テンプスタッフキャリアを利用してみた(転職エージェントプロが語る)

今回ご紹介する転職エージェントは、テンプスタッフキャリアです。

企業名は、テンプスタッフキャリアコンサルティング株式会社と言います。

テンプスタッフキャリアは転職エージェントのサービス名称ですが、この名前を聞くと人材派遣をイメージされる方の方が多いかも知れませんね。

テンプスタッフキャリアは転職エージェントとしては後発で、企業としての売り上げは今も人材派遣が中心になっています。

ただ、この数年で転職エージェント事業にも力を入れて業界最大手を目指しています。

テンプスタッフキャリアは、東京に本社を構える企業で、従業員も1000人規模で在籍しています。

テンプスタッフキャリアはどんな転職エージェント?

キャリアアドバイザーの対応の良さ

転職エージェント事業は最近スタートしているのですが、一番の特徴はキャリアアドバイザーの対応が非常に良い点です。

企業を担当する企業営業と、求職者を担当するキャリアアドバイ、ーのツーフェイス型を採用しています。

このツーフェイスの場合、通常は営業担当とキャリアアドバイザーの間でコミュニケーションミスが起こりやすいです。

しかしテンプスタッフキャリアでは、このようなズレを防ぐために、社内会議を徹底的に行っていたり、情報共有の場をいくつも設けたりしています。

特にキャリアアドバイザーは企業担当だけに企業のヒアリングを任せるのではなく、自らも企業へ足を運び、情報を仕入れて求職者へ共有しています。

求職者からしても、伝え聞くことよりもキャリアアドバイザーが感じた生の内容を聞けることは大きなメリットとなります。

取引企業数の多さ

冒頭でお伝えしたように、テンプスタッフキャリアは人材派遣サービスの大手です。

そのため、既に企業間取引のアカウントは複数持っていて、転職エージェント事業のサービスを導入しやすい環境にあります。

求人が多いと、求職者にとっても複数の選択肢を持つことが可能となり、転職成功につながりやすくなります。

テンプスタッフキャリアは様々な業界や業種との企業のルートを持っています。

どのようなレンジの求職者にも対応できる求人が数多くある点が、特徴です。

登録から担当者決定まで

登録方法

テンプスタッフキャリアへの登録は、私はホームページからの直接登録をしていません。

当時ある転職サイトを利用していたのですが、その転職サイトに興味のある企業の求人が社名非公開で掲載されていました。

その企業へ応募手続きしたいためコンタクトを取ると、自動的にテンプスタッフキャリアにつながる仕組みになっていました。

その後テンプスタッフキャリアから連絡があり、来社するように依頼がありました。

面談の対応

しかし私は、当時現職の繁忙期で訪問する時間を確保することができなかったため、例外対応で電話インタビューを依頼しています。

テンプスタッフキャリアは個々の求職者の状況に合わせた転職支援をしてくれるため、面談が難しい求職者については電話インタビューも可能となっているのです。

ただ、テンプスタッフキャリアはできるだけ求職者との顔合わせをしたいと考えています。

実際に会っていない求職者を企業に紹介すると信用問題に関わるため、なるべく会うことを優先的に考えています。

そこで、電話インタビューを希望した私に、「現職の近くまで伺うため、お茶でもしながら面談しませんか?」との提案がありました。

非常にありがたい話でしたので、私としても快諾して、後日外部での面談となりました。

面談に際して、今回の求人の他に希望条件に合致すると思われるものを持参したいため、面談までにメールで私の履歴書と職務経歴書、また、現職の退職理由と転職の希望条件を教えてほしいとありました。

キャリアアドバイザーについて

なお、電話で対応した方が私のキャリアアドバイザーとなりますが、その方は女性で40代のベテランです。

テンプスタッフキャリアでは主に希望職種でキャリアアドバイザーを選定していて、状況によっては変更も柔軟に対応してくれます。

ただ、私の周りでテンプスタッフキャリアを利用した人は「変更する必要がない質の高さだ」と言っていましたし、私も同じ意見を持っています。

なお、テンプスタッフキャリアを利用するにあたり、転職サイト経由の登録でもHPからの直接登録でも費用は発生しません。

転職活動中に求職者が負担する費用もありません。全て無料の転職支援となります。

それと、テンプスタッフキャリアのHPから直接登録しても、キャリアアドバイザーからの連絡は翌日にはあるようです。

担当者決定から面談まで

面談の日は私の都合で予定していた時間に遅れてしまい連絡もできずにいたのですが、急いで喫茶店に向かうとキャリアアドバイザーの方が待っていてくれました。

現職の合間を抜けての約束であったため、このような不測の事態は折り込み済みだったようです。

それを聞いて『この人、できるなぁ』と感心したことを覚えています。

面談前に事前に言われたものを共有したのですが、後ほどもっと具体的なものがほしかったと言われました。

テンプスタッフキャリアの面談前には、数値的な実績やその実績に至った経緯も含めて細かく記入した方が良いです。

また、テンプスタッフキャリアは外資家企業の求人もあることから、外資系企業への転職を希望する場合は必須の提出となります。

実際の面談内容

喫茶店での面談は正直楽しかったです。

ユーモアのあるキャリアアドバイザーで終始笑っていたように思います。

気さくな面もあり配慮に優れ、ヒアリング力もとてもよく、全てにおいて満足の面談でした。

面談が約1時間と短時間だったため、要点をポイントごとに話していただき理解しやすかったです。

履歴書や職務経歴書をもとに伝えたこれまでの経験についてもアドバイスや修正箇所を教えてもらい、大変参考になる内容でした。

キャリアアドバイザーからヒアリングされた事項

  • 仕事において、大事にしていること
  • 私にとって仕事とはどのような存在か
  • 現職で納得いかない職場環境は何か
  • 自分が思う、自分の長所と短所、また、他人から言われる私の長所と短所
  • 現職の入社理由と退職(希望)理由
  • 転職の諸条件(会社規模、職種、勤務地、年収、労働時間などの労働環境)

また、面談前に転職支援サービスと個人情報保護の同意書にサインすることが決まりとなっています。

私のキャリアアドバイザーは成功体験よりも失敗体験を通じて私がどのように成長してきたのかを知りたいとあり、失敗体験をかなりヒアリングされました。

また、自己分析についても強く意識しているようでした。

ですので、失敗体験は整理しておいたり、自己分析も徹底的にやったりしていた方が良いと思います。

テンプスタッフキャリアからの求人紹介

電話での約束通り、キャリアアドバイザーは10社ほどの求人を持ってきてくれました。

ただ、私が不足の書類を提出したためミスマッチが多かったです。
これはキャリアアドバイザーが悪いのではなく、私の準備不足が招いたことです。

テンプスタッフキャリアも含めて、面談の場で求人紹介がある転職エージェントは多くありますので、事前に提出するべきものは徹底的に記入して提出した方が効率的だと思います。

ミスマッチが多くキャリアアドバイザーも申し訳なさそうにしていたのですが、その後の求人紹介は私の希望条件に当てはまる内容ばかりで、やはり優秀なキャリアアドバイザーの方だったと思います。

面談で紹介された求人には、きっかけとなった1社の他に3社ほど応募依頼しています。

面談はこれで終わりですが、テンプスタッフキャリアとのその後のやり取りはメール中心で、その他は電話連絡となります。

業務中に電話がなっても迷惑になるだろうとの配慮で、電話はよほどのことがない限り控える体制を取っているとのことでした。

メール中心の連絡になるため、毎日必ず1回はメールチェックするよう言われます。

求人は生モノで、テンプスタッフキャリアが抱える求人の中には他の転職エージェントとの重複があるため、早めの対応をしなければ応募締め切りでクローズになることもあるそうです。

字面だけ見ると、「本当は自社の業績のため?」なんて思う方もいるでしょうが、キャリアアドバイザーの表情や雰囲気でそのようなことは一切感じませんでした。

その前後の対応の良さからも、心から求職者視点でアドバイスされているように思いました。

応募企業の選定と決定まで

応募手続きを進める前段階で、キャリアアドバイザーから「それぞれの企業へ訪問して特色を把握できているため、企業ごとに応募書類を変えましょう」と提案がありました。

正直、若干面倒でしたが、結果的にはこれが功を奏した形となりました。

全てのキャリアアドバイザーからこのような提案があるか分かりませんが、なければ自分からこの話を持ち掛けて提案してみてください。

きっと良い結果が得られると思います。

なお、テンプスタッフキャリアでは当然のようにレジュメの添削サービスを行ってくれますので、ぜひ活用した方が良いです。

キャリアアドバイザーによる功績

選考は書類選考から始まり、適性検査や数回の面接と結構な長丁場です。

企業へのアピールはもちろんのこと、他の転職者との差別化も意識することが必要です。

ただ、そういった工夫をしても全選考フローの中で書類選考は最も通過率が低く、求職者の中では鬼門とも別名で呼ばれています。

どの転職エージェントから応募しても大差はありませんし、最も苦戦するフェーズは書類選考ですのである程度の覚悟は必要です。

ただ、当時のテンプスタッフキャリア経由の私は例外で、平均的な書類選考通過率が1割程度と言われている中で4社全てで書類選考を突破しました。

書類選考を通過しただけですがこれは本当にうれしく、内定をいただいた気持ちになりました(笑)

テンプスタッフキャリアでは書類選考の戦略を練ってくれると共に、適性検査の無料サポートもしてくれます。

書類選考を通過したものの、私はこの無料サポートを怠って情けない結果となりましたので、皆さんは気を抜かずに適性検査の無料サポートも受けた方が良いと思います。

選考から内定を勝ち得るまで

書類選考を4社全て通過したのですが、4社ともに書類選考の後に適性検査がありました。

私は当時の仕事が忙しく、4社全てで対策もせず受検することとなりました。

その結果4社のうち3社が適性検査で見送りとなり、余裕が焦りに変わりました。

面接でも、余裕があるのとないのでは緊張感が全く違うものです。

ただ、キャリアアドバイザーはここでも冷静で、しっかりと面接対策をしましょうと励ましてくれました。

面接フェーズの間、テンプスタッフキャリアへ訪問した、面談同様に近くまで来ていただいたりとこまめに情報収集や面接練習などを行っていました。

キャリアアドバイザーは私が面接する企業にも直接足を運んでいて人事担当と親しい関係性にあったため、だいぶ頼りになりました。

面接回数は3回となかなかの長丁場でしたが、キャリアアドバイザーのサポートのおかげで無事に全て通過し内定をいただけています。

テンプスタッフキャリアでは、面接後のフィードバック電話は必須となり義務付けられています。

志望度に応じてその企業へプッシュアップしてくれますし、後に面接をする方々に対策の一環として質問事項を共有することとなっています。

もちろん私も面接前に質問事項を共有してもらいましたし、ここは求職者としては理解が必要だと思います。

内定後の入社条件の調整

テンプスタッフキャリアからの内定企業にはアクシデントがありました。

その企業の面接官のスケジュールが合わず、選考期間が面接フェーズだけで2カ月近くかかっていたのです。

その一方で他の転職エージェント経由の選考がトントン拍子に進み、自分が最も志望する業界であるその企業から内定が出ていました。

そのためキャリアアドバイザーには申し訳なかったですが、テンプスタッフキャリア経由での企業は辞退することにしました。

しかし、既に条件交渉に入っていて途中から辞退を切り出すことができず、やむなく条件交渉後の入社条件までいただきました。

私のように辞退することが決まっているのであれば、少しでも早く辞退の連絡をしてあげた方が良いです。

キャリアアドバイザーも仕事でやっているため辞退を知らずに交渉してしまうと時間ロスになりますし、相手先企業への信頼も悪化してしまうことがあります。

内定後、また、内定辞退について

テンプスタッフキャリアでは、現職にどのように退職意思を伝えるべきか悩んでいる方へアドバイスをしてくれたりもします。

特に若い年齢の方や役職を持つ方は退職交渉が難航する場合が多いため、キャリアアドバイザーに相談するものありだと思います。

テンプスタッフキャリアはこの個別のサービスにも積極的に求職者の味方をしてくれるので心強いと思いますよ。

私の友人は退職交渉が難航したために、キャリアアドバイザーが現職の上司と交渉をしてくれたこともあるようなので。

テンプスタッフキャリアは信頼のおける転職エージェントです

私はこれまで3度の転職経験があり、利用した転職エージェントの数は数十社になります。

当時、私は人事を担当していたため転職の情報を多く持っていましたし、複数の転職エージェントを同時利用することで早期に転職成功したかったのです。

その中でも印象に残る素晴らしい転職エージェントは数社で、テンプスタッフキャリアはその数社の中に入っています。

人生がかかっている転職でありながら、真剣に転職支援をしてくれない転職エージェントも多くあります。

実は、テンプスタッフキャリアは派遣事業でゴリゴリの営業会社です。

転職エージェント事業でも無理に辞退防止をしたりするのかなと思っていましたが、その感じは全くなかったので驚きました。

テンプスタッフキャリアに登録して得することは多くあると思いますが、損することはまずないと思います。

最後になりますが、皆さんの転職成功が早期に実現することを祈り、今回は終わりにしたいと思います。

この記事の筆者

小玉 崇(仮名)
1975年生まれの40歳。

人材業界にて転職者の支援に一貫して従事。

転職者に常に寄り添う事をモットーに、転職後のフォローも行いながら、これまで数百名の転職者を支援。

特にIT業界やベンチャー企業へのパイプが強みとしながら、現在も初心を忘れず人材業界で日々、精進中。

人材業界は経済の波に左右されやすい業界であるため、先を見ながら転職者のエージェント活動を行っている。

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