パッと見てわかる「転職成功しそう、失敗しそうな人」(敏腕エージェントが語る)

私はこれまで転職エージェントとして、多くの求職者と面談してきましたが、その段階で

「この人は転職成功しそう」
「この人は苦戦しそう、失敗しそう」

といったものが何となく分かりますし、これは結構な確率で当たります。

他の転職エージェントに聞いても、同じようなことを感じるようです。

私は失敗しそうな登録者には面談でさりげなくアドバイスするタイプですが、中には特にアドバイスしないこともあるようです。

具体的なお話の前に、どのような人が転職で成功しそうか下記にまとめておこうと思います。

ほし、礼儀、言葉遣いがしっかりしている人

これは人間力の問題です。
これができれば転職活動で成功する確率は抜群に上がります。

登録面談に来社してもほしがなかったり、あいさつがあっても席に座ったまま頭を下げるレベルでほしとは言えなかったりします。

ほしとは、席から立ちあがり頭を下げる行為です。

面接でも時間を割いてもらっている訳ですから、感謝の意味も含めてほしが必要です。

ほしがしっかりできない人には『登録に来てあげた。面接に来てあげた』という考えが強いようですが、貴重な時間を割いているのは互いに平等です。

礼儀も同様です。

例えば面談で私の転職エージェントではお茶を出すのですが、その際、『ありがとうございます』の一言は必要でしょう。

また、『そうなんだよね』、『実はさ・・・』と友達感覚でエージェントに敬語を使わない人がいます。

私は言葉遣いがおかしい求職者に対して『言葉遣いはお金のかからない最高の身だしなみだ』と伝えています。

エージェントとしても、礼儀のない人を何とかしたいとは思えないのではないでしょうか。

面接官も、そういった求職者と一緒に働きたいとは思いません。

見た目に清潔感がある人

『面接では第一印象が9割』という言葉があるように、第一印象は非常に大切です。

転職エージェントの登録面談は面接ではないので気が緩む人もいるようですが、このような人は面接でも良い結果は得られていません。

企業の面接は数回ありますので、普段から身だしなみについて気をつけていないと、どこかでメッキははがれるでしょう

では、清潔感のある人について男女それぞれにご紹介します。

男性の清潔感

  • 髪型
    整髪剤を使うなり、しっかり整えましょう。
  • ひげ
    最近はオシャレとしてひげを生やしている方も多いですが、面談や面接でひげは必要ありません。
  • 服装
    面談の服装は特に指定されていませんが、常識から考えればスーツで来ることが普通です。
    私服OKの職場で働いていて帰りに転職エージェントと面談をする際は、事前に服装について知らせておくと良いでしょう。
  • 持ち物
    カバンぐらいは持ってきてほしいですね。カバン自体よりもその中身が重要で、最低でもメモをする筆記用具は用意するべきです。

なお、靴もかばんも色は黒が良いです。

年齢を重ねている方には茶色を不快だと考える方もいますので。

女性の清潔感

  • 化粧
    肌や唇に近い色のものを選びましょう。濃い
    化粧だと派手に見え、清潔感にはつながりません。
  • 装飾品
    大きなものや光り過ぎるものは控えましょう。

私は人事担当時代に化粧の使い方や装飾品だけで見送りにしたことがありますし、他の企業も同じ傾向にあるようです。

  • 香水
    面談や面接では香水はエチケットになりません。
    面談や面接は個室で行いますので、香水の香で頭が痛くなったり、面接に集中できないという人も多いのです。

約束を守れる人

ビジネスではアポイントのない訪問や約束時間に遅れるということは失礼行為に当たります。

レジュメを持参するとか、頭で何かを整理するとか、面談開始時間とか、事前に約束していることを守るのは絶対です。

これがなければ面談の質も下がりますし、このようなタイプの方は面接時間に遅れたりします。

面接で遅刻すればそれだけでマイナスにされますし、いくら謝罪しても評価は覆りません

面接官は口では「大丈夫ですよ」と言ってくれると思いますが、実際は大丈夫ではないのです。

仮に面談や面接時間に遅れるのであれば最低でも30分前には連絡するべきですし、その他の約束を用意できなかった場合も事前に連絡することが良いでしょう。

この電話1本でマイナスイメージがある程度は挽回できます。

転職軸を明確に持っている人

ここからは多少難しい話になりますが、本気で転職を成功させたいのであれば必須の条件になります。

転職する上で転職条件は中心的な要素を持ちます。
面談でも面接でも絶対に聞かれます。

転職軸を持っていない人は転職活動中に希望がぶれ、短期的な視野や憧れで転職して失敗しがちです。

転職軸の一つに希望業界があります。

この希望業界を考える際に『なぜこの業界を自分は希望するのか』を掘り下げてほしいです。

この『なぜ?』を何度も自問自答すれば質の高い転職軸になりますし、場合によっては本当はあまり希望していない業界であることに気づくことができます。

転職軸には職種や就業環境など他の要素もありますが、全てにおいて『なぜ?』と繰り返し自問自答することに変わりはないため割愛します。

応募する際に企業ごとに志望動機を考えると思いますが『必然性』を持って転職軸を確定させてほしいです。

転職は人生が掛かっています。憧れでの転職軸は絶対やめましょう。

履歴書や職務経歴書をしっかり作成している人

大体の転職エージェントでは、面談前に履歴書や職務経歴書を持参するよう依頼があると思います。

この時に、いかに精度の高い内容に仕上げているかがその後の面接に影響します

私が面談した優秀な求職者は、自分で書類のフォーマットをいくつか作り、どれが見やすいか相談してきた方がいました。

この方は2カ月程度で7社ぐらいの内定を得て、自分が企業を選ぶ側になれていましたし、転職後も活躍していると聞いています。

逆にまずいのは書類すら持ってこない場合です。開いた口がふさがらないレベルです。

新たに精度の高い書類を作成しても、その間は選考に進めないため他の求職者よりも後れを取ります。

次に、書類は作ってきたものの具体性がない場合もまずいです。

このタイプの方は結果を箇条書きで書いているにすぎない場合が多く、書類選考で自分をアピールする意識が足りないようです。

意地悪かもしれませんが、以前こういった方に何も伝えず10社程の企業へ推薦したところ、結果は全滅でした。

その企業は書類を再提出できるため、なぜそのようにしたのかしっかり説明し再度精度の高い書類を作成してもらいました。

結果は歴然としていて3社の書類選考通過です。

面談での履歴書や職務経歴書の精度はそのまま選考に直結します。

退職理由が前向きな人

退職理由が前向きな人は、大体が転職でうまくいきます。

こういった方は失敗やミスがあった際に、まず自分を疑います。
環境や他人の責任にするのではなく、責任の所在を自分に向けるのです。

このタイプはどの企業からも好感を持たれ、企業同士での取り合いになることもあります。

退職理由に前向きな方は、転職軸や転職理由も前向きであることがほとんどです。

後ろ向きな退職理由は?

後ろ向きの退職理由は、特に若手や女性に多いです。

人は誰しも自分が大好きですし、積極的に失敗を自分の責任にはしようとはしません。

しかし、それを面談でしっかり表明しないと印象は悪く、面接の結果も良いものは得られません。

また、後ろ向きな人は『でも』『だけど』など、逆接の接続語をよく用いるのです。

これは気付かないうちに使ってしまうもので、意識を高めなければ面接でも出ます。

そうならないためにキャリアアドバイザーと相談して、前向きな退職理由を考えましょう。

転職成功する人の話し方

話に起承転結があるかどうかも大切です。

結論から話をすることを心掛け、理由や過程はその後に整理して伝えるようしましょう。

この話し方ができる人は面接でも成果を残して、転職成功している確率が高いです。

つまり、プレゼンテーション力が高い人は転職成功する人です。

この話し方は対策で身につけるのが難しいため、家族や友人との会話で普段から練習してみてください。

慣れがそのまま転職成功につながります。

まずは基本が大切!!

今回ご紹介した後半の内容は、転職エージェントではテクニカルスキルと呼ぶことが多いですが、前半はテクニックではなく人としての話です。

転職において、どんなに優秀で実績があって話し方がよくても、私が前半で伝えた条件を満たさなければ、企業の人事はその段階で見送りを決めるといった統計があります。

転職成功している人は、まず基本がしっかりできている人です。

応用が他の候補者より劣っていても、基本がしっかりある人のほうが採用される傾向にあります。

転職は人が人を選ぶもの。「自分が逆ならどう思うか?」を常に比較しながら、転職活動を行ってみてください。

基本ができれば、結果は嫌でも良い方向に向かうと思います。

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