不利な条件が二つ組み合わさるということは、当然に不利のなかの不利ということになります。
買い手市場は求職者のみなさんにとって不利です。私は何が言いたいのかと言うと、もし、今、買い手市場であるならば、主婦の求職者の方にとっては、最低最悪な状態だったということです。
- 買い手市場も不利
- 子供も不利
- 無職期間も不利
不利のトライアングルが完成します。
この不利のトライアングルは、求職者の方が自分でどうこうできることではなく自然的に起こり得る現象です。
もし、今このトライアングル市場であれば、恐らく多くの主婦の求職者の方は転職することが難しい状況になると思います。
採用する企業はどのような企業であれ、その企業に貢献してくれるということを期待して採用します。
子供がいると安定した労働が難しいかもしれない。無職期間が長ければ業務スキルが低下して即戦力としては難しいかもしれない。当然、企業はそう考えて他の求職者の方を優先的に採用すると思います。
買い手市場であれば求人数も少ないですので、主婦の求職者の方は応募する求人すらないかもしれません。
主婦の求職者の方は今が最大の転職チャンス
転職エージェントとしても、最近の求人数の豊富さは異常なぐらいだと感じます。
また、空前の売り手市場です。逆を言えば、求職者が一つの求人に集中するということはほとんどなく、分散する傾向があります。
そのため採用活動する企業は、採用において持っている基準を引き下げたり、応募資格の範囲を広げたりして母集団形成を作らなければ理論的には採用は苦戦します。
転職エージェントの経験から、ある実在の企業を例に挙げたいと思います。
その企業は、そもそもとしてそこまで人気のある業界や業種ではないので、求人を公開しても応募数が少なく採用活動に苦戦していました。
最近、その企業は求人を公開したのですが、公開してから数カ月の応募数はゼロです
今の転職市場はそれだけ採用する企業からすると厳しい状況にあります。
女性の求職者の方も、本来であれば応募することすらできない求人にも応募することができる状況です。
また、本来であれば採用に至らないような求人でも内定を勝ち取ることができる状況にあります。
ぜひ、積極的に転職活動をしてほしいと思います。転職市場は変化が激しい市場で、来年にはまた買い手市場に戻っているかもしれません。
今のうちに転職活動をして、社会復帰をした方が良いと思います。
今、人材業界では、女性の求職者を専門にする転職エージェントや転職サイトがあります。もちろん、女性である以上、主婦の求職者の方も対象範囲です。
転職サイトによっては、転職が決まると祝い金を支給する場合もありますので、
『どうせ転職活動しても正社員では転職できないだろう』と端から諦めることなく、ぜひ、積極的に自分の可能性を広げる意味でも転職活動しましょう。
主婦の求職者の転職活動方法
主婦の方も十分に転職決定できる状況にあることはご理解いただけたと思います。
次に、いろいろな求職者の方がどのような方法で転職活動を行うことが良いのかご紹介したいと思います。
主婦の方の中には育児と並行している方もいると思いますが、労働とは違い8時間などの長時間、常に拘束されるということはないと思います。
育児に休みはないとは言え、ある程度、自分の裁量で対応できると思います。
ぜひ、将来的な成功を目指して、企業の選考の時間は、両親などに預けて、選考などに集中しましょう。
私は転職エージェントとして、子供を持つ主婦の求職者には、子供同席で面談します。
個人的には子供はどの子でもかわいいです(笑)
転職エージェントの仕事は毎日、仕事量が多く、また労働時間も長いため、私としては子供同席の面談は癒やされます。
と言うような私の話はどうでも良いとして、私の転職エージェントのように子供同席で面談を実施してくれる転職エージェントはあります。
特に小規模の転職エージェントは、小回りが利き、求職者のみなさんの現状に合わせて転職支援してくれます。
ホームページなどに子供同席の文言がなくても遠慮なく聞いてみて良いと思います。
また、求職者のみなさんのなかには面談はできれば電話が良い。という方も多いのは分かっていますが、面談は、転職エージェントとのコミュニケーションを図り、転職活動の方向性を決める場でもあります。
転職支援をする転職エージェントが求職者のみなさんを知る場です。
この面談を軽視してしまうと、転職活動に無駄がでたりしますので、ぜひ面談は受けてほしいです。
小規模の転職エージェントは、面談場所が必ずしも転職エージェントの社内ではありません。求職者の方の状況によって、例えば最寄り駅の喫茶店で行うこともできます。
主婦で子供を持つ求職者の方には朗報です。
情報漏えいのリスク
転職エージェントには、当然、守秘義務や個人情報保護の義務があります。
求職者のみなさんが社外で面談をして、そのリスクを考慮してくれるのであれば、転職エージェントに出向かなくても自宅近辺で面談を受けることが可能です。
ちなみに個人情報の漏えいについてですが、社外で対応しても転職エージェントは周りに聞こえないようなロケーションを選びます。
声のボリュームも考慮します。今まで私は社外で面談をして漏えいしたという経験がありませんので、安心いただける範囲だと思います。
やはり転職エージェントを中心に!
最近の求職者の転職活動で最も人気がある方法は転職エージェントを利用することです。
これには、採用活動をする企業の理由もあります。
採用活動を行う企業は、いろいろな理由(ここでは割愛します)で、転職サイトなどを利用して採用活動を行うよりも、転職エージェントを利用した方が何かと都合が良いのです。
そのため転職サイトなどよりも、転職エージェントに求人が集まることが多いのです。
また、転職サイトなどでは拾うことができない求人も転職エージェントであれば拾うことができます。
転職エージェントを利用することで、主婦の求職者の方は、自分の転職活動を有利に運べると思います。
先述の通り、女性の求職者の方を専門にする転職エージェントもありますし、その転職エージェントには女性を積極的に採用する求人も多く取りそろえています。
転職エージェントの中でも女性に強い転職エージェントがありますので、主婦の求職者のみなさんは転職決定に近づくものと思います。
もちろん、転職サイトにも多くの求人があります。
しかしなかなか面倒な事務処理もあり、特に育児をされている方にとって負担となります。
その事務処理などを簡素化する意味でも代理で対応してくれる転職エージェントを利用した方が効率的だと思います。
ワークライフバランスの求人
主婦の方や子供の育児をする女性の求職者に、面談でどのような転職条件を持っているかと聞きます。
すると、全員に近い数の方から『家庭と仕事の両立』や『育児と仕事の両立』というキーワードが出ます。
このキーワードは、主婦の求職者、育児をする求職者にとって、働く上で永遠のテーマと言っても良いと思います。
今、この記事を読んでいただいている求職者のなかにも同感と思う女性求職者のみなさんは多いと思います。
世の中の動きは、女性の働きやすい環境整備に積極的です。
優秀な女性を採用する、または継続して働いてもらうためには、女性の働きやすい環境整備を用意することが必要だと認識している企業が多いです。
女性が働きやすい環境が、『ワークライフバランス』です。
このワークライフバランスは、求人にもトピックスとして見出しで記載がありますし、求職者のみなさんもすぐに分かると思います。
私の転職エージェントにも、最近増えているのが、ワークライフバランスを採用訴求にする求人です。
ワークライフバランスという言葉は女性の、主婦の方や育児をする方であれば、常用語とも言えるぐらいの言葉だと思います。
ワークライフバランスの求人を見つけたら、まずは応募することを前提に、実際にどのような制度があるのか、また、どれぐらいの女性の割合がいるのか、転職エージェントなどへの確認も怠らず行いましょう。
今の時代は正社員でも十分、転職できる!!!
ひと昔前までは、主婦の方や育児をする求職者の方は、当たり前のように、転職先は近所のスーパーやコンビニ。雇用形態は、アルバイトやパートに限るということがありました。
世間的にも、男性は仕事、女性は家庭という文化が根付いていました。
主婦の方や育児をする求職者の方は、アルバイトやパートをすることが生活に支障がない王道の転職となっていました。
しかし時代は大きく変わり、しかも、今の転職市場は空前の売り手市場です。
家庭に入っていらっしゃる求職者の方にとっては社会復帰する絶好の機会です。
転職市場はアルバイトやパートが中心の市場ではなく、正社員で転職を希望する求職者が中心の市場です。
主婦の方や育児をする求職者の方も転職可能だと思います。
私も転職エージェントとして、主婦の方や育児をする求職者の転職支援をしてきましたし、実績も豊富にあります。
私の転職エージェントの実績が豊富というのは、私の転職エージェントが優秀ということではありません。
何より女性求職者の方を取り巻く転職環境が大きく変わったことだと思います。
求人を見ても主婦の方や育児をする求職者の方も応募できる求人があります。
企業も女性の労働力を期待しています。今までは主婦の方や育児をする求職者の方は、アルバイトやパートに目が向き、地域のアルバイト求人誌や買い物ついでに見た求人のチラシに応募していたと思います。
今の転職市場は大きく変わり、主婦の方や育児をする求職者の方も、他の一般の求職者と同じく転職活動することができます。
転職後も、女性で主婦の方や育児をする立場を考慮したワークライフバランスを持って働くことができます。
内定を勝ち取り最高の家庭生活を!
今回の記事の前半でお伝えした通り、主婦の求職者の方も、家庭のため、子供の将来のために労働する意欲があります。
今まではその労働意欲に伴う外的環境ではなく、正社員として働くことは難しくアルバイトやパートをする方が多かったのですが、今は違います。
絶対に言えることは今、女性で主婦の方は絶好の転職チャンスであるということです。
内定を勝ち取り、最高の家庭生活を送ってほしいと思います!