大手塾なのに、おかしい!入社してから気づいた転職失敗体験談
これから私の教育業界への転職して大失敗をした経験について書いていきたいと思います。
私は最初教育業界に塾講師として就職いたしました。
1度目の転職をするときに一度教育業界から離れてみたいという気持ちが強く、業種ではなく職種で仕事を選びました。
2度目の転職のときにも建築業界の会社を選んだのですが、そこがとんでもない会社でした。
3度目の転職で再び教育業界に戻って塾に移ったのですが、そこもとんでもない会社だったのです。
転職にあたってそのような会社であったことに気づくべき箇所がどこだったのかを振り返ってみたいと思います。
- 執筆者の情報
- 名前:吉原幸二(仮名)
性別:男性
転職経験:3回
現在の年齢:32歳
転職時の年齢と前職:26歳、29歳、32歳(塾講師と経理事務を経験)
話と違う勤務場所
もともと教育業界で働いていたため、採用まではスムーズだったように思います。
とんとんと採用段階は進んでいきました。
ここで、あまりにもスムーズだったため、細かいことをしつこく確認しなかったことが失敗だと思います。
順調に進んでいてもいちいち確認するべきだったと思います。
面接官は
「校舎が数多くありますが家の近くの校舎で勤務することになると思います」
と言っていたので、それを鵜呑みにしてしまっていました。
実際に転職が決まり勤務校舎を見てみると週に6回の勤務。
全部違う校舎でしかも家から遠い校舎ばかりでした。
中には自宅から2時間電車とバスを使って通い、帰りは1本逃すと家までたどり着けないという校舎でした。
もっと家に近い校舎はいくらでもあったのですが。結局面接官が言っていたことは人事の方には伝わっておらず、人事が決定したということでした。
中には途中で校舎を移動するということがあったのですが、移動時間が短く電車に乗っては間に合わない時間割だったのです。
これを人事に確認したところ「原付きか自転車で行ってください」との返事が返ってきました。
おかげで雨の日でもびしょびしょになりながら移動する羽目になりました。
こんな時間割を組んだり人事配置をしたりしてくる会社に入ったことが間違いでした。
勤務場所はいうまでもなく非常に重要なものです。
入社前に完璧に確認しておけば失敗はしなかったように思います。
ありえない事務集団
この塾は現場の校舎の社員に比べてなぜか圧倒的に事務系の社員が多い会社でした。
だれに聞いても何をしているかわからないという社員が大量にいました。
そしてそのわりに仕事の抜けが多く、連絡が来ない。間違えた情報が来る。何度か明細を見たときに交通費が0円となっているときもありました。
毎月のことだからミスする意味がわからないのですが、事務に確かめても「ああ、今回忘れていました。来月でいいですか?」という軽い返事。
そのような状態なのに管理職は常に「人件費が高い」といっていろいろな経費削減を進めようとしていました。
まずあの事務をどうにかするべきだと思うのですが、その人数の割合までは入社前に確認していませんでした。
やはり転職前に本部に行って実際の運営を確認しておくべきだったと思います。
塾という業態は一般的な会社とは違って商品を仕入れて売るという業態ではありません。
授業をする講師にしか生産性はありません。
この会社のように現場の講師への扱いが軽く、非生産部門で無駄だらけという会社は避けなければいけなかったように思います。
おかしい勤務体制と払われない手当て
塾でしたので勤務時間は13:00~22:00でした。
しかし、何かしらの理由がついて午前に会議や打ち合わせが毎日入れられていました。
会議などがないときは校舎に午前中から出社することが教室長から強制されました。
こういった午前中から出勤していることに関しては一切手当てなどついたことはありませんでした。
夜も22:00に帰れることなどなく、生徒が帰ってからも打ち合わせや相談などがあって1時間、2時間常に校舎から出ることはできませんでした。
日曜日は休みのはずなのですが、生徒を呼んでの補習が日曜日に入れられていて常に出勤しなければいけないようにされていました。
結局週7出勤している状態でした。この日曜出勤に関しても一度も手当てが出たことはありませんでした。
計算すると時間外労働時間は月に100時間近かったです。
まともに計算して時間外手当をつけていればそれだけで20~30万はあったでしょう。
それが常に0円だったことをすぐに抗議しないで続けてしまったことが失敗でした。
おかしいことをおかしいと言わなければいけなかったのです。
辞めていく講師
私が勤務していた校舎でかなりのコマ数を持っていて、生徒からの信頼の厚い非常勤のベテラン講師がいました。
この講師が自分の給料で一部支払われていないということを教室長を通じて本部に何度も伝えていたのにも関わらず一向に対処されず無視され続けました。
そのうちに管理職が全員に向けて「教育者でありながら小さいことにこだわっている講師がいる」と言い出す始末でした。
結局この講師は辞めて校舎には来なくなりましたが、それに対しても
「いきなり辞めるなんて意味がわからない。社会人として不適切だ」
と罵っていました。
どう考えても給料が支払われないことのほうが不適切だと思うのですが・・・。
そうして実力のある講師が次々と辞めていき、また新しく雇うといったことを繰り返していたので授業をしている講師がしょっちゅう入れ替わっていました。
やはり離職率が高すぎる会社というのは何かしら問題があるからそうなっているということの証明であったように思います。
報復人事
このような状況の中、また事務の女性が大きなミスをしました。
その影響でかなりの被害を受けた教室の社員が、いくらなんでもミスの内容がひどすぎる、責任の所在はどこの誰にあるのかと声を上げました。
翌月この社員は現場の校舎勤務を外され、あきらかに左遷とわかる仕事にまわされました。
これも後でわかったのですが、この女性事務は管理職のコネで入社した人物でまともに採用試験などやっていない人でした。
これが報復人事であることは誰の目にもはっきりしていました。
この社員は現在会社を相手取って訴訟を起こしています。
こういったことが平気で行われている会社でした。
何か正しいことを言うと、すぐに上から圧力がかかるため、そのうち誰も何も言わなくなっていきました。
不満がある人は辞めていくだけとなっていったのです。
反省点
この会社は教育業界の中でもそこそこの規模の会社です。
無名の小さい会社などではありません。校舎もかなりの数があります。
それでも実際の内情はこのようなものです。
入社前にわかることとわからないことがありますが、できる限り会社の実情を知り、自分の勤務条件や勤務場所などを入社前にしっかりと確認した上で入社していれば、もっと違った結果になっていたのかもしれません。
また入社後もおかしいと感じたことは、やはり確認しなければいけませんでした。
おかしいとわかっていながらそのまま在職したことが私の失敗でした。
この記事の筆者
吉原幸二(仮名)
1978年生まれの37歳。
大学卒業後、教育業界や建築業界を何度か転職し、現在は学校教師をしている。
教育業界では塾の講師として科目責任者をしていたが、家庭の事情で退職。
勤務時間を優先して事務として建築業界で勤務する。
その後、もとの教育業界に戻り現在は高校で担任として勤務している。