転職活動をする上で転職軸は必須条件!転職軸の作り方を教えます!
みなさん、こんにちは。
私は現在、転職エージェントとして求職者のみなさんの転職支援をさせていただいています。
私の転職エージェントにも多くの求職者の方が登録していますが、経験上、転職に失敗している方には一定の傾向があると思っています。
転職歴が多いなど、自明な要素もあるのですが、これまでの経歴に問題がない方でも転職で失敗する場合があります。
そういった方は自身の転職軸がしっかりしていないことが多いです。
転職軸が転職活動の途中でブレてしまい、無駄な転職活動をしてしまったり、苦戦・失敗することが多いです。
今回の記事の目次
転職活動をうまくするためには、転職軸!
転職エージェントとして多くの求職者の方の転職支援をしてきた経験上、『転職軸』は大事だと思っています。
この転職軸をいかに確実に、細かく設定するかで転職活動の出来が確実に変わります。
転職軸を設定しないと、活動中に得る情報すべてが混乱を招く要素になってしまいます。
決断するのに情報は多ければ多いだけ良いのですが、それを生かせるのは、しっかりとしたベースがあることが大前提です。
転職職活動は行き当たりばったりではダメ
私が知り得る限り、計画性を持って転職活動をしている求職者はそれほど多くありません。
転職活動をするタイミングは、現職に見切りをつけたタイミングが多いのですが、それでは計画も何もありません。
求職者のみなさんは、転職エージェントに登録する際の『いつまで転職したいのか?』という項目を適当に記入していませんか?
転職とは採用する企業に内定をもらって初めてできることです。
相手があることですので、自分の思い通りに活動できないこともありますが、いつまでに転職したいのか、どのような転職活動を送りたいのか、ある程度の仮説を立てることは大切です。
また、企業選びについても仮説が重要です。
みなさんは、自分が興味を持った求人に乱発乱球で応募をしていませんか?
確かに求人はみなさんの転職活動の生命線ですが、「数を打てばどこかから内定が出るだろう」という考え方では絶対にうまくいきませんし、転職活動の質も下がります。
自分の置かれた立場を考えて仮説!
多くの求職者のみなさんは、現職を持って転職活動をされていると思います。
二足のわらじを履いているのですから、時間を有効に使うことが求められます。
やみくもに質の低い応募をするよりも、ある程度は数をしぼって集中して転職活動を行うのが良いのです。
転職エージェントから紹介を受けた求人に、内容も見ずにとにかく応募するような方がいますが、自分の時間が限られていることを把握できておらず、無鉄砲にしか感じません。
自分のキャパシティーを超えた活動量をしても、全く意味はありません。
辞退が多い求職者=仮説がない求職者
転職エージェントをしていると、応募手続きから面接までの工程の段階で、辞退の数が非常に多い求職者の方がいます。
こういった方は、紹介があった求人にはすべて応募するというスタンスを持っています。
応募した求人に対する書類選考通過率があり、どれだけ面接工数を必要とするのか見当がついていないため、
いざ面接の案内をすると、「現職の仕事で面接に行けない」「求人をよくみたら興味がなかった」ということで、リスケや辞退をするのがオチです。
企業はみなさんと面接するためにスケジュールを押さえています。
やむを得ない理由を除いて、自分の都合だけで辞退することは企業に対し失礼な行動ですし、転職エージェントも、辞退するのであれば紹介したくないと思うでしょう。
仮説を立てずに転職活動をすると、精度が下がり非効率です。企業や転職エージェントも無意味な時間を過ごすことになります。
最悪の場合、転職エージェントから見切られるといったこともありますので、仮説を持った転職活動をしましょう。
転職軸の重要性
転職軸は、転職活動中に設定するものではなく、転職活動をスタートする前にあらかじめ設定しておくものです。
転職軸という言葉を知らない方もいると思いますが、求職者のみなさんが持っている転職条件が転職軸に近いです。
ただ転職条件には希望の要素が多く含まれていますので、それだけで転職活動するのは浅いです。
転職軸を設定する際の要素と希望は違います。
希望は根拠が浅い場合がありますが、転職軸には深い根拠が必要です。
人生と仕事の両方を深く考え、さらに自分の希望を落とし込むと、自分らしい転職軸が定まり、自分の転職活動が揺るぎない軸で進むと思います。
人生という大きな指標は人によって歩んできた道が違いますし、経験したことも違います。家庭環境も違いますし、育った環境も人それぞれです。
転職軸を決めるプロセスは人生を振り返ることができる
求職者のみなさんは、何気なく今の仕事をしていると思いますが、実は深く分析すると何らかの理由があってその仕事していることが多いです。
転職活動は、自分の人生を客観的に振り返ることができる良い機会でもあります。
求職者の方のなかには、何気なく就いていた今の仕事が、長い目で見ると違う方向に向かっているのでキャリアチェンジすることもありますし、今やっている仕事が自分に合っていると再認識する場合もあります。
結果はどうであれ、転職軸を通して自分を知ることで今後の人生やビジネスに役立つと思います。
転職軸を作るためには、人生を小分けにして自分の人生を知ることが必要になりますので、自分史を作ったり、自己分析したりしてみましょう。
転職エージェント頼みの転職活動はやめよう
転職軸を持たず希望条件だけをベースに、自分の転職活動の方向性すら転職エージェントに任せるのはやめた方がいいです。
確かに転職エージェントは、転職支援の範囲に転職軸を作るというサービスも入っていますが、正直に言ってその質はかなりずさんです。
キャリアアドバイザーは、1人で複数名の求職者の方を担当しますし、転職支援以外にも多くの仕事を抱えていますので、転職軸をゼロから完成まで細かく作ってくれるということはほとんどないのです。
親身になって向き合ってくれるキャリアアドバイザーもいれば、何の根拠もなく適当に転職軸を作るキャリアアドバイザーもいます。
特に大手の転職エージェントを利用する求職者の方はご注意ください。
大手の転職エージェントの売りは求人数です。
大手の転職エージェントは求人数の豊富さに比例して多くの求職者の方も抱えていますので、1人のキャリアアドバイザーが担当する求職者の数は30名~40名になりますし、私が知る最高担当数は200名です。
普通に考えれば、1人で同時期に200名に対して質を伴った転職支援をするのは不可能です。
しかし、大手の転職エージェントの売りは求人の紹介ですので、このあたりは求職者も理解した方が良いです。
転職エージェントは求職者の転職に責任はない
そもそも転職エージェントは、求職者のみなさんの転職支援をする立場であり、求職者のみなさんの転職に責任を持つ立場ではありません。
あくまで転職支援をサポートする立場で、そのために求人の紹介や選考に関する代理業務を行っています。
転職エージェントは求職者の転職の方向性が途中でブレても気にしない場合もあります。
みなさんの転職活動の方向性を親身になって考えて転職軸まで一緒に作り上げてくれるキャリアアドバイザーはほとんどいないと思います。
もし、それでも転職エージェントに協力してもらい転職軸を作りたいという方は、小規模の転職エージェントに依頼しましょう。
小規模の転職エージェントは小回りが利くため、中には転職軸を一緒に作ってくれる転職エージェントもあります。
(ただ、それほど多くないので、転職エージェントを探す手間を考えると自分で転職軸を作った方が早いと思います)
転職軸が面接官からの口説きから求職者を守る
転職活動中は新しい情報がどんどん入ってきます。
それは面接においても同じです。面接官が求職者の方の志望度を上げるために、口説く意味で情報を与えることもよくある話です。
人に褒められれば誰しも嬉しいでしょうし、モチベーションが上がると思います。
しかし、面接官は面接のプロです。
自社の採用決定を考えていますし、優秀な人材であれば何としても採用したいと考えるものです。
「必要とされるとつい転職しても良いと思ってしまう」といった求職者もいると思います。
そこで求職者を守ってくれるものが転職軸です。
転職軸があれば口説きとなる情報に屈することはないでしょうし、冷静に自分を見ることもできます。
短期的な視点ではなく、その企業に転職するかを転職軸から見極めることができると思います。
転職軸は人生を振り返って作っているものですので、面接で高い評価を受けたぐらいで揺るぐものではないはずです。
私もかつて転職活動中に面接官から褒められ、口説かれた経験がありましたが、転職軸と照らし合わせて冷静に会社のことを考えることができていました。
求職者の行動特性
転職活動をしていると、今まで知らなかった企業の求人を目にしたり、転職エージェントから情報を受けて目移りすることが多いです。
表面上の要素から「この会社は良い」「自分が希望する業界より、こっちの業界の方が良い」などと、気持ちがブレることがあるのです。
しかし、そんなときは自分が時間をかけて作った転職軸に戻ってください。
きっと、自分の転職軸とは違う内容の求人を見て、一時は揺らいだとしても最後は冷静になれると思います。
転職市場には多くの誘惑がありますが、転職軸がそのすべての誘惑を解消してくれます。
本当の転職支援をしてくれる立場は転職エージェントではなく、自分が時間をかけてじっくり作った転職軸です。
求職者のみなさんへ…
転職活動は不安が多く、誘惑もつきものです。
企業の多くは自社の採用成功のために採用活動をしていますし、求職者のみなさんの転職軸は二の次です。
企業と求職者が合意の上で決まる採用のうち、誰が主導権を持つのかを意識してほしいと思います。
転職軸は転職活動では何より重要で、そして、転職時や転職活動に仮説を持つことは無駄や方向性の修正をする上でも大切な考え方です。
今回のテーマは、求職者のみなさんの転職活動を軌道修正する材料になれば良いと思いながら執筆しましたが、どのように感じましたでしょうか。
少しでもお役に立てていればと思います。
最後になりますが、求職者のみなさんの転職活動が充実し有意義なものであることを祈り、これで話を終わりにしようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。